ハジケリスト世代だろ! (完結)   作:零課

8 / 121
 今更ながらに思うとディープインパクトやらダイワメジャーやウオッカたちと本当に今の時代へと高い質の名馬たちがたくさん出るようになっているってすごいですよねえ。同時にネタ枠も増えているのは気のせいではないはず。


AIBO☆ゲットだぜ!

 『テイオー産駒ケイジ、デビューでスーパーレコードをたたき出す!』

 

 

 『勝利の雄たけびで阪神競馬場を震わせた傾奇者。日本をにぎわせていくか?』

 

 

 『日本よ元気出せや!! ケイジ渾身の雄たけび』

 

 

 新聞の見出しがまた派手に煽っているわいるわ。まあこれで競馬ブーム起きたり、みんながテレビでレース見てお馬さんを応援してくれればいいんだけど。

 

 

 「ヒヒ・・・ぃ?」

 

 

 『おージャスタウェイにフェノーメノも評価高いわ。流石ハーツクライとステイゴールドの子どもたち。あ、そう言えば銀魂見れていないなあ』

 

 

 「・・・テキ。俺、新聞読む馬をマジで初めて見ました」

 

 

 「俺もだよ・・・」

 

 

 今は新馬戦の戦い終わって数日後。テキや久保さんが持っていた新聞を見たくなったから新聞寄越せと駄々を捏ねてヘドバンして、新聞貰ってからこの前の調教で拾っておいた木の枝を咥えて新聞をぺらり。文鎮がないから俺が枝で押さえつつ新聞読まないとだけどそこは馬の視界の広さ、顔を横向けようと読めるのがいいね。

 

 

 「あーでも確か牧場の方でもトモゾウさんがジャンプ読んでいたらケイジも見て、以降休憩時間とかには一緒にジャンプ読んだり、アニメを見ながら人参食べていたと言っていましたね」

 

 

 「中身に人が入っているか人間の脳みそに覚醒したんじゃないんだろうなそれ」

 

 

 「さあ・・・? でも、俺の絵を見たり、ジャンプを一緒に馬と読めるとは思わなくて楽しいです」

 

 

 ジャンプおもしれーもんな。でも出来ればまたボーボボとか作者すらも理解できないようなハチャメチャギャグとか、ジャガーさんとかマサルさんとかのギャグもまた見たい。あ、見終わったから返すよ。新聞畳んで、涎つけすぎないように端を咥えてほい。

 

 

 「ありがとよ。ああ、そうだケイジ。ようやくお前の主戦騎手が決まってな。あのレースから引く手数多だったが、お前にはあの騎手がいいかなと思って」

 

 

 『おーまじで? ようやく俺も騎手持ちかあ。嬉しいねえ。でも、誰じゃろ』

 

 

 テキがくれたニュースに馬房から顔を出して頭を振って首を傾げる。

 

 

 「おはようございますテキ、久保さん!」

 

 

 噂をすればなんとやら。元気な声で挨拶してきた男性。背丈は、167くらい? ジョッキーの中じゃやや大きい方か。なんかどっかのマイクよりも鍬とか振るう方が多いアイドルグループのリーダーみたいなイケメンだけど落ち着く風貌。

 

 

 「おお、来たか。よろしくね。ケイジ、この人がお前と今後一緒に戦ってくれるジョッキー、松風守君だ」

 

 

 「はい、松風守といいます。ケイジもよろしくね」

 

 

 ・・・・・ケイジ()にいいってそういう意味かよ!! ケイジ(慶次)と松風ってマジであのコンビじゃねーか! 馬と人の名前逆だけど! なるほどなあ~面白ぇじゃねえの。近代競馬の中にあって戦国時代コンビで戦いを挑むってそりゃ笑えるわ。

 

 

 俺の父方の血を辿ればヒサトモ、つまりはまあ競馬どころか軍馬、星友関連の血も入っているからな。古代の血筋&戦国コンビで現代競馬の化学や組み合わせに噛みついていく。わはは、いいじゃんいいじゃあ~ん!

 

 

 おうよ。ということで俺も頭を寄せていけば松風君も俺の鼻筋を撫でてくれる。パリィ! と何か電流が来た感じもするがこれが運命というやつかね? ちょこちょこ名馬たちのエピソードで聞くけど。

 

 

 「しかし・・・でっかいですねえケイジ」

 

 

 「サラブレッドの平均体重の1,5倍の重さ、それに比例して普通の馬以上に太く頑丈だからな。以前ばんえい馬を見たことがあるがそれとサラブレッドのハーフかと思ったよ」

 

 

 あーあれな。実際あれはパワーが違うからなあ。本当に同じ馬と思えない程だよ。あれ、かっけえよなー。

 

 

 「悪戯よりも人懐っこいし、脱走はしょっちゅうするけど基本練習好き。ルドルフやテイオーに似ていて賢いけど気性難はそこまで強くないようで。あ、そういえば近々厩務員見習いもここで預かるんすけど。テキ、あの子ケイジに預けたらどうっすか? 最初にケイジなら大怪我もせずに馬の世話を学べそうですが」

 

 

 「そうするかあ。何でかケイジがここの厩舎のボスになっているそうだし」

 

 

 え? 俺の厩務員さらに増えるの? まーいいけどさー。しかし俺が大人しいねえ。定期的に脱走して一緒にアニメ見たり、ジャンプ読んだり久保さんの漫画見たり、ゴルシたちに挨拶に行ったり喧嘩仲裁したり何でかトーセンジョーダンに絡まれたりとかされているが・・・もしかして久保さんとかテキには暴れたり悪戯していないからかねえ。

 

 

 で、うーん。そうなんだよな。何でか俺、ここのボスになった。地震の際に俺が一喝してみんなを落ち着かせたからかね。以来ここの厩舎のみんなとも併せが出来るようになったから俺も練習が捗るのなんの。

 

 

 気持ち早く立て直してからレースに用意できるようになったせいか、ここ最近ここの厩舎のみんながGⅡ、GⅢを連勝。俺より先輩たちだがいい感じに稼げているから引退後も安心だってよ。このご時世の中で景気のいいこった。

 

 

 「聞いていますよ。何でもケイジが叫んでみんなを落ち着かせて寝転がるようにしたとか」

 

 

 「俺も見ていたがケイジだけ落ち着いていたからなあ・・・東京の海岸部じゃ液状化現象も起きるくらいの大地震だったってのに、人よりもどっしりしていたよ」

 

 

 まあ、なんやかんや二度目なのと経験しているからなあ。それに馬のパワーと体重でパニクって馬房内で暴れて怪我とかあったら大惨事だ。これからレースのシーズン幕開け。その前にケガしてしまうのはな。

 

 

 「さて、積もる話もあるだろうが移動しながら話そう。今日の併せの時間もあるしな。行くぞケイジ」

 

 

 「ヒヒン」

 

 

 テキが扉を開けてくれたので出てきて馬装を済ませて松風君を乗せて調教スタッドに移動。今日は誰が相手かねーっと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 到着しましたは調教スタッド、のウッドチップコース。砂より足を取られないし、芝以上に反発力はなく衝撃を殺してくれるので馬の脚に負担を与えないのには持って来いな、足元の練習での故障を防ぐための場所。

 

 

 ダイワスカーレット? あの子は別の場所のケガとほんと事故だから・・・なんやかんやあの子もテイオー張りにケガに泣かされているよなあ。そう言えば今は繁殖牝馬だけど何頭目の子供産んだんじゃろ。

 

 

 「おお、よろしくお願いします。しかしまあ、本当に見事な仕上がりですねえ」

 

 

 「そちらこそ。ケイジのレースは見ていて震えましたし、今回は胸を借りさせていただきます。ジェンティルドンナも今日は機嫌がいいようですし」

 

 

 今日やってきた子は女の子で同世代。だけど体格はそれなりだし、何より鹿毛の馬体に宿るオーラと勝気な空気がそりゃあもう並じゃない。

 

 

 『あら・・・? 貴方がわたくしの相手ですの? ま、多少大きいみたいですが先にへばらないでくださいね』

 

 

 『あいよ、よろしくねジェンティルちゃん』

 

 

 馬の身体になってかれこれ2年ちょい。肉体に精神が引っ張られているせいか相手の子が普通に魅力的に見えるねえ。流石は貴婦人の名を冠する名馬か。今は貴婦人というよりはかわいいお嬢様だけど。

 

 

 『あら、案外見た目の割には優しい殿方でして。確か帝王の子どもでしたっけ?』

 

 

 『そうだねえ、そんな感じよ。あんたこそ貴婦人の名に恥じない美貌、大事にされてんだな』

 

 

 『フフン、そうでしょうそうでしょう。わたくしのお父様はかの日本最強の天馬。それに負けない実力はあると自負していますわ』

 

 

 実際ジェンティルドンナはやばい名馬だからなあ。GⅠ7勝。場所も選ばずにあちこちで戦い尽くしたし、オルフェーヴルすらも弾き飛ばす貴婦人タックル。何よりいろんな場所で、更には遠征してドバイでも栄冠をつかんだところを見ると戦闘スタイルの幅広さはウオッカが上だけど場を選ばずに成果を出せるという意味ではジェンティルドンナ。ほんと女傑らはおもしれーやつらが多いねえ。

 

 

 「おや、早速仲良くなっていますよケイジとジェンティル」

 

 

 「馬っ気も出していませんし、互いに会話しているように鳴きながら頭を上げ下げ・・・なるほど賢いというのは本当のようですね」

 

 

 本能優先で流石にんなことするかバカヤロー。首のスイングで勢いもつけてジェンティルのテキに唾をペッ!

 

 

 「ぬおっ! 悪い悪い、お前はちゃんと場を弁えていたな。悪かったよ」

 

 

 そうだぞこのやろー、んな猿以上に節操ねえことするかっての。しかしすぐに頭を下げるあっちのテキも俺が怒ったのを分かったようだ。

 

 

 『ちょっと! 私のテキに何しているんですの!』

 

 

 『俺がお前に発情してないとか言いやがったからだよ。そういうのは場を弁えるわい』

 

 

 『・・・紳士ですのね?』

 

 

 『女の子は大切にしろと教えられたからな。レースじゃ勝利は貰うが』

 

 

 とはいえぶつかるのは3歳クラシック、ティアラを終えてから。もっと言えば俺も負けじと稼いでからじゃないとできないだろうがな。そういう意味でも未来の最強お嬢様にいっちょもんでもらうのは本当にありがてえ。にんじん一本あればお礼にあげたいくらいだ。久保さん持ってこないかね。

 

 

 あっちの方も話が済んだようだし、さてさて。練習としゃれこみますかね。ジェンティルちゃんも何かボーッとせんでほれいくぞー。




 貴婦人様ここで登場。ディープ産駒の中でも最大級の活躍を見せた。まさしく最強格の名馬。オルフェ、ゴルシとの関係が面白すぎるんですよね。


 ケイジ 厩舎のボスになった。けどいじめもしないし基本談笑。穏やかな厩舎。最近テレビと新聞とジャンプ(ヤング含む)も見れるようになったのでウキウキ。同世代最強の一頭とまた出会えたのを面白がっている。


 久保(CVイメージ KBTIT 様) 厩務員。ケイジと一緒にマンガを読んだり愉快に過ごしているアラサー。基本怒っても軽い頭突きやつば程度。謝れば許すケイジの性格を理解して新人厩務員見習いをつけようかと提案。ケイジがマンガを読めるようにトングをプレゼントした。


 葛城(CVイメージ 野沢那智 様)ケイジの頭の良さとまさかの趣味に内心アニメを好む犬の話を思い出していた。なんやかんや厩舎のまとめ役のケイジを気に入っており最近はゴルシ以外の併せが出来る相手が出来てほっとしている。


 松風(CVイメージ 竹内順子 様)騎手人生3年目の新人。それなりに勝ち星をあげてはいるが中の中という感じ。ただいろんなタイプの馬とレースをしている経験を見込まれて(あと名字で)ケイジの主戦騎手に。ケイジと触れあった瞬間未来での勝利のイメージが見えたとか。規格外の馬体のケイジに慣らすことを目下の課題にしている。


 ジェンティルドンナ(CVイメージ 遠藤綾 様)当代最強お嬢様。この後にアーモンドアイが出るとかウッソだろお前! 少々ヒスっぽい部分がありイライラすると厩務員やテキに当たったりするがなんやかんや大事にしている。ぼちぼち同世代たちが繁殖期を迎え始めるのもあって視線が変わったのを嫌がっていたがそれをしないケイジに興味を持つ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。