ハジケリスト世代だろ! (完結)   作:零課

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 50話到達! そして感想が400件を超えました! いつもいつもありがとうございます。結構皆様先を読むというか、鋭い意見や考察が多くてびっくりします。





 ジャック『兄貴―! いかないでくれ兄貴―!!』


 ケイジ『いや、お前さんが馬運車に乗せられているんだろうに』


 ジャック『え? そうなの? なら下ろせ―! 俺は兄貴といるんだー!』


 ディープ『暴れているねえ。ジャック・・・じゃない。メジロライトニング君』


 ケイジ『俺らである程度の走りの技術教えたもんなあ。あーあーがたがた馬運車揺れているでやんの』


 (元ジャック)メジロライトニング『うぁー! うぉー! ここが家なのに何するんだお前ら! どりゃぁ!』


 新メジロ牧場スタッフ「ぬああああ!!? 何だこれ! 幼駒のパワーじゃないぞ! 素質馬なのは嬉しいが、暴れすぎ!」


 利褌「こりゃーキン肉マンシリーズ全巻は後で郵送するかねえ。若しくは引っ越し屋さんに頼もう」


 ケイジ『頑張れライトニング。少し辛抱すればここにも来れるし、修業期間だと思いなさーい』


 メジロライトニング『修行・・・・うーん・・・・分かった!』


 ディープ『それでいいんだ・・・・』


 ケイジ『俺もそう思わないと温泉離れはちょいつらいからなあ。出稼ぎとも思っているよ』


 グラス『いやあーあれがタイキさんの子どもかあ。また、あの強さが見れるのかもしれないとなると長生きしないとだねえ』


 ケイジ『ははは。あんたさんは日本の宝だし、競馬界の伝説だ。元気の秘訣の一助となれたんなら、あいつも喜ぶだろうぜ。今度休み出来た時はぜひ色々教えてやってくださいや』


 グラス『もちろん。ところで・・・朝ごはんの後のデザートはないかなあ?』


 ケイジ『キャラメルとタンポポは売り切れだなあ』


 ディープ、グラス『『そ、そんなあ・・・』』


新称号ですってよ奥様 天皇賞(春)(GⅠ )

 『さあ! まずは一冠チャレンジいってみよー! っておらあ! ケイジやジェンティルっちより加速鈍いわ!』

 

 

 『なんということだ! これは夢か幻か! ナギコ! グイグイ追い上げる! コーナー前からの早仕掛けをしたと思えばその加速は今までの遅れなんてないと言わんばかり! 一頭二頭とごぼう抜き! こんな光景があっていいのか!?』

 

 

 『甘い甘い! 速度勝負!? 位置取り!? んなもん芝レース世界最強格と練習で盗んで対応も練習もしているしー! サンデーの牧場主の息子からの教えもあってコーナリングくらい大外からでも加速できる!』

 

 

 『地方から中央どころじゃない! ダートの頂点アメリカの更なる伝統あるケンタッキーダービーすらも無敗のまま征してしまうのか!? ナギコ先頭! グイグイ伸びて2馬身とリードを広げてラスト100メートル!』

 

 

 『平野たちがくれたチャンスと場所はちゃんと応えないとね♪ ケイジに追いつくために、もらったぁああー!』

 

 

 『ナギコが今ゴォオオール!! タイムはなんと1分57秒ジャスト! スーパーレコードまでもを手にナギコが今牝馬の身でありながらトリプルクラウンの一冠を奪取! これは目が離せない! 日本から来た黄金の美少女はどこまでやってくれるのでしょうか!』

 

 

 『モチやれるとこまでよ♪ ふぃー早く休モー。でないと次のレースに響いちゃ~う』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『さあ、いよいよこの日が来ました。日本の格式ある大レースかつ、3200メートルという長距離で戦います天皇賞(春)』

 

 

 いよいよというか、俺にとっては初挑戦となる天皇賞(春)。思えば俺菊花賞以来長距離というか、3000メートル以上のレースは出ていなかったからそういう意味ではほんと1年以上の間を空けての挑戦なんだよな。

 

 

 一応調教では毎日坂路で走ったり、それ以上の距離を走って鍛えていたけどさ。

 

 

 『日本で最長距離のGⅠレース。陛下御夫妻に太子様夫妻も今か今かと楽しみにこのレースに挑む名馬たちを見守っております。そして、今回このレースにあの名馬が来ております!

 

 ダービー馬にして凱旋門賞三位のユウジョウ。そして、昨年このレースを手にし連覇を狙うフェノーメノ、リベンジを狙うゴールドシップ。彼らと同期にして日本馬初の凱旋門賞を手にしました傾奇者が見参!』

 

 

 『はぁー・・・いい天気だわぁん。思わず昼寝したくなっちゃう。でも、そのあったかさがスイッチを入れてくれるぜ』

 

 

 『ターフの傾奇者ケイジ! 今回はドバイDFをいかずにこのレースで盾を取りにやってきましたぁあ!』

 

 

 『イェーイ! さる御方も来ているんだろう? 今日はサービスしちゃうよぉん』

 

 

 「のぁーっ!? 御前、落ち着いていたと思っていたらこれか!!? 確かに客も多いし、ゴルシもいるが待たないか! ぐふぇ!」

 

 

 『おおっとケイジ、葛城調教師にボディーヘッドバットを決めて変顔と何やら跳ね回っております。今回も会場はパンパンの満員大入り。レース場内側にも観客を入れて尚入場制限を設けるほどの人の波、歓声にケイジも興奮しているようです』

 

 

 いやーいいなあ、何だろう。さる御方もいるのもあるのかなあ。いつもより空気が違うというか、なんかこう、分からんが調子がいいぞお?

 

 

 おお、そしてお久しぶりー

 

 

 『お久ーケイジ。お元気ぃ? そしてコノヤロー! お前ジャスタと一緒に温泉旅行したりドバイ旅行したんだろぉ!? 羨ましいぞこの! おいらもつれていきやがれー!』

 

 

 『うるへー! 俺の家だよ温泉は! そんでドバイで負かされたんだ! ここでは勝つからな! 連れていきたかったらお前さんの調教師に頼めってんだ!』

 

 

 『おおっとケイジの終生のライバルゴールドシップもケイジを見つけて・・・威嚇? でしょうか。をしながら一緒に跳ね回り、変顔を披露してグルグル一緒に回っております。またまたやっておりますこの二頭の奇行。これには会場の熱気が興奮から笑いへと変化しています』

 

 

 「ああぁー・・・もう。天覧競馬だというのに・・・・伊馬波さんもお疲れ様です」

 

 

 「いえいえ、そちらこそ。これだけ元気ならゴルシも万全で戦えるはずですし、今日はいい勝負を・・・するためにゴルシ。落ち着こう。な?」

 

 

 『『あ、一着のポーズ!』』

 

 

 『うーん。元気そうだしもう許せるぞおい! そんでぇー・・・一緒にフェノーメノにリベンジしない?』

 

 

 『俺今回初挑戦だけど? まま、いいよー俺が勝つし、盾ゲットとフェノーメノへのリベンジ。やったろうじゃないの!』

 

 

 『なに勝手にリベンジしようとしているんだ! むしろ俺がリベンジしたいくらいだわケイジ!』

 

 

 おおう。お互いに落ち着いたと思ったらマメちん。お元気そうだねえ。そういやそうだな。今んところは。

 

 

 『おっはーフェノーメノ。連覇を阻まれたばっかりだし、このレースはすげえしで俺張り切っていっちゃうよぉん』

 

 

 『おお、フェノーメノ・・・・何しに来たんだコラァ!』

 

 

 『来たっていいだろうに! ぬぉお! くそう話にならない。もう後だ後!』

 

 

 あらら、ゴルシが威嚇して面倒くさがって、そのままみんなで騎手を乗っけての本場馬入場へ。うーん。これをしていると日本に戻ってきたって感じるわぁ。

 

 

 そして、松ちゃん初の天皇賞の盾獲得ジョッキーにするためにも頑張るかあ。

 

 

 タケちゃんもユウジョウと仲良さそうで相変わらずだねえ。年末の番組でタケちゃんと松ちゃんは馬語を理解しているというネタ的な都市伝説へ、元も含めたジョッキー、調教師さん方皆様がそうだそうだと頷いたシーンは爆笑したなあ。

 

 

 さて、松ちゃん。今日はどうしようか?

 

 

 「菊花賞の感覚は覚えているだろうし・・・うーん。大逃げで行こうか。そのための練習もしっかりしていたしね?」

 

 

 『あいよ了解。もしペースがやばそうだったら抑えて頂戴』

 

 

 今回も大逃げと。そのほうが良いなあ。俺もやりやすい。

 

 

 『なーなーケイジ。ジャスタウェイっていつ頃戻ってこられるんだ?』

 

 

 『そうだなあ、大体あとひと月未満くらいだろ。俺を倒して世界最強になったんだし、かなりウキウキだと思うぞ?』

 

 

 『みんな強く、成果を出しているなあ・・・俺も負けねえようにしないと』

 

 

 『いや、フェノーメノもゴルシもみんなやばいと思うぞ? さてさて。ファンファーレも鳴ったし、いくかあ』

 

 

 今回俺の馬番は9。タニノエポレットはどうしたかな? で、人気は・・・うーん。3番人気か。いいぐらいに勝てれば稼げそうだね俺に賭けたお客さん。人気が少し落ちたのは年末からドバイでも負けているし、俺の場合は昨年も天皇賞(春)に挑んでいない。経験がないから菊花賞以外はマジで長距離の経験を積んでいない。その有無が分かれている感じかなあ。

 

 

 後は、俺海外での戦いでの成績がいい分日本の芝質よりも海外の芝質の方があっているという意見も多いし、そういう意味ではこのカチカチ高速馬場のレース場をまた菊花賞のように走れるかどうか。という感じだろう。

 

 

 ゲートに入ってのんびり精神統一・・・・うん。オッケイ。

 

 

 『・・・・18頭が順調にゲート入り。新緑をバックにレースを今か今かと構えている優駿たち。最後にデスバラードがゲート入りし全頭ゲート入り完了』

 

 

 『ぬおー! うぉー! なんでフェノーメノ(こいつ)が隣なんじゃぁああ!! ブモォオオオ!!』

 

 

 『ぶふぅう!!? ゲート内で暴れているんじゃないよお前! クッソ・・・! まーた笑わせやがって・・・あ・・・やっば!』

 

 

 『ゴールドシップ立ち上がって吠えた! そしてスタートです! 最初はややかかっているのか? いや、順調そうですケイジが先頭。今回は大逃げか、幻惑逃げか。菊花賞では見せなかった長距離でハナを奪っての強気な姿勢を見せております。

 

 

 ケイジの後ろにサトノブレスミー、隣にサイレントヒルデーが並び、後ろにアドマイヤレーンが続いて三コーナーの最初の坂を上ります』

 

 

 くっそーあいつまだマメちんに威嚇していやがった。おもしれえ声まで出しやがって。どうにか先頭にはこれたし、ロスも無し。坂も・・・うん。欧州での経験が生きている分と、坂路漬けの日々の調教で鍛えている分逃げで走っても問題ねえや。

 

 

 さてさて、ここは少し流しても加速になるし、緩ーくしつつも先頭を譲らない感じで行きましょうかね。

 

 

 『先頭ケイジすぐさま坂を下りて後続に4馬身のリード。二番手以降の馬群はサトノブレスミー、サイレントヒルデーが叩き合い、その後ろにアドマイヤレーン。レッドバビルも追い上げてきまして5番手に。更に後方アイクリスチャン、デスバラード、彼らも坂を下っていきます。そして後方ホッコーシェイミ、グレートインパクトと続いて、最後尾から二番手にユウジョウ。その後ろにはゴールドシップ。

 

 

 第四コーナーをケイジが最初に抜け出してスタンド前に行きます。1000メートルを通過してタイムは57秒7 速い! ケイジまさか大逃げでここを勝ち切るつもりでしょうか!? 戦国コンビの様子も特に変化なし、間違いなく攻めていくつもりのようです! これにはスタンドからもどよめきと興奮の歓声が飛んできます!』

 

 

 おろ。少し落としていたつもりだけど。あれだなあ。高速馬場なのもあってドバイやイギリス、フランスの芝と比べると軽く蹴っていても普通に速くできる分大逃げしやすいなおい。ま、まだまだスタミナも問題ないし、コーナーでもまた息を入れつつ加速できるし、さてさて、まだまだ面白くやっていくからこうご期待ってね♪

 

 

 『ケイジ第一コーナーに入って行きさらに伸びる! これについていってはまずいと後続はややペースを落とし・・・いや、ユウジョウが上がってきて少し並びが変化します。先頭はケイジ。後続とは6馬身のリード。その後ろにサトノブレスミー、上がってきたユウジョウが続き、サイレントヒルデーは馬群の三番手に。

 

 

 この三頭からまた少し離れまして、アドマイヤレーンとレッドバビル、デスバラード、ホッコーシェイミ。サイレントハープと並んでいます。おおっとゴールドシップもコーナーから徐々に順位を上げております。これは仕掛けに行くのでしょうかいつの間にか中団の位置につけております。

 

 

 フェノーメノも負けじと馬群を抜け出して先頭集団を狙い始める。2012年クラシック世代、ダービー馬が本領発揮か?』

 

 

 うーん。俺を逃がしたらやばいというのをよく理解しているメンバーはもうペース上げているか。俺のコーナリングを見ている分、盗まれた技術も多いだろうしなあ。他のメンバーに比べれば負担も少なく走ってこられるのが面倒くさいぜー。

 

 

 「ふむ・・・・よし、ケイジ、やるか?」

 

 

 『おうさ。これくらいならやってやろうぜ』

 

 

 それを感じて松ちゃんもすぐに仕掛けていくかを考えて俺も了解。真面目に名馬に名手のコンビたちだらけのなかでもさらに頭一つ抜けたメンバーたちが迫ってきているんだ。俺のスタミナを信じなさい。

 

 

 『早くも第二コーナーを抜けて二度目の淀の坂が見えてきました。驚異のこの傾斜。ここを越えて最後までのスタミナを残していけるのか先頭は・・・ケイジなんと仕掛けていった! 淀の坂を上りながら加速! 松風騎手の鞭の指示が飛ぶ! 何ということだ! 鬼の豪脚、そしてライバルの黄金の不沈艦のタブー破りをケイジもしていったぞ!

 

 

 これを見てか先頭にとりついたゴールドシップも加速してケイジを猛追! こちらもタブー破りをしながらの勝負を仕掛けていく! 連覇を狙うフェノーメノですがこちらは抑え、そしてユウジョウも同じく無理はさせずに後半勝負へと持ち込む様子』

 

 

 ユウジョウは馬場との相性とか色々あったしねえ。下手に無理をさせるよりは切れ味を残す方を選択したか。フェノーメノも、そりゃあねえ。俺らのやり方の方がめちゃくちゃだし、付き合って強みがなくなれば意味がない。

 

 

 『坂を下りたケイジと坂を上るゴールドシップ! 二頭のタブー破りからのさらにスパートをかけて残り1000メートル以上を叩き合うつもりなのか! 残り800メートルですが脚色も衰えない!

 

 

 ゴールドシップ第四コーナーに入る前にケイジを捉える! そして後方8馬身にいるフェノーメノとユウジョウも仕掛けて差を詰めていく!』

 

 

 『イヤッホー! 追いついたでゴルシ。さあ、勝負と行くぞケイジ!』

 

 

 『モチのロン! 思いきりやらせてもらうぞ! ジャスタにも借りを返すためにまずはここで勢いをつけたいしな』

 

 

 流石、食らいついてくるよなあこのスタミナお化けは。そして、フェノーメノも得意の早仕掛け、ユウジョウも飛んできた。とはいえ、ほぼほぼセーフティーリード。ジャスタレベルの爆発力がなきゃあ、追いつけねえぜ!

 

 

 さあ、一騎打ちだゴルシ!

 

 

 『第四コーナーを越えての最後の直線はこの二頭に絞られた! 外からゴールドシップ、最内ではケイジが加速をしてゴールを狙う! がケイジコーナリングでつけた差をさらに広げてゴールドシップを引き離しに行く! が、ゴールドシップも粘る! フェノーメノもユウジョウも四馬身まで詰めるも、加速が追い付かない!

 

 

 じりじりと差が開く! ハナ差からクビ差! 半馬身と伸びる! これがケイジ! ステイヤーとしての力もまた怪物だ! もうこれは決まったか!』

 

 

 あたぼうよ! 何度も負けているが、こんな大舞台、祭りで負けるわけにはいかねえ! 有馬記念? 今年は勝つんだよ! ぬぉおお! 俺のスタミナがここで尽きるものじゃないと魅せてやるぜー!

 

 

 『届かない!? クッソー! ケイジのやつ、ほんとにジャスタに負けた後とは思えないぞ!』

 

 

 『この舞台での初栄冠。頂戴する!』

 

 

 『ケイジ、二着に二馬身差をつけて今ゴォール!! フェノーメノの連覇を阻んだのは傾奇者ケイジ! この長距離レースを大逃げで勝ち切るという怪物ぶりを見せつけての快勝! 二着はゴールドシップ!三着にフェノーメノ、四着にユウジョウ。タイムはなんと・・・! 3分12秒3! ワールドレコードを更新! この天覧競馬にふさわしい勝ち方をケイジ、見事見せつけ、さらにGⅠ11勝目! どこまでもこの世代は、そしてその筆頭は見せつけていきます! 俺たちこそが世界最強だと!』

 

 

 ィよっしゃ! 無事に勝利ゲット! そしてまたレコードか壊れるなあ。でも同時にこれくらいしないと勝てないよなあこいつらに。最後ら辺、フェノーメノとユウジョウが三馬身まで迫っていたのかよ。かなりセーフティーリード取ったつもりだったのになあ。

 

 

 『ぬあー勝てなかったでゴルシ。ケイジはやっぱ強いなあ』

 

 

 『連覇が・・・でも、ケイジならと納得している自分もいるのがまた・・・完敗だ』

 

 

 『先着がみんなケイジさんらの世代・・・ほんと、この時代のメンバーがいる間はどの戦線も地獄になりそうだなあ』

 

 

 『しばらくしたらまた海外に行っている俺らの世代も来るしなーいやあ、勝ててよかったぜ。真面目にお前さんら相手では気を抜けん』

 

 

 ほんと、早仕掛けもみんな使えれば、俺以上に加速力ある奴ら多すぎ問題。いや、俺の場合は馬体重も相まって最初の加速が遅いのもあるけども。

 

 

 ともあれまあ、どうにか春の一戦は無事勝利。ナギコたちやライトニングたちへ元気を与えられれば幸いだなあ。

 

 

 「よし、無事に勝てたね。今年の春もそれが出来たし、やるなら思いきりやっちゃおうかケイジ」

 

 

 『あいあい。思いきりやろーぜー』

 

 

 とりあえず勝利をできたのでお久しぶりのこれを披露だ。スタンドの真ん中に移動して―

 

 

 『今年の春、桜吹雪が似合う傾奇者が見事に天皇賞を制覇。そして、ケイジがいつものように移動して、我々も拳を構えます』

 

 

 『さあ、いくぞー』

 

 

 右にぴょーん

 

 

 「「「オウ!!」」」

 

 

 左にぴょーん

 

 

 「「「オウ!!!」」」

 

 

 首を下げてのー・・・・

 

 

 「ビヒィィィイイイイイイィイっッッ!!!!『いよっしゃあぁああああああああああ!!!!』」

 

 

 

 「「「ウオォオオォオオオォ!!! ケ・イ・ジ!! ケ・イ・ジ!!」」」

 

 

 いぇーい。2012年世代は今年も絶好調! 今度は宝塚も勝っていってやるぜー!

 

 

 あ、この後だけど、しっかり検査と検量済ませてからさる御方とレース場で撫でてもらい、騎乗してから緩やかに歩いたりするのをフェノーメノとゴルシ、ユウジョウと一緒にやることになって、千代田区のさる御方たち御一行様を全員のせて楽しく過ごしたぜ。ゴルシも話せばすぐに受け入れてくれたし、これ面白いことになりそうだなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いやーすっかり気に入ったんだなあケイジ。にしても・・・御前試合三冠か・・・」

 

 

 「真面目に無敗の四冠だけでも前代未聞なのに日本馬でこの血統で欧州二冠に加えて、天皇賞勝利でアラブ、イギリス、そして日本の王族、皇族の皆さんが見に来てくれた試合での勝利を踏まえての御前試合三冠・・・歴史に名が残ること確実っすね」

 

 

 「わ、私たちの方にもたくさんの差し入れや、特別賞ということで賞金もらえましたしね・・・にしても、ケイジ君、似合っているよ♪」

 

 

 「ヒヒン♪」

 

 

 天皇賞の勝利が陛下が俺を撫でている写真、乗っている写真と共に全国紙に乗せられた新聞をみんなで見つつ、俺はプレゼントを咥えてのんびり休んでいる。

 

 

 あの後、さる御方たちからのプレゼントということでハミ当たりの金具に菊、そして黒地を基調とした布地に桜吹雪が刺繍されたメンコと、ケイジということで俺専用のキセルを貰った。予備と飾る用を含めて計6本。

 

 

 5本は前田牧場に送り、1本は葛城厩舎に送って俺がこうして咥えている。似合っているみたいだしやったぜー。

 

 

 新メジロの皆様もこの後すぐにうちの厩舎と牧場それぞれに来て『是非ケイジの種付け権利を優先できませんか!』と土下座していたんだよな。おやっさんたちがすぐさま止めさせて、予約枠で大丈夫な分を少し回したとかなんとか。

 

 

 

 「いやあ、俺のような地方の中小整備工場にここまでしていいんですか? ありがたいし、あんたいい男だからホイホイ飲んじまうが」

 

 

 「父さんも貴方の経営手腕と技術を見込んでのことですし、ぜひお願いします。それと、出来れば是非そちらのキジノヒメミコの所有権利から、わが社と共同でステッカーを作りたいのですが・・・」

 

 

 で、その横ではヒメの権利者の一人で北海道で整備工場をしている阿部モータースの若社長阿部さんとスーザンママの息子さんで何やら打ち合わせ中。阿部さんは俺とヒメの様子を見るためにここの厩舎に来たんだけど、息子さんはスーザンママと話すためにオカマバーに移動する。前に土産にと俺の写真を撮ろうとして、ちょうど阿部さんとばったり出会ってそのままという感じだとか。

 

 

 「ステッカー? それは構わないが、それならデビュー前のヒメよりケイジ君の方で相談したほうがいいんじゃないかな?」

 

 

 「ああ、それなんですが、既に父さんと前田牧場さんたちから話が上がっていて許可をもらいまして。既に松風騎手さんも使用しているんですよ」

 

 

 「ムフン」

 

 

 『新車を今回の賞金で買っていたが、ケイジ号と愛称付けているわ、デフォされた俺のステッカー以外にも俺関連のステッカーをさっそく貼り付けていたりすごかったなあ』

 

 

 愛車に愛馬というか、相棒の馬の名前を付けるとかメジロパーマーの騎手さんのエピソードを思い出しちゃうけど、嬉しくなっちゃうね。あ、ちなみにそのステッカーのデザインは久保さんと真由美ちゃんの作品が多かったりする。普段から俺を見ている分特徴や癖、そういうのを表現できちゃうからね。

 

 

 ケンタッキーダービーを無敗で征したナギコや出会ったホースマン皆が悶絶すると言わしめるヒメのシリーズも作るようだし、絵師? デザイナー? としての副業でも稼げそうで何よりだわ。

 

 

 「まあ、とりあえず二度の長距離レースの、しかも3000、3200メートルのワールドレコード所持でまたオーストラリア、イギリスからの種付けの予約や値段の確認、あれこれの電話も増えた。引退後も安泰そうで何よりだし、無理はしすぎるなよケイジ?」

 

 

 『無理するなとは言わないのね』

 

 

 「お前は滅茶苦茶だが、それに渡り合える怪物たちが多いからな。やるときはやる。けど必要ないなら休みなさい」

 

 

 『あいよ。いやーしかし、キセル貰えて満足だ。帰ってきたナギコに自慢してやるぜーあっちの勝利も労いつつ』

 

 

 「ケイジちゃーん。遊びに来たわよ。あら、キセル咥えていい男。カメラいいかしら?」

 

 

 あ、スーザンママ。いいよいいよーしっかり皆と撮って集合写真撮ろうぜ。松ちゃんもすぐ来るそうだし。




 今年もこの世界の競馬界は世界中沸いていそうなスタートを切れましたぁん。


 ケイジ 無事に勝利。新たな三冠をゲット? できた。オーストラリアのホースマンとステイヤー信仰のホースマンたちの脳を一部破壊した。キセルも貰えてご満悦。メンコは大一番でつけようぜとみんなで決定。


 ディープ、グラス 前田牧場バカンス満喫。長生き確定。あとお菓子の魅力にはまってしまう。


 ゴルシ ケイジでやる気アップとフェノーメノがいていろんな意味でやる気アップしていた。天皇賞と宝塚は毎度元気にはじけます。


 フェノーメノ 連覇を阻まれてしまう。後でケイジもジャスタウェイにジェベルハッタ連覇を防がれたという話を聞いて俺らの世代って大体いつも喰いあいしているなあと呆れた。


 ナギコ 無敗でケンタッキーダービー制覇。現在GⅠ3勝。アメリカでとんでもない騒ぎを巻き起こしている。預かってくれている牧場もサンデーのいた牧場なのも相まってまたやべーマイナー血統が暴れていやがると競馬ブームが巻き起こリング。


 松風 コツコツレースで貯めていたお金で新車(軽)を購入。ケイジ号と命名&ステッカー張りまくり。後日シール販売最初のというのも相まっていろいろプレミアがついた。


 メジロライトニング 元ジャック。幼名を卒業しメジロ牧場へドナドナ。悲しんだが、すぐに牧場にもなじみ、ケイジの偉業を聞いてやる気アップ。休憩時間はキン肉マンシリーズを読み返しているので馬房と人の休憩室に予備も含めて同じコミックが2冊ある。メジロ牧場のスタッフは「こいつも本を読むのか・・・」といろいろ常識を砕かれた。
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