デート・ア・ライブ 祝福の美夜ダークネス   作:蝶々

3 / 6
とりあえずリィンフォースのヒロインは確定です。原作キャラの最有力候補は美九ですが他はどうしよう……




十香デッドエンド
朝のひととき


     『疫病神』

 

 

 

 それが僕に対する呼び方だった。

 

 両親は事故で亡くなり、親戚の叔父とその娘たちも同じように事故で亡くなり、僕と関わった全ての人たちに何かしら良くないことが起きた。僕と関わった人間は不幸になるという噂が流れはじめ、徐々に周りからは人がいなくなり、僕のことを見るなり疫病神と言うようになった。

 やがては蹴られ殴られ、石や物を投げられたりされるようになった。でも我慢した。疫病神だから。自分は周りを不幸にするいけない子なんだと。ただただ耐えた、これが自分対する罰だと言い聞かせて。

 

 

 

 でもいつになっても周りからの罵倒や暴行は減らず、むしろ段々とエスカレートしていった。

 

 

   『化け物』

 

 

 表情を変えず、ただただ無表情な顔でいる姿からそう呼ばれるようになった。学校では私物を隠されたり壊されたり、校舎裏に呼び出されれば集団で暴行を受ける。教師たちは見て見ぬふりで関わろうとせず。

 

 

 ある日、僕は学校の階段で、突然後ろから突き落とされた。幸い命に別状は無かったが、代わりに歩くことも立ち上がることさえできなくなり車椅子生活を余儀なくされた。

 それ以来僕は学校に行くのを止めた。買い物も、近くではなくわざわざバスを使って遠くでするようになった。買い物以外では外に出ないようにした。

 

 

 こわい。僕を見る目が。

 

 

 こわい。罵倒を受けるのが。

 

 

 こわい。殴られるのが、蹴られるのが。

 

 

 

 

 

  こわい。人と関わるのが。

 

 

 

 

 

 

 

 こわい怖いコワいこわい怖いコワいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいここわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいーーーー、

 

 

 

 

 

 

 

 ?「颯斗、起きてください!!! 颯斗!!」

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

颯斗「ーーはっ!……ハァ、ハァ、ハァ…!」

 

 どこか聞き覚えのある声によって僕は目覚めた。

 声のする方に視線を向ければ、そこには銀髪に赤い目をした女性が僕を心配そうに覗き込んでいた。

 

 

颯斗「……美、夜…? どうして……」

 

美夜「何時も通り起こすために部屋に入ってみれば、激しくうなされている貴方を見て心配だったので。…それよりも大丈夫ですか? とても苦しそうにうなされていましたが……」

 

颯斗「………うん、大丈夫。あの時の夢を見ただけだから」

 

美夜「あの時の夢、ですか……。颯斗、辛いのであれば今日はお休みになられた方が良いのでは?」

 

颯斗「ありがとう美夜。でも本当に大丈夫。だから心配しないで」

 

美夜「ですが…! ……いえ、わかりました。朝食はできていますので、颯斗は汗を流してきてください。そのままでは風邪を引いてしまいます。もう春とはいえ、まだ寒さの残る時期なのですから」

 

 尚も心配な眼差しを向ける、“美夜”と呼ばれた女性は僕に汗を流すように言った。そう言われて改めて自分の身体を見てみれば、汗で衣服が身体にべっとりと張り付き、なんとなく気持ち悪い。確かにこのままでは風邪を引いてしまうかもしれない。

 美夜に言われた通りシャワーを浴びて汗を流すとしよう。

 

 

颯斗「そうだね。美夜の言うように、ちょっと汗を流してくるよ。

 ーーそれと美夜」

 

美夜「? なんですか颯斗」

 

 リビングに戻るのに部屋を出ようと扉に手をかけた所を呼び止められた美夜は、振り返って僕の方を不思議そうに見て尋ねる。

 

 

颯斗「ありがとう美夜、心配してくれて。嬉しかったよ?」

 

 微かな微笑みを浮かべながらそう返すと、

 

 

 

美夜「っ!///// わ、私はリビングに戻ってます! 早くしないと遅刻しますよ!?」

 

 まるでリンゴのように顔を赤くした彼女は慌てて部屋を出ていった。

 途中「きゃーっ!?」という悲鳴とともにドタバタと激しい音が部屋の外から聞こえてきた。 おそらく慌てていたために階段を転げ落ちたのだろう。

 

 なんとなく微笑ましい気持ちになった僕はシャワーを浴びるために部屋を出る。その際、ふとカレンダーを見ればそこには『4月10日』と記されていた。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 シャワーを浴びて汗を流した僕は、現在制服を着て朝食をとっていた。

 

 

颯斗「そういえば最近空間震が多いね。あの時まではあんまり起きてなかったけど、またよく発生するようになったし。しかも発生場所が此処、天宮市だもんね。ホントいやになるよ」

 

美夜「そう言わないでください。仕方のないことですよ、彼女たちは別に意図して空間震を起こしているワケではないのですから」

 

颯斗「彼女たちが悪いって言ってるワケじゃない。ただ彼女たちが現れる度に出てくる蠅共が鬱陶しいだけだよ」

 

 ニュースを観ながら、笑顔でなにやら物騒なことを呟く颯斗に、苦笑する美夜。

 

 

 彼らの話題に出てくる“空間震”とはこの世界とは異なる“隣界”に存在すると云われる“精霊”がこちら側にやってくる際に引き起こされる大爆発のことである。

 

 

   『精霊』

 

 発生原因も存在理由も不明で、わかっていることは精霊たちの戦闘能力が桁外れなこと、その身を護る“霊装”を身に纏い、力の象徴である“天使”と呼ばれるものを有すること。

 

 そして先ほど説明した、限界すると同時に空間震を発生させることだけ。

 

 

 また、2人が言う彼女たちというのは基本的に精霊が皆、年若い女性の姿をしているためでもある。しかし必ずしも例外というのはあるワケで……

 

 

 

 

颯斗「まあ、向かってくる火の粉は祓うまでだけどね」

 

 その例外たる存在、八神颯斗はその顔に笑みを浮かべて。

 

 




原作キャラの登場は次回になります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。