Reborn in ポケットモンスター   作:カチドキホッパー

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色々考えていたら遅くなりました。
頭の中で悩むと延々ループ指定しまいますね。


深海篇 6

『ありえない…カイリは腐っても暗殺者だぞ⁈

 なぜ、なぜ⁈』

 

ワダツミの思考はまとまらなかった。

自分が殺したはずの少年が現れ、部下を一瞬で倒してしまったこともそうだが、その目の前の少年が

 

『何より…あの炎はなんだ?

 奴はなぜ平気でいられる?』

 

綱吉の額と両手にまとう炎、何よりも自分の知る少年の雰囲気との違いが疑問を加速させていた。

 

「どうした、暗殺部隊の隊長がこの程度で驚いているんじゃ拍子抜けだぜ。」

 

綱吉は冷静だった。

同時にワダツミは未来で戦った幻騎士クラスの実力を持っていることを直感していたことから相手の動きを伺っていた。

 

「はぁ、君には驚かされてばかりですよ。

 殺したと思えばあっさり出て来て、私の部下を瞬殺してしまった。

 おまけに何ですかその炎は。

 君は実はポケモンだったりするんですかね?」

 

剣士は冷静さを欠いたら負ける。

これはワダツミの剣の師匠の口癖である。

ワダツミは自身の冷静さを取り戻しつつ、相手の正体を探りに行く。

 

「俺は人間だが、この炎は俺から出ているものだ。

 これ以上は教えてやらないぜ。」

 

「おや、ケチですね。

 では君をなぶった後に答えを聞きましょうかね。」

 

ワダツミは言いながら刀を抜いた

その刀身自体が青く鈍い輝きを放っていた。

しかしその後すぐ綱吉の表情は一変した。

刀身が青い光をまとい出したからだ。

 

「な、雨の炎⁈」

 

「雨の炎?

 あぁ、刀の光のことですか?

 私は教えてあげますが、この刀で本気で切ると決めた相手を前にするとこの光を纏うんですよ。

 この刀、銘を始海牙(しかいが)と言いますがこれは特殊な素材で作っていましてね、カイオーガのことを調べる段階で見つけた藍色の勾玉という宝具です。

 その勾玉を手にいれたときに私は出会ったのですよ、神にね。」

 

ワダツミは一瞬全身に赤いラインのような光を浮かべた。

 

「はぁ、儀式を邪魔したことについては不問にいたしましょう。

 君を切って、その血を我が神と魔神に対する供物としましょう!」

 

上段から振り上げた刀をグローブの甲で受け止める綱吉。

そのまま2、3度拳と刀の応酬が続く。

 

「やはり君、一般人じゃないですね!

 私とこれだけ打ち合えるとは、久しぶりに切りがいのある獲物だ。」

 

そういうとワダツミは低く踏み込んで右手に持った刀を下から切り上げた。

とっさにかわす綱吉だが振り上げたワダツミの右手に刀はなく

 

「な、がぁ⁈」

 

左手の刀が綱吉を捉えるが間一髪のところでグローブで受け止めるが壁際まで吹き飛ばされる。

 

『何だこの技…これじゃまるで…』

 

綱吉は先ほどのワダツミの技について最悪の想像をしてしまう。

綱吉は迷いを振り切るように拳に炎を灯し、逆噴射して一気にワダツミとの距離を詰めて行く。

しかし途端にワダツミのいた場所に水柱が何本も上がり、綱吉の拳は空を切る。

どころか水をかぶった瞬間に浅い斬撃が体をかすめた。

そして急に体が重くなりその場でひざまずく。

 

「あぁ、言い忘れましたがこの光は実態の水と同じようにできるんですよ。

 僕の扱う技とこの刀の相性は抜群でしてね。

 君に万に一つも勝ち目はないですよ。」

 

体にかかる負荷に苦戦する綱吉に告げるワダツミ。

しかし綱吉の思考は別の問題を捉えていた。

 

『そんな…ありえない!

 だってこの技を使える奴がいるなんて……』

 

そして綱吉の直感は最悪の形で裏付けられることとなる。

 

「そうだ、裏の名前だけは名乗りましたが本気であなたを切ると決めた以上剣士として名乗らないといけないのがうちの流派のしきたりでしてね。」

 

やめろ、聞きたくない!

そんな綱吉の願いは無残にも砕かれた。

 

「僕はワダツミ。

 時雨蒼燕流の10代目の継承者です。」

 

 

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