とあるterrarianのお話 作:何気あるかもしれない薫製肉
さらに吹雪の中を進む。
5分ほど経ったあたりで、雪精が急に止まる。
そして、吹雪が一瞬強まり、完全に視界が真っ白になる。
そして、吹雪が晴れた瞬間、数本の氷でできた刀が空気を裂いて飛んできた。
「うおっと!」
Bone Wand*1を取り出し簡易的な防壁を築いて防ぐ。
カカカカッと小気味良い音を立てて骨でできた防壁とそれにぶつかった氷の刀が砕け散る。
「一体何なんだ…」
刀が飛んできた方向を見る。
氷でできた放射状構造体。その中には白い甲冑を着た何かが取り込まれていた。
そして、その構造体の周りには、数十本の氷でできた刃が、本体を守るように浮遊していた。
Cryogen was awoken !
「で、雪精、お前は私にこいつを倒してほしいって訳か?」
雪精は肯定するように周囲を飛び回る。
ドレイトンの奴…あの術式を精霊に使用したわね…
雪精は最後に少し震えたあとどこかへと消えていった。
「あ、あいつ逃げやがった…っ!」
ズガガガガッ!
殺気を感じて飛び退くと、先程までterrarianのいた場所を十数発の氷の弾丸が抉り取っていた。
そのまま反撃する暇は与えないと言わんばかりに氷の弾丸による狙撃を繰り返してくる。
一定間隔で打ち出してくる氷の弾丸は、かなりの精度を誇るため、常に動き回っていなければ命中してしまう。
…常に動き回っていないと行けない上に、辺り一面雪だから弾丸を視認することが難しい。厄介だな。
牽制のために数発Quad-Barrel Shotgun*2を打ち込むが、氷の刃に阻まれる。
低威力な武器ではそもそもまともにダメージすら入らないか。何より攻撃の一部が何かしらの力でカットされている感覚があるな。
とはいえ、動き回っているだけで避けられる攻撃なら、もう慣れてきたしそこまで脅威ではないな。ここは一つ攻めてみると…するか!
動きながら少しずつ高度を上げていき、敵を空中に誘導する。
一定以上空まで上がったタイミングで弓を構える。
取り出した弓はAerial Bane*3。
敵の周りを囲む氷の刃のうち、本体の真上にある刃を狙撃する。
矢が刃に命中したタイミングで、着弾点からさらに5発の矢が炸裂する。
その矢に当たった氷の刃が次々と砕けていき、刃の真下にある本体にも命中していく。
反撃に飛んでくる氷の弾丸は全てHero Shild*4で防ぐ。
…?このまま普通に勝ててしまいそうだが?
弓を撃ち続ける。氷の弾丸は盾で弾いていれば大した問題にはならない。
時折本体が突進してくるが、クトゥルフの目玉より遅いため大した問題ではない。
このまま押し切れるか?
余りにも手応えが無さすぎて油断していてタイミングで、本体の中にいた甲冑姿の人物の目が光る。
一閃。本体を中心に斬撃波が放たれる。
Hero Shieldが真っ二つに割れる。
「あぁ、もう予備ないのに!」
なんか腕が曲がっちゃいけない方向に曲がった気がするけど誤差だよ誤差!*5
というか、やはりあの程度で終わる訳なかったな…第二形態*6と言ったところか?
衝撃波により削れた地面の氷は三種類のモンスターへと変貌する。
一体は氷柱のような見た目であり、もう一体はGranite Elementalのような見た目のモンスター、最後の1匹は氷でできたディスクのような見た目をしている。
それらがこちらへ向けて飛来し、妨害を繰り返す。
一体一体はデストロイヤーにおけるプローブのように大した強さでは無いが量が多い。
それに先程の斬撃を境に本体の攻撃も変化していた。
着弾時周囲に氷の弾丸をばら撒く爆弾、先程までよりも速度の上がった弾丸に、最初に飛ばしてきた氷の刀のようなものも使ってくる。
攻撃のレパートリーも多く、慣れたと思ったらすぐにパターンが変わってしまう。
今はなんとかポーションや装備によって耐えているが、ここからさらに攻撃が激化したらどうなるか…
ああ、いいぞ、いいぞ!もっとこい!
ボス戦はやはりこうでなくてはな!
攻撃を止める。
動きを見極めるのに脳の全てを割く。
ただ一心に敵と向き合う。
Terrarianは知っている。あらゆるボスの攻撃にはパターンが有ると。
見つめる。見つめる、見つめる。
そして、見つける。
凍えるような寒さの中、攻撃を喰らう度に体に蓄積されていく裂傷を気にすることもなく全ての攻撃を頭に叩き込む。
今にも死にそうにー数値にしてHPが残り100もないーなった辺りで、気付く。
あ、見切った。
攻撃の一切が当たらなくなっていることに。
そして、30秒が経過する。
体に何かがみなぎる。
そして、一つの言葉を発する。
「adrenaline」
terrarianの体を赤いオーラが覆う。
取り出す武器はBreaker Blade *7。
それを全力で本体目掛けてぶん投げた。
その攻撃力は、数値にして43000。*8
その圧倒的な一撃が、氷の牢獄を、貫いた。
but_ Cryogen doesn’t died!
Cryogen is derping out!
周囲がシアン色に輝く。
崩れ落ちかけた氷の牢獄は、甲冑姿の武士へと姿を変え、一本の刀を手に、こちらへ斬りかかってきた。
ギリギリのところで後で食べようと思って懐に入れていたバナナ*9
で刀を受け止める。最初は拮抗していたが、adrenalineが解けたタイミングで押され始める。
氷の牢獄からは大気さえ凍りつく冷気が放たれる、関節が凍り始める。
なんとか押し込まれないようにしていたが、急に相手が刀から手を離したことによりバランスを崩す。
そして首に向けて刀を勢いよく振るう。
一撃目はたまたま首につけていたShark Tooth Necklace*10にあたり防ぐことができたが、すぐさま武士は左手に持った小太刀で目を貫こうと狙ってくる。
くそっ!口の中にイコルでも含んどけばよかった!と訳のわからない後悔をする。
正直どう足掻いても攻撃は避けれそうにないのでこの一撃を食らってすぐにポーション飲んで反撃しよう。Terrarianは脳漿ぶちまけた程度じゃすぐは死なないし*11。
そう思い、すぐに攻撃に移れるように腰に手を伸ばしたタイミングで、何故か武士は小太刀を横に向けて振るう。
矢のようなものを切り裂いた…?
飛んできた方向をみると、Titanium Repeaterを構えたカズマがいた。
「よくわからんけど、terrarian!やれ!」
カズマが矢を連発して武士を牽制する。
Titanium Repeaterには奴を止めれるほどの威力はないはずだし、おそらくアクアによって矢が強化されているのだろう。実際矢は光り輝いている。
「助かったぞ!カズマ!じゃあ、死ね!」
腰のポーチから取り出したのは8本のSticky Dynamite*12。それを全て投擲し、自分はダッシュでそこから離れる。
「3、2、1、ファイアー!」
雪原に紅蓮の花が咲く。
氷の牢獄は、打ち砕かれた。
多分、雪将軍と普通に戦った方が苦戦する…と思う。場合によりけり。
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