慣れてない表現があると思いますが、御了承下さい。
一部、前作から引き継いだ表現もあると思います。
まずは、永遠亭での出来事です。
原作とは、少し異なる点があるとは思いますが、
そちらも暖かい目で見て下さると、幸いです。
其では、ゆっくりしていってね♪
on the Dark Road
IKU
~永遠亭 地下通路
「はぁ……はぁ……」
コツン…………コツン…………
其の時私は、薄暗い永遠亭の地下通路を
片腕を押さえ、足を引きずりながら歩いていました。
長く、薄暗い廊下を、一歩ずつ……一歩ずつ…………
「!?うっ……!」
か、身体中の傷が……まだ痛みます……
血は止まってるのでしょうが……きっと膿のせいですね……
「やっぱり……効きますね…………霊夢さん」
其の時私は、脳裏に
巫女、博麗霊夢さん達の声と、変わり果てた私の咆哮を
響かせていました。
………情けないです………
総領娘様である比那名居天子様の御望みも叶えられず、
更に、マリス達を強化してしまったなんて……
挙げ句に私はマリス達を身体に取り込み、
其でも、霊夢さん達に止められてしまい……
私は、自分に対する判決を地獄の閻魔様、
四季映姫・ヤマザナドゥさんから聞いた後、亡霊の蘇我屠自古さんに
誘われ、此の永遠亭にやって来ました。
其処の院長である月人、八意永琳さんは
此までの事情を理解し、私を受け入れて下さいました。
ですが、やはり彼女達に迷惑をかけられません……
同室にいらっしゃった屠自古さん、
プリズムリバー姉妹達が寝ている隙にベッドから抜け出し、
此処まで歩いて来ました。
もはや、飛べる力もありません……
「!」
ふと見ると、前方左に巨大な丸い金属製の扉が見えました。
急いで其の目の前まで歩いて来て見ます。
扉の中央部分には大きな……まるで操舵輪の様な取っ手が
暗い中、辛うじて確認できました。
きっと……此の中には、大事な書類や資料が
保管されているのかもしれません。
しかし、私には別の目的がありました。
其を果たさなければ…………
私は気を取り直して、足を引きずりながら歩き始めました。
ですが其の足を、すぐに私は止めました。
泣き声が聞こえたのです。
私は自分の耳を疑いました。
(こんな薄暗い廊下に、誰かが泣いている……?)
しかし、もう何も聞こえません。
私は気のせいだとし、改めて歩き始めたのでした。
「はぁ……はぁ……」
コツン…………コツン…………
……いったいどのくらい歩いたのでしょう……?
痛みと疲れで、思わず其の場で尻餅をついてしまいました。
「はぁ……はぁ……」
……少し……休むとしましょうか…………
私は、屠自古さん達と同じ病室に居た間、
屠自古さんが眠る隣で、自分の愚行を振り返っていました。
遥か昔に総領娘様に対して発した
私の愚言により、計画が始まった事……
総領娘様が月人である綿月姉妹、そして鬼人正邪さん達の
グループに交渉を持ち込まれた事……
私が、重傷の総領娘様の代わりに
計画を遂行すると決めた事……
しかし私は、気付く事が出来てなかったのです。
其の前の事こそ、全ての始まりだった事に……
其の事が頭に浮かんだ時私は顔を青ざめました。
何故、此の事を先に思い出せなかったんでしょう、と………
と同時に私は、自分が愚行に走った原因も
思い出す事が出来ました……
私が、奇病「孤毒」を患ったアリス・マーガトロイドさんを
操ったのではなく、寧ろ其の逆……
私が……アリスさんに操られていた事を……
そして……
此の異変の裏に、更なる黒幕が存在する事も……
此の事をすぐに思い出せなかった私……
私は、記憶を改ざんされてたに違いないのです………
そして此まで私は……ずっと人形だったのです……
となると……私の中には……まだ……
ならばもう一度、身体の自由を奪われる前に
此の事を知らせなければなりません……
ですが……私の様な罪人の口から言われる事を
誰が信用するのでしょうか……
例え……閻魔様が許して下さっても、
他の方はそうとは限りません。
其処で私は……永琳さんの部屋に
異変の全てを記した、メモを置こうと考えたのです。
そう……かつて私と正邪さんの計画を
此処に漏らした小人、少名針妙丸さんの様に……
永琳さんの研究室の場所は、屠自古さんが
教えてくれてました。
尻餅をついた体勢から体育座りをして休んでいた私は
ポケットから其のメモを取りだし、手の中で広げました。
間違いがないか、一度確認しておこうと思ったからです。
すると案の定、私は重大なミスをしていた事に気付きました。
其の異変の黒幕の名前を記していなかったのです。
顔が赤くなるのを覚えました。
こんな時にこんな簡単なミス……私らしくありません……!
慌てて常備してるペンを探しましたがありません。
どうやらさっきの病室の中に置いて来た様でした。
(どんな方法でも……構いません……!)
バリィ……バチチ……!!
私は、指先に僅かに雷を纏わせ、
メモに押し当て、其のまま焦げで字を書こうとしました。
其の時私は、後ろから気配を感じました。
私は急いで立ち上がり、後ろに振り返りました。
薄暗い廊下は本当に見辛いものです。
ですが、形こそはっきりとは判りませんでしたが、
何かが居るという気配は察知出来たのです。
「……誰です……?」
……返事はありません。
トスン…………トスン…………
……どうやら歩いて来ている様です。
(もしかして……さっき泣いていた人でしょうか……?)
ボンヤリとそう感じました。
しかし、すぐに其とは別の考えが頭に過りました。
「!まさか…………アリスさん?」
アリスさんが、此処まで私を追って来て、
情報を漏らす前に私を……?其とも…………
……無言の返事が来るだけです。
トスン…………トスン…………
足音だけが響きます。
すると、私はある事に気付きました。
(!…此の足音は…………)
どう聞いても、靴を金属の床に擦る音ではありません。
相手は靴を履いてない様です。
……アリスさんならブーツを履いていた筈です。
(なら……アリスさんではない?)
ですが、靴下や裸足にしては音が重すぎます……
トスン……ドチャァ……ドズン……ズドン……ズドン……
(!足音が……大きくなっている……!)
距離ではなく何だか質感が大きくなった感じでした。
ドズン……ドズン……
そして質感だけでなく、本当に距離も縮まってるようでした。
さっきより大きく音が聞こえます。
此の足音の大きさとなると……相手は…………
「ゴクゥ……」
思わず唾を飲み込みました。
ドズン……
……足音が止まりました。
私にとってかなり近い処です。
其でも、私は相手の姿を詳しく確認出来ずにいました。
意を決して言葉を放ちました。
「私を狙って来たのですか……?なら私にも、私なりの意地がありますよ……!?」
其は、相手がアリス前提の発言でした。
……既に違うと判っているのに…………
ピチョン……
私の足元に何かが落ちてきました。
私は其を注視しました。
金属の床に落ちたもの……其は液体の様でした。
天井にある数少ない照明の光を受けて
テラテラと反射していました。
私は、其の液体の原因を見ようと上を見上げました。
勿論、あまりの暗さで何が原因かは判りません。
すると、私にとって思いにもよらない出来事が起こりました。
「……良いでしょう。其処まで私を脅かそうと言うなら
倒す前に、其の姿を見せて貰いましょう!」
私の口から、今はあまり言いたくない台詞が出てきたのです。
まるで言いたくないと閉じてた口から
無理矢理言葉がこじ開けて出てきたかの様でした。
あまりにも不意でした。
此は………まさか…………!
「棘符『雷雲棘魚』!!!」
恐れていた事が本当になりました。
身体の中に残っていたマリスが、
私の意に反し、私のスペルを勝手に口にしたのです。
バチチチチチチチィイィィ!!!!
すぐに私の身体は棘のような電気に覆われました。
此の異変でも私が重宝していた、攻防一体の便利なスペルです。
地下通路が私の放つ電気の光で一気に明るくなりました。
そして…………
其の時私は、足音と液体の正体を同時に知りました。
「ソレ」は私が想像していたより遥かなモノでした。
私は、「ソレ」には勝てないと思いました。
「ソレ」の咆哮が、私の悲鳴を掻き消しました。
「ソレ」は大口を開け、電気ごと私に覆い被さった………
ソシテスベテガキエタ
ふぅ……如何でしたか?
台詞と独白で書いてきた僕にとって
此はかなり時間がかかりそうですね……
ですが、めげずに頑張ろうと思います!
次回は、霊夢達のところでの出来事を
紹介しようと思います。
それでは、次回もゆっくりしていってね♪