第二話 虚構ヒーロー
新たな世界に行けたかどうか確認するために士は光写真館の外に出た。
「お、驚いたなこれは」
外に出て目に飛び込んだのは、見たこともない建物やタイヤがない車が走っていた。
よく見ると浮いている。
カシャ! カシャ! カシャ!
見るもの全てが珍しくカメラで撮りまくっている。
「ここは未来の世界なのか?」
今まで訪れた世界はライダーや怪人はいたが、建物の違いはそこまでなかった。
ここまで違うと士も唖然としていた。
「ライダーの世界もここまで発展するのか?この旅が終わったらデンライナーに乗って未来にでも行ってみるか」
デンライナー
電王の世界にある、時を旅する列車。
以前、イマジンを倒すために過去に行ったことがある。
あの時は、時を越えるために必要なチケットを使ったが…
「まぁ~優待で何とかなるだろう」
そんなことを考えながらこの世界のことを調べる。
〈30分後〉
「特に情報もないな。唯一分かったのがここがサタンシティってことだけか」
町の中を歩き回り、多くの人に滅びの現象や怪人の存在などを聞いてみたが、知る者はほとんどいなかった。
「仕方ない街の外に出てみるか」
そういうと士はオーロラカーテンをだし、愛車であるマシンディケイダ―を出した。
マシンディケイダ―
門矢士が愛用するバイク。
日常では普通のガソリンエンジンを使用せているが、仮面ライダーディケイドが搭乗することによって「次元エネルギーエンジン」に変化しどこでも走行することができる。
最高時速は350㎞
マシンディケイダーに乗りそのまま街を走り始めた。
街を走っていると周りの人が珍しそうにこちらを見ていた。
それもそうかホバークラフトのような車やバイクが走っているぐらいだからな。
そんなことを気にもせず士は街を後にした。
街を出ると見渡すこと限りの草原が広がってた。
「この世界は平和そのものじゃないか。あいつらあれをだましたのか。まぁ、あんな未来の建物がみれただけでも得か……ん?」
少し違和感を感じバイクを停車させる。
さっき通った道の端を見ると少しふくらみができていた。
「何だあれ?」
様子を見るために少し近づこうとしたその時、
メシメシ
地面の中から緑色の生物が出てきた。
「グエ…」
「なんだこの生物は?ワームに似ているが…小さいな。新種のワームか?」
カブトの世界では緑色の生物「ワーム」が存在する。
行動は鈍いが、脱皮するとクロックアップという超高速行動ができる。
しかし、こいつはワームに似ているがやはり違う。
「おい、おま」
「キシェェェェーーーー!」
声をかけようとしたら、緑色の生物がいきなり襲ってきた。
「速い!もう脱皮していたのか」
攻撃が当たる寸前、士は生物の攻撃をよけた。
そのままの勢いで生物は士の後ろにあった岩に拳をぶつけた。
岩は拳の先からヒビが入り、岩を粉砕させた。
緑色の生物は士を殺すつもりで攻撃してきた。
「なんてちからだ?!これは普通の怪人よりも厄介だな」
士は左手にネオディケイドライバーを持ち、そのまま腰に装着した。
そして左腰にあるライドブッカーからライダーカードを取り出し、
「変身!」
ライダーカードをネオディケイドライバーに入れる。
(KAMENRIDE)
(DECADE!)
音とともに士は仮面ライダーディケイドへと変身した。
「行くぞ!ワームもどき!」
「グケェ?!」
相手もいきなり姿が変わったことに驚いている。
「ケケェ!!」
しかし、すぐさま攻撃を仕掛けてきた。
先程速いと思った攻撃も、ディケイドに変身したことによってそこまで早くないと感じたのか、攻撃を受け流しカウンターをする。
今まで戦いの日々が多かったため、超高速で動く敵にも通常のディケイドのまま対抗できるぐらいのレベルになっていた。
「クロックアップを使うまでもないか」
ライダーカードを出し、ドライバーに入れる。
(ATTACKRIDE)
(SLASH!)
ライドブッカーをソードモードにし、緑の生物に斬りかかる。
「グェーー!!!……」
真っ二つになった生物はそのまま息絶えた。
「爆発はしないのか」
いつもなら大技を決めた敵は爆発するのだが、この生物はそれがなかった。
「怪人ではないのか…」
ソードモードのライドブッカーをもとの形状に戻し、左腰に戻した。
その間、倒したはずの緑色の生物は溶けたかのように、その場からいなくなっていた。
「さて、これからどうするか。とりあえず…」
さっきの生物をもう少し調べてみようと思ったその時、
「待つんだ!そこの君!」
後ろから自分(?)を呼ぶ声が聞こえた。
声からして若い男のようだが、士は相手の方を向かず答える。
「何だ?俺のことか」
そういうと、青年は士がよく知っているあの決め台詞を叫ぶ。
「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ! 悪を倒せと、僕を呼ぶ!」
(この台詞。まさかストロンガー?!じゃあここは、未来のストロンガー……)
そう思い振り向くと…
「この頭のヘルメットが目に入らぬか!ご存知!天下無敵!究極ヒーロー!グレートサイヤマン!」
緑と黒の服、オレンジ色のヘルメットさらに赤いマントを着たヒーロー(?)が両手を顔の横の位置にあげ、片足立ちをしている。
(こいつがこの世界のライダーに当たる存在なのか?)
あまりのカッコ悪さに少し引いている士。
そんなことを思っていると、あっちから声をかけてきた。
「君か、ここ最近の異変はを生み出してるのは」
「異変だと」
「そうだ!最近、街の外で栽培マンが出現するようになった。さっきも気を感じたから来てみたら。さらに強い禍々しい気を放つ君がいたんだ」
(栽培マンというのがさっきのヤツのことか。だか…)
「気ってなんのことだ」
気という知らない言葉を士は少し戸惑っていた。
彼がこの世界の重要人物なら話を聞いてみたいところだが、相手の青年は俺のことを警戒している。
(すごい禍々しい気だ。セルに似たような、多くの気が集合し一つになってる感じだ。こっちから仕掛けてみるか)
「いくぞ!」
そういうとグレートサイヤマンはさっきの栽培マンとは比べ物にならないスピードで接近してきた。
「ち!またこのパターンか!」
すかさず攻撃を避け反撃するが、いくら攻撃してもかわされる。
大きくパンチを繰り出した士だが、それも避けられる。
そのスキをグレートサイヤマンは見逃さずに、すぐに反撃の一撃を士に放ち、士は少し後ろに飛ばさせる。
「クソ!見た目はダサいのになんてスピードだ!舐めてかかったらやられるな」
そういうと士はライダーカードをだし、ドライバーに入れる。
(KAMENRIDE)
(KUUGA!)
士はディケイドの姿から古代の戦士 仮面ライダークウガ マイティフォームへと変身した。
「姿がかわった?」
続けてライダーカードを入れる。
(FORMRIDE)
(KUUGA! PEGASUS!)
そして赤のクウガから、緑のクウガ ペガサスフォームへと姿を変えた。
「今度は色が変わった?!どうなってるんだ?でもその色は…やっぱり君が今回のことに関わってるんだな!」
グレートサイヤマンの頭では緑=栽培マン(栽培マンも緑色)に関係あると考え、先程だしたスピードよりもさらに速く、相手を錯乱するように動いた。
あまりのスピードに残像がのこっているぐらいだ。
これではどこにいるのかわからない。
しかし、相手が悪かった。
士が今変身しているライダー。
仮面ライダークウガ ペガサスフォームは、聴覚や視覚という感覚機能に加え、判断力や洞察力のような精神面もが強化するフォームであり、自分より遥か遠くにいる敵を見つけることや、常人よりも冷静に物事を判断することができる。
前にも、ワームのクロックアップに対して同じことを行い、専用武器 ペガサスボウガンで倒している。
今回は、ペガサスボウガンを手に持ってはいない。あくまで相手の動きを止めて話し合いをするためにこのフォームになった。
「さて、どこだ」
士は集中し、あたりの音、気配などを探る。
すぐに左からの蹴りを察知し、それを受け止める。
「すごいな!隙だらけだと思ったんだけど」
「あいにくこの姿に隙きなんてないんでな」
グレートサイヤマンは捕まった足を振りほどき、次の攻撃に入る。
「よし、じゃあ私も本気でやるか。はぁぁぁ!!」
グレートサイヤマンの周りに白いオーラのようなのが出現した。
これ以上は戦うのは面倒くさいと思った士は自分の状況を説明し始める。
「おい、まて。俺はただビルスっていう破壊神に命令されてこの世界に来ただけだ。お前と争う気はない」
「ビルスって、ビルス様のことですか?!」
グレートサイヤマンは士のビルスという発言に驚き、ちからを弱めた。
「何だお前。あの紫ギツネしてるのか」
士は変身を解除した。
「紫ギツネ?え、ええ。し、知ってます」
グレートサイヤマンも変身を解除した。
やはり予想どうり青年のようだ。
「すみません。さっきはいきなり攻撃ししまって」
青年は頭を下げる。
「気にするな。いつものことだからな」
「す、すみません。ビルス様から話は伺ってます。門矢士さんですね」
「あぁ。そうだ」
「僕は、悟飯。孫悟飯です」
次回 仮面ライダーディケイド
士 「この世界でどんな異変が起きている?」
悟飯「会わせたい人がいるんです」
??? 「オメェが世界の破壊者か?」
全てを破壊し、全てを繋げ!
グレートサイヤマンの決め台詞は
ドラゴンボールZ 202話で鏡の前で悟飯が、練習してたときのものを使いました。
ライダーの設定などは基本的に自分がテレビもしくはDVDで見たものや、公式サイトからの引用です。