ハジケリスト世代だろ! (完結)   作:零課

116 / 121
 絵の方に関しては活動報告に書いていますのでノンビリとお待ちくださいませ。

 それとお気に入り人数4500人突破ありがとうございます! ここまで来るのは嬉しいことですよ。

 蛇足だなあーと思いつつあるこの外伝でこうなるとは思いもしませんでした。これからも皆様どうかウマ娘と競走馬と騎手たちと関係者を愛してくだされば嬉しいです。


 あと、12世代がどんどん実装されてきて嬉しい! いやあーこのままジャスタウェイやジェンティルちゃん、マメちんもみたいものですよ。


ウマ娘エピソード 外伝プロジェクトl'arc おフランス

 『サトノダイヤモンド惜しくも二着。凱旋門賞チャレンジに暗雲か』

 

 

 『ヴェニュスパーク強かった。今年の優勝候補にサトノダイヤモンドどう挑む?』

 

 

 『ケイジ記念ヴェニュスパーク勝利。勢いをそのままに凱旋門賞に。サトノダイヤモンド負けるか』

 

 

 『遠い1バ身。凱旋門賞は絶望か』

 

 

 「ったくまあー煽ってくれるねえマスコミ共は」

 

 

 「うーん・・・遠い1バ身。かあ。まあ、不意を突かれたうえでああなったとはいえ、ちょっと早計過ぎない?」

 

 

 レースが終わって翌日。どのメディア、新聞のスポーツニュースでもケイジ記念でのダイヤちゃん敗北を取り上げて騒がしいことこの上ない。

 

 

 しかもまあ、ここぞとばかりに専門家の皮被ったつもりの輩が知ったかぶりでやいやい言ってくるもんだから雑音よりも耳障りったらありゃしないね。

 

 

 「アンカツさんとか、タバラさんの解説は参考になるのにねえ。怪文書で吹き出すけど」

 

 

 「あの二人はよく見ているよ。ダイヤの末脚の伸び。何よりそれが切れなかった。これだけでアタシは成功と思っている。この仕掛けをあっちの本場の気候と芝質に合わせて出せるように最終調整さえしてしまえば・・・やれることは全部やった」

 

 

 あの新聞記者、解説とコメンテーターをしている二人と藤井の兄ちゃんの記事はかなりいい所を見ている。というかアタシの狙いと収穫をしっかりと踏んでいるからありがたい。後でダイヤちゃんに見せるレースでの収穫。これを教えるにはアタシ以外からの、目の肥えたベテランたちの意見でも前に進ませる促進剤にしていくにもってこいだ。

 

 

 「気にしないのが一番だけど・・・やっぱりむかつくかも。ケイジの時も宝塚記念の時に似たようなこと言って、欧州二冠とったら知ったかぶりだもの」

 

 

 「はははは! あんときはむしろ回りがみんな叩きまくってしばらくコメントぶつけた芸人もコメンテーターも冷や飯食らって笑ったがな! いんやーまあ、毎年宝塚に負けてから海外遠征でこれしていたから3回目はもはや恒例行事になったけど」

 

 

 「そりゃあ、1度目は爆笑して失速、3度目ド級の出遅れからゴルシを煽ってからのごぼう抜きの超ロングスパートとか心配になるけどねえ」

 

 

 「でも面白いだろ?」

 

 

 「まね♪」

 

 

 流石幸子はアタシの理解者だねえ。ま、どっちにせよ今は外部の声は参考になる、ダイヤの助けになる声を拾ってあとで教えることにしつつ欧州行きの準備だ。

 

 

 「でーダイヤの新衣装の方。届いたの? 幸子が来たってことはさ」

 

 

 「あ、そうそう。あと5分くらいで来るそうだからホテルのロビーに下りてきてよ。一応練習用のやつと本番用で2着用意したんだって」

 

 

 お、いいタイミング。元気づけたり気分をスッキリさせるにはもってこいだ。あの変態の方もしっかりと仕事したようだし。んじゃまあ、行きますかねえ。出来を見に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「わぁ・・・これは素敵です! ありがとうございますケイジさん!」

 

 

 「いいのいいの。しっかしまあ、似合っているねえ」

 

 

 「うんうん。サトちゃんにピッタリ。まさしく麗しの騎士様だね♪」

 

 

 サトちゃんに用意した新しい勝負服は青い騎士を思わせる勝負服。スカートはちょいときわどいが、ま、綺麗な太もも拝めていい感じ。下はちゃんとショートパンツだし。いややっぱ色気あるなあ―サトちゃん。普段の勝負服とかだと肌を隠しているから少し足の露出を増やすだけでもすごいわぁん。

 

 

 「服も動きやすいですし、肌触りもいい。しかも軽いです。帽子もよくできていて・・・あ、レイピアも軽い。でも・・・はぁー・・・いいいつくりですね。しかも美しい・・・」

 

 

 「でも刃はない。模造品かあ。残念」

 

 

 「レース中に決闘されても困るわ。刃じゃなくて走りで勝負してくれや」

 

 

 いやまあ、タイキはリボルバー、ライスも短剣あるし、ゴルシもグラスも演出や撮影用に鎖付き錨とか薙刀あるけど。私も日本刀数本あるし。懐刀あるけど刃傷沙汰はNG。レースしろレース。

 

 

 「そのレイピアは模造品だが、サトノ家には真剣を送っているから機会があれば見るといい。人間国宝に作らせたものだから切れ味も美しさもその模造品に負けないぞ?」

 

 

 「そうなのですか? わざわざ刀匠にまで・・・ふふ。一応フェンシングは習っていましたが、これはぜひ見に行きたいですね」

 

 

 「凱旋門賞が終わった後の楽しみが増えたわねダイヤちゃん。私も見てみたいわねえ。ついでにナイフ、マシェットを作ってもらえないかなあケイジ」

 

 

 「暇な時間に頼んでみるわ」

 

 

 制作したのは腕はいいがかなりの変人だがな! 最近作った時価5000万の名刀「カノー姉妹」とか今回のダイヤちゃんのレイピアとか制作意欲がかなりおもしれーし。

 

 

 「じゃ、とりあえず汚してもいいその練習用。簡単に洗えるからそれでとりあえずちゃんと力が出るかとかを試すために今日は軽く流してからタイム測定をして終わろうか。疲労抜きが大事だが、今は軽く発散したいだろ?」

 

 

 「もちろんです! 疲れも吹っ飛んじゃいましたから!!」

 

 

 「よし。ならまーマスコミがうるさいし幸子。東北興進の若い衆と一緒にインタビューは練習終わりまで待つように伝えつつバカしねえように警備頼む。アタシは道具の用意をしてくるからサトちゃんは勝負服を部屋においてから着替えのジャージと新勝負服のブーツ専用に蹄鉄を再度合わせるからそこも含めて日本でやる最終チェックだ」

 

 

 「了解。バカがいればそこも映像を取っておいて後日逆に締め上げちゃお♪」

 

 

 「お願いします!」

 

 

 さてさて。疲労は残っているはずだし、軽めに流すとしてどこまでキレがいいか。鍛え上げたスタミナと回復力はどこまで今のダイヤちゃんの身体を支えているか。見ないとなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うーん・・・ダイヤちゃん、大丈夫かなあ」

 

 

 「なんだいキタちゃん。ダイヤちゃんが心配かい?」

 

 

 「あ、キズナさん。ええ・・・その、一緒にいられないのが続くと少しもどかしいのもあって」

 

 

 ここはアメリカ。私とキタちゃんで今年のBCシリーズに挑むために遠征に来ていたがそこでのスポーツ速報でのダイヤちゃんのケイジ記念での敗北。

 

 

 1バ身の差もだけどその仕掛けに振り回された形。日本というホームで引っ掻き回されたというのがキタちゃん的にも不安なんだろうね。

 

 

 「まあ、確かに負け方としてはバ身以上に怖いものがあるが、同時にそこをここまでまくり返したダイヤちゃんの底力はすさまじいものがある」

 

 

 「そうなんですよね。そこは間違いなくすごいんですが、欧州ではファンの応援も少ないですし、プレッシャーとか・・・」

 

 

 「んなもん挑む以上覚悟するもんだからへなへなしていちゃ締まらんよ。それよりもいい方向に目を向けなキタちゃん。ほれ、ここの方から見てみなよ」

 

 

 海外遠征に挑む以上ここら辺の事は理解しているはずだし、あの子の心の強さなら大丈夫なはず。だからこそ沖野も利褌もケイジに丸投げしてここにきているんだからね。

 

 

 とりあえず私のタブレットで公式のレース映像を再生っと。サトちゃんがしかけ始めてから、最終スパートまでの間だ。

 

 

 「ここのスパートの長さと切れ味の良さ。見ていてわかるかい?」

 

 

 「えーと・・・あ、1000メートル近く加速を。しかもこの時間は」

 

 

 「そ、ケイジやゴルシ、マックお得意のスタミナを活かした長距離スパート。ステイヤー最強格たちの世界に踏み込みつつあるのと、切れ味は先攻策のメンバーに負けないほど。キタちゃんを有マ記念で倒した時よりも距離もキレも増している。

 

 

 しかも欧州の芝質に近いケイジ記念で。だ」

 

 

 脚質自体は変えていないけど基本中距離を得意とするダイヤちゃんに2600メートルの距離で、深い芝、柔らかい土のレースでこの走りをできている。しかも休憩と再調整の2か月の時間もある。

 

 

 「なら、仕掛けを間違えず、振り回されなければ凱旋門賞もいけるはず!」

 

 

 「そゆこと。マスコミ共のほとんどはヴェニュスパークがレース全体を握ってメイクしたことに目が行きがちだけど、その中でここまでの成長とあと一歩でその流れを砕けそうになっていた。そこは大きな収穫だよ」

 

 

 うちのひ孫もその成長を見れたこと自体を望んでいただろうし、まあー気にしないでいいはず。まずうちのトレーナー、コーチ陣が深い心配していないし。

 

 

 「だからまあ、マスコミの文章は気にしないで、凱旋門賞ウマ娘のキタちゃんを有マ記念で倒したライバルの実力とその成長を信じてあげな。さ、私らも自分のことで手いっぱいだ。さっさと練習いくわよ」

 

 

 「はい! コーナリングの練習を頑張るのと、やっぱり荒っぽいポジショニング練習ですかね?」

 

 

 「後半、スポーツの話に聞こえないけどね。ま、そういうこと。足首と体幹を鍛えていくわよ。アメリカは日本よりもずっと逃げ、先行が多い分、最初が大事よ」

 

 

 アメリカは基本どこもレース場が同じような形状な分楽。ひたすら基礎とアメリカのレースの気風になれれば行けるはずだし、頑張りなさいよ。ケイジにダイヤちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うーむ。凱旋門賞はケイジに丸投げしてしまうとは、スピカ、シリウスのトップは大胆な采配を切りましたね」

 

 

 「ケイジ記念での走りを見てこのままでいいと思ったのだろう。しかし・・・ケイジの才能とコネは恐ろしいな」

 

 

 ルドルフさんの言う通り、ケイジとそのコネで人材を用意してUAEダービー制覇に、ケイジ記念2着となれば実績は十分。と言えるがまさかの采配に私も唸るほかない。利褌さん、沖野さん二人そろってケイジに投げる。まあ、それほどに信用しているし実際に成果を出してるのだけど同時に必要なものを即座に用意しているケイジにも恐ろしい。

 

 

 いくら現役時代から見てきている、突貫でトレーナー資格も手にしているとはいえサトノダイヤモンドを鍛え上げ、今も凱旋門賞に挑める資格を手にさせている。トレーナーになる予定もなかったケイジが。だ。

 

 

 「凱旋門賞の結果次第では急いで我々でケイジを確保。学園に留めるようにしたり、最低でもどこかの国のトレセン学園に行くことをさせないように頼みこむことになるぞエアグルーヴ。既に理事長とたづなさん。樫本理事代理は動いている。

 

 

 当然、我がシンボリに、メジロ、サトノ、ダイイチも皆裏では考えているようだぞ?」

 

 

 「名家による囲い込み。ですか。ケイジの指導力の可能性と、そのコネ、行動力を見込んでの青田買いとは思い切りましたね?」

 

 

 「サトノダイヤモンドの才能と努力がずば抜けているというのも確かだろうが、彼女はまだ学生だ。その彼女を支えながら海外GⅠ、しかもダービーを取らせて国内GⅠも2着。1年もたたないうちにこれを見せればな。しかもケイジの場合はたとえトレーナー始動がだめでもウイニングライブ、踊りの指導面での才能は素晴らしい。

 

 

 ・・・・・・どうせケイジは断るだろうが、それでもいてほしいという姿勢を見せることは大事というのは事実だとは思うよ」

 

 

 くすくすとほほ笑むルドルフさんの意見に私もつられて苦笑しつつ納得する。生徒会の誘いもだったが、王族からの短期留学の誘いすらも断っていたケイジだ。縁談でつなげようとすればことさらに反発するのは目に見えている。

 

 

 最終的には何らかの形、義理人情で頼むことになるというのは私も同意見だし、なんやかんやと今後も関わるかもしれないことは懐かしく、不安もあるがどんな吉報を持ち込むか楽しみにしている自分もいた。

 

 

 「バイトのトレーナー補助、という形で頼む意見案をまとめておきましょうか?」

 

 

 「頼むよ。ケイジ自身、動画配信に世界中でのマジックやショーで忙しい身だ。人での足りないチームや、ウマ娘たちの教育、支えとなってくれるだけでもと」

 

 

 「ではその様に」

 

 

 「ああ、そうだエアグルーヴ。今日はケイジ達がフランスに行くようでね。その様子が確かニュースになるかもと藤井記者が言っていた。この時間だったはずだから見てみよう」

 

 

 そういってルドルフさんはテレビをつけるとちょうどニュースではスポーツニュース。サトノダイヤモンドの凱旋門賞挑戦の事を話していた。

 

 

 『凱旋門賞に挑むサトノダイヤモンド。そのトレーナー代理としてついてるケイジ達は先ほど前田家の自家用ジェットで日本を飛び立ちました。

 

 

 空港入りする際には600台のバイクと30台のデコトラ、そしてオカマたちと黒服と野菜たちによってエスコート。『日本に5度目の凱旋門賞の勝利を持ってきます!』と力強くインタビューに答えたサトノダイヤモンド。そしてケイジトレーナー代理は『まあ、なるようになるが、負けるつもりで挑みはしねえよ』と答えて二人ともにこやかに手を振って出国。

 

 

 これからは二か月近くの期間をもって最終調整に挑むようであり、既に凱旋門賞運営からも公式に招待枠として確定しているようです。

 

 

 また、送迎の際に自家用ジェットを見送る際に東北興進株式会社の面々で人文字で『がんばれダイヤちゃん!』という文字で応援、漁師たちの船も一堂に海で大漁旗とサトノダイヤモンドのデフォルメした顔が描かれた旗で応援するなど、とにかく派手な見送りとなったようです。

 

 

 では続きましてアメリカの大レースBCシリーズに挑むチームスピカのキタサンブラック、チームシリウスのマエダノキズナについてですが・・・』

 

 

 

 「・・・・・・・・・・何をしているのだあのたわけは・・・」

 

 

 「こんな派手かつ、前例のない送迎は初めて見るよ私も。しかも自家用ジェット・・・移動時間もひたすらにリラックスの時間にあてるようだな。やりたい放題とはこのことか」

 

 

 「はぁ・・・必ず勝ってもらわないとこれから来る問い合わせの電話の対応に見合う成果にならないと思ってもらわないとなケイジには・・・」

 

 

 私の発言と同時になり始める学園窓口の電話にここ数か月何度目かの頭痛に頭を抑えつつ、頭痛薬を水で飲み込み早く凱旋門賞が来てほしいと内心思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『世界最強ケイジ、まさかのトレーナー代理としてふたたびフランスの地に!』

 

 

 『フランス大統領『大ファンなんです』サイン交換と握手を交わす』

 

 

 『怪物再び凱旋門へ。今度は弟子を連れての来襲』

 

 

 『ヴェニュスパークVSサトノダイヤモンド。決着は凱旋門賞で』

 

 

 『凱旋門賞ウマ娘キタサンブラックを倒したライバルであり幼馴染サトノダイヤモンド。本人も凱旋門賞を手にするために来訪。ヴェニュスパークとの決着や如何に!?』

 

 

 「なんといいますか、かなりフランスの方も私たちの方に詳しいのですねえ。驚きました」

 

 

 「んまあ、皆でここ数年荒しまくったからなあ凱旋門と欧州の大レース。日本の漫画とか、結構日本好き文化もあるフランスに加えてここ数年の活躍で結構ダイヤちゃんのファンもいるんだぜ?」

 

 

 「そうですよ。日本ウマ娘のアイドルグッズコーナーとか、ぱかプチも販売しているんですよ?」

 

 

 やってきましたおフランス。派手な歓迎で時間つぶしちゃったのでまあー気晴らしにとパリの散策に繰り出せばちょうど休暇というヴェニュスパークと一緒に買い出しに。老舗の茶葉屋でちょいとフルーツティーとかのシリーズ多めに買って家に備蓄しておきたかったし。テイオーとルドルフの土産にもいいだろ。

 

 

 「フランスのニュースでもダイヤちゃんのことを素晴らしいライバル。負けられないと熱く評価していたし、アウェーとは思えんほどだった。アタシのころだともう少し下に見られていたんだが」

 

 

 「ふふふ。それもケイジさんたちが変え尽くしましたからね。わが国では最新の教書、名鑑に日本のウマ娘が乗っているんですよ。ダイヤちゃんの幼馴染のキタサンブラックも勿論」

 

 

 「流石キタちゃん。私も嬉しいです! あ、この紅茶私も是非是非・・・」

 

 

 「レースが終わるまではお預けだ。密封された状態の商品や飲み物以外はほぼほぼNG、ドーピングにかすりそうな、何かありそうなものは触れねえからな。帰国の楽しみにしておけ」

 

 

 「は、はぁい」

 

 

 「しっかし。凱旋門賞も何度目かになるが、ヴェニュスちゃんのぱかプチ、ナポレオンの衣裳風のやつもあるのか。あの軍人皇帝のやったことは文字通り世界中に影響を与えたからな」

 

 

 大好きな紅茶を飲めずに少ししょんぼりするダイヤちゃんをしり目に凱旋門賞ってことで凱旋門を作ったナポレオンの軍服風のヴェニュスちゃんのぱかプチを数個購入。

 

 

 フランスウマ娘レース業界の火付けとなり躍進させた大レースと、混沌としたフランス革命時代を切り抜けてまとめ上げて躍進させた偉大な軍人皇帝。こういうとこでも共通点があるからいい目の付け所。いや、妥当なのかな?

 

 

 「ナポレオンは私も大好きです! 最後は悲しいものがありますが、我が国の誇る最強の軍人かつ政治家ですから! 流石に戦争は嫌ですが、偉大な人ということで憧れます。ああいう希望の象徴というのもあって」

 

 

 「アタシら日本。あー大日本帝国時代な。その時の民法の草案にナポレオン法典を使うくらい、いや当時の世界の民法に影響を与えたあの男の法整備技術は唸るものがある」

 

 

 「え! ナポレオン法典って日本にも影響があったんですか!?」

 

 

 「そうです! あの法典は我が国のみならず欧州、イスラーム社会、そして日本にも影響を及ぼした画期的な法律なんですよ?」

 

 

 なにせまあ、国の昔からの慣習を踏襲しつつも『法の下の平等』、『信教の自由』、『経済活動の自由』を盛り込んだ近代社会の法整備の草案、模範になったくらいの法典だからなあ。後フランス銀行設立もナポレオンだし、シンザンばあちゃんからも耳に胼胝ができるくらいにゃ教え込まれたわ。

 

 

 「実際公民とか、歴史の近代史を学ぶ上では本当に多大な影響を与えた。まさしく世界の先進国だったからなあフランス。町のつくりとかの整備性を見ても綺麗だしほんとよくわかるってもんだ」

 

 

 「うーん。私達日本も進んでいるとは思っていましたが、歴史の重み、感じさせるという意味ではやはりフランスはすごい。世界一名誉あるレースと言われている凱旋門賞があるのも納得しちゃいますね。だからこそ、燃えるというものですが」

 

 

 「ええ、まさしく我が国にとってはある意味ダービーよりも、クラシックのトリプルクラウン、ティアラ以上に重く、求めるレースです。だから私が手にする。私が取って国に希望を見せるんです。5度目の制覇を日本には取らせませんよ?」

 

 

 「にゃにぉう? こっちも負けるつもりできちゃいねえ。ダイヤちゃんは勝てるはずだぜー? ヴェニュスちゃんの才能は本物だがこっちのダイヤちゃんもまだまだ強くなるぞ」

 

 

 「ふふふ。リベンジは必ず果たします。もう凱旋門賞は欧州やアメリカのものだけじゃないって、私が3人目の凱旋門賞制覇をした日本ウマ娘になってみせますからね。もう一度勝負です! ヴェニュスパークさん!」

 

 

 互いに目に熱いものをたぎらせながら見つめあう二人。絵になるねえ。ふふふ。しかし、勝負への自信と自負、自身の才能を持ちつつもどこか丸く愛国心ある。うーん・・・テイオーとルナねえの中間ってか、いい感じに丸くなった今のテイオーをも少しマイルドにした感じだなあヴェニュスちゃん。

 

 

 「あ、ヴェニュスねえちゃーん!」

 

 

 「え!? ケイジだ! ケイジさんだ! ヴェニュスちゃん知り合いなのー!?」

 

 

 「すっげーこっちは本物のサトノダイヤモンドだよ! ケイジさんと一緒にサインください! あ、サインも色紙もない!」

 

 

 「急いで近くの店で買いに行きましょう!!」

 

 

 なんかいつの間にかフランスのちびっこ共に囲まれた。しかもアタシを知っているのかあー通だねえ。

 

 

 「よーしよし。ちびっこ共。サインは書いてやるからなー? 今ならダイヤちゃんのサインも付くからな。それそれ。ちょいとしたショーもしてやろう。ケイジちゃんのマジックショー開催だ! ヴェニュスちゃんもダイヤちゃんも手伝え!」

 

 

 「おおーいいですね! ふふふ。あ、ウマスタでも更新したいので動画にしていいですか?」

 

 

 「ワォ♪ ケイジさんのショーなんてチケット取るだけでも大変なのに。もちろん! 思いっきりマジックの手伝いをして」

 

 

 「「「「わーい!!」」」」

 

 

 

 ちびっこ共と、やじ馬が増えてきたので近場の大通りで早速マジックとラジカセを持っていた兄ちゃんから借りてのミュージカル風のダンスも披露。ダイヤちゃんとヴェニュスちゃんとはそれぞれのトレセン学園の課題曲に合わせてコンビでダンスを披露。フランスのトレセン学園の課題曲? んなもん現役時代に覚えているので問題なく踊り切れたわ。

 

 

 なんかちょっとしたお祭り騒ぎとサイン会をしてから最後はダイヤちゃんとヴェニュスちゃんで一緒に固い握手と、土産物や買い物を分け合ってからシャンゼリゼ通りを散歩して、凱旋門までエスコートしてもらってから解散。互いに練習にまた戻りましたとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふっ、ふっ・・・ふっ・・・はぁー・・・」

 

 

 「よーし午前の練習はここまでだな。どうだダイヤちゃん。欧州の芝でしばらく走ってみて」

 

 

 ケイジさんと一緒に欧州入りして早2週間。コツコツと現地になれつつ調整とトレーニングを重ねていますが、正直な話、楽。と言えるのが本音と言えます。

 

 

 「さほど違和感を感じません。なんでしたら思いきり地面をける際に深い芝と柔らかい土がクッションになって衝撃を殺されちゃいますがそれも対応済みですし、コーナリングの際には踏ん張りやすいのでかなり加速は鈍っていないなーと」

 

 

 「いい目の付け所。欧州だと基本最後の長い直線勝負になるけど、そこ以外でも勝負できる場所を増やすのと自覚できているのはいいことだからな。重バ場も問題ねえってのなら体の疲れを残さずに、でもちゃんと仕上げていく感じになるかねえ」

 

 

 欧州の広い土地ゆえの練習場所への移動に関しても毎朝の河川敷ジグザグダッシュでの往復で走る時間を増やし、中川さんの庭での練習で経験済み。

 

 

 北海道でもホテルと練習場所への移動をこなしていたのでまるで苦にならない、むしろ脚のコンディションのチェックと、すぐに止まらずにゆっくりと移動するクールダウンに使えると考えればこれもまた練習と思えるのでここフランスの広い土地を活かした雄大な練習場も楽しめています。

 

 

 「んじゃあ、昼飯はさっき仕込んでいた石窯オーブンでのチキンと野菜のホイル焼きと、ベリーパイ、余熱であっためていたコンソメスープで楽しむかあ~飯を食べて疲労を抜いたら、ちょっち作戦会議して、昼寝をしてから夕方まで練習するからなー」

 

 

 「はーい♪ ふふふ。ここにきて本当に優しい練習になりましたねケイジさん。楽しいのですがこれでいいのです?」

 

 

 「これでいいのだ! ってね~♪ 筋力は落としていないし、体重も増えていない。今は場になれつつ、も少し練習強度を上げるのは来週以降でいい。ダイヤちゃんも真面目に会おうと思っても今は知り合いもほとんどいないんだ。不安も変に考え過ぎずに楽しい時間を過ごしたほうがいいだろ?」

 

 

 食事も日本でフレンチをケイジさんが用意。しかも腕利きのシェフも顔負けの腕前で食材もフランスのものを使っていたので舌に合わないということもない。ちょっと遠出しているような気軽さで最終調整に挑めるのが嬉しいことこの上ないです。

 

 

 「ふふ。じゃあ、今日の練習はこれで終わるとして、そういえばなにやらケイジさんあてに手紙が来ていたようですが何だったのです?」

 

 

 「あーお偉いさんたちの社交パーティーだよ。めんどくさいから断っておいた」

 

 

 「出ないのです? ケイジさんほどの人なら文字通り話題の中心になるはずなのに」

 

 

 「なーにが悲しくてアタシの家柄と金目当ての野郎の目にさらされつつ陰口叩きまくるやつらに今更会いに行かなきゃいけねえんだか。それとは別で知り合いのいいとこの友達呼んで茶会やろうと思っているから、そこで親睦深めていくのと顔を売るわ。ダイヤも来るか? ゆっくりしていていいけど」

 

 

 うーん・・・凱旋門賞に集まる人たちってすごい人たちが来ると思うんですが、ケイジさんらしいのでいいですかね? そして嬉しい誘いには乗りたいです。

 

 

 「ええ。喜んで参加させてください! 紅茶の方とお菓子は私も手伝いますよ」

 

 

 「お、紅茶の方はそっちが詳しいし頼むわ。じゃ、戻るぞーそれと、作戦の方は本当にあれで行くんだな?」

 

 

 「もちろん。あれで行かせてください。不完全燃焼で終わるのが一番嫌ですし、凱旋門賞を穿つといった自分もそれに負けないほどの力を全部出し切りたいのです」

 

 

 「なら思いきりやってこい。凱旋門賞が目標なんだ。もう後先考えずに全力を出すんだぞ」

 

 

 「はい!」

 

 

 一緒にタッチをして笑いつつ休憩に。

 

 

 後日の茶会は。欧州屈指の大企業の会長や各国の王族、石油王たちが訪れての大騒ぎ。その・・・サトノ家も名家なんですがそれでもメンツがすごすぎていろいろと腰が引けそうでしたが皆さんと仲良くできて、コネが出来たのも嬉しかったです。これ、お父様に話したら嬉しく思ってくれるか、驚くでしょうか?




 ダイヤちゃん新衣装獲得。衣装はケイジの知り合いの人間国宝たちに頼んで用意してもらいました。尚その際に刀匠からは「剣の先でちくちくされながら罵ってほしい」が依頼の代金の一つになった。ケイジ曰く「誰だこいつを人間国宝にしたのは」


 衣装の方は皇室御用達の職人に。前田一族みんなお世話になっております。


 次回は本番凱旋門賞。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。