ケイジ(ウマ娘)の一口メモ リギルのメンバー全員を赤面させちゃったことがある。ギャグではなく誘い文句で。
『長い距離を走って衰えないスピード、パワー、それらを維持できるスタミナ。騎手もまた長い距離を走る馬を御する腕を求められるハイレベルなレースにして伝統あるこの大一番がまた今年も始まります。
天皇賞(春)にまた名馬たちの激闘が彩られようとしています』
やってきました天皇賞(春)そして、俺らの最後の年の始まりであるレース。いやーあっという間。なのかねえ。
『あー今日もいい天気。昼寝したくなっちゃうねえ』
『あの黒豆がいないなあ・・・ま、いいでゴルシ。お久ーケイジ。相変わらずのんびりしているねえ』
『お久ーゴルシ。ようやく癇癪は収まったかい?』
『あー・・・うん。いやー寂しいし、茄子の野郎はいつかしばく』
そんでまあ、ゴルシはまあ、ジャスタが引退したこともあってしばらく荒れたのなんの。真面目に茄子のおっちゃんが俺らの方に来て『ゴルシの練習をするにはケイジがいないと今は絶対無理だから頼みます』と頭下げてきたときはほんと何事かとね。
今は騎手を乗せてから本場馬に行く前のパドックでゆったりしているが、久しぶりの顔も。ユウジョウと大竹さんもいるし、今回の期待の一頭となっているみたい。テレビのCMよかったなー
『ま、いずれ会えるはずだしとりあえずこのレースでも楽しもうぜー』
『またお前の牧場でみんな揃ってゆったりしてえなー・・・・あーくそー! むかむかしてきたぞ! うぉー! うぉー!』
『あっとゴールドシップパドックから本場馬への最中に大暴れ。何度も立ち上がっては嘶いております。これは先の映像を思い出させるような豪快な暴れっぷり・・・ケイジもそれに倣って二頭同時に暴れております!』
『わはは! 元気だなーゴルシ! なら俺もー! うぉー! わはははは!』
『おぉ!? ケイジやっぱでっけえな。よし。そんなら、うぉー!』
ゴルシの方が暴れたのでこちらも一緒に遊んでいればゴルシは暴れるのがむかつきから楽しむのにシフトチェンジ。やっぱこうでなくっちゃ。稀代の破天荒にして癖馬ゴルシはこうでないとな! 周りの馬がドン引きしているって? 知らないねー
あ、松ちゃんもわりいわりい。あっちの騎手さんもだけど凄いねえ。俺らが暴れても振り落とされないんだから。
『闘志が燃え滾っているのか、それとも遊びたいのか。どちらにせよこれを御したジョッキーと手綱を握る厩務員の慣れがうかがえます』
『どちらも普段からああですしねえ。しかし、あそこまで暴れるほどの元気があるという証でもありますし、ゴールドシップ、ケイジ、ユウジョウ。やはり皆の人気が集中するのも納得というところでしょう』
あ、ちなみに今回の解説もまた岡崎さん。いや、俺のレースの際は番組なり会場なりでほんと何処かにいるんだよねあの人。文も凄いしでほんといつもコラムや色々読ませてもらっているぜ。
「うーん・・・新品のピカピカ馬場・・・場所もここだし・・・今日は、追い込みで温存するほうがいいかね。固すぎる馬場でもケイジは行けるが、体重がある分脚に来る反動がなあ」
『あーまあねえ。多分俺、重馬場の方が思いきり地面を蹴り抜けるから動きやすいと思えるし。そこは調教でよく砂浜を走っているのも影響あるのかね』
「後は・・・まあ、真面目にステゴ産駒とマックイーンの血を引いた最高傑作の一頭だしなあゴルシは。ユウジョウも強いが、スタミナ勝負。タフなレースでいえばやはりステゴ一族に軍配が上がる。今回は僕らにとってもシーズンスタートのレース。焦らず行こうか」
だねえと松ちゃんに嘶きで返して、落ち着いたゴルシと顔芸を客席に振りまきつつ本場馬入場へ。しかし、こう考えると真面目にすごいなステゴ産駒。日本のスタミナはあるが速度やキレがないと言われた血統にサンデーは母系の力を底上げしつつ自身の速度と切れ味を遺伝させるのが特徴だった。
だけどサンデーの調教師も牧場も本質はマイラーで、スタミナは母系から持ってこないと長距離は厳しいと言われていた。実際、スぺちゃんやカフェは母系がスタミナ系統だからこそあの長距離の強さだし。で、今はどこもサンデーやディープ産駒だらけでどこからスタミナの血統を持ってくるか。ダスカやダメジャー、多くの馬が短中距離を主戦場にするのにステゴ産駒はスタミナバリバリでタフなレースで輝く。サンデーの系譜なのにまるでサンデーの真逆の強さを持ちつつあのふざけた切れ脚を持つ。
ディープ一族の対抗馬なだけあるよなあ。ほんと凄いわ。あの阿寒湖、親父の良さを持ちつつも自分のスタミナや強みをがっちり持たせるんだからここらへんは親父譲りなのかしら。そこにさらにマックイーンの血を覚醒させたのがゴルシだしな。ほんとこれで性格がキタちゃんやディープみたいだったら真面目に伝説も伝説の怪物だったのかしら。
まあ、兎にも角にも今はレース。連覇を狙うぜ天皇賞(春)最後のシーズンは国内専念。プレゼントを松ちゃんとおやっさんたちに渡さにゃあなあ。
『さあ、いよいよ本場馬入場。連覇を狙うはケイジ。それを阻むは阪神大賞典を三連覇しました黄金の不沈艦。最強ジョッキーと挑むダービー馬ユウジョウ。三頭共に凱旋門賞で暴れた戦友であり、互いの強さを良く知っているライバル。この長い3200メートルの中でどのようなドラマを見せてくれるのでしょうか』
『日本最強格が三年連続で挑んだ戦いを彩る優駿たちが今度はこの天皇賞で競い合う。同じ年の凱旋門賞5位以上がその内三頭揃っているということもあり世界からの目も集まっている。春だというのに夏のように熱い熱気を感じてしまいます』
そういえばそうだ。しかも舞台は3200メートル。うん。欧州のステイヤー信仰のホースマンにオーストラリアの方々の注目はやばそうだなあ。しかもゴルシの場合は親父も祖父も実績や世界へ与えた衝撃は真面目にすごいし。
うちの方にもそういやオーストラリアのやべー馬主さんが来ていたなあ。ペタールーンスンカットとかいうマックやオグリ世代あたり、1990年代あたりにに大いに暴れに暴れたオーストラリア最強馬の一角の馬主さん。何でか本人も覆面、もといメンコ被っていたけど。俺の産駒やその系譜の話を聞きたいとか何とかで長期旅行で日本に来たとか。
それなら俺も暴れてやらないとなあ。日本古来の血統の強さを見せつけてやるぜい。
『そして今回の天皇賞も天覧競馬。陛下も直々にご臨席してくださりレースを楽しげに見ておられます』
『あのメジロの血を引く不沈艦と日本競馬界の皇帝の直系。そして今の時代を切り開く優駿たちの戦いを満喫したいとほほ笑んでおられました。どうなるか誰もが手に汗握って今か今かと待っております』
あ、そっか。オグリブームのすぐ後にマックイーンやテイオーたちの時代だからそりゃああれだけ暴れたマックイーンを覚えているよなあ。葦毛の怪物たちがオグリからしばらくずっと出ていたし。
『さあ、いよいよファンファーレがなります。格式あるこの天皇賞(春)集った18頭とそのコンビ。誰が盾と賞金、そして名誉を手にするか。今、優駿たちがゲートに・・・おっとゴールドシップとケイジがゲート入りを拒んでおります』
『イヤンゴォオォオ!! おもしれえ観客たちの声と様子をもう少し見るの! 何ロープで誘導していこうとしているんだこの野郎! 蹴るぞ!』
『春なんだし、長いレース。まったりいこーぜー俺もゆったり考えたいの。気持ちの整理よ整理。あー笑点見たい。もしくはイッポンザグランプリ』
『ゴールドシップ、いやがってそのままバックでゲートに・・・入ろうとはせずにくるりと回って暴れます。ケイジはケイジでわちゃわちゃ回りながらゲートから遠ざかる。この二頭がそろうと起こるこの騒ぎ。周りの馬たちがまたもやドン引き。会場は笑い声であふれております』
せっかくの祭だ祭り。古馬だろうと愉快に行こうじゃあないかあ。
わちゃわちゃしていたら身体もほぐれてきたし、ほいほいこっちはゲートにがちゃん。あ、歓声ドーモドーモ。
『アッ! 何すんだこら! 放せ! 目隠しすんなコラー!!』
おおー目隠しされて結局ゴルシはいってやんの。プププ。ほんとおもしれえなあ。そして入っただけでここまで歓声を貰える馬もそうはいねえ。
『あーもーなんだか萎えちゃったでゴルシ―』
『まあまあ、周りも応援しているぞ? 主にお前さんの騎手だが』
で、まあうん。騎手さんはちゃんと走ってくださいと何度もゴルシの上で頭を下げているし、周りも頑張れという声が騎手さんに飛ぶ。うんうん。愉快でいいこった。
『さあ、ようやくすべての馬がゲートに入りました・・・・今スタートしました天皇賞(春)。まずはケイジはすぐに出ますが下がっていき、ゴールドシップの少し前を走る形に。ユウジョウ、大竹騎手もまた同じように後ろから様子を窺う形に。
先頭争いはグリーンカイザーが行った。大逃げの天才ケイジ、今日は追い込みを使うようで先頭争いはし烈。そのまままずは最初の坂を上っていきます』
そんでレースもスタート。いや、ほんと淀の坂はきついとは言うが、欧州の坂の方がやべえし、抑えておいてよかったんじゃない?
「思ったより前に出たな・・・やっぱり坂があってもカチカチの高速馬場だからケイジの脚も乗りやすいし、うーん。もう少し気持ち落とそうか」
だねーやっぱ固い馬場だと俺の場合は脚が乗りすぎる。大逃げでやってもいいけど、二度目の坂を走って仕掛ける際の体力ほしい。脚使いのギア変えておいて温存しつつ前の争いをのんびり観戦しておきますかあ。固い分速度は出るけど反動が来るから思った以上に消耗があると嫌だし。
『最初の関門坂の下りを越えて馬群は縦長に伸びました。先頭は依然変わらずグリーンカイザーが三馬身のリード。そしてスズカアビス。ヴィンバリアメールが続き、カレングレース。ハートマン。後方は最後尾がゴールドシップにユウジョウ。ケイジが続く形となって3,4コーナーを走っていきます。
ラストショットにホッコーブレイヴが馬群の中段を引っ張りつつ第4コーナーを抜けてスタンド前に先頭が近づいていきます』
んーゆったり。1000メートルタイムとしてはやや遅めかあ。で、ゴルシは内側から徐々に外側につけているな。ありゃあ、騎手さんの指示だろうけど、こっちはも少し待ちかね?
「馬群が伸びた分も少し体力節約だね。ケイジ、少し内につけよう」
あいあい。今日の仕掛けどころはココからじゃないからねー。
『さあ、いよいよ1000メートルを通過。タイムは1分1秒8 それほど速いタイムではありません。内にケイジとユウジョウ、そして外はゴールドシップという形に。スタンド前を走る優駿たちへファンからの声援が飛び交います。10万9千人の大歓声。
このまま第1コーナーへと入るのは先頭をキープしておりますグリーンカイザー、1馬身のリード。続いてスズカアビス。ウィンバリアメールにタマモビール。カレングレースにハートマン。ホッコーブレイヴが続いていきます。
おっとケイジが少し前に出る。が、それ以上にゴールドシップが前に出てきたぞ。代わりにユウジョウが現在最後尾となる形になります。コーナリングでの加速は相変わらず。2012年クラシック世代は皆これが武器の一つ。長い天皇賞(春)ではそれを活かすチャンスが多いぞ』
『さあ、ぼちぼち盛り上げるぞー』
ゴルシもノリノリの気持ちに入ってきたようだな。こいつは心配・・・なさそうだね。松ちゃんもそれを感じているようだし、プラン変更はいらねえか。
『全頭第2コーナーに入り第3コーナーを目指す直線。2度目の淀の坂が目に入り始めました。先頭グリーンカイザーとスズカアビスの馬身差はほぼなく先頭争い。そこにタマモビールが加わってペースが上がる。いや、かかってしまっているのかタマモビール』
よし、ここだな。松ちゃんいくぞ! 思いきりここからロングスパートよ!
「っし・・・いくぞ!」
松ちゃんの鞭が入って俺も足のギアを切り替え。前に出てしかけ・・・・・
『『え?』』
ゴルシ、お前も仕掛けるんかーい!
『ああっと一気に飛んできた! ゴールドシップとケイジ2頭同時に第2、第3コーナーの中間から仕掛けていく! 2頭の騎手ほぼほぼ同時に鞭を打っての超ロングスパートに打って出た! ぐんぐん抜いて先頭に出ていくぞ!!』
面白いからいいが、そういえば菊花賞でもこのくらいからスパートしかけていたなあ。わはは。なら、このままいかせてもらうか!
『ユウジョウは未だ後方から4番手! 乗り遅れてしまったか! そして先頭集団にとりつき、あっという間に前に躍り出たのはケイジとゴールドシップ! まさかまさかの2頭同時の仕掛けと淀の坂のタブー破りを敢行!! そのまま坂を上り、下りでもさらに加速! この2頭にタブーなんて文字はないと言わんばかりです!
グリーンカイザーが粘るが最早主導権はこちらのものだと抜かせないケイジとゴールドシップ。ユウジョウも外から仕掛けて第3コーナーの中ほどから先頭集団に追いついてきました。先頭はケイジ、ゴールドシップ、カレングース、グリーンカイザー。そこにユウジョウが入ろうとしていますがまだ遠くそのまま最後の直線へと出ていきます!』
中々粘る、が脚は残しているからな! 最後のもう一押し! それでも引き離せない、喰らいつきそうなのは・・・こいつだよな~
『イヤッホー! お客さんもノリノリ。ならそのまま勝っちゃうよーん』
『俺も勝つぞお! 目指せ連覇、ゴルシ阪神大賞典を既に連覇したんだし譲らんかい!』
『周りの最後のスパートですら追いつけない! またもや2頭での優勝争いとなりました天皇賞(春)!! ケイジか、ゴールドシップか! ユウジョウも伸びるがまだ遠い! ケイジ粘る! ゴールドシップ追いあげる! 抜くか抜かれるかの熾烈な競り合い! 鼻先を奪いながらラスト100メートルを切る!』
何とか、何とか粘っているんだが! ほんとこいつノリにノッテいるときの強さがやばすぎるんだよぉ! くっそ、ほんともう少しでゴール。ゴールだ俺! そこまで逃げきってしまえば・・・・!
『ああっと差し逃げをしていたケイジをまくり返して前に出たのはゴールドシップ! 黄金の不沈艦の速力とスタミナ本領発揮! 見事傾奇者を下してのゴール!! 3度目の正直で見事天皇賞の盾を手に! 母父メジロマックイーンたちが求めた天皇賞の盾を見事獲得!
2着はケイジ。負けはしましたがやはり強い! 連覇ならずとも連対記録は維持。怪物の歩みは次の期待を我々に抱かせてくれます』
抜かれちゃったか―・・・・くぅーほんと、俺らの世代にことごとく連覇を阻まれているなあ。今年の滑り出しは幸先悪いが、ま。ライバルの勝利もまたいいものだし。労らわにゃあな。
『お見事。ゴルシ。いやー同時に仕掛けて逃げ切ろうとしたが、ダメだったぜー』
『ケイジこそ相変わらず強かったぞー? お客さんの歓声でやる気出てからケイジとのレースも面白くなったし、またやろうぜ』
『おいこら。客のスパイスあってようやくかい。まあ、レースはまた戦うだろうしいいぜーそれじゃ、まったなー』
首をポンポンハグしてからくるりと斤量室へ。くっそー中々連覇とか狙えないなあ。
相変わらずふざけたレース運びでしたとさ。多分ウマ娘、アニメだと同時に仕掛けて驚くも次の瞬間には一緒に不敵に笑いながら仕掛けていると思います。
ケイジ ゴルシと仲良く淀の坂のタブー破り敢行。でも負けちった。真面目に欧州のやべーレース場を想定した場所の調教とかも経験しているので淀の坂はまだましな部類。後で覆面しているオーストラリアの馬主さんとも交流会を開いた。
ゴルシ 見事天皇賞(春)を勝利。この後さる御方に撫でられ、しっかり対応していた。ただし茄子には頭突きをした。後でプレゼントとして冬着を貰ったらしい。
今更ながらにケイジの実績をみてこの世界でケイジが吹き飛ばした金額って結構ありそう。そしてウマ娘になった際はそれがネタにされちゃう。『吹き飛ばした金額合計000億円』とか。