これは世界最強と呼ばれるある馬のお話。   作:エタノールの神様

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神は皆に平等に不平等を与える

私は転生した。

 

テンプレ的に人生が狂い、

 

 

テンプレ的に事故に遭い、

 

 

これまたテンプレ的に死んだ。

 

 

 

神様のいる場所に拉致られたかと思ったら、

 

神様は競馬が大好きだったようで、

 

 

「お前、馬な」

 

 

「は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほれ!立て!」

「いや社長、産まれきってもない馬がたつわけないでしょう。後ろ足まだ入ったまんまですよ?」

「でも!こいつが走らないと!うちは潰れるんだアアアアアアアア」

 

 

 

 

 

転生先が馬なのは百歩譲って受け入れよう、しかし、しかしである。

 

 

 

 

神様ァァァァ貴様ァァァァァァァァ

 

どうしてこんな零細牧場にぶち飛ばしやがったァァァァ

 

 

「よっしゃ全部出てきた!やった!これでうちは安泰だ!」

 

「まだ産まれたばっかりの馬に何求めてんですか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一ヶ月後。

 

 

私は馬であるようだ。それはもうわかりきった事実だ。ならば生き残る、ときかく死なないための努力をするしかない。馬というのは経済動物であるからお金を稼がなくてはならない。稼げなかった場合お肉である。

 

問題はなんのための馬なのか、である。生き残るために努力してもその方向が間違っていたらお肉一直線である。競走馬なのか、乗馬なのか、神社の神馬なのか、はたまた宮内庁の馬なのか。私が殺されないための、生き残るための、お肉にされないための生き方、努力の方向は変わってくる。

 

地方の零細牧場であるところを見る限り、競走馬か乗馬辺りだろう。だがこの四方を山に囲まれている感じ、北海道ではなさそうだからばんえい競馬なんてことはないはずだ。神社ではないから神馬何てこともあり得ない。

 

結論、たぶん乗馬か競走馬。

 

ならば人が乗りやすい優しい感じの馬にならなければならない。さらに競走馬コースならスピードとスタミナを一歳にもなっていない今のうちからつけておくべきである。競走馬は乗馬以上に経済動物であるから、早く走れなければ終わりである。…ハルウララなんていう例外もあるが。

 

しかし、しかしである。

 

私は自分が馬になって力がどれだけ強くなったか確かめたくて、

 

 

 

 

 

厩務員を2人ほど蹴飛ばしてしまったのである。

 

 

つまりは「人を嫌うクセ馬」として認知されてしまっているのである。

 

…俺の馬生終わったかもしれない。

 

まあそれはそれとして。

 

今、夜間放牧されているわけです。子馬なのに。

 

理由は簡単。脱走して逃げ回り、今年受験生(高校受験)の牧場主の息子さんと戯れ、公道に飛び出して暴走族に喧嘩を売って(無事抱き抱えられよしよしされた)、牧場の筆頭株主の女性のスカートをド突いて覗いた(そのままスカートで頭を拘束された後に厩務員に捕まった)からです。

 

中身人間のオッスやから仕方ないよね。畜生なら、馬なら、(いろいろ)許されると思ったんです。捕まっても馬力だから逃げられると思ったんです。でも子馬の力は非力だったよ…

 

あっちなみに紫のパンツとお兄さんのスーパーカブはきれいでした。

 

でも罰として子馬を夜間放牧するもんですか?おかしくないですか?生後一ヶ月ですよ?頭沸いてんの?殺す気なの?

 

まあいろいろ考えてはみたたけれど、とりあえず走り込むことにした。

 

 

 

~0歳12月~

 

おかしい。馬体が全然大きくならない。サラブレッドってもっと大きいでしょ?なんで?いまだに体重150kgいってないっておかしくない?なんか足も太いし…

 

とりま考えてもわからんもんはわからんので柵越えて米食ってこよっと。壊れかけてるところをひょいっと飛び越えて…

 

「ああ!ライス!また脱走したな!」

 

残念だったな!この頭には元IQ130のガリ勉(親による強制)の脳ミソが入っているのだ!

 

「くそ!ポニーの癖に足の速い奴め!」

 

!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悲報、我、ポニー




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