東方孤傀劇Ⅱ~ナラクのアリス   作:因田司

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今回は場所が変わり、妖怪の山から久方ぶりに登場するあの人物の視点よりお送り致します。

原作とは少し異なる点があるとは思いますが、
暖かい目で見て下さると、幸いです。

それでは、ゆっくりしていってね♪


此の書き方に変わってからは初登場なので、頑張って(ry

AYA

VS?

~妖怪の山

 

 

「~~久々の登場に、いきなりピンチの真っただ中ってどういう事ですか……!?」

 

 

!此はどうも……

今作では初めて、此の物語では通算四度目の登場になります、射命丸 文です。

 

現在、私は山の中の木陰に隠れています。

隣では河童の河城にとりさんが、リュックから伸びた二本のアームに付いているガトリングを

木の反対側の斜面に向けて構えています。

 

 

すると、耳に付けていた通信機からピビッ…と、ノイズが走りました。

 

 

(!通信の電波ですね……)

 

 

私は会話を聞き取りやすくする為に、通信機にあるスイッチを押しました。

 

!…最近の妖怪の山も「進みすぎる幻想郷」につれ近代化しつつありました。

此の位は勿論、テレビやその他の電子機器、カードゲーム等も「此の世界の」幻想郷では普通ですよ?

 

一応、念のための補足です。

 

 

『文!!』

 

 

スイッチを押した瞬間、姫海棠はたてさんの怒鳴り声が耳を突いてきました。

其と同時ににとりさんが発砲をしてしまいました。

 

 

「!ど、ど……どうしました?前みたいに出番欲しさに話しかける」

 

『訳ないじゃない!アンタ、生きてるのよね!?』

 

 

!…其の質問……何だか、嫌な予感がしますね……

 

 

「当り前じゃないですか……生きていないとこうして話が出来ませんよ?

どうしたんです?」

 

 

はたてさんは話を続けました。

 

 

『……其方に生き残ってるのは誰なの?』

 

 

!やはり……其の質問ですか……?

 

 

「私と隣にいます河童のにとりさん、実は先程に豊穣神の御二方と疫病神の雛さんとも連絡が取れました」

 

『!じゃあ……其以外にアンタ達とチームを組んでいた妖怪達は……』

 

「ええ、無事ですが……其方は?」

 

『……私と椛、そして命蓮寺の響子さん以外は全滅よ』

 

 

何て事……そうでしたか……

 

 

!判らない方に、此までの経緯をお教えします。

 

私が司会をするニュース番組が途中でマリス達の襲撃に遭ってからもうすぐ半日……

気が付けば頭の上には、夜空に雲の隙間から赤い月…という始末です。

長い戦いです……此ではまるで妖怪の山VSマリスの大戦争ですね……

 

私達と天魔様が遣わされた援軍によって、大方マリスの撃破に成功したものの

どうやら、今までで見た事のない新たな姿のマリスが確認されたそうで……

 

其のマリス、どうやら「常に姿が見えていない」そうなんです。

 

其の新種のマリスに仲間の妖怪達が次々とやられ、

同じチームを組んでいた静葉様と穫子様、そして雛さんともはぐれ、残るにとりさんと隠れている……というのが現状です。

 

 

『今から其方に合流するわ……!』

 

「……くれぐれも気を付けてくださいね?」

 

『其はアンタ達も同じよ!合流した時には冷たかった……なんてのは止めてよね!?』

 

「はいはい……貴方達も、音信途絶は勘弁ですよ?」

 

 

其処ではたてさんとの通信を切りました。

 

 

「……ねぇ…」

 

 

するとにとりさんが、私達が隠れている木の向こうに視線を向けたまま私に声をかけてきました。

二丁のガトリングの回転する砲口からは細く煙が上がっていました。

 

 

「さっきびっくりして撃っちゃったんだけど……もしかしてやっちゃったのかな、私……?」

 

「……其は弱りましたね……」

 

 

リュックの中にガトリングを戻し、誤射を防ぐ為かドリルに持ち替えるアームを目の端で見ながら

私は正面を見て考え込みました。

 

 

「……となると、かえって此方の居場所をバラした可能性があります」

 

「さっきの通信からしたら、また一つのチームを少数除いて壊滅させたんだよね?

どうしよう…そんなマリスを少数の私達が相手をしたら……」

 

「あややや……」

 

 

因みに、一人に対しての通信は其の所属する一つのチームに対しての通信と同じであるんです。ですから、にとりさんにも聞こえているというわけです。

!あ……はたてさんの怒鳴り声に彼女が怯んだのも其が理由になりますね。

 

となると、はぐれている他の方々も私達のはたてさんとの会話を……

 

 

「……場所を替えましょう。わざわざヤりに来るのを待つわけにもいきませんし」

 

 

そして私達は、木の陰から離れようとしました。

 

その時、

 

 

「文!!」

 

「!!はたてさん!椛さん……と……」

 

 

木の上からはたてさんと椛さん、そして其の後ろからは椛さんと同じ様に、

耳と尻尾の付いた妖怪少女が付いてきていました。

あの方が命蓮寺から援護に参った、幽谷 響子さんですね……

 

にしても速いですね……もう此処を特定しましたか……流石、椛さんがいるだけはありますね。

 

はたてさんが私の傍に着地しようとした瞬間、

 

 

「!!イヤァアァアァァア!!??」

 

「!あや!?は、はたてさん!!」

 

 

突然其の足を取られ、斜面の上に引っ張られていきました。

ですが其の途中、たまたま近くにあった木の根を両手で掴んで持ち堪えました。

 

 

「助けてぇええぇえ!!!まだ……死にたくはないよぉお!!!!!!」

 

 

彼女の足首に巻き付いているのは、紫色の棘が付いたピンクのナニかが伸び、

途中から消えていました。

 

!あれは……舌…ですか……!?

 

しかし此のままでは、はたてさんが……!

し…仕方ないですね……少々手荒いですが!!

 

腰に付けた紅葉型の団扇を取り、

 

 

「旋符『紅葉扇風』!!」

 

 

其を振るい、竜巻を巻き起こしました。

咄嗟に作った小規模のものですが、威力は充分でした。

 

はたてさんの足を捉えていた舌らしきナニかが引き剥がれ、はたてさんの身体は大きく舞い上がりました。

 

 

「皆さん、舌の相手を御願いします!」

 

 

そう言いますと、私は構え、

 

 

「『疾走風靡』!!」

 

 

足に竜巻をまとって高速で飛び立ち、上空のはたてさんの身体を受け止めました。

 

 

「!文……!!」

 

「大丈夫ですか、はたてさん!?」

 

 

しかし私にお姫様だっこをされてたのに気付いたはたてさんは慌ててもがき、脱出しました。

 

……其処まで、拒否しなくても良いじゃないですか……

 

 

「『空中ブラスター』!!」

 

 

すると、にとりさんの声が聞こえ、其の後に爆音が響きました。

私達は眼下でを何が起こったのかを見ます。

 

おそらくミサイルを発射して命中させたのでしょう。

舌が吹き飛び、悶えている先端から黒い液体が吹き出ました。

 

皆さんが其処に個々の弾幕を当てていきます。

 

 

すると負傷した舌の根本に当たる背景が揺らぎ、

 

 

「!!」

 

 

顔が現われました。

そして、色が付き、其の全体像が現れてきました。

 

 

「ようやく姿を現しましたか……見えない新種のマリス……」

 

 

私は着地しながら言いました。はたてさんも其の後に足を地に着けます。

 

 

まるで青色の巨大なカメレオンでした……しかし口の部分は嘴みたいになっていて眼も二つとも顔の左半分に集中して不気味な顔になっています。

 

そして身体には、蒼い瞳の目玉が無数に付いていました。

 

翼などはなく、根本から二本ずつ分かれた指が地を掴み、長く伸びた歪な尻尾が

近くの木に伸びて巻き付いていました。

 

大きいですね……恐らく、山の頂上にある守矢神社くらいの大きさはありそうです。

 

 

「!まさか……!」

 

 

すると武器を持ったアームをマリスに向けていたにとりさんが、突然何かに気付いたらしく、

声を荒げました。

 

私は尋ねます。

 

 

「何をです、にとりさん……!?」

 

「やっぱりそうだ、姿をくらます光学迷彩機能……私に擬態したマリスを変異させたんだな!?」

 

 

変異……ですか。

 

言われてみれば、体表の色もにとりさんの髪の色にそっくりですし、

頭にある模様や角も、にとりさんの帽子やツインテールに似ているような気がしました。

更に伸びる舌……離れていても河に引きずり込める河童の伸びる両腕をモチーフにしてるとも言えます。

 

………確か、最近に起きた龍宮の使いの永江衣玖さんの異変でも、

最終的には衣玖さんがマリスを取り込み、黒い龍に変異したと霊夢さんから聞きましたが……

 

マリスは浸食や擬態だけでなく、人の姿をもおぞましくするのも得意のようですね……

にとりさんが怒るのも無理はないです。

 

するとカメレオン型のマリスが、

 

 

「……其ガ、ドウシタノヨ……」

 

 

アリスさんの声に、にとりさんの声が混ざったような声を出しました。

間違いなく、にとりさんを変異の素体にしたマリスですね……

 

 

「残リハアンタ達ダケ…ギヒヒ……ヒト思イニ……!」

 

 

嘴を開けると、中には円形状に牙が並び、沢山の棘の付いた舌が長く伸びました。

其の先端は先程にとりさんに吹き飛ばされたにもかかわらず、もとの紫色の棘が生え、再生していました。

 

ふと身体の方を見ると、お腹の部分が不自然に膨らんでいました。

 

 

流石に、私は、ピンと来ましたね。

 

 

「其の口で、他の山の妖怪達を……!」

 

 

ですが食べたにしては、膨らみ方が大きい様な気がしました。

聞いたところかなり前に、既に数十のもチームが全滅したと聞きましたから……

今頃には……ちょっと嫌な表現ですが……お腹が引っ込んでてもおかしくないのでは……?

 

!だとすると……まだあのお腹の中で……!?

 

 

「皆さん!喰われたチームの皆さんはまだ生きています!」

 

「!どうして判るんですか…其を……!?」

 

 

響子さんが尋ねますが、

 

 

「理由は後です!とにかく今は討伐を優先させますよ!」

 

 

……此は、後で説明するときが楽しみになってきました。

 

 

 

「ギギャァァアアァアァアァァーーーーーー!!!!!!!!」

 

 

 

マリスが、紫色の涎を撒き散らしながら咆哮を上げました。

 

フフ……此は妖怪の山全体に、響き渡った事は確実ですね……

と言う事は、もうすぐはぐれていた方々も合流出来るでしょう。

 

時間稼ぎですか……しかし、其に姿を現したなら、此方には合流した椛さんがいます……

逃げ仰せる事は出来ませんよ!?

 

 

「お腹の中の仲間達を……返して貰いますよ!!」

 

 

私の言葉を合図に、全員がマリスに対し、臨戦態勢に入りました。

 

 

 

さてさて……本気で戯びましょうか!?

 

次回の私達を、御期待下さいね!




如何でしたか?

相変わらずのメタ発言が多い文さんでした。
次回も妖怪の山からですが、残念ながら別の人物からの視点になりそうです。

それでは、次回もゆっくりしていってね♪
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