ハジケリスト世代だろ! (完結)   作:零課

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 ニコ動でステゴの子どもたちがプロレスラーになって戦う動画があるんですが面白いです。ほんと皆さんのアイデアってすごいなあと思う今日この頃。そしてこの興行試合をもっと見ていたい。皆様もよければどうか応援してくれると幸いです。


 後、感想でケイジたちの世代を驚異の世代と言ってくれた方がいるのですがそれを採用したく。確かに三冠馬二頭にそれに喰らいつける怪物多数ってすごいというよりやばいが先に来そうですしね。いいセンスですよぉ!



 この世界のウマ娘でのレースはちょいと気持ち多めになっております。というか、ルドルフは学生の時点で既に銅像が立つレベルの影響を与えていますしルドルフ記念とかありそうですよねって。だからこの世界ではヒサトモ記念とかクリフジ記念もあります。


 後は多分、ウマ娘の身体能力って回復力とかはすごいんじゃないかな。ということでどうか一つ。人の雑食ぶりとあの量を吸収できるわけですし、馬と違ってぐっすり眠れる分回復力はもりもりなのかな・・・と。


 具体的に言えば世界各国シリウス&スピカ(ゴルシ、ジャスタ)と海外の名ウマ娘たちのレース、エキシビジョンを荒らし回ったりしつつハジケまくっております。海外のウマ娘たちはケイジの名前を聞いてどんな顔するのやら。シングレのトニビアンカやムーンライトルナシーとか。


ウマ娘エピソード 15 ちょいヤンデレ? と相棒

 「バ、罵漣鯛院・・・それは古来にノンケを救うために坊主が祝福の鐘を鳴らしまくって始まる益荒男たちの料理対決!!」

 

 

 「何か色々間違っている気はするけど、ケイジ、ごー・・・あーシップ。黄金屋のメニュー、バレンタイン用で何か用意する?」

 

 

 「それじゃあゴルシちゃん特製のチョコパスタとチョコバーガーを」

 

 

 「前それでみんな吹き出して、まずいまずい言いながら完食したじゃねえか。アタシは飴細工とチョコのコラボかね。チョコフィギュアとか、チョコで作った日本画を描いた屏風とかを数点。後は飴細工を現場で披露しつつ売るとか。飴をガラスみたいに膨らませて中にチョコを入れたものとかなー♬」

 

 

 「私は道具シリーズだな。ジオラマとかで使えそうなの。ジャスタに着色とか頼むぞ?」

 

 

 「はいはい。そのおまけでスパロボとか怪獣のソフビも置いてくからね?」

 

 

 今日も愉快な声が聞こえる。姦しいでは済まないハジケぶり。台風というのがふさわしい奔放さと元気。だけどそれが私の心にハリと癒しをくれる。

 

 

 「あーなら、うちからも持ってくるよ。あ、あと大量生産用の飴の金型あるけどジャスタ使う?」

 

 

 「それはいいわね。それだったら表面を固めて、中に色々入れた飴のお菓子箱。とかキラキラカラフルなチョコボールとか作りたかったの、こう、金平糖のチョコバージョンみたいな」

 

 

 近くにいてほしいけど何処までも駆け抜けていて欲しいもどかしさをくれる愛しい人。そしてそのライバルであり素敵な先輩たち。その人達と出会えるのが嬉しくてたまらない。

 

 

 「おお、いいねいいね。んなら、ちょうどいいからホテルで使用している飴細工の材料とかも諸々用意して、今年のバレンタインは飴とチョコの宝石細工のようなものに・・・」

 

 

 「ケイジお姉さま、ゴルシ先輩、ジャスタ先輩。お話し中失礼します。少々宜しいですか?」

 

 

 「んお? おーヒメちゃーん。今日も相変わらずいい体してんね!」

 

 

 「こらシップ。美人だしわかるけど・・・ごめんなさいねヒメちゃん。どうしたの?」

 

 

 まずはゴルシ先輩とジャスタ先輩がにっこりとほほ笑みながらぽっけから出してきた酢昆布を受け取りながら微笑み返す。海外で唯一ケイジお姉さまを下した1600~2000メートル内ならスズカ先輩とも太刀打ちできる怪物にケイジお姉さまを何度も退けつつ宝塚記念三連覇を成し遂げた黄金の不沈艦。

 

 

 この世代の怪物たちであり、そして好ましい先輩たちのスキンシップを受けていればケイジお姉さまも微笑んで頭を撫でてくれる。

 

 

 「おっとヒメ。どった? 何かジェンティルちゃんからの呼び出し?」

 

 

 「ん♡ いえいえ、スピカ、シリウスへの大量のチョコ、お菓子の差し入れがありまして。しかも内容が黄金屋の今年のバレンタインへの応援として使ってほしいとのことや、備品諸々の予備が届いています。それの割り振りなどや、そちらの予算案を見直すために一度来てはどうでしょうか? と思いまして」

 

 

 女性らしく細くしなやか。だけど大きな掌で少し乱暴に撫でられるのが心地よく、幸せで心が満たされる。もはや世界のウマ娘、関係者は知らないものがいない怪物。その破天荒な振る舞いと隠し持つ礼儀作法への理解。日本では皇帝・シンボリルドルフと双璧を成す傾奇者であり、同じ前田一族としていられるのが誇りだ。

 

 

 そんな怪物たち三名の人気屋台黄金屋。クリスマスにはアイスケーキにチキン料理からお寿司、正月には初詣でで店を開き、節分には木彫りの鬼の面まで作って豆と恵方巻を売る。季節に合わせた愉快でおいしい料理の数々のファンは多く、その差し入れが届いたことを伝えると三名とも表情が一層明るくなる。

 

 

 三者三様裕福な家庭であるし本人たちのレースでの賞金で既に遊んで今後暮らせるほどに稼いでいるのだが、それを無駄に扱うことなく予算を決めてやりくりする姿は好感が持てる。だからこそこうした「差し入れ」が多く来るのだ。シリウス、スピカメンバーの誕生日には寮の入り口が埋まるほどに大量のプレゼントが世界中から、しかも国の要人や富豪からも届くと言えばその人気もうかがい知れる。

 

 

 「おっ!? そいつはいいね! 等身大チョコフィギュアでスーパーヒーロー戦隊でも作ってクリークの保育所にでもぶち込もうかね」

 

 

 「いやいや、そこは世界の蝦蛄とゴリラシリーズにして博物館に」

 

 

 「んー可能なら・・・葦毛のウマ娘ちゃんたちに、もしくはヂャンプのキャラクターのチョコとかできないかな。色々バリエーションもできそうだし」

 

 

 「ふふふ。今シリウスとスピカの方で整理して、シリウスのミーティングルームに集めていますし、既に爺やたちに道具も手配させています。ジェンティル先輩たちが困惑するほどに来ているそうですし、チョコにうずもれないでくださいね?」

 

 

 「もっちろんよ! よっしゃ! チョコでチョコフォンデュにしてチョコパックしてやるぜー! わっほほーい♬」

 

 

 「早速チョコにうずもれるどころか塗りたくろうとしているんじゃないわよ! それで来るのなんてカブトムシでもなく蟻よ蟻! そこはせめて私を誘うために蜂蜜で・・・あ、じゃなかった。ありがとうヒメちゃん。私達も仕分けの手伝い行ってくるね?」

 

 

 暴走し始めたゴルシ先輩の後を追いつつ何やら桃色の妄想をしているジャスタ先輩を手を振って見送る。今頃スピカではスズカ先輩が「ウソでしょ・・・」と言ってたり、スぺちゃんがチョコの山に食欲がわいていたり、マックイーンちゃんも思わず涎が出そうになっていたりテイオーちゃんは相変わらずだなーとつぶやき、ウオッカちゃんとダスカちゃんは漫才繰り広げつつ先輩たちに負けないウマ娘になろうと内心誓っているのだろうか。

 

 

 シリウスでは・・・ジェンティル先輩が指揮を執りつつ部屋中に集まった差し入れの整理に四苦八苦でしたね。私も早くいかないと。

 

 

 「なはは。相変わらずだねえあの二人は。よっし、ヒメ。アタシらも行こうか。いやーどんなチョコを作れるか今からワクワクするわ♪」

 

 

 「むぐっふ! う・・・も、もおケイジお姉さま。こうも抱き寄せられてはケイジお姉さまが歩きづらいでしょう?」

 

 

 「いいのいいの。焦らずまったりいこうや。それに、昔はよく添い寝したりしていたろ? またしばらく欧州で暴れる前に少しこうしておくのよ。なはは」

 

 

 いきなりそばに抱き寄せられ、そのスタイル故に胸が顔のそばに当たりながらもかぐわしい香木とケイジお姉さまの香り、柔らかさを味わいつつ、わざと歩幅を狭くしてしまう。幸せな時間なのだし、ジェンティル先輩たちなら既にあらかた終わるくらいには整理も済ませているはず。

 

 

 実際「あの三人には今年の面白メニューを作るほうに頭と体の労力を割いたほうがいいですからね。ゆったりでいいから呼んできて」というあたり本当に優しい。・・・・・・ライバルでもあるんですよねえ本当。

 

 

 「そういえば、確かライスとも一緒に行くんだよなー今回は保護者というか、トレーナーサイドは誰が一緒に行くの?」

 

 

 「むふぅ・・・・♡ ん!? あ、ああそれでしたら今回は利褌おじさまが。欧州のステイヤー信仰とそのレースを学ぶためなのと、確か今年はかなり凄い子が来るとか何とか」

 

 

 「ほうほう。そいつはまた。えーと・・・あーカイフタラにヴィンテージクロップ、タージオン・・・うんうん。怪物たちが多くいるね。そして・・・わはは! 日本の黒騎士ライスシャワーと一手願いたいだとよ! 日本が誇るマイルとステイヤーの撫子コンビとすげえ盛り上がりようだ! 頑張って来いよヒメ。勝って来たら何かアタシでできることならやってやるからな」

 

 

 片手でスマホをいじり、出てくるビッグネームたちとの対決。私もしれっと入れられているのだが、これは欧州マイル戦線からも飛び入りでとんでもないのが来そうで少し不安ですね。レース相手のデータは覚えて対策もしたのですが。

 

 

 ですがまあ、今はそれも些事。ケイジお姉さまからのご褒美があるとなればマイルだろうが3000メートル以上だろうと走りぬく所存! これは明日の用事も済ませてからの練習にはさらに熱を入れないとです!

 

 

 ああ、でも今はこの胸の感触とケイジお姉さまのあったかさを・・・あー・・・チョコよりも先に私が蕩けちゃいそうですよぉ・・・

 

 

 この後、ジェンティル先輩に少し羨ましそうな目で見られつつも整理は無事終了。チョコは・・・うん。もはやチョコの彫刻博覧会となってしまいましたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 中央トレセン学園のある町。そこにある市民公民館。ここの広間の使用率は高い。学園以外で内緒でダンスの練習をするウマ娘、ちょっとしたカードゲーム大会にTRPG会場として、あるいは室内のフリーマーケットとしてなどなど多くの用途で使われる。

 

 

 そして、今日もまた公民館の室内広間に集まる人々。だが、そこに集まる面々はみな顔を隠し、仮面や覆面、フードを深くかぶるなどして素顔は分からないようにしている。

 

 

 「皆様ようこそお集まりくださいました。今日もまたこうして素晴らしい集まりを開けることにまずは感謝を」

 

 

 そういって現れる司会らしき人物。声からして女性と分かるのだが、それを聞けば一同に頭を下げ、そして頭をあげる。

 

 

 「今日もまた多くの仲間に支えられ素晴らしいものを手にすることが出来ました。そしてそれを皆さまがどうか手に取れることを願います」

 

 

 周辺には写真や半券、多くの道具が並べられ、どれもがケイジやナギコのもの。普段は見れない学生としての一面を映したものもあれば仕事やレースでの一幕を映したものまで。

 

 

 これは全て司会ともう一人が用意したものであり、司会の、キジノヒメミコの声を皮切りに会場の熱が上がる。

 

 

 

 

 

 

 

 事の始まりはキジノヒメミコの病的というか限界オタクというべきか、兎角ケイジとは結婚したいと思うほどに愛している余り、ケイジのファンかつ同胞であるナギコのファン。つまりは同胞の良さも知ってもらいたいということでケイジのファンや自分とケイジを推してくれているファンへの語らい、トークショーで披露された学園内での話がきっかけだった。

 

 

 ヒメもケイジと同じ前田家であり親戚筋。ファンが普段知りえないケイジやナギコの一面や、写真などを幾つも持っておりそれを話したり見せていた。

 

 

 そこにとある交番の巡査長がこれで商売、シリウスやスピカの支援に向けてみてはどうかと悪魔のささやきをし、ケイジ達の助けになると聞けばヒメは即座に行動を開始。ケイジやナギコの写真で仕事の合間に出てしまった没写真、何気ない一幕を取ったものを焼き増し、流出厳禁などの制約を課すことを条件にこのオークションに集まるファンを募集。

 

 

 あまりに人数が多すぎるために会場の定員までのメンバーを毎度くじ引きやダイスなどで決めてオークションに参加できる幸運をつかめた同志たちとのオークションが秘密裏に開催されるようになったのだった。ここにいる誰もがケイジやナギコのファンであり、憧れ。あるいは限界オタク。固い絆で結ばれたウマ娘オタクたちのある意味サバトともいえる祭りが何度目かの開催となった。

 

 

 「続きまして・・・欧州二冠連覇の際のレースチケットの半券セット。ケイジお姉さまのサイン入り20枚。最終落札価格の順番から渡していきます。まずは500円から」

 

 

 出される商品はケイジやナギコのお古のシューズに小物で捨てようとしていたもの、ヒメやライス、協力者たちによって入手できた出してもいい写真などが主になるが、何せ史上初を幾つもこなした怪物たちのもの。ファンの目線を差し引いても十分に持っておきたい価値のあるものばかり。

 

 

 今出される半券もリボーや欧州の怪物と言われる、歴史に名を残すウマ娘たちですらできなかった欧州二冠連覇の際のKGⅥ&QESと凱旋門賞のセットであり、しかもケイジの直筆サイン入り。これだけで一体幾らになるのか。

 

 

 「7000!」「8000!!」「10000!」

 

 

 「そこまで! では、10000の方から20名。19番、28番、32番、56番・・・・最後に2番の方までお渡しします。日本のウマ娘のレベルが世界最高峰だと決定づけた偉大なレースの半券。どうか大事に」

 

 

 まさしくファン、そうでなくても垂涎物をしっかりとプラスチックケース、板に固定されて渡されていく半券。手に取る誰もが表情は分からないがその動きや声で歓喜に満ち溢れているのがわかる。

 

 

 この興行で得た収入はヒメやライス、協力者たちが2~5%ほど貰い、残りはシリウスやスピカへ様々な形で還元され、あるいは孤児院や震災復興などの募金、ウマ娘たちの支援事業へ渡されることとなる。

 

 

 ケイジ達へ届いた大量のチョコも実はこの興行での収入であり、イベントへの食材支援など、興行収入を還元されるにしてもどのようにして還元してほしいかのアンケートなどを取ることもしばしば。

 

 

 なのでケイジ達の開く屋台のメニューが相場より安くなり、オークションに参加できなくてもその助けで安くケイジ達の絶品料理を味わったり、子供たちが少ないお小遣いでも満足できて心が温まり、自分たちもありがたいと得だらけ。

 

 

 無敗の四冠&御前試合三冠&欧州二冠連覇の怪物と無敗のアメリカトリプルクラウン制覇を成し、GⅠ8連勝。17戦無敗の金の姫君の超超限定グッズを手にしてそのお金さえもまたケイジ達を支える。アイドルオタクとしてこれほどの幸せはない。

 

 

 「ナギコお姉さまがドバイWCを制覇した際の練習用シューズ(サイン入り)は3万で落札。では、続きまして写真のコーナーに映ります。まずはフジキセキさんの出した鳩とケイジお姉さまの出した鳩の中にたたずんでいるケイジお姉さま」

 

 

 「ヴィジュアル系バンドのワンシーンだ・・・ふつくしい」「ああ・・・ケイジ様素敵♡」「おっひょぉおー・・・これは、これは感涙ものですぅ~^」

 

 

 感嘆の声の中には女性、ウマ娘も多数いる。ケイジは普段こそそのふざけ具合がひどいものだがゴールドシップやゴールドシチーに負けないほどの美貌に210センチという背丈。そしてその背丈に釣り合うほどのパワーを持てば肢体なぞボンッキュッボンという我儘セット。レースも強く人情家となれば女性ファンも多いというもの。

 

 

 以前落札した耳当てを外したゴルシとふざけた空気を抑えたケイジの茶道の写真などあまりに値上がりしすぎてヒメも思わず真顔になりかけたほど。

 

 

 今回の写真は7500円であるウマ娘が落札。後日ケイジがレース、エキシビジョンレース後に行うウイニングライブでのサプライズでこれと同じ構図をやってしまい意図せず尊死しちゃったのはご愛敬である。

 

 

 ちなみに、このオークションでは写真の焼き増しに横流し、情報の漏洩は厳禁とされ、破った際は即このオークションの永久閉鎖。罰則まである厳重ぶり。更に言えばこのオークションを取り仕切るのは誰も言いはしないがキジノヒメミコ。警察や自衛隊などに強い発言力を持つ前田家の一族の放つ発言であり、自他ともに認めるケイジの限界オタクである彼女の発言に集った同志たちはみな心に強く誓う。

 

 

 素敵なこの秘密の会合が終わるのは嫌だし、ケイジへの支援もこっそりできなくなるともなれば破るのはデメリットしかない。更にファンの視点で言えば文字通りそこらの専門ショップでも手に入らず、自分だけの宝物になるのだ。魂にかけて秘密をばらす輩はいない。

 

 

 ケイジの重賞勝利の際に使用した蹄鉄、練習風景のワンシーンを写した写真。レース、ライブでは見れない読書中に眠りこけてしまった眼鏡姿のナギコの写真などなど、いくつもの物品をさばき、いよいよ最後に差し掛かる。

 

 

 

 「さて、皆様本日最後に出す商品の品々。これはゴールドシチーさんやゴールドシップさん、タイキシャトルさんなどと一緒にケイジお姉さまが参加したファッション雑誌の特集。

 

 

 ・・・・水着に下着、あらゆる方向で日本屈指の美しさを誇るウマ娘たちの特集であり、歴史的な売り上げになりました」

 

 

 記憶に新しいあのファッション雑誌。普段はやらない下着や水着の特集まで盛り込んだそれはいつも通りケイジとゴルシがどうせなら色々やろーぜということで増えてしまったコーナーだが、その分普段買わない人も買い、男性の購入者も多数。色々と衝撃を与えたその雑誌の話題を出されれば察しのいいものがざわめく。

 

 

 「その中でケイジお姉さまは下着や水着姿でいろんなものを試し、愉快にしていたせいもありNG、没も多くあったのです。その写真も本人は雑誌に使えればいいと言っていて入手の許可も得られました。これを見た時、ええ、私は天女は本当にいたと思い神に感謝しました」

 

 

 どうか皆様もこのお姿を心行くまで見てほしいです。そう締めくくってからプロジェクターに映される写真。A4サイズまで引き延ばされたそれは黒に白のラインが走るビキニ姿に髪をポニーテールではなく下ろして優雅にほほ笑むケイジの姿。B 115 W72 H 120 という破格のスリーサイズを有するアイドルでありアスリート。ムチムチでありつつくびれの鋭い、肉感的なそれは美しい芸術品でもある。

 

 

 それ以外にも様々な下着をつけたうえでヨガのポーズをしたり、スポーツ用のシャツで無邪気にマジックをしていたりする姿。色気に年相応の可愛さ。ケイジというウマ娘の魅力がこれでもかと詰まった写真の数々に会場の歓声はもはや怒号。ボルテージも最高潮だ。

 

 

 

 「最高だ! 最高だぜ司会さん!! これは・・・・濡れるッッ!!」

 

 

 「おお無礼なケツだ♀ そして脚の筋肉のバランスに、背中のラインが美しい・・・アスリートとしても最高だぁ」

 

 

 「ほんと凄いスタイル・・・胸も形がきれいだし、どんな鍛え方をすれば・・・はぁ・・・奇跡のウマ娘だ」

 

 

 「ふふふふ・・・この素敵なケイジお姉さまの素晴らしい写真の数々。皆様の誰かが手にできますように。では、この10枚のうち1番から始めます。ます1000円から!」

 

 

 ここからのオークションはまさしくお祭り騒ぎであり、5万まで写真の値が吊り上がるなどの盛り上がりを見せてオークションは終了。

 

 

 次回は何が来るのかとだれもが期待を寄せ、そして次回の抽選に当たっているかドキドキしながら帰路についた。

 

 

 「ふふふ。今日も完売かつ大儲け。屋台車の予備や、シリウスやスピカのための法被や鉢巻の発注。後は震災地へのボランティアの炊き出しの資金にしてもいいかもですね。それか会員の皆様に次回のレースのチケットの配布。うーん。何がいいでしょうか」

 

 

 全員が帰ったことを確認しつつ、キジノヒメミコ。通称ヒメは売り上げを見つつこれを次回はどういう形でシリウスやスピカに還元しようかと思索する。

 

 

 今回のアンケートでは具体的な使い道のリクエストがなかったゆえにヒメが考えるほかない。若しくはこのオークションを知っているジェンティルドンナに真由美ぐらいか。

 

 

 「どちらにせよこれでケイジお姉さまたちが楽になってくれますし、本当にいいことづくめ。私もここで少しづつ貯金を貯めていますし。いつかケイジお姉さまに・・・ふふふふ♡」

 

 

 その考える時間も楽しく、ケイジ達の助けになるのが嬉しいとヒメは笑みを浮かべる。ケイジにべたぼれもべたぼれ。ファンは大事にするし友人も素敵。だけどケイジのそばに最後にいて伴侶としているのは自分なんだと妄想しながら赤い瞳を輝かせ、しっぽが嬉しそうに揺れる。

 

 

 とりあえずさりげない会話からひな祭りやホワイトデーの日に何をするか聞きだしてから「差し入れ」の内容を決めようかと考え、服を着替え、公民館の受付に使用終了の旨を伝え、欧州マイルの覇者は帰っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 キャーキャーと黄色い声、しかも女性の声が響くのなんの。今日はテレビがうちのチームと、もう一つのチームの合同練習の際に取材を申し込んできた。のと周囲の女性はその取材対象への追っかけと言えるかね。

 

 

 中央トレーナーはその収入もあって花形の仕事だし結婚したいと思う男性女性も多い。けど、今取材を受けようとしている二人はそれ以外にもイケメン、美人だからその人気も高い。

 

 

 「今日はお時間をありがとうございます。本日は『怪物ケイジと栄光を支えたもの達』という特集を組んでいましてどうぞよろしくお願いします。名瀬文乃トレーナー、そして松風守とれー・・・ぶふっ!」

 

 

 「よろしくお願いします。松風君。顔、君いつの間に正月を過ごしていたの?」

 

 

 「え? 確かに顔はあら・・・ケイジのやつ! 墨とマーカーインキを途中ですり替えてやっていたな!? あ、えっと確かアルコールティッシュで・・・・ふぃー・・・・い、いやーお待たせしました」

 

 

 スーパークリークやユウジョウ、多くのウマ娘たちに栄冠を取らせた名伯楽。腕は確かで小柄な女性。しかしその美貌は王子様と思えるような中性的なそれで仕草もそりゃあ女をころりと落としちゃう。名瀬文乃トレーナー

 

 

 そして・・・くくくっ。羽子板に付き合わせた際の顔の落書きをこっそり油性ペンで描いてやったから効果は抜群。相変わらずそこも親しみやすいってことで人気も高いからアタシの相棒は頼もしいねえ。

 

 

 

 「し、失礼しました。ケイジ選手の悪戯ですかね?」

 

 

 「ええ。ウォーミングアップで羽子板やろうと言われてボロボロに」

 

 

 「見ていて愉快なものでしたよ。僕も危うく巻き込まれかけましたがユウジョウが混ざって・・・ユウジョウー!!?」

 

 

 あ、名瀬ちゃん驚いている。まあねえ。あの後ユウジョウも羽子板で挑んできたのですぐさま顔中墨まみれにして、代りにひょっとこのお面とか般若のお面に落書きをして付けさせたせいで顔だけ阿修羅みたいな光景に。わはは。名瀬ちゃんも驚く珍妙な衣装させているしいい反応いい反応。

 

 

 「え、ええーと・・・そ、それでなんですが、お二人はそれぞれケイジ選手と共に欧州二冠。KGⅥ&QES、そしてあの凱旋門賞を制覇する際に支えたトレーナーです。そして今年は三連覇をかけた大一番。すでに歴史に名を刻む偉業を成したケイジ選手ですが、今回もいけると思いますか?」

 

 

 そうそう。馬時代と違ってここの世界じゃ検疫とかそういうのがないし、リラックス、疲労抜きの設備は大量にある。人と同様ド級の雑食でありながらたらふく食べられるウマ娘の回復力もあるからということで天皇賞(秋)に挑む前に欧州二冠三連覇を狙うことにした。

 

 

 ゴルシが三連覇したんだ。アタシもしないとな?

 

 

 「問題ないでしょう。肉体も骨も何もかもがベストコンディション。ゴールドシップにこの前負かされて4連敗中ですが海外ではジャスタウェイ以外に負けていない。確率は十分にあると言っていいです」

 

 

 「僕も同じ意見ですね。欧州の坂やレース場はエキシビジョンでも何度か走りしっかりものにしていますし、ケイジならやってくれると思います。春は私の指導不足で負けてしまいましたが、必ずいい成果を持ち帰ってきます」

 

 

 おうおう言ってくれるね。まーその通りだけどよ。必ず勝利してくるぜ。そんで見せつけてやるのよ。俺たちはもうこのレベルに到達したとな。

 

 

 「素晴らしい! お二人のその自信が今の美しさや美貌を作っているのでしょうか」

 

 

 「いえ、むしろ僕はケイジから支えてもらうばかりでしたし、薬湯などをむしろ渡してもらったくらいで」

 

 

 「僕もそこまで。むしろケイジの料理の試作を大量に食べることがあるので太っていないかと体重測定が日課になっちゃいまして」

 

 

 「なるほどなるほど。しっかり絞っていて真由美ちゃんとのホテルでの夜で幻滅されないためですな?」

 

 

 「そうですね、いつか僕もそう・・・・ってケイジ! 何言わせようとしていたんだ!」

 

 

 なんだかむず痒くなったので鼻眼鏡をつけて記者の皆さんの中に横入り。惜しかったなーいい加減付き合っているような状況で1年たっているんだしそろそろ私は子供の顔が見たいのじゃよ。

 

 

 「相変わらずだねケイジ。クリークとユウジョウはどうだった?」

 

 

 「仕上がりは悪くないね。今はライスとオルフェであわせて2400と3000の練習をさせている。ケイジちゃん特製の激やば悪バ場でな」

 

 

 「うわ・・・どろどろに加えてこの坂・・・いや、あれが本場欧州ではあるものか」

 

 

 「クリークの脚質なら対応は出来ると思う。まー今は下地作りと思ってもまれてもらうよ」

 

 

 名瀬ちゃんに頼まれていた二人の仕込みもばっちり。海外の遠征が増えた分トレセンでも欧州の芝を再現した場所を作ってくれたからうれしいよなあ。

 

 

 「ケイジさん。欧州二冠三連覇をかけての遠征を控えていますが、松風トレーナーとの更なる栄冠を取るにあたって何か一言貰っていいですか!」

 

 

 「んー? ふふ。なら、そうだな。必ず取ってくるさ。アタシのビッグマウスに付き合って戦い続けた男にゃふさわしい勲章と名誉が必要だ。だから取ってくるぜ。男松風守の選んだ選択とその実力は最高だって見せるためにいっちょ暴れてくるぜ!

 

 

 じゃ、そういうわけで。アタシはまた練習行ってくるー」

 

 

 これ以上マスコミの相手しても趣旨が違うだろうしさいなら。クリークたちと一緒に練習したほうがいいってな。後は飯の用意したい。

 

 

 走りながら遠目で様子を見れば松ちゃんもちゃんと対応できるようになっているし、善きかな善きかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、ようやくたどり着きましたまずはKGⅥ&QESの舞台。欧州二冠三連覇のための第一関門。またまた女王陛下に殿下たちまできての大盛り上がり。欧州の怪物、精鋭たちがそろってアタシを今度こそ負かしてやると息巻いているのか控え席からでも感じる。ああ^~たまらねえぜ。

 

 

 「ふぅー・・・・調子は良し、ケイジ、今日の馬場は少し湿っているが、今回の相手はおそらく包囲や壁になる用にマークしていくこともあり得ると思う。だから大逃げで引きずり回して、可能ならペース崩しのための逃げへのシフトもいける。それでいいんだな?」

 

 

 「ああ、それで行こうぜ松ちゃん。今年は日本勢がいない分少し寂しいが、その分アタシが盛り上げまくってやんのよ」

 

 

 「不思議だな。ずっと、今以上に長く一緒にいた気分がするし、ケイジの無茶ぶりも問題なく受け入れてしまえるよ。不安もおさまって・・・ありがとう」

 

 

 「松ちゃんがいるからこそアタシも思いきりやれるんだ。見ていろよ。松ちゃんの努力と知識は間違っていねえ。アタシというウマ娘をこの舞台で暴れさせられるほどの名手だって見せつけてきてやらあ。だからレースをのんびり見ながらインタビューの用意でもしていな」

 

 

 松ちゃんの方も不安な顔から覚悟を決めた顔になって、いつもの柔らかい笑顔になる。そうそう。それでいい。それがいい。観客席で見ている名瀬ちゃんもにっこりできるような余裕さを持っておきなさいや。

 

 

 「分かったよ。僕はしっかり君を見ておく。だから見せてくれよ? 三度目の欧州の頂点に立つ瞬間を」

 

 

 「もっちろん。じゃ、行ってくるぜ相棒」

 

 

 「勝ってきてくれ。私の相棒」

 

 

 気合も入ったところでいざ鎌倉。さあさ、日本の怪物たちに揉まれた腕前を披露してやらんとな。新レース設立が日本でも上がっているし、その勢いをつけ、相棒に箔を持たせるためにも。




 ナギコはちょいFGOの清姫っぽいブームをたまにかまします。外見自体はアズレンの大鳳。


 ケイジ 無事に欧州二冠三連覇達成。レース終了後日本でケイジと松風のために最上級の勲章をもらった。バレンタインでは文字通りチョコと飴細工の祭典となって全国ニュースになった。


 ゴルシ あわやカブトムシを捕まえようと努力していた近藤さんみたいなことをしそうになっていた。ケイジの遠征レースはしっかり見に行った。


 ジャスタ ゴルシの作るチョコジオラマの着色頑張った。結果なんかすごいことになったので写真を撮ったらウマッターでバズった


 キジノヒメミコ ケイジの事大好き。結婚したいし子供も欲しい。できる時代なんだからはよ結婚したい。ジェンティルドンナは良い先輩だけどライバル。ナギコとは二人でケイジを愛したい。ケイジが絡んでもある程度はまともだけど一線超えたらやばい。


 名瀬文乃 ケイジと一緒に欧州二冠を手にできた。真面目にその時は普段のクールさが崩れて泣いていた。三連覇を達成した時にはしばらく息が止まっているほどに驚き嬉しかった。


 松風守 テストレースの際にケイジのビックマウスのせいでだれもケイジにつかない中ケイジに引きずり回される形でトレーナーに。そこからドタバタしつつも無事に大功績を連発。三連覇を達成した時のインタビューが素晴らしいと後日日本のテレビで取り上げられた時は恥ずかしさでしばらく夜のテレビ見れなかった。
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