後輩に絡まれる大学ライフは間違っているだろうか。   作:TK@ぼっち党員

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16話

扉が開かれそこには平塚先生と新郎が立っていた

平塚先生は客観視、とてもキレイでスタイル抜群、どこかのモデルと言ってもおかしくないだろう。隣には、そんなキレイな先生にも引けを取らないスタイルの新郎さん。少し痩せ型にも見える体型だが、軽く運動をしているような肉付きでこちらも、モデルのように見える。先生からの話だと、高校のときの先輩だそうだ。卒業後は疎遠だったようだが、数年前から新郎の方から積極的にアピールがあり、今に落ち着いたようだ。

 

白のタキシードを着た新郎とウエディングドレスに身をつつむ平塚先生。いつも身につけている白衣とはまた別の白い生地で、自分が知る平塚先生はそこにおらず、その違いにたくさんの思いを感じ席につく俺ら5人は見惚れていた。誰もが自分のウエディングドレス姿を意識するだろう中先生はまっすぐ先を見据えていた。それはまるで、何かを変えるための覚悟の現れにも見て取れる。扉の前で会場に頭をさげ一歩、また一歩と歩をすすめる。

 

会場にある各席一つ一つに行き、挨拶をする。

ある席では平塚先生が笑みをこぼし、少し困ったように笑っている。あの席に座ってる美人って陽乃さんじゃん。じゃその隣に座っている和装のお方は…ママンまで来ている。あそこって案外交流があるんだな。陽乃さんの隣には、これまたイケメン葉山隼人君が座っている。何あそこ、他とは別次元の華が開花してんだけど。童話で例えるところの、スイミー並みに目立っている。格付け決まっちゃったよ。あそこ絶対に一流芸能人だよ、その周辺が普通で〜………俺?映る価値無しってより、皆の視界にそもそも入らないまである。俺は影だ。光が強いとまた、影も濃くなる。頭の中で幻のシックスマンを演じていると、会場の視線が俺たちに集まっていることに気づいた。そして、それに応じて足音が近寄ってくる。

 

俺らの席に近寄る平塚先生。その歩んでいる姿はカッコよく、機関銃でも持たせたい気分だ。

平塚「君たち、来てくれてありがとう」

ゆっくりと一言一言、温もりのある言葉で挨拶をする先生。由比ヶ浜→戸塚→一色→雪ノ下、一人一人と目を合わせ最後に微笑む。あれ、俺は?俺の顔見ないの?俺と目が合っても何も害ないよ?あれれ…?

 

平塚「久しぶりに君たちの顔を見れて嬉しいよ」

5人それぞれにたくさんの思いや心配をしていたのかもしれない。その言葉には安堵の気持ちが感じ取れる。

 

雪乃「はい、私も平塚先生とこのような場でお顔を合わすことができ、てとも嬉しく思います。改めてご結婚おめでとうございます」

この中で1番まともな雪ノ下が、初めに挨拶しやがった。このあと誰がしめるんだよ。

 

いろは「平塚先生、私が生徒会でたくさんとイベントができたのは平塚先生のおかげです。たくさん無茶をしましたが、平塚先生のフォローのおかげでどのイベントも大成功しました。本当にありがとうございます。平塚先生にプレゼントを用意してるんで後で持って帰ってください」

あれ?案外まともなことをおっしゃっておられる。途中のは前俺が言ったやつだけど。ま、服からもわかるように薔薇柄で本当に感謝の心が感じるんじゃね?しらんけど

 

結衣「平塚先生、平塚先生が奉仕部を紹介してくれなかったら、私はここにいなかったと思います。ゆきのんやヒッキー、さいちゃんやいろはちゃんと、こんなに仲良くなれなかったと思います。あの時困っている私に声をかけてくれて、ありがとうございました。ご結婚おめでとうございます!幸せになってください!」

最後の最後に力強く拳を握りしめる由比ヶ浜。ガハマさんそんなキャラじゃない………そんなキャラか。

 

戸塚「平塚先生、改めてご結婚おめでとうございます。この前話したばっかなのに、次あったらこんな素敵な姿になっていて僕言葉が出ません。ウエディングドレス姿とっても似合ってます、本当におめでとうございます」

少し瞳を潤わし、嬉しそうにしゃべる戸塚。平塚先生はそっと戸塚を抱きしめ、ありがとうと言葉にする。イベントやマラソン大会など無理をさせたことを平塚先生も知っているから、先生目線での戸塚はとても思うところがあったのだろう。結構体張ってくれたりするから、俺も頼っちゃうところあったしな。

 

そして平塚先生は俺を見る

何を思っているかわからない。だが俺のことを思っていてくれてるんだなとわかる。そんな温かい目だ。俺は恥ずかしくてつい、軽く流してしまう。

 

八幡「そんなに見ても何も出ませんよ」

 

平塚「良いじゃないか、昔は人と目を合わせるなんて1秒もできなかった君が、今はこうして憎まれ口まで言えるようになってるんだ。君は大いに成長しているよ。」

力強く俺の肩に手を乗せる先生。

 

平塚「君と話したいことはたくさんあるが、君に伝えるべきことは全て伝えたつもりだ。後は君自身で見つけ出し答えを出すといい。君は言ったな、本物がほしいと。私は偽物にも本物があると思う。偽物にだって本物になるチャンスがある。君にだってそうだ。君にも絶対に答えを導き出すチャンスが訪れる。それを掴み取れ」

徐々に熱くなり、頑張れよと声をかける先生は、よく知っている俺たちの先生の顔だった。

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