ハジケリスト世代だろ! (完結)   作:零課

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 今回はケイジの馬での辞典? みたいな何か。暇つぶしに見てくれれば幸いです。


辞典風 馬版

 ケイジ

 

 

 2009年生まれの競走馬。GⅠ16勝。2020年東京オリンピック障害馬術金メダリスト。日本にとっての悲願と新時代を届け、どこまでもやりたい放題をしながら戦い続けた顕彰馬である。

 

 

 

 目次

 

 

 ・J〇A広告 

 

 

 ・概要

 

 

 ・特徴、強み

 

 

 ・誕生に至るまで

 

 

 ・デビュー前(2009~2011)

 

 

 ・現役時代1(2011)

 

 

 ・現役時代2(2012)

 

 

 ・現役時代3(2013)

 

 

 ・現役時代4(2014)

 

 

 ・現役時代5(2015)

 

 

 ・種牡馬時代1(2016~2018)

 

 

 ・現役時代6(2018~2020)

 

 

 種牡馬時代2(2020~)

 

 

 ・ケイジのエピソード

 

 

 ・異名

 

 

 ・総括

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 J〇A広告

 

 

 『ターフの傾奇者』

 

 彼にとってはターフはまさしく花舞台であり手柄をあげる祭りの場。ライバルと、歴史と、世界と戦いその走りは誰もを魅了し、夢の先へと突っ走った。日本の戦士の結実たる傾奇者。荒武者の槍捌きをご覧じろ。

 

 

 

 

 

 

 

 概要

 

 

 かつて日本を騒がせた最強の戦士が、その血を引く最高傑作がいた、皇帝がいた、帝王がいた、しかし終わった血筋のはずだった。否、その血を引き継いだ傾奇者が新たな時代を切り開く。彼の名はケイジ。最強の伊達男である。

 

 

 

 生年月日 2009年2月25日

 

 英語表記 Cage

 

 毛色 鹿毛(やや黒鹿毛より)

 

 父 トウカイテイオー

 

 母 ミホミサト

 

 母父 ミホシンザン

 

 生産牧場 前田牧場

 

 馬主 前田利褌以下6名

 

 管理調教師 葛城大悟(栗東)

 

 主戦騎手 大竹稔 松風守 梅沢勝 岩丸丈 (岩丸丈騎手は障害馬術のみ)

 

 厩務員兼調教助手 久保宗助 岡座真由美

 

 競争成績 29戦20勝(同着2回)9敗 障害馬術 4戦4勝 オリンピック障害馬術金メダル

 

 獲得賞金 41億8140万円(無敗の四冠、御前試合三冠、欧州二冠連覇、秋古馬三冠ボーナス含まず。障害馬術、後述の活動は除く競走馬時のみ)

 

 

 

 

 日本どころか世界で見ても強豪、怪物ひしめく12年世代の筆頭格にして世界最強を手にした鹿毛の牡馬。記憶にも記録にも残る強さ。と何より650キロ前後という驚愕の大きな馬体、規格外のスタミナと頑丈さ、パワーを活かした大逃げ、逃げ、追い込みで豪快に戦い抜く兎角派手なレース運び。それに負けないほどの頭のよさゆえの暴走、奇行、ネタ馬として名を馳せる。

 

 しかしその実績は確かなもので無敗の4冠(皐月、NHKマイル、ダービー、菊花)と世界史上初の欧州二冠連覇を成し遂げ、GⅠ16勝と前代未聞を連発。その強さと前述のキャラクター性。同期にもあのゴールドシップやジャスタウェイ、ジェンティルドンナにフェノーメノとライバルは多く、ヴィルシーナにシゲルスミオも含めて世界最強世代と呼ばれたメンバーの中心的存在。

 

 

 

 

 特徴

 

 

 ケイジの生まれ、目標自体が実は競走馬としてもかなり変わっている。異色なもので当時のディープ、キンカメ、クロフネの血統だらけの中その血を薄めるためにたとえ実力がなく不人気でも繁殖牝馬、あるいは種牡馬として細々でもアウトブリードを狙うために牡馬、牝馬共に中央競馬では今は見ない血統を選び、かつ小柄で足元の負担を軽減する遺伝を狙えるように配合をした、というとにかく実績を無視してでも種牡馬、繁殖牝馬として確保したいという社欄との協力により生まれた。しかし生まれてきた馬はでかすぎた。

 

 基本的には人懐っこく調教でも指示をすぐ聞いてくれるのだが度を越えた体力と練習好きゆえに調教師を振り回し、餌ではなく新聞や漫画をねだることがしょっちゅう。

 

 自分よりも、自分の周りを馬鹿にすることが許せないというボス気質な部分がある一方、他のボス馬を見ても威嚇しない、威嚇されてもたいていは意に介さず権力争いも興味なし。馬や女性、子供たちには甘い、優しく接するので他のボス馬たちと自然と打ち解けるなど神経質、気性が荒いサラブレッドの中でも肝の太い、ボスに興味のないボスという変わり種扱いもされていた。

 

 

 

 

 

 

 評価・強み

 

 

 ケイジの強みは規格外のスタミナとコーナリング。それを理解できる賢さにあると言ってもいい。調教でもケイジは併走には付き合うがレース中は大逃げや追い込みなどで馬群に埋もれることは一切せず、これに関しては調教師と騎手全員がそろって「ケイジは自分の馬体が馬群を抜け出す際に不利なのを分かっている」と言わしめるほどで実際のレースでも「かかり」になることはほとんどなくばてる様子もない。

 

 逆に追い込みの場合でも大外から最高速度に乗せやすい場所から飛んで来たり最内をついていくなどの自分の切れ味の鈍さを最高速度でカバーする。スタミナで振りちぎるやり方をやっていた。

 

 それらを支えるコーナリングもかの名馬サンデーサイレンスを比較に出すほどでぴたりと最内につけたまま加速、息を入れつつも他の馬を寄せ付けないほどの速度で曲がることが出来るなど脚の使い方も抜群であった。

 

 これらを支えるパワーと頑丈さは同期にして最大のライバルゴールドシップ同様規格外であり怪我らしい怪我も二度目の凱旋門賞後での筋肉痛くらいであり、それも数日で完治したほど。後述するが鉄扉を蹴り壊し、ヒグマの頭蓋を一撃粉砕するなどの事をしても本人は全く痛がるどころか蹄にもダメージはなく、父が何度もケガに泣かされたトウカイテイオーなのもあって尚更にこの頑丈さは怪物だと評された。

 

 基本大逃げで他馬のスタミナをすりつぶしていっての逃げ差し、あるいは差して逃げるかの差し逃げが武器のケイジだがキレがないかと言われればそうではない。むしろ3ハロン平均31秒台をたたき出し、いくつものワールドレコード更新記録を見ればその速度とエンジンは並のものではない。

 

 主な戦法が逃げを使う故にキレが鈍って見えるがその最高速度は並ではなくハイペースな試合をしたうえで最後にさらに加速という二段ロケットを捉えたのはゴールドシップ、ジェンティルドンナ、オルフェーヴル、ジャスタウェイ、フェノーメノの5頭しかおらず、しかも2回以上の勝利をつかめたのがゴールドシップのみ。彼の場合余りに馬体が大きすぎるために加速が遅いが半面速度に乗ればその重さが加速を鈍らせず、またその筋肉が脚の衝撃を受け止めるために怪我も無かったと言われている。

 

 健康体で引退し、今も牧場では漫画やアニメ、新聞に目を通し、走り回ったり脱走したり温泉に浸かる、牝馬に追い掛け回される。犬猫と遊ぶ日々が目撃され、今なお色あせない名(迷)馬であり続けている。中身はともかく黙っていればミホシンザンよりの柔和な顔もテイオーを思い起こさせるイケメンな顔も見せる美しい馬なのは間違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 誕生に至るまで

 

 

 ケイジの誕生は当時の時代とオーナーブリーダーの前田利褌の考えが大きく絡んでいた。当時の血統の閉塞を塞ぐための繁殖牝馬、あるいは種牡馬を社爛との協力で生み出しいわゆる血を薄めてくれる馬を用意することを考えていた。

 

 一方でケイジの権利者の中でも主な前田利褌はそれ以外にも根幹牝馬と歴史を絶えさせたくないという思いもあり血を薄めつつ日本馬の歴史を継ぐ存在を狙い牝馬から探した。

 

 ケイジの母ミホミサトは乗馬用だった馬を見つけたがその血は父がミホシンザン、父父がシンザン。日本初のシンジゲートを組まれたヒンドスタン系であり、神讃と呼ばれ日本競馬に大きな影響を与えた名馬の一族。

 

 父トウカイテイオーはいわずと知れた不屈の名馬であり無敗の二冠馬。父父には7冠馬皇帝シンボリルドルフ。更にテイオーの血をさかのぼれば日本初の牝馬によるダービー制覇を果たした元祖女傑牝馬ヒサトモ。その母も宮内省下総御料牧場の牝馬の一頭星友の血を引いている。(この時点でライバルのゴルシと似ている部分も)

 

 ここまで見るとかなり豪華かつ日本競馬の歴史的血筋だが既にこの組み合わせもかつて考えられ、試された組み合わせだが同時に父母どちらでもクロスを狙える相手が少ない故にアウトブリードをできやすいために実行された。

 

 その結果、良くも悪くも期待をぶち壊しまくる怪物が生まれてしまうことになるのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 デビュー前(2009~2011)

 

 

 2009年2月25日に前田牧場で誕生。生まれて仔馬は立ち上がるまでに1時間くらいかかると言われているのだが10分ですぐさま立ち上がり、ミホミサトに母乳をねだるがミホミサトは初めての出産とケイジの馬体のせいで疲労が大きく拒否されてしょげるという規格外の素質と頭の良さを垣間見せていた。

 

 両親に似ずに大きな馬体と十字架を思わせる奇麗な流星が特徴的であり、人懐っこい故に牧場のスタッフ皆可愛がり色々見せた結果頭がはじけてしまった。と関係者は言う。

 

 ケイジの世話をしていた厩務員曰く「一緒にマンガを読んでいたら読ませてくれとねだるようになりまして。それで見せたらちゃんとキャラの判別もできているし、反応が本当に人間じみているんですよね」と答え、牧場長の奥さん曰く「好きなアニメの時間になると庭から顔を出してくるから顎を乗せる座布団とおやつを出してみんなで見るのが楽しみでしたよ」とのこと。それ以外にも恩を感じる時は牧場長を背に乗せたりもしていたり悪戯好きだが人好きでもあり人が怪我をするようなことは基本しない、力加減をしていたようだ。

 

 なおこの時点で既に馬体重は500キロ後半から600キロ以上にムキムキと成長。脚周りも既に平均より太く牧場スタッフ一同首をかしげて突然変異だなあとつぶやいたとか。

 

 

 

 

 

 現役時代1(2011)

 

 

 無事に成長できたケイジは社欄の協力もあり栗東トレセンの葛城大悟厩舎に入厩。この時も余りの馬体のでかさのせいで当時の厩舎で併走をできる子がおらず周りに連絡を取った結果ゴールドシップなど同期やライバルたちとの経験を遅まきながら積んでいく。

 

 その後2009年7月の阪神競馬場の2歳新馬戦(芝2000m)でデビュー。この時に大逃げをもって2000mの日本レコードを更新。ど派手なデビュー勝利を飾る。この時1度だけ騎手を務めたのは後に前田牧場三羽烏の一頭、無敗の欧州牝馬マイル三冠を成し遂げるキジノヒメミコの主戦騎手である梅沢騎手。

 

 この勝利を持って世間から注目を浴びるも、テイオーの血と親の面影もないようなでかすぎる馬体からすぐに怪我をしてしまうという関係者たちからの評価ゆえに今後の騎手選びで困っていたところ、主戦騎手を務めたのがケイジ一番の相棒となる松風騎手が是非と頼み込み陣営も快諾。後の戦国コンビ結成の瞬間であった。

 

 騎手問題が解決した後に函館2歳ステークス、小倉2歳ステークスも難なく大逃げで快勝。しかし陣営は「ケイジに短距離は合わない」「2000mと比べると明らかにエンジンがかかるのが遅い」「この2戦は頭の良さと自力で勝てたが3歳以降、古馬のスプリンターには通用しない。ここはケイジの土俵じゃない」ということで今後ケイジは短距離は挑むことがなくなる。

 

 無敗のまま迎えた朝日杯フューチュリティステークスも勝利。4戦4勝。既に獲得賞金1億以上の怪物として世間も関係者も注目を集めたまま2歳シーズンを終える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 現役時代2(2012)

 

 

 冬は休み次走は弥生賞となったケイジ。しかしその際のローテにケイジはマツクニローテを組み込まないと嫌だとごね、馬主たちも納得させて前代未聞の馬によるローテの調整をする珍事を終えて3歳シーズンは幕を開ける。

 

 そうして幕を開けた弥生賞では2着に10馬身を付けての大圧勝劇をもって勝利。この勝利と同時に皐月賞に出走を決めているゴールドシップの対決に世間が大いに沸いた。

 

 トウカイテイオーとメジロマックイーンが勝負したかつてのTM対決。たった一度の対決だが日本中が注目して沸きに沸いたあの対決がトウカイテイオーの子どもとメジロマックイーンの孫で、しかも同期でクラシックから真っ向からぶつかるという競馬のテーマの一つである「血のバトン」とどちらも実力のある怪物同士というのも相まってオグリキャップブームを超えるほどの競馬ブームの火付け役となる。

 

 大熱狂の中始まったKG対決とクラシックレース。最初の皐月賞ではケイジはいつも通りの大逃げでゴールドシップの代名詞たる「ゴルシワープ」からも逃げきって見事勝利。

 

 次走NHKマイルカップでは後の世界最強の実力とネタ馬枠のジャスタウェイ、アメリカ、日本でGⅠ馬を6頭生み出すシゲルスミオらと対決し快勝。

 

 そして日本ダービーでは先行策で挑んできたゴールドシップや切れ味を増したジャスタウェイ、フェノーメノに迫られるがここも大逃げで勝利。変則三冠を手にして名実ともにトウカイテイオーの正統後継者として、シンザンの血を引くものとして認められた。マツクニローテに関しての批判もレース後けろりとしたタフさとその強さで批判もねじ伏せるなどまさしく怪物だった。

 

 しかし疲れを抜くべきだということでケイジ陣営はケイジを夏は休養させることを選択。菊花賞までは微調整と静養のために前田牧場に里帰り。牧場の整備と拡張の際に温泉を掘り当てていたためにまさしく湯治となる。

 

 夏休みとなったケイジだがその際にひと騒動を起こし(後述する夏祭り騒動)ますます競馬人気の担い手となりながら挑んだ菊花賞。今まで2着に甘んじていたゴールドシップだがステイヤーとしての才能があるゆえに油断できないと入れたレースは従来の大逃げではなく真逆の追い込みでスタート。

 

 今まで大逃げで挑んでいたケイジの真逆の戦いに観客も実況も驚くことになるが、そこからはまさしく規格外、破天荒の連続。

 

 かつてのミスターシービーのように淀の坂で加速しタブー破りでぶっこ抜くゴールドシップ。ケイジも下り坂を一気に加速しながらスタミナが落ちた他馬を躱しながらのシンザンのような超大外からの加速。

 

 クラシック最後の一冠をかけた勝負で互いに三冠馬を思わせる戦いのままゴールし結果は同着。前代未聞の同時期に2頭の菊花賞馬の誕生。ケイジは無敗の4冠とテイオーは愚かルドルフもシンザンも越える強さを見せる。二頭ともワールドレコードを出してと話題尽くしのまま菊花賞を終えた。

 

 そして3歳シーズン最後の有馬記念も出走したが規格外の追い込みを見せるゴールドシップに敗れ初敗北の2着。しかしこの時点で連対率100%、年齢限定戦がほとんどだが1200~3200mの重賞で8連勝という記録を獲得。

 

 ライバルのゴールドシップはGⅠ2連勝。オグリキャップ以来の葦毛による有馬記念制覇。同期の牝馬であるジェンティルドンナは牝馬三冠とジャパンカップでオルフェーヴルとその年の凱旋門賞馬に勝利などこの世代の怪物ぶりを見せつけるような年となりなんやかんや無敗の四冠と連勝記録が評価されて年度代表馬に。こうしてケイジの3歳シーズンは幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 現役時代3(2013)

 

 

 年が明けて4歳となったケイジ。ドバイからの招待をもらいドバイへと同期のジェンティルドンナと早速遠征を開始。ジェベルハッタもこともなげ無くワールドレコードを出しながら快勝。

 

 ドバイDFでも2着に10馬身を付けつつ勝利。更に自身のレコードを更新。1991年以来更新されていなかった1800のワールドレコードを同じ年に2回も更新していくという化け物ぶりを世界に見せつける。ジェンティルドンナもドバイシーマクラシックで見事勝利し、ジャパンカップで見せた強さは本物だと世界に示す。

 

 またこの時点でGⅠ7勝となり祖父シンボリルドルフに並ぶ功績、海外GⅠで勝っていることを踏まえればルドルフを超えるという評価も手にして帰国。この時にアラブの王族から賜った賞品もまた豪華なものだった。(後述)

 

 次走は宝塚記念に出走。ここではゴールドシップ、フェノーメノ、ジェンティルドンナと四天王と呼ばれ優勝候補の一角に。そのレースでは追い込みで仕掛けていくがジェンティルドンナとゴールドシップのタックル合戦を見て爆笑からの失速。どうにか持ち直すもゴールドシップに届かず1着はゴールドシップに譲り2着となる。

 

 負けたが尚強しという評価と海外経験も積んだケイジ陣営は次走をKGⅥ&QESに決定。しかし主戦騎手の松風騎手が骨折するという怪我を負い(他馬のレースで勝利後に振り落とされてしまった)騎手問題にまたぶつかることに。

 

 そこに前から乗りたいと思っていた大竹騎手が名乗り出て騎手問題は解決。日本最強騎手と日本最強馬のコンビによる競馬の本場欧州への遠征は世間をまた沸かせた。

 

 挑んだKGⅥ&QESでは周りの騎手も馬も驚くほどの追い込みで周りを振りちぎって2着に8馬身差をつけてのゴール。大竹騎手は号泣しながら「ディープの可能性の先を見せてもらった」と語ったほど。

 

 海外の重馬場ですら問題ない強さを見せていよいよ凱旋門賞ではケイジの前年に三冠馬となり、昨年の凱旋門賞では2着だったオルフェーヴル、今年のダービー馬ユウジョウと日本ダービー馬トリオで挑んだ。

 

 幕を開けた凱旋門賞ではケイジの一番の武器である大逃げを使い日本馬以外は最低でも7馬身近い差をつけて、ワールドレコードも塗り替えての快勝。更には日本馬で1着から3着まで独占。日本競馬界長年の目標、悲願であった凱旋門賞を皇帝、神讃の血筋が勝利したというニュースは日本中が歓喜に湧きたった。

 

 大竹騎手はこの勝利は「ケイジはあえて僕のためにスズカとディープのスタイルをもってその先を見せてくれた」と言わしめ、また「自分ではケイジの力量は8割~9割程度しか引き出していない。松風騎手ならもっと強かっただろう」とインタビューで応え戦国コンビの復帰を望む声も多かった。

 

 帰国後ケイジはまさしく国のスターとして讃えられ国民栄誉賞。日本国の勲章としては最高位の「大勲位菊花大綬章」を授かる。それ以外にも副賞として専用の馬具や鞍なども賜り名実ともに日本最高位となり、迎えたジャパンカップでは復帰した松風騎手と逃げを披露して勝利。GⅠ10勝目を挙げ、日本馬の記録として未知のステージへと踏み込んでいく。

 

 4歳シーズンを締めくくる有馬記念にも出走したが引退レースとなったオルフェーヴルに届かずに2着で敗北。先輩三冠馬であり凱旋門賞へ挑み続けた日本総大将。金色の王へとハグをしてその引退を惜しむように見届けてケイジの4歳シーズンは終えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 現役時代4(2014)

 

 

 5歳となったケイジは再びドバイにいきジェベルハッタに出走。しかしそこには昨年の天皇賞(秋)でジェンティルドンナを破ったジャスタウェイの加速に差し切られて2着で敗北。その後のドバイDFではジャスタウェイはケイジのワールドレコードも一気に塗り替えていき世界最強のランキングも奪われる。

 

 次走は天皇賞(春)に出走。そこでは連覇の掛かったフェノーメノにゴールドシップ、ユウジョウと油断できないメンツだったがなんと3200メートルを大逃げ、淀の坂も加速してそのまま走り切るというタブー破りも平然と敢行。見事1着獲得とワールドレコードも更新。

 

 この天皇賞(春)は天覧競馬だったこともありドバイDF、KGⅥ&QES、天皇賞(春)の勝利でアラブ、イギリス、日本の王族、皇族の観戦しているレース、しかもGⅠで勝利したことで御前試合三冠という新たな三冠称号も獲得、天皇陛下から個人的に専用キセルのプレゼントと話題に事欠かなかった。

 

 そうしてリベンジも含めた宝塚記念への二度目の出走では逃げで脚を貯めつつ後半に仕掛けようとしたが開いた内ラチからゴールドシップに差し切られて2着で敗北。リベンジは失敗に終わる。次走は再びKGⅥ&QESとなったがその前に大ニュースがあった。

 

 日本から凱旋門賞に挑むメンバーがケイジをはじめとしてドバイシーマクラシック連覇の三冠牝馬ジェンティルドンナ。宝塚記念連覇のゴールドシップ。世界最強のミドルディスタンスホースのジャスタウェイ。天才少女ミルキースターと2012年世代を中心に5頭が挑むという「日本艦隊」(当時の記事から抜粋)が発表された。その際にケイジは日本総大将の二つ名を襲名。かつてのスペシャルウィーク同様日本の代表としての期待を背負い戦いに挑むことに。

 

 日本総大将として、連覇をかけたKGⅥ&QESは昨年とは真逆の大逃げをもって2着に10馬身差をつけての圧勝。もはやライバルたり得るのは日本の同期だけだと言わんばかりの勢いで凱旋門賞に挑む。

 

 そして凱旋門賞では本場馬入場でゴールドシップと一緒に奇行とスタンドに愛想を振りまき相変わらずの行動に現地へ駆けつけたファンと現地のケイジファンは大ウケ。レースでは追い込みで挑み加速する際に隣の馬の騎手から鞭で顔面を叩かれるが、むしろそれで負けん気に火がついたかさらに加速。日本馬組もそれに負けじと奮起した結果1着勝利とワールドレコードをさらに更新。日本馬たちで凱旋門賞の掲示板を独占するなど昨年を超える成果を日本メンバーと叩きだした。

 

 凱旋門賞をジャパンカップに変えたと言わせるほどの暴れっぷりに海外のファンもこいつはモノが違うと言わせるほど。

 

 KGⅥ&QESと凱旋門賞の欧州二冠連覇という世界でも前代未聞の大快挙を見せ、最早日本馬のレベルは世界レベルに届いていることを名実ともに見せつける結果に世界中が驚愕し、同時にこの世代を世界最強世代と歓声をもって迎え入れられた。

 

 次走はジャパンカップに挑むがそこではフェノーメノの渾身の走りに追いつかれて1馬身差をつけて2着に敗北。ジャパンカップ連覇とはならなず、3度目の正直となるか有馬記念に出走。

 

 しかし有馬記念をもって引退のジェンティルドンナに差し切られてしまい2着に。3度目の正直とはならず有馬記念3年連続2着というナイスネイチャのような珍記録を樹立。

 

 このシーズンに同期では牝馬三冠、ドバイシーマクラシック連覇を成し遂げたジェンティルドンナ。ミドルディスタンスのGⅠで4連勝を手にしたジャスタウェイ。1200~2400メートルの国際GⅠ制覇、エリザベス女王杯、ヴィクトリアマイルをそれぞれ連覇したヴィルシーナ。天皇賞(春)、ジャパンカップを勝利したフェノーメノなどの多くの同期でありライバルであり戦友が引退。

 

 ゴールドシップと共にライバルたちを見送りながらケイジの5歳シーズンは終了となった。

 

 

 

 

 

 

 

 現役時代5(2015)

 

 

 競走馬としてのラストシーズン。6歳となったケイジは馬主の意向によって国内戦に専念することになりその第一走は天皇賞(春)であった。

 

 連覇の掛かったレースだったが相変わらず二頭揃ってゲート入りを拒むというかからかうようにゲート入りをせず、レースとなればゴールドシップと同じタイミングでの追い込み勝負となり一歩届かず2着になり敗北。

 

 この時もまたもや淀の坂で加速を続けて走るというタブーを無視しており最早この二頭にとっては淀の坂はタブーですらない。軽いものだと言われるほど。

 

 天皇賞は敗れたが今度こそと意気込むケイジと陣営はこれまた3度目の正直で宝塚記念に出走。ここでゴールドシップとケイジを語る上で欠かせない大騒ぎ。通称「300億紙屑未遂事件」が起きる。阪神大賞典3連覇を成し遂げ、更に宝塚記念でも3連覇がかかっているゴールドシップ。阪神、京都競馬場で無類の強さを見せていたゴールドシップにはこのレースでも当然大きな期待がファンからかけられ、1番人気であったが今回でもゲート入りを拒み目隠しをされてのゲート入り。

 

 更には隣の馬が騒いでいるせいでさらに気が立ちスタート前にゲートで二度立ち上がることで大きく遅れるゴールドシップ。更にはそれを見て爆笑するケイジという1番人気と2番人気がそろって超出遅れをするという大惨事をやらかす。

 

 しかしここからもこの二頭はやりたい放題でありケイジがゴールドシップの横で舌をべろんべろんしてから追い込みを早速開始。ゴールドシップは舌を出す行為を挑発と理解しているらしくケイジの挑発に見事乗っかり気合再充填。

 

 二頭揃って最後方からロングスパートで一気に先頭に出るやタックル勝負を繰り広げてからの競り合いでゴールドシップの三連覇、ケイジは2着で敗北と有馬記念に続き同じGⅠレースで三年連続2着という珍記録を樹立。

 

 もしこのレースでケイジとゴールドシップが最下位になっていた場合約300億の馬券が紙くずになりかけるというトンデモ具合でありケイジとゴールドシップの人気の高さがうかがえる事件であった。

 

 この後にすぐさま二頭は喧嘩になると思われたが仲良くじゃれついている辺りいつもの事らしく、ますます奔放ぶりと規格外さを見せつけるレースとなった。

 

 ここまで連対率100%という間違いなく前代未聞の強さを見せつけていたケイジだが6歳という年齢の波もあり衰え始めているのではないかという声も出始めていた。しかしケイジという馬はそこで終わるような性格も強さでもないことをここから更に見せつけていく。

 

 夏は牧場で放牧をして休養を挟み、再始動は天皇賞(秋)。最後のKG対決始まりのレースともなる。そこでは追い込みを使いゴールドシップをねじ伏せての勝利。約1年ぶりの勝利を手にして復活の狼煙をあげる。

 

 続いて挑むのはジャパンカップだがこの年にケイジが引退することもありケイジに勝とうと挑む海外陣営が多数参加。世界7か国以上からダービー馬、各国最強達が挑みに来るまさしくチャンピオンカーニバル状態。中には後にアメリカでGⅠ7勝を挙げる二冠馬にしてケイジの半弟ドリームシアター、GⅠ勝利数国際記録保持者になるオーストラリア最強牝馬ウィンクガール。凱旋門賞馬、KGⅥ&QES馬などなどの国際GⅠ馬たちが参戦。世界中で衛星放送されるほどの騒ぎとなった。

 

 しかしケイジは逃げを使い翻弄。馬場の状態を選ばず戦えるうえに高速戦は得意のケイジが見事1着で勝利。秋古馬2冠を手にし世界最強としての格を見せつけていく形に。

 

 そして迎えた4度目の有馬記念。そこではケイジがクラシック前に指導もしていたキタサンブラックとゴールドシップがライバルとなり、最後の戦いは一番の親友でありライバルと自身と騎手が鍛えた弟子との対決となる。

 

 最後のレースでは大逃げを用いて同じく逃げ馬のキタサンブラックですら追いすがるのがやっとの速度で走り続け、最後もまたゴールドシップとの一騎打ち。逃げ差しというサイレンススズカの完成形の体現の走りをするケイジとゴールドシップの父ステイゴールドが香港で見せたあの驚異の追い込みを見せる、97世代の同期対決を思わせるような競り合いの結果かつての菊花賞同様同着。タイムも2分24秒9というスーパーワールドレコードを獲得。

 

 GⅠ16勝。今まで取れなかった有馬記念を制覇し親子三代有馬記念制覇という最高の花道を飾りケイジの競走馬人生は最高の形で引退を迎えた。

 

 ゴールドシップとの合同引退式では15万人のファンが押しかけ、2頭とも仲良く騒がしかったのも相まって終始愉快な引退式となった。

 

 引退式でのインタビューでは両陣営が最高のライバルでありファンであることを告白しゴールドシップ陣営は特に「ケイジとのレースが近いと練習もやる気になってくれて非常に助かった」という発言で会場を大いに笑わせた。

 

 日本最高の競馬ブームを作り上げ、その戦いも日本国内のみならず世界の最強格たちとの戦いはハイセイコー、オグリキャップ以上の盛り上がりであり、まさしく時代の立役者である競走馬であり続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 引退後1(2016~2018)

 

 

 GⅠ16勝という日本競馬界前代未聞の成績を持ち引退したケイジだが、故郷の前田牧場で種牡馬として生活を開始。当初はトウカイテイオーの血筋ということやケイジが突然変異過ぎていいところを継ぐかというところが不明だったために実績のわりには大変安い種付け料(850万円)だったが、日本国内での依頼は少なく、むしろ海外での依頼が多くアメリカ、アラブ、イギリス、欧州での依頼をこなしていた。

 

 ケイジは種牡馬としても優秀で種付けもスムーズかつ受胎率90%半ばと大変高い。牝馬もえり好みせずに紳士的に対応して負担もかけないようにしているのでもともとモテモテなのだがさらにモテるようになり同じ前田牧場の牝馬ナギコ、キジノヒメミコ、ブラウト、ミレーネはよく脱走してケイジの放牧地に入り込んでは追いかけまわし、ケイジは逃げ回る様もよく見られる。(ケイジの場合牝馬も好きだし種牡馬のお仕事もこなすがそれ以外では分別を付けているために馬っ気を出さずに丁寧に接する。仔馬にも反応しないことから頭のよさゆえに逃げているようである)

 

 一方でケイジのその功績からケイジの名前を冠した夏のGⅠレースを新たに設立。「ケイジ記念」は芝2600で札幌で開催。多くの海外馬たちが大レースに挑む前のステップレースとして挑むことも多く大人気のレースとなっている。

 

 またそれ以外でもテレビ、バラエティーへの出演も多くケイジとゴールドシップを新ドリフターズメンバーとして受け入れてくれた仲で馬主を始めた志村ヘン氏のバ〇殿に出演。ちょんまげのかつらをつけて松風騎手と出演し、自身とナギコの娘のミコトを費用負担付きで無料プレゼントした。笑っていけないシリーズでは兆治氏と一緒に出演しハリセンで出演者をしばきながらウマ娘の宣伝。更にはなんとサインをかいて兆治氏にプレゼントするなどまさしく芸人顔負けの活躍。

 

 バラエティー以外にもウルトラマンZ、仮面ライダーエグゼイド、ジオウに出演。俳優馬として演技もしっかりこなし、俳優たちと一緒に塩おにぎりやたくあん、リンゴを食べている写真なども多数残している。

 

 ほかにも後述するが静養牧場ともなりつつある前田牧場に定期的に顔を出すグラスワンダーと遊んだりディープインパクトの気性を大人しくさせたり、牧場の犬や猫と和やかに過ごしていたりなど忙しくも悠々自適の日々を過ごしていた。

 

 主戦騎手の松風騎手との岡座厩務員の結婚式にも顔を出し、このころには多くの漫画家たちとの書下ろしマンガやネタイラストなども描かれまさしくアイドルホースとなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 現役時代6(2018~2020)

 

 

 忙しくも種牡馬として過ごしていたケイジだが、2020年の東京オリンピックの馬術に推薦枠で参加してほしいという要請を受け障害馬術の候補にエントリー。その後は岩丸騎手とコンビを組んで再度現役の道を歩み始めていく。

 

 障害馬術の推薦枠とはいえ日本代表に足る力を示すためにいくつかの大会に参加。その際も相変わらずのフィジカルと頭の良さで競技をこなし無事に代表確定。

 

 その傍らケイジの実績から酒を作られることも決まり焼酎、馬も飲めるリンゴ酒というコンセプトで2つの「16冠馬」が作られたりなど競馬ブーム、馬への世間の興味を集め続けていた。

 

 そうして迎えた2020年東京オリンピックには代表選手団の一人として入場式にも参加。競走馬時代よりも鍛え上げた筋肉と10歳になっても元気さとその迫力は世界にケイジが帰ってきたと歓喜させるには十分なものだった。

 

 肝心の競技でも危なげなくこなし見事1位。前代未聞のサラブレッド。しかもGⅠ16勝馬が金メダルまでもを勝鞍に加えるという怪物ぶりを見せつけ、2012年世代の代表は伊達ではないと改めてこの世代の怪物さを知らしめた。

 

 レース終了後もいつの間にか日本とアメリカの馬術代表の馬たちに踊りを仕込んでみんなで踊って見せて周囲を驚愕させたり志村氏にあげた初年度産駒のミコトがオリンピックの年にアメリカでトリプルティアラ。息子のムネシゲはイギリスでトリプルクラウン獲得。ボーボボはケイジ記念を獲得という産駒も自身も暴れまわったままインパクトを増して二度目の現役人生を引退していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 引退後2(2020~)

 

 再びの引退生活となったケイジは今度は種牡馬としての仕事以外はリードホースの役割も担い牧場の幼駒たちの世話もしている。ケイジの場合教えるのも抜群にうまいのかレースへの理解が高い子が多く、同時にマンガやアニメ、新聞に小説を楽しむ馬ばかりになるという教えるべきかどうかわからない部分までも教えている。(実際にゴールドシップや牧場の馬たちは全頭馬房に本があるほど本好きばかり)

 

 産駒はどうも牝系の良さを引き出しつつ頑丈さとスタミナを遺伝させるという日本版サンデーサイレンスともいうべきとんでもなさで特にケイジが現役時代に激突したメンバーとの相性はとてつもない。

 

 また初年度、2年目の産駒は約8割強が牝馬という偏り具合もネタになり、今も牝馬の方が比率が多く関係者(ケイジ以下前田牧場の馬)全員が首をかしげる始末。

 

 直接の産駒としては代表的なのはアメリカトリプルティアラの名牝ミコト、ケイジ記念奪取の牡馬ボーボボ、イギリストリプルクラウンの牡馬ムネシゲ。カレンチャンとの間にはジ・エベレスト連覇で有名な牝馬マエダノカレン。ダイワスカーレットとの間には桜花賞と菊花賞を取るという怪物牝馬として名が知れたマエダルージュと既にGⅠ馬を国内外問わず多く輩出。

 

 ジェンティルドンナ、ヴィルシーナとの産駒も牝馬続きだがGⅡ、GⅢを取って成果を出しており、2023年度産駒も前田牧場が所有しているがどうにも素質があるとケイジのお墨付きで期待が高まっている。

 

 母父としてもオーストラリアで短距離戦戦を荒らし日本とオーストラリアの競馬対決の火付け役となったコンドウサン(父ジャスタウェイ 母父ケイジ)やステイヤーズミリオン連覇を達成したスペースケイジ(父ゴールドシップ 母父ケイジ)欧州三冠を成し遂げたキタサンプラチナ(父キタサンブラック 母父ケイジ)などなどそこでも成果を上げている。

 

 産駒は基本的に人懐っこい、のんびりものか悪戯好きばかりでサンデー産駒の気性難も見事緩和成功。一方でとんでもない気性難はまれにいるようでケンタッキーダービー他GⅠ8勝を挙げたリトルケイジはサンデーサイレンスを輩出したロック&ヘリントンファームですらサンデーサイレンスを比較に出してそれ以上にやばいというレベルで気性難。

 

 ケイジに気性の矯正を頼むほどでケイジは実際に見事大人しくさせてサンデー、ステゴレベルにどうにか緩和させたほど。

 

 日常生活はいわゆる種牡馬と保育園の先生として過ごすのだがケイジの場合は運動好きなので疲労の顔を見せず、ストレス発散の手段も多いためか充実している日々を送っているようである。

 

 見学に来た見物人にも優しく対応し、頼まれた顔芸にも応えるなど人懐っこさを見せる。また食事に関して好き嫌いがないタイプらしく知り合いの馬たちの好物は自分の分を分けて譲ることもあるようで大変面倒見もいい。その分なついてきた馬たちは同時にケイジの奇行に振り回されるのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ケイジのエピソード

 

 

 どこまでもやりたい放題なケイジだがその実仲間を大切にし、またおおらかな部分もある。競走馬として見た場合問題点と良い点がかなり極端にある。

 

 ・調教は大好きすぎて練習は坂路を1日に5~6本。それを毎日やってなお元気。むしろ調教師が負担を抑えるためにプールトレーニングでごまかしたり散歩させる時間を増やしたりして負担をかけないよう気をつけた。

 

 ・ケイジの練習密度のせいで調教師サイドが他の馬たちの練習メニューの加減を念入りにチェックするなど認識をバグらせかけた。

 

 ・前述の事からも調教師や厩務員、騎手全員が好きでレースも大好き。騎手の松風や調教師の葛城とはレースの作戦の打ち合わせも一緒に聞いていることが多かった。

 

 ・仲間のためには命を懸けることをいとわないボス気質が強い。日本ダービー勝利後に放牧で前田牧場に戻った際には地元の夏祭りに脱走して参加。そこにいたヒグマが襲おうとしていた後のプロ野球選手であり葛城調教師の息子葛城蓮、自衛隊広報部長になる武藤国光を救い、そのままヒグマに帯同犬であり親友の幸太郎、幸太郎の飼い主でマタギの赤木氏と一緒に戦いヒグマの頭蓋を蹴り砕いて退治。

 

 ・現役引退後オリンピック馬術を目指す際もまたヒグマを退治するなど熊殺しの称号を得る競走馬になる。

 

 ・レース勝利後にウイニングランではなくセンターに立ち独自の身体を跳ねてから大きく咆哮する独自のパフォーマンスを誰に言われたわけでもなくやり始める。(通称ケイジダンス)

 

 ・漫画やアニメ、新聞を愛読する。文字や言語を理解しており自身の人気から日本中の漫画家からマンガをもらい、あるいは書下ろしコラボが多量に出た。(ケイジとマンガ作品のコラボを出版社別にまとめた本のシリーズがあるほど)

 

 ・前述で寄贈してもらった本やサイン、商品を保管する場所を作った結果優勝レイや蹄鉄なども保管するある意味ケイジ記念館のようなものが牧場にできた。

 

 ・アラブの王族に大変気に入られ優勝賞品で純金の蹄鉄と宝石をちりばめた優勝レイをもらい、お礼と言わんばかりに同期と共にドバイのレースで暴れまわりレースの格をあげた。

 

 ・脱走の常習犯であり柵越えを良くする。

 

 ・しかも助走すらなくその場飛びで140センチ以上はある柵を超えるほど。

 

 ・高い柵の場合でもなんと自分で藁で縄を編んで閂を外す。なくてもテグスやロープをこっそり隠していて隙を見て鍵を外す。でも長距離脱走、牧場敷地外に出たのは夏祭りの熊退治の一件だけで以後はない。

 

 ・神社参拝を良くしており最早地元では風物詩。しっかりと頭を下げて目を閉じるなどマナーや意味を理解している様子。

 

 ・博愛主義者であり馬も人も動物も大好きですぐ仲良くなる。スペシャルウィークなどの気性が荒い、馬嫌いですらもすぐさま打ち解けているほど。

 

 ・仲間を馬鹿にされると許さない気性でかつて「ケイジの相棒には松風騎手ではなく大竹騎手がいいしそのまま続けたほうがいい」と言った記者に怒り心頭となり新調したはずの馬房の鉄扉を一撃でけり壊し本気で襲おうとした。(この時はケイジ陣営全員が一番肝が冷えたという)

 

 ・しかもこれを2回ほど行なったため、ケイジの馬房、厩舎の前に「ケイジの前でケイジの関係者を馬鹿にしないように」という注意書きが書かれるほど。

 

 ・二度目のジェベルハッタに挑みに行く際にはアラブの王族にハリセンツッコミを入れてコントをするというトンデモ行動を披露。

 

 ・凱旋門賞二度目の挑戦の際に先に森で調教に行ったゴールドシップたちの後を歩いていたらゴルシに置いていかれた伊馬波厩務員らを確保して森から脱出。その後ゴールドシップとハリセンでしばき合う。

 

 ・凱旋門賞レース前にはゴールドシップと一緒に客へのファンサービスを重視するなど基本緊張というのが薄い。

 

 ・レース前に他の馬と談話したりにらめっこしては顔芸勝負もしていた。

 

 ・泳ぎがべらぼうに上手で潜水したり変わった泳ぎ方もしていた。

 

 ・温泉が好きで日に一度は入りたがり拒むと脱走してでも入りに行く。

 

 ・タンポポを育てるために種集めなどを行い、放牧地の一角に作ったタンポポ畑の鑑賞を楽しんでもいる。その後養生に来たグラスワンダーにタンポポ畑が食べられるまでがワンセットらしく互いにのんびりしている。

 

 ・松風騎手曰く性格は「下町の顔役」

 

 ・大竹騎手、岡崎元騎手から「ルドルフ、ディープを越えた最強」と太鼓判をもらう

 

 

 

 

 などなど、これ以外にも多くのエピソードがあり、実績は間違いなく世界有数の怪物なのだが同時に癖馬としての顔も強い。コメディアンぶりと実力。そしてその博愛主義者、懐の深さが愛される所以だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 異名

 

 

 人気馬なために異名も多いケイジ。人懐っこさと悪戯好き、頭の良さと強さ全てがハイレベルで悪魔合体したような馬ゆえにその異名もまた極端なものまである始末。

 

 一方馬券を買う立場からはその安定性からも好まれ名前からも「荒武者」「名将」などと呼ばれることもあった。

 

 

 ・傾奇者

 

 ケイジの名前のモデルが「花の慶次」からきていることや大逃げや追い込みなど競馬では王道から外れた個性派のレース。基本常識があてにならない。大外がリスクにならないなどなどの豪快な強さととことん普通ではなかったことからそう呼ばれていた。

 

 

 ・熊殺し

 

 3歳時の夏の放牧の際にヒグマを仕留めた時についた異名。祖父がライオンと呼ばれるほどの気性難だったためにその荒々しさはなんやかんや引き継いでいる(とは言っても限度はあるが)ことからも現役時も引退後もたびたび呼ばれていた。ある意味文字通りライオンを比較に出せるほど強いのは確かだが。

 

 

 

 ・顔芸百面相

 

 とにかく顔芸と奇行をパドックと本場馬入場。普段からもしていたためにつけられる。実際にその顔芸のパターンはゴルシに負けないほど多く顔芸写真集が出来る。ネットでも検索した場合無数に出てくる。画像集が出来るほどなので百面相の名前は伊達ではない。

 

 顔芸も多いがそれが映えるのも元はかなり顔立ちがよく柔和さも見せられるゆえにその変顔加減も際立つ。本馬もそれを理解しているゆえかよく顔芸のパターンを増やしては回りの馬や人に見せては遊んでいる。

 

 

 ・先生

 

 放牧の際にキタサンブラックを鍛えたり同期のゴルシやジェンティルドンナたちに自身のコーナリング技術を教えるなど大変教え上手なのを関係者全員が口をそろえるレベル。

 

 リードホースとしての才能も確かでブラウトとキングヘイローの娘であるシズルはミラノ大賞典とドイツダービー他二冠を制覇。ミレーネとスペシャルウィークの娘であるマアトエルはフランスでティアラ2冠を制覇。他にもBCクラシック制覇のハルフカシや自身の産駒たちに技術を教えており実際にケイジの指導を受けた子たちはコーナリングや息の入れ方、身体の柔らかさに定評がある。

 

 

 

 

 ほかにも日本総大将。世界最強、帰ってきた最強戦士などなど無数にあるがここでは割愛させていただく。

 

 

 

 

 総括

 

 

 これまで書かれてきたネタっぷりと暴走。それに反比例したような安定した成績から馬券師には大変喜ばれているが同期や周辺世代が世界最強格、史上初を幾つもこなす怪物。まず互いに世代が被らなければそれぞれに3冠、最低でも2冠を取ったうえで時代を作れると言われたメンバー同士がやり合っている時代なために当時は予想が外れることも珍しくなかったそうな。

 

 とはいえ2着は固かったので2012年世代が多くいるレースの時は1着か2着にケイジを入れておいて後は同期を入れておけばいいかと言われるほど楽であり馬券初心者向けと言われることもあるのでそこでも極端と言える。

 

 パドックやレースでの破天荒や奇行も見せる一方で騎手や調教師とも仲が良く馬たちとも喧嘩しない性格のギャップでファンになる人も多かったそうでなにより規格外の大逃げや追い込みはサイレンススズカやディープインパクトなど時代を彩った名馬たちの可能性を見せるような強さ。

 

 負けても次は勝てると思えるほどの勝負根性や負け癖のつかなさ加減。ハイペースでの早仕掛けを多く仕掛けるがその場所も自在であり瞬発力勝負でない多彩な勝負を見せたこともまた人気の一つであろう。

 

 いろいろな評価はあれどもGⅠ16勝。日本のような高速馬場からロンシャン競馬場のような重馬場でも対応でき年齢限定戦を除いても1800~3200mでGⅠを取ったのは紛れもない事実。このことからも現時点で日本最強馬候補では常に候補に挙がる。

 

 

 総じてまさしく「傾奇者」常識に当てはまらない規格外の強者の代表格。それがケイジである。




 振り返れば濃いなあケイジ。ここに更に馬主の何名かがオカマとか色々さらにあるのでほんとネタに事欠かない。

 次回はケイジのウマ娘の辞典風です。




 ~おまけ~

 前回のあらすじ。性別:シンジなシンジをマダオ状態のゲンドウに放り込んで話し合いをさせることで親子♂の仲を取り持つことが出来たケイジとゴルシとジャスタ。

 一方そのころマリとアスカも無事にネルフに参加。なぜかネルフ内部にラーメンと焼きそばの屋台が出来ていることに首を傾げ加持は二重スパイとしてオカマたちの尋問を受けていた。



 加持「地獄だ・・・オカマが・・・青ひげとルージュのコラボはやめてくれぇ・・・」


 ケイジ「いい面してんねえ! だらしねえ大人が恥ずかしくないのかよ」


 ゴルシ「しょうがねえなあ。干物にして佃煮にしてやればいい出汁が入って身も入るだろ」


 ジャスタウェイ「あ、二人とも気にしないでね。いつものことだから」


 アスカ「ンなわけできるかぁー!! いきなりなによこの騒ぎ!? ウマ娘はいるわ変身巨大化するわ加持さんはいつの間にかオカマの餌食になっているわ、なにより・・・」


 マリ「あらーいい体しているわねえ。その顔もかわいいけどもっと肉を付けてお茶で香りを整えればとってもいい感じ・・・♡」


 レイ「これがポカポカする感覚なの・・・」


 アスカ「私に抱きつく変態レズ二人をどうにかしなさいよそこの三バカー!!」


 ケイジ「あ、後はどうぞお若い方同士で。オホホホホホホ♬」


 ゴルシ「そうそう。未来のためにも仲良くね。ニョホホホホホホホ」


 ジャスタ「そういうことでーあ、お風呂と赤飯は用意しておくねーバッハハーイ」


 アスカ「いやぁああああ!!? 監視カメラもある施設内でこいつらと一緒にしないで! 一人にしないでええええぇえええ?!!? あぁあああああ!!?」


 ~しばらくして~


 ミサト「いやー青春っていいわねえ。くはー! 酒がうまい!」


 アスカ「冗談じゃないわよ! 赴任初日に襲われるって何のギャグよ! どうにかシンジの馬鹿が助けてくれたけど今度は目の前で馬鹿シンジがマリににゃんにゃんされかねないし無駄に雌の姿が似合うしで!」


 ケイジ「仲良くレクで来てよかったじゃねえの。ほれ豚肉と大豆のあいびきハンバーグステーキ。若い子はたくさん食べて元気に過ごすんだぞー」


 アスカ「五月蠅いわ! あぐ・・・ウンッま! 何よこの味・・・! 今まで食べたことない」


 ジャスタ「うぇへへへ・・・レイちゃんもたっぷり食べるんですよ。ああ・・葦毛のような毛並みにこの瞳。シップの妹みたいですし、光源z・・・」


 ゴルシ「お前は葦毛なら何でもいいのかよぉお! この浮気ものぉ!」


 ジャスタウェイ「なにを言いますか! 葦毛こそ最高! はかなげな白髪気味の中に見えるウマ娘のパワーと幽玄な美しさ! シップこそ最高ですがそれとこれは別! レイちゃんもまた芸じゅちゅ、げい、芸術に仕立て上げるんですよ! あれは磨けばあらゆる方面で光ります! 人ミミで出会えた奇跡の葦毛のような美少女! 磨いて磨いて・・・うふふふふふふふ!!」


 シンジ「ふーむ。レイはこういう服と肌着がいいかも。僕の使っている化粧品でこの化粧水がケイジさんからのおすすめでね?」


 レイ「ほうほう・・・これが、アスカと、シンジも・・・喜ぶ?」


 マリ「ほうほう。わかっているじゃないシンジ君♬ ケイジさんもよくわかっているようだし、流石はウマ娘。アイドルな分化粧やそういうメイク技術の知識は頼れるわねー」


 ミサト「いやー・・・ほんと、賑やかでいいわねえ。あなた達人類の最後の希望。最高戦力、パイロットってわかって・・むぐふ!」


 ケイジ「分かっているからこそ今こうして楽しんでいるの。楽しんで、はしゃいでみんなで辛さを薄めて楽しさは分けて増やせばいいんだよ。余計な口をはさむのなら腹回り気になるくらいのカロリー爆弾飯を弁当と晩酌に詰め込んでやるからなぁ?」


 ジャスタ「ふにゅぎぎぎぎ! シップが最高なのだけど他の子も愛するのは負けないわー! あ、ミサトさん。大真面目にケイジが本気でそれをするとメタボ確実なうま味の中毒飯作るから気を付けてね?」


 ミサト「もう。わかっているわよ。羨ましくてつい言っちゃっただけ。明るいのがまぶしくて。んふー・・・あ、ケイジちゃん。パリパリキャベツと牛蒡の煮つけおかわり―!」


 ゴルシ「へいおまちぃ!」


 シンジ「あ、ゴルシさんそれ今日の僕のリクエスト!」


 アスカ「ふーん? イカ焼きそばね。アタシも味見してあげる。うーん・・・うまい・・・! へぇー意外と合うのね。あむ。ケイジさん、ご飯おかわり―!」


 山本(メフィラス)「皆さんもどりました。デザートのアイスを買って来ましたよ」


 ゴルシ「(あ、エヴァの機密情報盗んできているな)おお! 私ストロベリーアイス!」


 ~続け~

ケイジの新しい勝負服 どんなものがいいでしょうか?

  • ランプの魔神風
  • ビキニ&パレオ
  • バニースーツ
  • ボーボボの服
  • その他
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