もしキーストンがウマ娘に転生したら 作:H&K YAMATO
ちょっと今回は短めです。
追記
誤字報告ありがとうございます。
冷やし中華さんからいただきました。
たずな→たづなでした。登場人物の名前を間違ってしまい本当に申し訳ありません。以後きをつけます。
メイクデビューに勝ちました。
勝ったはずなんですけど・・・
夢中でゴールまで走っていたから勝ったという実感が湧きません。
私は疲れた足を引きずりながら、山本さんのいるバ道に戻ってきました。
「キース、よくやった!ありがとう、本当にありがとう。」
彼はちょっと泣いていました。
もう、大袈裟ですよ。
G1を勝ったわけでもないのに。
「トレーナーさん私、勝ったんですよね?」
「ああ、かっこいい走りだったよ。」
「えへへ、ありがとうございます。なんか実感がわかなくって。」
そうだ、あれをやってもらいましょう。
「トレーナーさん、私に実感させてくれませんか?」
わざと耳をピコピコと動かし、彼を誘導する。
「わかった、いいよ。」
あ、彼の顔が近くにきました。
これから始まることを考えるとゾクゾクします。
「キース、本当によく、頑張ったな。」
「え?」
一瞬彼が何をしたかわからなかった。
彼がギュッと私のことを抱きしめてきたのだ。
「え、ちょっと、トレーナーさん何して?あの、私今汗かいてるから離れ・・・」
「ありがとうキーストン、それとごめんな頼りなくて。」
なんで彼が謝るのかよくわからない。
私は勝ったのに。
「俺は君が苦しんでいるのに気づいてあげられなかった。」
彼は観客席で聞いた話を私に話してくれた。
そして、私が陰口を聞いて見返そうと頑張っていたことに気付けなかったことを謝りたいと言いました。
そんなことしなくてもいいんです、それは私が隠してたからです。
あなたが私のことちゃんと見ていてれてたのはわかっています。
「トレーナー失格だよ。」
「違います!そんなことない!私がちゃんと言わなかったから・・・」
「担当のメンタル面も管理しなきゃいけないのがトレーナーなんだ。もし君が走るのが嫌になってたら、言い訳できない事態だったよ。」
「そんな・・・」
「こんな俺でもまだ君の担当を続けてもいいかな、もし嫌なら、他の人に担当を引き継ぐから・・・」
「そんなことしちゃダメです!!!!!!!」
自分でも驚くぐらいの大声が出た。
彼も思わず顔をのけぞらせてしまっている。
「あなたが私をここまで育ててくれたから! 私はこんなに早くなったんです! だからっ、そんなこと言わないでください!!お願いだからぁ・・・」
違う、望んでたのはそういうことじゃないんです。
私はただ、あなたに喜んで欲しかった。
「すまない、泣かせたかったわけじゃないんだ。」
トレーナーさんが私の涙を拭ってくれた。
「こんな俺でもまだついてきてくれるか、キース?」
「はい、むしろこちらからお願いしたいです。私がここまで速くなったのはあなたのおかげなんですから。」
彼の胸に顔を擦り付ける。
ああもうあなたは考えすぎなんですよ!
私がそんな簡単にあなたから離れるわけないですもん。
「せっかくレースに勝ったのに重い雰囲気にしてごめんな。」
「悪いと思うなら、いつもよりも長時間のご褒美を要求します。」
また耳を動かして彼にアピールをする。
「わかった。ここじゃ目立つからトレーナー室に行こう。」
その夜は寝不足でした。
馬の人に対する親愛行動って顔を擦り寄せることらしいですね。
じゃあウマ娘への親愛行動はハグでいいじゃん←筆者のアホな発想