Reborn in ポケットモンスター 作:カチドキホッパー
綱吉は白蘭の所在が気になってはいたが、この地方の問題を解決するために一旦置いておくことにした。
そしてハギがデボンの社長から、カイナシティヘ荷物を届けるようことづかったらしい。
リョウヘイに別れを告げ、キョウコと船に乗りカイナへ向かった。
カイナは港町で海に囲まれていた。
「潮風が気持ちいいね!
この先のキンセツシティに次のジムがあるよ!」
「ならお使いを早く済ませちゃわないとね」
お使い先は海洋研究所、そこの博士に渡せばクリアだ。
「お邪魔します。
デボンの社長からのおつかいですー。」
「あ、待っていたよ。
このパーツがないと潜水艦ができないからなぁ。」
荷物を渡した瞬間、
パリィーン
窓ガラスが割れて2人の男が侵入してきた。
その姿はトウカの森でみた…
「お前たちは確かアクア団!」
綱吉は思わず叫んでいた。
「へぇ、ご存知じゃないの。
おれらはそこの荷物を回収できればいいんだけど…
お前さん、トウカの森で邪魔してくれた坊やかい?
仲間から聞いてるよ、たっぷり礼をしないとな。
たしか、とんでもない可愛い子も連れてるとか…
荷物のついでに奪って楽しむか」
アクア団はキバニアを出して下卑た笑いを浮かべながらキョウコを見る。
キョウコもただの子供ではない、捕まれば何をされるか想像して青ざめる。
「いゃ…」
そしてキョウコにアクア団が触れようとした時、
「おい…
お前たちの相手は俺だ、集中しろ。」
綱吉がアクア団の手を掴んでいた。
その隙にヴェルが一撃でキバニアを倒す。
「ツナく…え?」
キョウコもヴェルもアクア団も呆然とする。
なぜなら…
綱吉の額にオレンジ色の炎が灯り、瞳もオレンジに変わっていたからだ。
「ひっ、化け物…⁈」
アクア団の2人は怯えて逃げ出した。
綱吉がふぅっと深い息を吐き出すと炎は消え、いつも通りの綱吉がそこにいた。
「ごめん、驚かしちゃったね。」
綱吉が触れようとするとヴェルは怯えた。
「そう…だよね…ごめん。」
そういって綱吉はヴェルをボールに戻さず走って出て行ってしまう。
「ツナくん…」
キョウコは黙って綱吉の後ろ姿を見ることしかできなかった。
あれからどれだけ走ったのか…気づけばカイナの灯台の下に来ていた。
時間は夕暮れ、多くの船が浮かぶ姿は夕日に映え絶景だった。
そんな景色も、綱吉の心は癒せない。
『そりゃ普通怖いよな
頭から火が出る人間、しかも性格も変わって見えるらしいし…』
綱吉の脳裏に焼き付くのは先程の光景自分を見るヴェルの、キョウコの、目、そしてアクア団の怯えた目だった。
すると突然ボールからアルが出てきた。
「ワカシャ…」
綱吉の肩に手を置くアル。
「そっか、アルは初めて戦った時に死ぬ気の炎見てるもんな。
でもやっぱり怖いと思うんだ普通は。
だからもし、ヴェルとキョウコがもう一緒に旅をできないというんならそれでもいいと思うんだ。
アル、ネロもだけど怖かったら俺とこなくてもいいんだぞ?
世界はなんとかするから、さ?」
泣きそうなのを堪えて綱吉は笑ってみせる。
だがアルは首を振り綱吉にしがみつく。
そして後ろから、
「サワダツナヨシィ!」
振り向くとそこには…
「な…キョウコ…ヴェル…」
キョウコとヴェルが立っていた。
そしてキョウコの顔は超直感を使うまでもなく…
過去最高に激怒していた。
そしてツカツカと近寄り
「ツナくんのバカァ!」
精一杯怒鳴りつけ、そして…
抱きしめられていた。
「なんでみんな一緒に旅してると思ってんの!
みんなツナくんが好きだから旅してるの!
そりゃびっくりしたけど、私も!ヴェルくんも!
あの程度のことであなたのこと嫌いになんてなってあげないんだから!」
ヴェルもその通りだと頷く。
綱吉は気付けば泣いていた。
「おれ、いいのかなぁ?
みんなと旅して?」
「当たり前でしょ!
私はツナくんのパートナー、この子達はあなたのポケモンなの!
次そんなこといったら許さないんだから!」
こうして絆を深めたのだった。
そしてキョウコやヴェルたちに死ぬ気の炎や死ぬ気モードについて説明はしたが、異世界から来たという話はしなかった。
綱吉なりにこれ以上混乱させたくないから、という思いからだった。
「今まで自分で死ぬ気モードになったことって片手で数えるくらいしかなくて…まさかあのタイミングでなるとはね…」
自嘲気味に告げる綱吉。
「それだけ必死だったってことなら嬉しいんだけど…
いつもと雰囲気違うのはびっくりしちゃったけど。」
そう言って笑うキョウコを見て、この子を怖がらせるものがないようにもっと強くなろうと誓う綱吉だった。
一方アクア団のアジトでは
「なにぃ⁈
頭が燃えたガキに邪魔されてパーツを奪えなかっただぁ?
馬鹿にしてんのか!」
「すみませんボス!
でもほんとなんですよ!」
綱吉にやられたアクア団たちがボスと呼ばれる男に叱られていた。
「ふん、なんにしろガキに舐められたまんまじゃ俺らの名前に傷がついちまう。
しかしそいつ何者だ?」
動き出すアクア団、沢田綱吉というイレギュラーを内包したまま物語は進んでいく…
初の超死ぬ気モード登場でした。
ストーリーの性質上基本自信で戦わないのですけど、こっからどんどん絡めていければなと思います。