───とあるアパートの一室
室内にはベッドやソファー、備え付けのオーブンレンジ等があり生活感を感じさせるのだが…日常生活とは掛け離れたモノがその部屋には設置されていた。
大量のドラム缶、爆薬等々が所狭しと並べられている。そのドラム缶郡の上には、全身を赤いタイツで包んだ男が寝転んでいた。
「で?今から自殺しようってヤツの部屋に来てその様子実況するとかヒマなの?」
空を見つめたまま言葉を発した男は傍らにあったマッチ箱を手に取る、そしてその中から一本のマッチを取り出すとじっ…とそれを見つめた。
「…ごめんな、作者の文章力が無いから分かりにくいだろ?詳しく知りたいならデッドプール2の視聴をオススメするよ、ついでにデッドプールから見てもらえたら俺ちゃん君の事好きになっちゃうかも♡」
頬に手を添えつつクネクネと動いた後に男はマッチを擦り火を灯す、そして手にしたソレを放れば爆薬の上へと落下してゆく。
「今行くよ、■■■■■」
数秒後、アパートの一室が丸々消し飛ぶ程の爆発が起き男は諸共四散したのであった。
◇◇◇◇◇
広々とした部屋に三人、二人は白い装束に身を包んだ大人の女性で一人は白髪の少女。少女の眼前には紅く輝く魔法陣があり、その魔法陣へと手を翳す少女は顔を顰めながら言葉を紡いでいた。
「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。
降り立つ風には壁を。
四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。
閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する。
───告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。
誓いを此処に。
我は常世総すべての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。
されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍べし。
汝、狂乱の檻に囚し者。
我はその鎖を手繰る者――。
汝 三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ──!」
苦しげに、然しながら力強く発した詠唱が終われば魔法陣の輝きは更に強まってゆく。魔法陣から発せられる輝きは実体があるかの様に室内で渦巻き暴風を巻き起こす。
少女は魔法陣を忌々しげに睨みつけながら、身体に走る激痛に歯を食いしばる。
『──ッ、手足が千切れそう!でも、此処で私が死んだらお爺さまの願いも私の復讐も叶わない!』
必死に体内の魔力回路を稼働させ英霊を召喚するべく意識を集中させる。そして暴風が収束し一際激しい輝きが視界を染めた後に瞳を開くと…
「え…ど…」
四散した四肢と共に赤い肉塊が眼前に転がっていたのだった。
◇◇◇◇◇
「え、ドコここ?つかお前誰よ、ロリ時代のストーム?あー、いやソレは無いか…ところで後ろのお姉さんめっちゃ可愛いね、特にハイライト消えてるのめっちゃ興奮するもっと見て!」
爆発四散していた肉塊は数秒後に人型へと戻り、胡座をかいて少女へと質問を投げかけていた。
因みに質問に答える前に目の前の男は言葉を発する為、答える暇など無かったのだが。
「…ココはアインツベルンの城、私はイリヤスフィールよ。アナタはバーサーカーのサーヴァントなの、これからは私の命令に従ってもらうわ」
サーヴァントとマスターの関係性は絶対だ、とアハト翁から刷り込まれていたイリヤは淡々と言葉を述べる。自身は主でありお前は道具なのだと。
「へー、そう。世間のロリコンなら言う事聞いたかもだけど俺ちゃんそういう趣味無いんだよね。というかさっきから頭ん中でfateのwiki見ろとかURLはこちらとかうるせぇんだけど?」
イリヤの言葉を話半分で聞き流すバーサーカーは明後日の方向を見ながら『え、Googleブラウザ出てきたんだけど何コレ?fate/staynight…?』と呟きながら虚空をまさぐり始める。
「ちょっと、話を聞いてるの!?」
基本的にサーヴァントはマスターに服従するモノという認識でいたのに、そっちのけで自身の世界に没頭するサーヴァント。その姿に腹がたったイリヤは声を荒らげる、然し赤いタイツのサーヴァントは聞く耳も持たずに虚空を眺めている。
「へー、聖杯戦争…あぁ、コイツがイリヤってのか。え?三分の二で死ぬ!?聖杯戦争ってクソだな、つかこの世界の聖杯?って使えねぇんじゃん」
赤いタイツのサーヴァントはマスクであるにも関わらず、コロコロと表情を変えながら独り言を並べ立てる。その間にもイリヤはあれやこれやと言葉を投げかけるも反応は変わらず、そんな事を繰り返し一時間程経った頃。
「あ、消えた。やっとチュートリアル終わった感じ?お待たせー、何か言ってたけどなんだった?」
漸く視線を虚空からイリヤの方へと向けたサーヴァントは首を傾げる、当のイリヤは怒りを通り越し呆れと疲労からか虚ろな瞳で見つめたまま問いかける。
「アナタは一体何者なの?と言うか…さっきから何が見えてたの?私に分かるように説明して」
「えー、分かるように?別に説明してもいいけどハロウィンしか言えなくなるなよ?」
その言葉を皮切りにつらつらとサーヴァントはイリヤに対して説明を始める。この世界がゲームである事、今後の行く末、イリヤの過去、聖杯戦争の結末、この作品がリメイクという名の体のいい作り直しだと言う事を。
「荒唐無稽過ぎるって切り捨てたい所だけど…大聖杯の中身に切嗣の事まで知っているのなら、多少は信じてあげるわ」
リメイク云々はよく分からないけど。と付け加えつつじっとサーヴァントを見つめるイリヤ、その視線に気付いたサーヴァントはスッと手を差し出す。
「俺ちゃんの名前はバーサーカーじゃねぇ、デッドプールだ。親愛なる隣人、キャプテン·デッドプール」
「…真名をあっさり明かすなんて、余程信用されたいのね」
「そんなんじゃねぇ、
その言葉にイリヤは気付かず微笑みを浮かべる。此処に最強のマスターと最狂のサーヴァントとの