ハジケリスト世代だろ! (完結)   作:零課

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 休めるうちに話しをかく。正直どれほど休みがあるのか・・・


 今回真面目にふざけまくっております。ご了承ください。そしてディープも出すとしたらどんな話にしようかなあ。あちらも名家かつ、ディープ、ジェンティル姉妹という感じで最強格という感じですし、前田家とも仕事やあれこれでのかかわりは深い感じに考えているので。



ウマ娘エピソード 11 黄金屋

 「あり? もうソースの予備がねーじゃん。マジかよー・・・」

 

 

 「本当。うーん。聖蹄祭近いし、メニューの味の確認もしないとだし」

 

 

 「どうしたんですか? お二人とも」

 

 

 練習が早めに終わったあと、私、スペシャルウィークがスピカの部室に戻ると、備え付けの冷蔵庫の中身を見ているゴールドシップさんとジャスタウェイさんの姿が。

 

 

 この冷蔵庫、普段は沖野トレーナーさんが私達への差し入れ、練習中に飲むためのスポーツドリンクなど以外にもゴールドシップさんたちがよくやっている屋台。そのための食材や調味料の保管場所としても使われている。でも、今日は何か浮かない様子みたいです。どうしたのでしょうか?

 

 

 「おースぺ。いやなあ。聖蹄祭で今回はケイジ達シリウスと屋台を二つやることになったろ? そのための商品の味見と仕込みのためのソースや調味料を見ていたんだが、数が少なくてなあ」

 

 

 「できれば今週中に最低でも味見とケイジと打ち合わせしたいし、仕込みまでは難しそうねって話していたの」

 

 

 「ああー・・お三方の焼きそばにお好み焼き・・・おいしいですものね・・・ー・・・」

 

 

 いわゆる中央トレセン学園の学園祭である聖蹄祭。そこでスピカは祭り運営の経験がないので基本ゴールドシップさんの屋台が主だったのだが、今年はシリウスと合同で大きな屋台をやってみることにした。

 

 

 基本祭りで一番人気と言えばリギルのメイド、執事喫茶などが老若男女を問わず人気なのだが、シリウスの屋台の場合基本味一筋勝負ということで例年2位、最低でも3位以上をキープする名店として人気を集めている。そして、何よりシリウスとスピカの先輩方は世界最強格と名高いメンバーぞろいかつ美人。今年は1位を見込めると意気込んでいるし、その味の上手さは普段からよく屋台にお世話になっている私も行けると思う程です。

 

 

 「打ち合わせのためにもいろんなメニューの味見をしたりしないと品目の選出できないしなあー・・・・あージャスタ。ケイジに連絡してくれねえか? 今度の休みに食材買い足しに行こうって。スぺ。お前さんもよければ荷物持ちしないか? 代わりにアイツらの飯分けるし、上手くいけば前田ホテルのランチ券もらえるかもだぞ」

 

 

 「それ暗にケイジにランチ券用意しておけってことでしょ・・・・もう。私は連絡ついでに頼んでおくし、スぺちゃんもよければ一緒に来ます?」

 

 

 「え? いいんですか!?」

 

 

 「荷物持ちはありがたいし、それにウマ娘視点の意見も欲しいからなあ。ある意味スぺは私らの屋台は他の皆に比べると食べている期間が短い分、まだ出していないメニューの味見も適役なんだ」

 

 

 「是非是非! 荷物持ち頑張ります!」

 

 

 思わぬ提案にお腹が鳴りそうな感覚を抑えつつ首を縦に振りまくってしまう。あの世界でも有名なホテル、旅館チェーンであり、料理も有名な前田ホテルのランチ券、それでなくても超神田寿司からも太鼓判を押されるケイジさんの料理をできたてで、新メニューまで味わえるとなればもう頷くほかない。

 

 

 「あ、ケイジも大丈夫みたい。ゴルシちゃん。スぺちゃんもよろしくね?」

 

 

 「使い倒して腹減らしてやるから、覚悟しておけよー?」

 

 

 「もちろんです! 農業で鍛えたパワー、お見せします!」

 

 

 ふふふ―どちらに転んでも楽しみだなあ・・・高級ホテルのランチ・・・あの世界最強格のケイジさんの手料理・・・・よだれが出そうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おー来たかお三方。元気そうじゃあねえの♪」

 

 

 「よおじいさんにケイジ。そりゃあゴルシちゃんだぜ。元気バリバリよ!」

 

 

 「執事さんもお世話になります。車まで回していただいて」

 

 

 「あ、ケイジさん! この前はサインありがとうございました! そして、今日もよろしくお願いします」

 

 

 さてさて、とりあえず今日は基本的な食材はこの業務用も取り扱っている超大型デパートで先に爺やたちでうちの屋敷に運んでもらい、それとは別で試食用の食材はスぺちゃんやアタシらで買うということで話がついていざヨコセヨデパートに突撃。

 

 

 スぺちゃんも来てくれたし、試食と荷物持ちやってくれるのが嬉しいねえ。

 

 

 「よっしゃ、それじゃあまずスぺちゃんは爺やの手伝いしてくれや。腰いわさねえように助けてやってくれ」

 

 

 「で、私とジャスタはケイジと一緒に食品、調味料のチェックだな」

 

 

 「新メニュー、とりあえず二つ出して、もう一つはおまけにするんだっけ。ふふ。それの用意ねえ」

 

 

 「スぺちゃんは爺やたちの車に食材運んだらアタシらと合流。ついでにだが、屋台の衣装とか簡素なものだがそれも見たいしな。ねじり鉢巻きとか、簡単な小物一つでも雰囲気は出せる」

 

 

 聖蹄祭は結構学園からも予算出してもらえるんだよなあ。毎年黒字を出しているのもあるけど、アタシらウマ娘、中央で戦うメンバーは特に日本はおろか、世界でも戦い、魅了するアイドルでありアスリート。そんなメンバーの学園祭となれば学園側も力を入れるし、ウマ娘側からしてもファン獲得のチャンスでもある。どちらも力を入れる分、アタシらシリウスも、ゴルシたちも気合を入れるのは当然だ。

 

 

 ある意味じゃあ普段あまり長く触れあえないファンの皆とも近い距離で接することが出来るチャンスだもんな。素顔を知って新しい一面を触れてもらうためにも頑張らないとだぜ。

 

 

 「そういうわけで、一度解散!」

 

 

 ゴルシの号令の下、アタシらは一般のコーナー、スぺちゃんと爺やたちは業務用の大型コーナーに移動。さてさて・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 巨大食品コーナーについたケイジとゴルシちゃんと私。新商品を試しつつ、やはりウマ娘の私達、多く食べたいなということになり、いろいろ買うためにケイジに今日の特売を見てもらっている最中。

 

 

 「さあ。今日は特売日! 朝市での特売の食材は・・・特売品は・・・・あったぜ! ジャスタウェイ126円だ!」

 

 

 「なんでよ!? ってかふりかけのジャスタウェイに私の写真を乗せないでよー!! 何で違和感なくコラしてんの!?」

 

 

 早速だ! 早速ケイジがハジケていった。どうやってスマホに見えるサイトの情報と画像をいじって変えたのかわからないが。私の画像の下に値段が張られている。・・・・私と同じ名前のメーカーのふりかけの部分に。

 

 

 「あーっははははははは!! かやく大量にゲットだぜ! これはお買い時! 屋台のミニ弁当に、焼きそばの隠し味に使えるぞ。勝利だわ! アタシ買い物戦争に勝利したのよぉお!!」

 

 

 「いいやぁああー!!? 私をカートに載せないで! もっていかないでーー!!? 売り物じゃないの! ジャスタ売り物じゃないのよぉお!!」

 

 

 「渡さない!」

 

 

 「にょわー!!」

 

 

 早速私をカートに入れてレジに爆走し始めたケイジ。それを止めるようにゴルシちゃんがカートを止めた後に上にぶん投げ回してカートは華麗に着地。ケイジはカートに振り回されて飛んでいくも綺麗に1着のポーズで着地を決め、そして私はゴルシちゃんに受け止められてからまた再度カートに乗せられてしまう。

 

 

 「このジャスタウェイは私がもらったー! 嫁にもらってそのまま秋の京都の旅行に行くんだ~~!!」

 

 

 「いいのゴルシちゃん! 私を貰ってちょうだい! そしてまず泊まるホテルは・・・」

 

 

 「なあにを騒いでいるんだ貴様らぁあー!!」

 

 

 「「「ぬわーーーーっ!!」」」

 

 

 そしてゴルシちゃんにお嫁にもらわれそうになったところでエアグルーヴ先輩によって全員車田飛びを決めてしまう。あれ? 何でこんなところに? ってああ。今日はリギルも休日ですしね。

 

 

 「お、エアグルーヴ。元気しているかあ?」

 

 

 「早速その元気が貴様らで余分に使いそうだがな! デパートでこんな騒ぎをするな! はぁ・・・せっかくの買い物の日、良い掃除道具を見つけたというに・・・」

 

 

 「あらやだ奥様。そうなんですの? まあー景気も良ければ家族仲もいい。いい話ですわ」

 

 

 「うふふ。そうでしょー? ケイジちゃんの所もいつも愉快な話を先生からも聞けてもう楽しくなっちゃうわ。あの子ったらこの前にちょっとドジをしちゃって」

 

 

 「お母さま!? 何を話していたのです!!?」

 

 

 でまあ、早速ケイジはエアグルーヴのお母さんと談話を交わしていた。いつの間にか割烹着とパーマを効かせたコメディマンガのおばちゃんスタイルで。

 

 

 「おっと。屋台の調味料の買い物まだだったな。はい。これエアグルーヴとリギル皆での集合写真。プレゼントオぉ~♪ じゃ、エアグルーヴにおばちゃんもまったなー♪ 今度の聖蹄祭に来たらサービスするぜー?」

 

 

 「いつの間にそれを貴様がもっているのだケイジぃぃい! お母さまも大事にカバンにしまわないでください!? ああ、まて! まだ話は・・・!」

 

 

 「さてとーケイジ、今回買うソースだけどよ、塩麹以外でちょいとこれも・・・・」

 

 

 「魚醤? ああーなるほどね。なら、お好み焼きも用意するか。ジャスタ―甘味の方は何を用意する?」

 

 

 「んー・・・リギルの方が執事喫茶で、ほかもチュロスとかオシャレなお菓子ばかりでしょ? 土産にもし易くて、お手軽。箱に入れて油とかから守れる大福、まんじゅうがいいかなって私は思うけども」

 

 

 「ふふふ。ほらほら、私たちもまだ買い物はあるし、また今度にしてあげなさい。次は掃除道具や小道具専門店。お母さんの買い物にも付き合ってちょうだい」

 

 

 エアグルーヴ先輩とお母さんの二人に手を振りつつ私たちも買い物を開始。一応、プランは決まっているんだけど、それ以外でも思いついたものの材料は購入しておき、皆で試食をして、どれがいいかと決めていくために候補は多めだ。

 

 

 楽しい楽しい買い物の時間。ポイントカードもどれくらい貯まるか楽しみよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 「よいしょっと・・・・えーと。これで全部ですが、本当に私、一緒に行かなくていいのですか?」

 

 

 「ほっほっほ。大丈夫ですよ。屋敷に戻れば若いのがいますし、そちらに手伝ってもらいますゆえに。それよりもスペシャルウィーク様もお嬢様たちと一緒ではなくこの老骨と一緒に荷物を運んでくださりありがとうございます」

 

 

 「いえいえそんな! むしろこういう手伝いをしてこそですし、こちらこそありがとうございます!」

 

 

 ケイジさんたちと別れてから業務用の焼きそば麺にフライドポテト、お好み焼き用の粉、餅粉などなどを大量に買い込んで、いつものリムジンではなくワンボックスカーに満載していく作業が終わりました。

 

 

 流石にこの重さをこの数は大変というか、間違いなく執事さんも腰を壊していたでしょうし、こういう時にウマ娘のパワーで助けられるのは嬉しい限りです。

 

 

 「こちらもそのまま荷物を屋敷に降ろして再度来ますし、お嬢様たちと合流なさるとよろしいかと。今連絡が来ましたが、調味料は無事に買い終わり、今2階の本屋の前で待っているそうです」

 

 

 「分かりました! では、失礼しますね執事さん。またあとでお願いします」

 

 

 頭を下げてデパートの本屋さんの場所を目指す。前にちゃんとマップで場所を確認。何度か来ているけど、実家の方にはこんな大きなお店なかったし、迷わないようにしないと・・・よし。ここだね。

 

 

 場所も分かったので後はゆっくり移動。ウマ娘の速度だと早歩きでも大変だし、学園のように静かに走れ。はやったらだめですし。

 

 

 「すいませーん。おまたせしまし・・・・・・牢獄!!? なんでそこにケイジさんが入っているんです!?」

 

 

 「あ、スぺちゃん。いやーケイジちゃん、法被やねじり鉢巻き買う前に本屋さんに入り浸ってカバンの残りスペースに気に入った本を買い込んで詰め込もうとした罰で投獄したの」

 

 

 「ジャスタウェイさんいろいろそれ理不尽すぎませんかね!? そしてゴールドシップさんはどこ・・・看守姿で出てきたー!!?」

 

 

 本屋さんの前につけば、何でか牢屋が出来ており、そこに入っているのはケイジさん。ジャスタウェイさんから話を聞けばもうどうしてそうなったとしか言えない理由での投獄。そこに入ってきたゴールドシップさんはちょっと攻め気味なミニスカ看守姿で入ってきました。・・・・・・インペルダウンでしょうか?

 

 

 「それでは点呼を取る!」

 

 

 「ッチ・・・・1!」

 

 

 「2! 異常なし!」

 

 

 「なんでお前までカウントされているんだよ! 囚人じゃねえのかお前!? 異常なしじゃねえよ異常ありだよ。囚人のくせに看守に成り代わったのかよ!?」

 

 

 「私語は厳禁だ37億5000番」

 

 

 「囚人多すぎじゃないですかね!? インドと中国の人口足しても多いですよ!?」

 

 

 「あ、スぺ。爺さんどもの手伝い終わったか? それじゃー早速、法被やねじり鉢巻きとかを行きつけのコスプレショップや服屋さんで・・・」

 

 

 ようやくゴールドシップさんも気づいてくれたのでひとまずこの状態から買い物に行けそうだと思って安堵の息を吐いていたのだが、その後ろでケイジさんは持っていた針金を使ってピッキングでこの仮設トイレのような感じでおかれていた牢屋を抜け出した。

 

 

 「よっしゃあ! これで自由の身だぜー! そして、おしゃれをしていくわ!!」

 

 

 「あ、囚人が逃げ出した! 待ちなさい39億2000番!」

 

 

 「数もっと増えた!? 37億5000番じゃないんですか!?」

 

 

 当然それを追いかける私達。もうなんていうか・・・・このノリについていくのだけでも精一杯です!

 

 

 「あ、ケイジそっちは違うわよ!? そこ宝石店!」

 

 

 「アタシが輝く場所は当然ここの宝石店・・・・な訳なくフェイントぉおお!」

 

 

 「コスプレ店へドリフトみたいな急カーブしながら入っていったあ!?」

 

 

 「おのれあの技術に負けるわけにはいかねえ! 私も!」

 

 

 「「しなくていいから!(です!!)」」

 

 

 ゴールドシップさんを抑えつつコスプレ店に入ればすでにケイジさんは試着室に入っているようで「あらやだこの生地馴染むわ! この色も好み! うーん・・・あとはこれを頭に・・・」という声が聞こえてきて、周りはケイジさんが来ていることに喜んでいる人、この暴走劇に呆然としている人。そしてそれをSNSにあげている人など様々。

 

 

 そして、一通り着替え終わったのかガサゴソという音が消えて、カーテンが開かれた。

 

 

 「全部もらおうか」

 

 

 「「ダース・ベイダーになったー!!?」」

 

 

 「さあいくらなの!? いくらなのよーォッ!!?」

 

 

 「ぎゃあぁあああ!? ケイジさんがハジケているぞおー!!」

 

 

 ライトセイバーで店員にツッコミを入れながら『早く宇宙を取りに行くからここで手間取るわけにはいかない』とか叫んでいるケイジさんを見てどうしたらいいのだろうかと思っていると後ろからゴールドシップさんが出てきた。

 

 

 ・・・・ジェダイの騎士の格好で。

 

 

 「代金は貴様の敗北だベイダー!」

 

 

 「来たなジェダイの騎士」

 

 

 「いや、十代のお姉ちゃんだ」

 

 

 「いやそうじゃなくて」

 

 

 そういってライトセイバーで打ち合うお二人の隙をついて、ジャスタウェイさんがケイジさんの背後に回って、見事なタックルを決めた。

 

 

 「ぬおっ!?」

 

 

 「よっし抑えた! ゴルシちゃんこのヘルメット外して! いやこれ仮面だっけ!?」

 

 

 「知らん! そしてケイジ! お前に似合うのはそんな仮面じゃなくて、こっちの方が似合っているんだ! 私からのプレゼントで正気に戻れー!!」

 

 

 一瞬だけならケイジさんに匹敵するパワーを出せるジャスタウェイさんがケイジさんを抑え込み、ゴールドシップさんがあのマスクをはがした。と思えばすぐさま緑のマスクを顔面に装着。

 

 

 「うぐぅうぉぉおおおおおぁあああああああ!!!?」

 

 

 マスクが装着されるや否や、顔を抑えて苦悶の声を上げていき、立ち上がって高速回転しながら移動して店の外に出てくるケイジさん。

 

 

 しばらく回転は収まらず、ようやく収まっても顔を抑えたままだ。

 

 

 「ケイジさん。大丈夫ですか!?」

 

 

 「・・・絶好調だぜぇ~!」

 

 

 「マスクが顔に馴染んじゃったー!!?」

 

 

 そして起き上がるや、緑色のマスクがそのまま見事に顔になじんでニッコリ笑顔で白い歯を見せるケイジさん。ふ、普段の白い肌から緑色の変化の圧がすごい! 怖い!!

 

 

 「さーさー! 皆さんお集まりいただいて感謝感激雨あられ! と・い・う・訳でぇー・・・ショーを開催しまーす!」

 

 

 「・・・・・・・もう、突っ込み切れない・・・です・・・・」

 

 

 おかあちゃん。こんな騒ぎをして怒るどころかむしろショーを楽しんでいる都会の皆さんの切り替わりの速さと、あこがれのスターのハチャメチャさに私はついていけるかわかりません・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さーてと・・・じゃ、とりあえず従来のメニューに追加するものだが・・・まずは普通の焼きそばと、塩焼きそば、お好み焼きにそれぞれ一品追加。あと、イチゴ大福を作ってみました。食べてくれスぺちゃんにライス」

 

 

 「はぁあ・・・凄い・・・おいしそうです」

 

 

 「おぉ・・・ケイジお姉さまたちのご飯・・・頂きます!」

 

 

 あの後、あれだけの大騒ぎをしても怒られるどころかむしろゲリライベントと称して緑のマスクをかぶったままのケイジさんが風船であらゆるものを作っては生きているように動かし、最後は風船でマシンガンを作って乱射。飴の弾丸を子供たちにプレゼントしたり、ゴールドシップさんとコント、漫才をして場を沸かせ、コスプレショーでジャスタウェイさんの小物も合わせたチョイスを私と一緒にやることでお店のアピールをしてむしろ売り上げ増加と喜ばれる始末。

 

 

 ケイジさんがハジケる時は大体あんな感じになるし、SNSで広まって一目見ようとお客さんが増えるということで基本許されちゃうとかなんとか。あの緑のマスクも貰い、しっかり法被とハチマキ、もろもろを買い込んで寮に戻り、ようやく食事の時間となりました。そこで自主練していたライスシャワーさんをケイジさんがオーバーワークだと捕まえてゴールドシップさんに頼んで風呂場に連行。

 

 

 そして、その間にケイジさんとジャスタウェイさんが手際よく料理を作り、風呂上がりでさっぱりしたゴールドシップさんとライスシャワーさんも戻ったところで試食。

 

 

 まずは王道のソース焼きそばに天かすを乗せたものを食べてみる。

 

 

 「お、美味しいです! 焼きそばの中にあえて固い・・・餡掛け焼きそば? みたいなものが混じっていますし、濃厚なソースに混じる天かすの風味がいいアクセントです!」

 

 

 「わぁ、この塩焼きそばも・・・パリパリで・・・ん? タケノコ? レンコン? メンマもある・・・噛み応えが美味しいし・・・あ、少しトロっとしている餡がほんのり甘いし・・・野菜の青臭さを消してとっても食べやすいです」

 

 

 「うふふ。噛み応えがあるほうが私達みたいなウマ娘の顎の力にもいい食感を与えてくれるし、野菜もたっぷりヘルシー。予算も抑えられる分かさましもしやすいからありがたいわよね」

 

 

 「ほうほう。トロトロあんかけ塩焼きそばと天かすパリパリ焼きそばはいい感じか。んじゃーゴルシちゃん特製アジアンお好み焼きも食べてみ? どれ、半分にして」

 

 

 食べるたびに食感がいくつも味わえて、風味もまるで天かすが風船のように口の中で噛めば破裂して香りが広がるのが心地よい・・・そして、お好み・・・うん? なんかすごい香り・・・え? これお好み焼き? 見た目はともかく、香りが・・・なんでしょうこれ?

 

 

 「魚醤っていって、製造で近いものだと東南アジアのナンプラー、古いものだと古代ローマでも楽しまれた調味料の一つを入れて、パクチーなどの香草を一部混ぜた感じのやつだな。そこにちょいと奮発して、牡蠣を入れているんだ。ほれほれ、食べてみ食べてみ?」

 

 

 「ほ、ほうほう・・・? では・・・・!? う、美味い・・・!? 魚醤の癖の強い香りですが、コクと甘みも来ますし、その分パクチーとソースの香りがあとからガツンと来ますし、味も独特な強い味からソース、そしてそこに来る牡蠣の味がとどんどん変わる・・・! うんうん・・・ああ、これ紅ショウガで一度口の中リセットして今度はパクチーやソースの量を調整してまた食べてみたいです!」

 

 

 「んむんむ・・・んふぅー美味しい♪ これ、くさやとか、納豆、匂いの強い発酵食品みたいなものを好む人はすごく合いそうかも♪ ライスもこれはたくさん食べられちゃう。魚の味からソースとお肉、パクチーの味と来て最後は牡蠣・・・贅沢だね♡」

 

 

 口の中でいくつもの味が広がって、互いに入れ代わり立ち代わりで見事なショー、あるいは演奏会を奏でているような味わいに思わず頬が緩んじゃいます。隣のライスシャワーさんも小さな体にどんどん詰め込んでいっては笑顔を見せ、おかわりを欲しいとケイジさんに頼んでいるほどです。あ、私もぜひ。

 

 

 「うんうん。それじゃあ、今度はアタシとジャスタウェイプロデュースのやつだな。今回の聖蹄祭でやる屋台だが、3点以上の商品の購入、もしくは、1000円以上の購入をしてくれた人にくじを引かせていきたいと思っている。で、くじであたりが出た方にこの料理をプレゼントしてみようとな」

 

 

 「ふふふ。私とケイジ特製、ロブスターのピリ辛四川風蒸し焼き。これを振る舞おうと思うの」

 

 

 そういって出してくるのはお肉の部分を奇麗に剥いてエビの頭部分は残した見事なものがデン! と出てくる。おぉおお・・・・ホテルで出るような、ドラマや漫画でしか見たことがないような物が・・・

 

 

 「い、いやいや!? これかなり高いですよね!? いいんですかそれ振る舞ってしまって!!?」

 

 

 「え? いやいや、ロブスターだし、それに爆竜大佐に頼んで専用ルートで用意してもらって、超神田寿司の仕入れついでにだからかなり安く済んだぞ。まま、食いねえ食いねえ。えーと・・・一応辛いし、とりあえず牛乳用意して、二人とも先に飲んでおきなー牛乳もお代りあるし」

 

 

 「食べる際は尻尾の方からちょっとづつ食べるといいですよ? うふふふふ・・・♪」

 

 

 ジャスタウェイさんも珍しく悪戯っぽい笑顔を浮かべて此方の反応を楽しんでいるのでこちらもとりあえず指示通りにしっぽの方から尾を外して肉をパクリ。

 

 

 「んふぅー・・・濃厚な味に、あ、辛い・・・けど、そこまで? でも、んむ・・・・?」

 

 

 「だんだん、辛くなっている・・・?」

 

 

 「正解。背ワタを取りながら注射器、あるいはこういう辛味の調味料を仕込んでな。だんだんと頭の部分に近づくたびにそれを多くしているんだ」

 

 

 「はふ・・・ハフハ・・・おお・・・こ、これは・・・辛味に舌が慣れていきながらどんどん大きなエビのお肉を食べられて、その刺激も心地よいです!」

 

 

 「辛さが美味しく、どんどん強いのも美味しくなる! 辛党になりそうな・・・それだけじゃなくてエビのシンプルなうまみを引き立てる四川風ソースの味付けもいい! ぶりっぷりの食感と味に絡むそれがもう・・・あふぅ・・・・舌に残る辛さがちょうどいいよぉ・・・」

 

 

 いきなり強くない辛さに、それを抑えつつ主張する蝦肉のおいしさ。だけどだんだんと主張を増すその辛味もまたちょうどよくなってくるという塩梅の良さ。思わず口の中でじっくり咀嚼をして何度も何度もかみしめながらゆっくりと呑み込む。

 

 

 「よーし、お前ら一通り食べたな? 最後はゴルシちゃんプレゼンツ! 特性イチゴ大福だ! さあデザートを食べるがいいさ!」

 

 

 「イチゴ・・・? あれ? でもイチゴが見えないですよ?」

 

 

 「・・・中にあるのかなあ? あむ・・・ん? つめた・・・シャキ? あ、イチゴ!」

 

 

 「え? あ・・・ん・・・ああ、イチゴ! でも、しゃきしゃきで固くて冷たい?」

 

 

 「わははは! そうだろそうだろ? こしあんの中に混ぜた冷凍していたダイスカットしたイチゴ果肉を混ぜているんだよ。今回の料理は多くを食感にこだわろうぜって話になってなー、デザートもそれをするのならこういう形で食感を変えられるということでやってみました♪」

 

 

 「うまいアイデアだよなー冷たいものがだめならそれも用意できるし、固いのがだめでも解凍したものを混ぜ込めばいい。知覚過敏、あるいは固いのが無理な高齢者にも配慮できるということでやったが、何よりその場で食べても、持ち帰っても食感の差異を味わえるってのがいい」

 

 

 「保管に関してもドライアイスを詰め込んだ発泡スチロールの容器に入れておけばいいし、鮮度が―とかもさほど気負わないでいいのが嬉しい。アイスも考えたけど、溶けちゃうし、皆で祭りを味わってほしいからこういうのでとなったの」

 

 

 「モチとあんこの優しい甘味から来る冷たいイチゴのしゃきしゃきでフレッシュな甘味と食感・・・んふふふーこれはまた沢山まで味わいたくなっちゃいます」

 

 

 「暑い日でも食べられちゃうし、寒い日でも家でこたつやカーペットの上で少し熱くて渋いお茶と一緒にでも・・・・・・すっごくおいしい」

 

 

 しかも、サイズが小さな一口サイズからちょっとしたおにぎりサイズまで簡単に多くできる。デザートも、食事もどれもこれもが美味しいものばかり。

 

 

 この後もいくつかの新メニューを試し、焼きそばは定番メニューに3種追加、お好み焼き、当たりくじの賞品のロブスターとデザートイチゴ大福に決定。

 

 

 試食と評価のお礼ということで前田ホテルのランチ券もペアチケットでもらえて「スズカとでも食べて来ればいいさ」と優しく笑ってくれたケイジさんには本当に頭が上がりません。そして、聖蹄祭。今年はどうなるか本当に楽しみです!




 ふざけにふざけた、はじけたケイジ達。でも割とよくあることだったり。


 ケイジ 相変わらずのハジケリスト。ふざける時は大体こんな感じ。しっかり外れた緑のマスクを貰った。聖蹄祭りでは浅葱色の法被と額あて、鉢巻きどちらかを選んでの接客となりました。


 ゴルシ ゴルシ。ケイジと一緒ならこれくらいは普通にする。一緒にバカ騒ぎした後は爽快な気分。後でデパートでの騒ぎがニュースになっていたのを見て爆笑した。聖蹄祭では見事スピカ&シリウスの屋台黄金屋で売り上げ1位を獲得。


 ジャスタウェイ ケイジやゴルシとのお出かけでちょっとテンションがおかしくなった。自分の考えたメニューが無事に採用されてご満悦。普段は優等生だけど今回のようなパターンでたまに怒られたりする。


 エアグルーヴ 久しぶりの親子での買い物をしていたらケイジ達に遭遇してちょっと頭痛を覚える羽目に。実はケイジが緑のマスクをかぶってからのショーを見ていたりした。


 エアグルーヴのお母さん ケイジの師匠の一人がトレーナーだった。気さくかつなんやかんやとママ友のパートや仕事を紹介してくれることもあってケイジとは顔を合わせる機会がある。ケイジ達の騒ぎはいつも笑ってみている。


 スペシャルウィーク ケイジ達は素直に尊敬している先輩。ただ、ハジケまくるときは逃げたいと思うことが多い。今回は食事券に料理をたっぷり味わえて満足。後日スズカと前田ホテルのランチを満喫した。


 ライスシャワー シリウス最強ステイヤーとして成長中。ケイジにつかまって晩御飯代わりにご飯を貰って満足。菊花賞の一件以来ケイジをお姉さまと慕うように。試食とメニュー選抜後に大福を何個か貰って、後でみんなでわけあった。毎日しあわせ。
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