今回は前回からの続きでアリス邸での霊夢達と黒幕率いる変異少女の集団の戦闘です。前半は霊夢視点、後半は黒幕である四季映姫視点で御送り致します。
但し四季映姫は変異している為、名前は異なります。
原作とは少し異なる点もあるとは思いますが、
暖かい目で見て下さると、幸いです。
それでは、ゆっくりしていってね♪
REIMU
VS〈氷闇の禍妖〉サラメヤ・ニヴルヘム
〈病巣なる尾裂狐〉トゥルダク・インデゴ
〈病巣なる猫又〉トゥルダク・アランジュ
〈病巣なる境界〉トゥルダク・ビオラ
〈幻想の蠱后羅闍〉ベルゼフォネ
【天子と衣玖による巨大マリス生成・ベルゼフォネ撤退まで01:56:48】
~アリス邸
四季映姫の指示により、次々と屋根の上から飛び降り、地面に亀裂を残して着地し、此方に向かって走ってきた。
「霊夢さん、魔理沙さん!変異した方々は私達が相手をします!貴方達は屋根の上の黒幕を!!」
「判ったわ!行くわよ、魔理沙!!」
「畜生、よくもアリスを…!!!」
私と魔理沙もマリスの集団に向かって走り出した。
「皆さん!二人の援護をしましょう!!」
神子の声と共に、後ろの集団も一斉に動き出したのが判る。
すると前方の集団の戦闘にいた、ルーミアとチルノが素体らしき双頭のマリスが襲い掛かってきた。ルーミアの顔で私達を補足すると、黒い鉤爪を私達に向かって振り下ろそうとしたが直ぐに上からの衝撃を喰らって目の前で地面に叩き付けられた。
「貴方達の相手は私達ですよ、ルーミアさん!チルノさん!」
攻撃のは早苗と咲夜で、攻撃と共に背中に乗ると直ぐに大幣とナイフで背中に追撃を始めた。
「!??ギヤァア"ァアオゥウ"ウ……!!!!」
マリスはチルノやルーミアが出すとは想えない程のおぞましい悲鳴と共に四つん這いのまま起き上がると、前を向いたチルノの顔が紫色の氷の息を吐き散らしながら背中の二人を振り落とそうと其の場で暴れ始めた。
「ひゃぁ、活きが…よ、良すぎますね…背中刺しまくってこかしましょう…!!」
「二人共!此のマリスは私達が相手をしています!…」
仰向けになったマリスの背中と地面に挟まれながらも、咲夜と早苗は私達の進路を
「貴方達は、早く……!!」
「済まねぇ、咲夜!早苗!」
魔理沙が礼を言い、私達は其の周りを迂回して再びアリス邸へと走り始めた。
次に橙と藍
藍さんを尾裂狐に変異させたマリスと戦っていた輝夜が懐から端末を取り出しながらた。
「永琳に増援の要請とワクチンの追加を持って来て貰うんです!」
「持って来たのではとても足りない…!」
「判った!!私達が時間を稼いでいるから!ちゃっちゃと呼んで!!」
諏訪子
「神から拠点を奪った罰は大きいぞ…例え閻魔でも容赦はしない」
「!!」
「霊夢さん!!黒幕は直ぐ近くです!!急いで……!」
そう言っている間に変異した紫が槍を伸ばし、神子と私の会話を中断させた。
私は
物も言わずに神子の
紫…待ってて…必ず元に戻してあげる…!!
不意に拉致されていたので、箒を持っていなかった魔理沙は屋根の上に簡単に登れそうになかった。私が手を貸し、引っ張り上げて
「四季映姫!!!」
血走った双眸が此方を向いた。其等はまるで縄張りに侵入した部外者を排除せんとばかりの獣の目にも見えた。
BEERZEPHONE
VS〈神秘!結界の巫女〉博霊霊夢
〈恐怖!学校の魔法使い〉霧雨魔理沙
【天子と衣玖による巨大マリス生成・ベルゼフォネ撤退まで01:10:32】
~アリス邸屋上
「四季映姫!!!」
私は、屋根の上から少女達と『私』達(少女達だったモノ…と言えばいいでしょうか)争いを侮蔑と嘲笑と共に見下ろしていました。
其処で私を怒鳴り声で呼ぶ声が聞こえて霊夢さん、そして魔理沙さんが屋根の上ってきました。彼女達は『私』に変異した者達の救助ではなく、私を直接倒して此の変革を止める事を優先する様でした。
「そう易々と高みの見物は出来ないわよ!!」
「…敢えて私に喧嘩を売るか。まぁ当然でしょうね」
私はそう言いながら彼女達へ身体を向けました。
「数々の異変の裏でそんな悪行を企んでたなんてね…」
「悪行?貴方達がしでかして来た身勝手な行為こそ、悪行でしょう?」
私は小さく溜息をつきました。
表では強気ではいられても内心では怯み脅えている。目を視ると、其の瞳が震えているのが判る。
人は、他の存在を罵る事で己の中で格下の存在を築き、心を平定させようとする。だけど閻魔である私に対して其の方法で感情を偽ろうとしても無駄だ。
肘で打たれた胸を押さえて苦しそうに数歩下がる泥棒魔女。私は直ぐに目標を此方に大幣を突き出して来ていた霊夢さんに切り替えました。
持っていた『悔悟の棒』で大幣を受け止める。私の棒の先にはこびり付いていた紫さんの変色した血が割れて足元に散らばりました。
「小町に起こさせた異変の後で貴方達と話をしてた時、どれ程貴方達を今すぐに葬ってやりたいと心の中で思っていた事か……!」
すると後ろで屋根瓦が微かに鳴ったのが聞こえた。顔だけを其方に向けると、怯みから立ち直った魔理沙さんが私に八卦炉を向けていました。
私は咄嗟に目の前に手を伸ばし、巫女の袖を攻撃を受け止めたままを掴みました。
「!?」
其のまま身体を後ろまで振り回して魔女にぶつけました。互いに側面をぶつけられる其の顔は驚きに満ちていました。当然です。新地獄の底にてデスクワークばかりしている此の私が、此程の怪力を発揮するとは思っても無かったのでしょう。
二人の人間の身体は絡まった蛇の様に屋根の上を無様に転がり、煙突に激突してようやく止まりました。
「今の私は『私』で蝕んだ全ての者の能力を行使できるのですよ?」
「!じゃあ…其の怪力は……!?」
魔理沙さんの上でうつ伏せに倒れていた霊夢さんが立ち上がりながら言いました。
「御察しが良いですね…無論其処で『私』と戦っている鬼のものですよ」
「萃香のか…!ゲホッ……アリスを盾にして……情報と、能力を……!」
今度は仰向けの姿勢から霊夢さんに引っ張り起こされながら魔理沙さんが、
「~~イカれた生物兵器だな、『孤毒』は…!」
「貴方達の意見等求めていない。只革新を待っていればいい」
魔理沙が立ち上がりながらも此方に向かって走り始め、
「魔理沙!!」
「自分の撒いた種だ、」
「お前達が何を働きかけようと何も意味を為しません。朝日と共に『私』が幻想郷を悪夢から起こす……本当の幻想郷が始まるのよ」
私は何もかもを知っている。地獄で霊に顔は無くても醸し出されている感じで
地獄に来るのが嫌ならば、欲を出さなければ良いものを……裁判妖精達に連れられて去っていく其の魂を見送りながら、心底で現世の者の情を嘲っていたものです。
霊夢さんの其の言葉に私は顔をしかめました。
「『私』だ……!幻想郷ノ改変に尽力すル、『私』達ダ……!マリスじゃナい…!!」
再び湧き上がる怒りによって思わず気持ちが揺らぎ、私の声色が『私』によって変わってきても気にせずに訂正し、再び素早く近寄りました。
数々の異変を解決した巫女も私の速度に即座に反応できませんでした。
「!?」
目の前に来てようやく気が付いた彼女は自慢の大幣で防御を図ろうとしましたが其の前に右手で作っていた拳を突き出し、腹部へと打ち込みました。彼女の内臓を包む骨が数本が折れ、内臓自体も損傷するのが感触としてはっきりと伝わってきます。
「!?ゴホォオ……!!???」
人間である彼女は此の一撃に当然耐えられず、口から大量の血液を私へと吐き掛けました。頬に数回、小さく堅い何かがぶつかりました。恐らく折れた骨の欠片ではないのでしょうか…
「もう弾幕デ争う必要ハ無い…私欲に塗レた合戦も無イ…『私』ガ、幻想郷を収束さセる…」
「~~…終息の…間違いじゃないかしら…!?」
血反吐を私に罵詈雑言と共に浴びせて来ていましたが私は気にせずにさらに正義の鉄槌を腹へ浴びせました。
「!!!ァアァ………!!!!!」
「性懲りもせずニ善行を積マず、貴方ハもう、地獄ニて亡者にも、果てには畜生にも、餓鬼にモなる価値等無い……!!」
更に血を吐き出しながら悲鳴を上げる彼女へ、嬲る様に更に真実を告げました。
「怨霊…負ノ感情の塊トナって『私』ニ為るしカ最早、路は無イ……」
「!!霊夢……!!!」
魔理沙さんが立ち上がろうにも
「」
「~~ゴポッ……」
反論しようとしたのかは判りませんでしたが、何かを喋ろうとする代わりに血を吐き、足元の屋根を濡らしました。
「……失望…したわ……」
汚い。私が尽力しながら築いた幻想郷の秩序を乱そうとした人間の血反吐が私の肌を、服をも濡らしている。
其が私への態度か……?
万物を最善へと促す、恩寵をもたらす私への……此の、『私』への対応か??
「アンタが…そんな、私怨で動く…ろくでなしだったなんて……」
そして其を聞いた私は、完全に堪忍袋の緒が切れました。
「……失望しタのは、私ノ方だっテ言ってるだロうガァア!!!!!」
丁寧口調をかなぐり捨てた私は、殴っていない左の手で巫女の顔面を掴んで屋根へと叩き付けました。
其のまま潰さんばかりに力を込める私の手を顔を掴まれた弱々しく引っ掻きながら抵抗していました。其の唇の端からは叩きつけた際切ったのか赤い血が泡状になって零れ出ていました。
魔理沙さんが
「止めろ!四季映姫!!」
「弟ノ処へ送ッてやる……」
私の眉間を貫きました。
「………」
それでも私は慌てず、瞬時に体内の『私』へと指示を送りました。直ぐに『私』が私の頭の中で新たな組織が再形成し、頭に生じた銃創による欠損を塞ぐのが判りました。
「!??………」
一方で撃った本人は自身の星型弾で頭蓋を貫いたにも関わらず、平然と巫女から手を離さず立っている私に、驚きを隠せない様でした。
其の程度のスペルで助けられると思っていたのか?人間の自分がやられたら絶命する事で、閻魔の此の私を絶命出来ると思っていたのか?人間の考える事の小ささは遥か昔から知ってはいましたが、此処で改めて其を痛感させられる事になるとは…
盗人を始末するのはまだ先だ…彼奴もアリスを追う事を優先する筈だ。其処で『私』で二人共々嬲り殺しにすれば良い。
今は傲慢な巫女……此奴が先だ。そろそろ時間も迫っている。紫達を置いて行っても差し支えは無いだろう。『私』を特効薬で除去しても、計画は止まらない。
何より、其の賢者を負かした巫女で『私』を造れる事は大きい。
「来イ……タっぷリと説教をシてヤる……!!!」
私は霊夢さんの血で濡れた手を私の背後に伸ばし、空間を裂きました。かつて私を嫌い、しかし今は、『私』として戦って下さっている紫さんの能力によるものです。
「其ノ減らズ口を二度と叩けナい姿に…『私』ニ変えてヤる!!」
「霊夢!!…霊夢!!!」
盗人の哀願には耳を貸さずに私は巫女の顔をつかんだまま空間の裂け目へと逃げました。
さて…どんな『私』に変えてやろうか…???
如何でしたか?
絵の練習している間にポストアポカリプスを主題とした作品を見て勉強した影響からか、暴力的な表現がかなり過激なものになっています。
四季映姫に霊夢の拉致と逃亡を赦した魔理沙達。更に次回は更なる強敵マリスの出現の予感です。
それでは、次回もゆっくりしていってね♪