第一話 新たな旅
「この世界での俺の役目は終わったようだな」
ジオウの世界の生末を見た士は、次の世界に旅立つため白黒のオーロラカーテンを出現させた。
世界を越えるために使用するオーロラカーテン。
これを通り次の世界に行こうとするが、
「なんだここは」
通過し、次の世界に行ったはずが、辺り一面虹色の空間に出てしまった。
以前に白黒のオーロラカーテンのみの空間に入ってしまったことがあるが、今回のようなのは初めてだ。
「ここが次の世界なのか…ここで俺は何をしろと」
「ここはあなたがいう次の世界ではありません。ここは私がつくった空間です」
声が聞こえた方を向くとそこには杖を持っち、顔が青白く、見たこともない服を着た…男性?女性?が立っていた。
一応カメラで撮影する。
カシャ
「お前が俺をここに呼んだのか」
「はい。私の名前はウィスと申します。以後お見知りおきを。そしてこちらが…」
「はぁ〜もういいの?」
そういうと後ろから紫色の人…いや。
カシャ
カメラで姿を捉え撮影したあとに出た第一声が…
「キツネ?」
疑問に思いいつもの感じで問いかけた。
「君、破壊するね」
「な…うぁぁ!」
紫のキツネは俺に光の玉をみせたと思ったら、勢いよく後ろに吹っ飛んだ。
「くそ!何だ今のは?」
痛みや傷もとくになくそのまま立ち上がった。
「はぁ〜やっぱり駄目か。面倒くさいことになったな」
「ビルス様。いきなり攻撃するのは少々…」
「だって面倒くさいんだもん。早く帰って眠りたいし…ふぁぁ〜〜〜」
「おい!今のはなんなんだ!それにお前らは何者だ!なぜ俺をこんなところによんだ?」
耐えきれなくなった士は、半ば怒りに任せて前にいる二人に問いかけた。
「先程はすみません。こちらにおわせますのは破壊神ビルス様です。そして私は付き人のウィスと申します。門矢士さんでよろしいですね」
「ああ。門矢士だ…ちょっとまて破壊神だと」
「そうだよ。僕は破壊の神だ!二度とキツネなんていうなよ。もしいったら破壊するから…といっても君が破壊できないことはよくわかったよ」
「破壊できない?じゃあさっきのは攻撃か」
「そうだよ。さっき君に当てたのは破壊玉の小さめのやつ。最も破壊のエネルギーは普通サイズのとさして変わらないから。本当なら、君はあれが当たった時点で破壊されてるんだけど…はぁ〜全く面倒なことになったな」
(こいつがほんとに神なのか?いやその前に破壊だと?!じゃあ、あの玉は俺を殺すためのものだったのか)
「正確には殺すというより存在そのものをなくすといったほうがいいでしょうね。破壊されたらあの世にもいけませんので」
(こいつ相手の考えがよめるのか)
「それで、お前らは俺を倒すためにここによんだと。だったら話が早い」
そういうと士はネオディケイドライバーを右手に持ち変身しようとするが、
「いえ、違います」
「な?!」
ウィスの一言で変身するのをやめた。
「じゃあ、なんだ?」
「ふぁ〜〜君にはねこれから世界の崩壊を破壊してほしいんだ」
ビルスは眠たそうに士に告げた。
「世界の崩壊を破壊?どういうことだ」
士は以前、世界の崩壊を防ぐために9つの世界を旅した。
しかし、それは士の死とともに救われた。
今回のジオウの世界の崩壊も最終的には平和な世界を作り上げた。
今になって何が起きている。
「そうです。そのジオウの世界の崩壊が問題なのです」
「ジオウの世界の崩壊が原因だと。どういうことだ。俺以外の平成ライダーのちからは受け継がれ、ライダー同士の引き合いもなくなったはず。そもそも、俺が以前に崩壊は阻止したが…」
どうにもはなしがみえない。
混乱している士に説明を続けるウィス。
「以前あの世界は、ライダーが現実にはいない。虚構となった世界に変化したことは覚えていますか」
ライダーが現実にはいない。
それはかつてある青年、少年そしてタイムジャッカーによって引き起こされた世界。
タイムジャッカーが平成最初のライダー「クウガ」のちからを奪ってしまったため、それ以降の平成ライダーが生まれず、虚構の存在になってしまった世界。
ライダーがテレビの中の絵空事になり、人々から架空の存在として扱われた世界。
俺ら仮面ライダーからしたら、生きることを否定されたようだったが、
「あ〜覚えてるぞ。だがそれも解決した。野上(電王)が少年をもとに時代に戻してな」
そう。
あの事件も人々の思いから仮面ライダーは蘇り、クウガのちからを奪ったタイムジャッカーも倒した。
そして時間を越えてきた少年も元の時間に戻し、全てが解決された。
「はい。そうですね。しかしそこが問題なのです」
「何が問題なんだ?」
「あの世界がもとに戻ったときに、ライダー以外の虚構の存在も現実に存在することになり、多くの世界が生み出されたのです」
「そうか。しかし、なぜそれが崩壊につながる。生まれただけだろ」
そう。
ライダーの世界以外にもスーパー戦隊や宇宙刑事の世界、さらにキカイダーの世界まである。
もっというなら、時代が進むごとに新たな世界が生まれている。
ジオウの世界もその一つだ。
今更、世界が増えたところで…
「はい、崩壊したジオウの世界から生まれました」
この一言で士は納得した。
つまり原理はクウガのちからが奪われたときと同じだ。
あの場合は平成ライダーの原点が失われため平成ライダーの存在そのものがなくなったのである。
この場合はジオウの世界が原点となりそこから生まれた世界が影響を受けているということだ。
「そうか。だいたいわかった。だがなぜ俺だ?お前らだって世界を渡ることができるんじゃないか?現に俺をここにつれてきてるだろ」
空間を作り出せるほどのちからがあれば、世界を越えるなんて容易いことのはずだ。
ましてや…
「もっというならそこの破壊神の方が手っ取り早く崩壊を止めることが出るのじゃないのか?」
ビルスは破壊神なのだから、俺より破壊エネルギーは多いと考えた士。
さらに、理解はできたがなぜ自分がやらなくてはならないのか疑問に思う。
また前みたいなことにはなりたくないのでな。
「世界を渡ることは可能なんですが、あいにく私達は中立の立場なので…」
「手を出すことができないんだよね。ただし今回はお前らライダーが原因だ。ジオウはいなくなったから残るお前がやれ。自分で蒔いた種は、自分で刈り取れ」
なぜか強引に進められたが、他の世界を旅できるので士としては願ったり叶ったりだ。
しかし気がかりなことがもう一つある。
「なぁ、崩壊をとめるにはその世界の重要人物を倒さないといけないのか」
その場合は断ろう。
前回はその世界の重要人物を破壊することによって世界の崩壊は止められた。
しかし俺はそれをしず、仲間にしてしまった。
そのため最後には、世界の崩壊を防ぐために多くのライダーが俺を殺しに来た。
こんなことは二度とごめんだ。
「大丈夫です。今回は崩壊の原因を破壊くだされば、崩壊は止まるでしょう。他のライダーがあなたを殺しに来ることもないです。ほとんどのライダーはジオウさんにちからを与えたため、今残っているライダーはあなたと特に今回の件とは関係ない1号さんたちだけでしょう。もっともあの方たちも今はどうなっているかわかりませんが」
ウィスが意味深のことをいったが。
「とにかく君を邪魔する者はいないわけだ。せいぜい頑張るんだね」
旅する世界が増えたことで願ったり叶ったりの士。
「だいたいわかった。旅する世界が増えるのは俺も好都合だ。じゃあ早速行くか」
士はオーロラカーテンを出現させ、虚構から生まれた世界に行こうとした。
「あ、お待ち下さい」
ウィスが声をかけた。
「あなたのちからではライダーの世界に行くことしかできません」
そういえば、俺がいつも行くのはライダー世界だ。
一度だけスーパー戦隊の世界にいったことはあるが…
「じゃあどうすればいい」
「これを使いなさい」
そういうとウィスは自分の杖を少し上げ、杖の先端が光った。
その瞬間ウィスとビルスの隣に見たことがある建物が出現した。
「これは!」
「そうです。あなたの旅の始まりである光写真館です」
光写真
かつて門矢士と彼の仲間が世界を旅するときに使った、士にとっての帰る場所だ。
この写真館にある背景画が士たちを別の世界へと旅立たせてくれたのだ。
士はすぐさま光写真館に入り懐かしさに浸った。
そして背景画の前にたった。
リビングとして使っていた部屋の奥に例の背景画がある。
今は虹色のみの背景になっている。
「私の方でこの背景画に細工をしておきました。これでライダー以外の世界に旅立つことができます」
「ここまでやってやったんだ。サボったりしたら破壊するからな。」
「あ、最後にいいか破壊神」
「なんだ」
「なぜさっき、俺を破壊できなかったあと面倒くさいなんていったんだ」
大方予想はつくが一応聞いておこう。
「そりゃ、お前。剣何とかが言ってたじゃないか。ディケイドが誕生したから滅びの現象が発生したんだって。だから元をたてば全てが収まって簡単だったんだけどね…はぁ〜君に破壊の能力がなければ、僕の能力が君にきいたんだけどね」
あの破壊玉はディケイドの破壊のちからによって相殺したのだ。
今回はディケイドのちからよって命拾いした。
ディケイドの誕生によって世界の崩壊が始まった。
これは過去に剣崎一真が俺にいったことだ。
つまり俺が死ねば世界は助かる。前と同じ理由だ。
「破壊できなかった以上、お前は世界をまわって救え。いいな」
「あ〜わかった」
少し嬉しそうにする士。
未知なる世界に旅に出るのは誰だってそうだ。
「では、説明が終わりましたので私達はお暇します」
「そうか、いろいろと助かった」
無愛想にするがこれが士の最大のお礼だ。
「では、行きますよビルス様」
「ふん」
ビルスがウィスの方に捕まり、二人が少し宙に浮かんだ。
「それでは検討を祈ります」
「絶対にサボるんじゃないぞ」
そういうとウィスの杖が光、二人が消えた。
「なんか信じがたい話だが。撮ってみるか、新たな世界」
そういうと士は、始まりのであるこの光写真館の背景画をカメラで撮影した。
カシャ
その瞬間、背景画のチェーンが外れ次の背景画が降りてきた。
シュイン!
背景画は左右に合計7つの玉と真ん中に龍が描かれていた。
「新たな世界か」
士はこころを引き締め、新たな旅立ちをするのであった。
次回 仮面ライダーディケイドAW
士 「ここは未来の世界か?」
???「天が呼ぶ!地が呼ぶ!人が呼ぶ!」
士 「まさかストロンガー?!」
全てを破壊し、全てを繋げ!