Reborn in ポケットモンスター   作:カチドキホッパー

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第8話

また、森の中を進む。

それだけで綱吉の気分は憂鬱だった。

ジム戦の翌日、街を出ようとした綱吉たちは森で助けた白衣の男に出会った。

彼はデボンという会社の社員で、助けてもらったとことを報告したら何故か社長が会いたいと言い出したそうな。

そして面会した社長からムロタウンの息子へ手紙を渡してほしいとことづかる。

そしてムロヘ向かうため、トウカの森を戻った先にいるハギというおじいさんの船に乗せてもらう段取りになったのだ。

そうして現在へ至るわけだ。

 

「入って一時間たつけど、出口が見えねぇ⁈」

 

虫ポケモンに挑まれるわ、虫取り少年に挑まれるわ、出口は見えないわでやけくそ気味に叫ぶ綱吉。

 

「イライラしたらダメだよ?

 次のジムに向けて手持ちも鍛えれているし、結果オーライじゃない?」

 

キョウコのフォローでなんとか落ち着こうとしたが、それでも綱吉は森の中が嫌なのだ。

次のムロジムは格闘タイプの使い手、その弱点として綱吉が鍛えているのは

 

「ネロ、だいぶ強くなったんじゃないか?」

 

「すばぁ!」

 

森の中で捕まえていたスバメだった。

なかなかに素早いネロはここまで一撃たりとも食らわずに来ていた。

 

「あ、出口が見えたよ」

 

森を抜けて、一番近くの民家を目指す。

そこがハギ老人の家だった。

 

「ごめんください、沢田といいますが…

 デボンの社長に頼まれた件できました。」

 

「おう、お前さんらか!

 出港するぞ、早く乗れ!」

 

船に乗り気づいたらムロについていた。

 

先に用事を済ませることにし、町外れの洞窟へ進む。

奥には巨大な壁画が描かれていた。

それは大きな怪獣を思わせるポケモンと、大きなシャチのようなポケモンが描かれていた。

 

「すげぇ、こんなポケモンっているのかな…?」

 

綱吉が思わずつぶやくと、それに応えるような声が後ろから聞こえた。

 

「ふふ、そこに描かれているのは神話のポケモン。

 名はグラードンとカイオーガ。

 グラードンは大地を司るといわれ、カイオーガは海を司ると言われているよ。」

 

「あなたは?」

 

「これは失礼、レディ。

 僕はダイゴ、歴史と石を研究する者だ。」

 

なんと目的の人物が自らやってきた。

 

「あなたがダイゴさんなんですね。

 俺は沢田綱吉、彼女はオダマキキョウコ。

 あなたのお父さんから手紙を預かってきたんです。」

 

「親父から?」

 

手紙を渡して要件をすませた。

そしてその場を立ち去ろうとすると

 

「待って、綱吉くんと言ったかな?

 君の手の指輪を見せてはくれないかい?」

 

突然の申し出に驚きながらも、何故かその言葉に従ってしまう綱吉。

恐る恐る疑問をぶつけてみた。

 

「あのぅ…俺のリングが何か?」

 

「あぁ、すまないね。

 研究者として珍しい石には目がなくてね。

 詳しくはわからないがその石は特別なようだ。

 大事にしたまえ…では、また会おう!」

 

そして綱吉とキョウコは洞窟を出て行った。

その後ろ姿を見ながらダイゴは呟く。

 

「なんだあの石は…

 あれから感じる力は…まさか、ね?」

 

そして自分の胸に刺していた輝く石をはめた装飾品に無意識に手を触れていたのだった。

 

場面は変わってムロジム。

 

「極限待ちわびたぞ、キョウコ!

 そっちの男は、親父から聞いている!

 極限に忘れたがな!」

 

ジムに入って早々に熱烈な歓迎をうけていた。

ジムリーダーの名はオダマキリョウヘイ。

自分の晴れの守護者がまさか異世界ではジムリーダーだとは思わず頭を痛める綱吉。

 

「ごめんねツナくん。

 お兄ちゃん、細かいこと覚えるの苦手で悪意はないの…」

 

「あぁ、それは大丈夫…

 よく知ってます…」

 

キョウコの謝罪を聞きつつ、この人は自分が知る人とは別人なんだと思い直す。

 

「俺は沢田綱吉、妹さんと旅をさせてもらっています!

 あなたとジムバトルをしたくてきました!」

 

名乗りを上げた綱吉、リョウヘイは不敵な笑みで返す。

 

「ほぅ、熱い男は極限大歓迎だ!

 妹を守れる男なのか、試させてもらうぞ、沢田ァ!」

 

ジム戦は2対2のバトル、リョウヘイはワンリキーを繰り出してきた。

 

「頼むよ、ネロ!

 翼で打つ!」

 

ネロの先制技が決まる!

効果は抜群!のはずだが、

 

「なんの!

 ワンリキー、けたぐりだ!」

 

ワンリキーもすかさず反撃する!

これはネロも面食らい直撃する。

しかしこれでは終わらない!

 

「ワンリキー、ビルドアップ!からの地球投げ!」

 

能力アップしてからネロを掴み空中で回転し、下に叩きつける!

 

「このワンリキーは俺に似ていてな、習得の難しい地球投げを気合で習得したのだ!」

 

手持ちを自慢するリョウヘイ。

負けじと綱吉もつばさでうつを放つようネロに指示する。

ネロの一撃はワンリキーを吹き飛ばし戦闘不能にしたが、ネロもかなりのダメージを喰らっていた。

 

「ぬぅ、やるではないか!

 男の勝負はここからだぞ、沢田!

 マクノシタァ!」

 

相撲取りのようなポケモン、マクノシタがリョウヘイの二番手だった。

綱吉の直感が囁く、こいつは強い、タイプ相性をものともしない、と。

 

「ネロ、迂闊に近づくな!

 動きながら翼で打つ!」

 

直感に従い指示する綱吉、ネロも着実にダメージを与えていくが、

 

「うおぉぉぉぉ!

 マクノシタ、カウンターだ!」

 

とうとう捕まりカウンターを喰らい戦闘不能となる。

 

「戦略は悪くない。

 が!それで勝てるほど甘くはないぞ!」

 

自らの肉体で逆境を砕き、ファミリーを明るく照らす日輪。

世界は違えど己の使命を体現し、タイプ相性すら覆したリョウヘイ。

だが綱吉は引かない。

元の世界で了平から教わったこと、それは自分の誇りを信じて進み続けること。

そして綱吉の誇りは仲間だった!

 

「まだだ、まだ終われない!

 負けるもんか、俺にはまだ仲間がいる!」

 

そして綱吉の二体目はヴェルだった。

 

「む?キョウコからワカシャモが手持ちにいると聞いていたのだが…

 できればそいつと拳を合わせてみたかったのだがな。」

 

残念そうに呟くリョウヘイ。

 

「たしかにアルの方が今は強い。

 だけどヴェルから感じるんだ、死ぬ気で勝ちたいって気持ちを!

 だから俺はこいつを信じる!」

 

その覚悟に応えるように体からエネルギーを放出し…ついに…

 

「な…この土壇場で、ジュプトルに進化した、だとぉ⁈」

 

あまりの出来事にうめくリョウヘイ。

だが綱吉は驚かない。

そして一瞬綱吉の目がオレンジ色に輝いたのをリョウヘイは見逃さなかった。

 

「やるぞヴェル!

 れんぞくぎり!」

 

ヴェルの素早い動きを止めることのできないマクノシタ。

 

「ぬぅ、マクノシタ!

 はっけいだ!」

 

マクノシタの一撃に大きくよろめくヴェル。

 

「次が最後の一撃になりそうだな…

 だが、俺は極限に!

 こんな熱い戦いを待っていたのだ!

 行くぞ沢田!

 マクノシタ、極限はっけいだ!」

 

これまでにない迫力の一撃がヴェルに迫る。

しかしヴェルも特性しんりょくが発動し緑のオーラを放つ!

 

『ヴェル、お前もいっぱい鍛えたもんな。

 今のお前なら行けると思うんだ、新技が!」

 

「ヴェル、リーフブレードだ!」

 

ヴェルは手首の葉を剣にして相手を切り裂く技、リーフブレードを放つ!

そして2体は交差し…

 

 

 

「ふっ、極限に…

 

 

 

 俺の負けだ。」

 

マクノシタは崩れ落ち、ヴェルが拳を突き上げる。

こうしてジム戦は幕を閉じた。

 

 

そしてリョウヘイからバッジを受け取る綱吉。

 

「うむ、ナックルバッジだ。

 そしてお前を試したことを詫びよう。

 お前は強い!

 キョウコを任せるに値する男だ、胸を張れ沢田!」

 

「ちょ、お兄ちゃん…!」

 

京子は真っ赤になっているが、何はともあれ無事終了した。

続くキョウコのジム戦では、なんとミズゴロウが進化してヌマクローとなら危なげなく勝利した。

 

そして兄妹水入らずでリョウヘイの家で語り明かしていたので、綱吉は1人ポケモンセンターで眠りについた…はずだった。

 

気がついた時、綱吉は真っ白な場所に立っていた。

多分夢だ、10年後の未来に行った時に見た夢と同じ…

『…くん

 綱吉くん。』

 

夢の中に出てきたのは、はぐれていた白蘭だった。

 

「白蘭、お前無事なのか…?

 っていうか今どこに⁈」

 

『うん、あの黒い手のやつにパワーを吸われたみたいで今日まで連絡できなかったんだ。

 だから、回復した今でも夢の中であまり長くは話せないんだ。

 僕は今君とは違う地方にいるけど、人里離れた場所みたいでどこかまでははっきりわからないんだ。

 だけど飛ばされた場所には必ず意味がある。

 僕と君、それぞれにいる場所の問題を解決するんだ。

 多分世界崩壊につながる問題は一つじゃない…

 おそらく、その鍵は各地方の伝説のポケモンにあるんだ。

 大丈夫、僕も君もリングに選ばれたんだから。

 最後には引き合うよ」

 

そして白蘭は伝えることだけ伝え光の中に消えていった。

 




白蘭については別地方にいるという設定にしています。
今のところジムリーダーはリボーンキャクターと入れ替えていますが、必ずしも全てそうなるわけでもありませんので今後もお楽しみに!
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