Re:Fate/CrazyRed   作:仲人

4 / 4
みんな大好き赤くてかっこいいアーチャーさんの登場だ!


決戦衛宮邸

「っつーわけで、オタクらがどんだけ頑張ろうが録な結末にならねぇし桜だっけ?その子のルートに進むとMCUのエンドゲームばりの無理ゲーが待ってるから今の内に根回ししてるってワケ。桜ルートで唯一救いなのはギルガメッシュとかいう天上天下唯我独尊なワガママ激強アーチャーが早期脱落する位で後に待ってんのはコズミックビーイングレベルの化け物…あー、言葉が悪いか。殺意マシマシのギャラクタが二人になって士郎の片腕はもげるしでもー最悪、それが嫌なら俺ちゃん達と手を組もうぜって話、ドゥーユーアンダスタン?」

 

夜の坂道で此度の聖杯戦争の内容をざっくりと説明したデッドプールは腰をくねらせながら士郎、凛、セイバーへと視線を向ける。時折理解出来ない単語が混ざってはいたものの、大まかな内容は読み取れた。

 

「…桜がそんな事に、けどアンタが言う情報が事実って証拠は何処にあるの?セイバーのクラスを言い当てたのもブラフ、若しくは言峰神父と共謀して秘密裏に情報共有してるとかじゃ無いのかしら?」

 

士郎とセイバーを除けば現状聖杯戦争に対する知識を一番有する凛が口を開く、妹である桜の事も気になるが今は聖杯戦争の幕が降りた直後だ。眉唾な情報を鵜呑みにして下手を打てば取り返しのつかない事態になるのは明白、もう少し情報の信憑性を高めたいと思っての発言だった。

 

「おー、流石は赤い悪魔こと遠坂凛選手!悪魔の名は伊達じゃない、悪魔って基本心理戦得意だもんなぁ...ゴーストライダーもスパイダーマンも上手いこと言いくるめられてたし。なら、俺ちゃんの情報が新鮮だって証拠をやろう!凛の召喚したサーヴァントはアーチャー、赤色…違うか?」

 

デッドプールの言葉に凛は無意識に肩を跳ねさせる、先程の説明の時には各陣営のサーヴァントの説明は無かった。

にも関わらず自身の召喚したサーヴァントのクラス、更には特徴まで言い当てられれば凛は動揺を隠し切れず言葉を詰まらせる。

 

「黙り決め込むって事は肯定って受け取るぜ、これで俺ちゃん達の事信じる気になった?イエスなら首を縦に、はいなら首を横に振ってくれよな」

 

静かに首を縦に振る凛、それを見たデッドプールはマスク越しににんまりと笑みを浮かべる。

 

「そらな、見たろ?やっぱりWikipedia(笑)は強いんだって。なんなら凛とセイバーのスリーサイズまで書いてあんだか…」

 

デッドプールの発言を遮る様に凛の指先からガンドが放たれ、見事にこめかみを撃ち抜けば乙女の秘密(スリーサイズ)は守られたのだった。

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

デッドプール一行は一時的な協定を結んだ後に衛宮士郎の家へと来ていた。庭先にはまだ新しい戦闘が行われたであろう跡が残っている、それは正しくデッドプールの知識にあるランサーに襲われセイバーに救われたと言う証だ。

今のところ筋書き通りに事は進んでいるらしい、と推察すればデッドプールは士郎へと声を掛ける。

 

「なぁ、士郎。お前を襲って来たサーヴァントは槍、しかも赤い槍持って無かったか?」

 

デッドプールからの問いかけに士郎は面食らうものの、直ぐに表情を戻せば静かに頷く。

 

「あぁ、アンタみたいに誰かかは分からないが確かに槍を携えてた。槍と同じ髪色と同じ色の服だった…けど、殺意は感じなかったんだよな」

 

士郎からの返答に今度はデッドプールが面食らう番だった。自身の知るランサーは青い服に青い髪のランサーだ、だが士郎の見たランサーは違う証言…認識の食い違いかと首を傾げていると衛宮邸を囲う塀から声が響いた。

 

「フハハハハハ!よもや此処でも貴様と相見えるとはな、セイバーよ!」

 

声のする方へと振り向けばそこには紅い外套を風になびかせる人影が居た。背丈はイリヤより少し高いくらいだろうか、月明かりに照らされて頭上には木瓜紋が燦々と輝いている。

その姿を見たセイバーは暫し相手を見ていたものの、記憶を辿れど一向に思い出せないのか腕を組んで首を傾げる。

 

「な、なんじゃと!?わしの顔を忘れるとは無礼千万、あれ程血湧き肉躍る戦をしたと言うに...まぁ良い。コレを見れば否が応でも思い出すじゃろう!」

 

言葉と共に外套を翻しつつ手を前へと伸ばせば、塀の上の人物を囲む様に無数の火縄銃が現れる。

 

「ちょっとアーチャー!いきなり宝具展開は止めなさい、私達はセイバーとやり合う気は無いのよ!?」

 

「止めるな、凛。彼奴のあの顔を見よ、わしを忘れるどころか初めましてとでも言いたげではないか。であるならば思い出させるまでよ!是非も無し!」

 

凛の静止も聞かずにアーチャーの火縄銃が火を噴く、雨の様に降り注ぐ弾丸の群れへとセイバーは駆け出した。

常人であれば身が竦み動く事など叶わない状況であろうに身を翻し、時には手にした不可視の剣で弾丸を弾く姿は勇ましい騎士そのものだ。瞬時にアーチャーへと肉薄すれば兜割りの要領で剣を振り下ろす。

然しながら、アーチャーは腰に帯刀した刀を抜き剣を受け止めて見せた。鉄が擦れ合い火花を散らしながら互いに見つめ合うセイバーとアーチャー、片や笑みを浮かべ片や真剣な面持ちで鍔迫り合いを続けている。

 

「ちょっと、バーサーカー!ぼけっと見てないであの二人を止めてよ!」

 

虚空を弄り眉間に皺を寄せるデッドプールへと凛は声を荒げる、イリヤはいつもの事かと思い放っておいたものの凛にしてみれば理解の及ばない行為にイライラは募るばかりだ。

 

「うるせぇな、俺ちゃんだって今対処法調べてんだからちょっと待ってろ。Wikipediaで見たサーヴァントが今んとこ一人しか居ねぇってどういう事だ?事前リークと違うってファンタスティック・フォーかよ、この聖杯戦争はよ!」

 

地団駄を踏みながら凛に負けじと声を張り上げるデッドプールは虚空を弄る手を止めた。いくら調べても火縄銃を使うアーチャーの情報は出てこない、召喚時に読んだ情報通りなのはセイバーだけ…非常時で無ければ頭蓋骨を銃で撃ち抜きたくなる程に混乱している。ともあれ、これ以上あの二人の戦いが続けば良くて衛宮邸が半壊するか最悪どちらかの退場という結果になりかねない。

それだけは防がねばと判断すればデッドプールは駆け出してゆく。

 

「へいへいストーップ!同盟組んでんだからくだらねぇ喧嘩してんじゃねぇよ!」

 

旋風を纏う不可視の剣と炎を纏う刀が打ち合わさる寸前に両者の間に滑り込めばピタリと刃が止まる…事は無く、軌道を辛うじてずらす事しか出来ずデッドプールの首と腰が分断されてしまった。

 

「突然何を!?」「馬鹿者!急に割り込んで来るなど、気でも狂っておるのか!?」

 

ごろりと庭先に転がるデッドプールの頭部を視線で追えば二人は同時に声を出す。事故とはいえ同盟相手を退場させてしまったと後悔の念に駆られるセイバーは拳を握り締める。

 

「なぁ、普通ああいう場面ってスレスレで止まるのがセオリーなんじゃねぇの?お前ら普段から剣振り回してんのに寸止めも出来ねぇとかトリガーハッピーの剣士版かよ、実は薩摩人か?」

 

斬り離された頭部から変わらずデッドプールの声が響く。はっとなり顔を上げれば地面に転がる頭がじっとセイバーを見つめている。何故首を斬られたのに生きているのか?退場していないのか?またも理解が追い付かない状況でデッドプールは捲し立てる。

 

「お前ら覚えてろよ、身体が戻ったらケツ蹴り上げてカナダまで飛ばしてやっからな!」

 

こうして、剣と弓と狂戦士の顔合わせは完了したのだった。




ずるずる長々書いてしまいました…もうちょいテンポあげたいですね
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。