Reborn in ポケットモンスター 作:カチドキホッパー
最近SVよりもやっぱりGBAやDSの作品が最高だったなと懐古厨になりつつあるカチドキでございます。
ぼちぼちやって行こうと思いますのでお付き合いくださいませ。
メガボンゴレリングを継承したツナ。
大空以外のリングはジョーカーから渡された特別性のチェーンに嵌め込み、リング争奪戦の時のように腰につけていくことにした。
チェーン自体は特殊な技術で作られているので、外すときは大空の炎を込めなければ外せないのでこの世界ではツナ以外に取り外しは不可能だ。
そして、コトブキタウンを抜けラグラージに川を渡してもらい、キンセツシティの西方である118番道路を超えて119番道路の天気研究所の近くまで来ていた。
「何この雨、雷鳴ってますけど⁈」
降りしきる雨と時折響く雷鳴に、元来ビビりなツナは震えていた。
そしてキョウコはというと、
「もうくすぐったいよ、ビリビリしちゃうなぁ。」
さっきから野生のラクライにひどく懐かれていた。
ラクライは本来警戒心が強いポケモンらしいのだが、なぜかキョウコには懐き度マックスの状態でついてきている。
しかもボールに入らず。
「一緒に旅したのかな?
じゃあ君はボルト君だ。」
そう聞くとラクライはうなずき、モンスターボールに入ったので野性のラクライ改め、ボルトと名付けられた。
そうこうする内に大きな研究施設へたどり着いた。
「あ、ツナ君。
ここは天気研究所だよ。
世界中の天気について研究してるんだ。
なんでもここには、天気によって姿を変えるポケモンがいるらしいから見ていこうよ。」
当然異論はなく、ツナもそのポケモンに興味があったので寄ることにした。
思えばこれが全ての始まり、ツナは己のこの時の判断の結果の是非を旅の間中問い続けることとになる。
「こんにちわ。
あれ、声が聞こえないな。」
自動ドアをくぐり抜けて挨拶をするも返答は帰ってこない。
恐る恐る奥を覗くツナ、そこには、
『アクア団⁈
縛られてる人って研究所の人か⁈』
アクア団と縄で縛られた白衣の男がいる姿が見えた。
向こうには人質がいる、慎重に動かないと。
そう思った矢先だ、キョウコの足先が周囲に落ちていた金属に触れ高質な音を響かせる。
「誰だ‼︎」
腹を括ることを決めたツナ、ジュカインとなったヴェルのボールを構える。
そして飛び出そうとしたその時、突如として天地がひっくり返った。
地面を見つめながらまとまらない思考で答えを導き出す。
あぁ、俺棒か何かで殴られたんだ。
「ツナ君‼︎」
キョウコの叫びが辺りに響きわたる。
大丈夫だよ、今すぐ立って…あれ?
体に力が入んないや…
脳を揺らされた影響から立てないツナ。
そこへゆっくりと忍び寄るアクア団の下っ端の姿が見えた。
「へへ、お嬢ちゃん。
君が余計なことしなければボーイフレンドも傷つかずに済んだんだ。
同志が目的を果たすまで、俺と楽しく遊ぼうぜ。」
下卑た視線がキョウコを舐め回す。
14歳の女の子がこの状況で何かができるわけがない。
立ち尽くすキョウコのベルトから、ラクライのボルトが飛び出す。
しかし
「はっ、引っ込んでろちびすけ。
ハスブレロ、ハイドロポンプだ。」
ハスボーの進化系、ハスブレロの大技をくらい壁に叩きつけられてしまった。
「ボルト君‼︎」
駆け寄るキョウコに下っ端は容赦のない言葉を浴びせる。
「あーあ、君が弱いから。
守ってくれるポケモンもそんなに傷ついちゃってねぇ。
お兄さんが教えてあげるよ、世の中には強いものが勝つってルールがあるのさ。
そういう強い相手に抵抗するのは無駄な努力ってもんさ。
そこの坊主も、そこのポケモンにもこれ以上痛い思いさせたくなかったら俺に従うんだな。」
どこまでも勝手な言い分、リーダーのアオギリは筋の通った男だが、全ての団員がその理想に殉じているわけではない。
行き場のない半グレ達を拾っているのも事実だ。
しかし、その言葉を聞いて怯えているほどオダマキキョウコはか弱い少女ではない。
ツナはキョウコから初めてナニカが切れる音を聞いた気がした。
「許さない、あなた達だけは‼︎」
キョウコから噴き出る覇気が下っ端のニヤニヤ顔を凍り付かせる。
ただただ恐怖しか感じないほどの圧に思わず後ずさる下っ端。
ツナも思わずビビってしまう。
そして横にいるボルトがその覇気に呼応するかのように、自身の体から稲妻を放ち新たな力を手に入れる。
ライボルト、それがキョウコの覚悟に応えたボルトの新たな姿だ。
それを見た研究員が自らの白衣のポケットから丸い弾を取り出す。
「お嬢ちゃん、これを‼︎」
そして投げられて飛距離が足りずボルトの足元まで転がったその球は黄色い球だった。
「それはライボルトナイト、メガ進化に必要な球だ‼︎」
研究員からの贈り物を咥えるボルト、そしてそれに呼応するようにツナの腰から光が放たれる。
「これって、まさか雷の炎⁈
キョウコとボルトの覇気と覚悟に共鳴してるのか…」
ツナの腰に収まっている雷のメガボンゴレリングから、虹色の炎と純度の高い翠の雷、雷の炎が放たれる。
つまりこれは、リングが持ち手としてキョウコ認めたことに他ならないい、だがリングを手に取れば守護者の一員となることは避けれない。
しかし、この状況を打開して全てを守れるのはキョウコだけだ…
そして全てを察したのかキョウコがツナに手を伸ばす。
「ツナ君、そのリングを私に‼︎」
迷っている暇はなかった。
ツナは朦朧とする頭で覚悟を炎にかえ、雷のリングに触れる。
するとリングはチェーンから外れた拍子に床に落ちて、跳ね返りキョウコの手に収まる。
そしてキョウコは右手の中指にリングをはめる。
その瞬間までとは比べ物にならない雷の炎が噴き上がる。
雷のメガボンゴレリングの守護者・オダマキキョウコ誕生の瞬間だった。
そしてリングの光とライボルトナイトが結び合う。
激しい一撃を秘めた雷電に相応しいポケモン、メガライボルトが眼前のアクア団を閃光のように蹴散らしていく。
最後にハスブレロとそのトレーナーのアクア団を前にキョウコが言い放つ。
「あなたは私の逆鱗に触れたの。
ボルト君、ワイルドボルト‼︎」
ボルトのワイルドボルトが全てを焦がし、アクア団達は研究所の壁ごと吹き飛ばされてしまった。
研究員が恐る恐る近寄る。
「君たちありがとう、壁のことは気にしなくていいよ。
それよりも彼と君をヒマワキのポケモンセンターに搬送しなくてはね。」
ツナはその会話を聞いたのを最後に意識を飛ばした。
キョウコを、自らの業に巻き込んだことを悔やみながら。