もしキーストンがウマ娘に転生したら 作:H&K YAMATO
コミックマーケットに参加した皆様お疲れ様でした。
追記
メルテティオ様、誤字報告ありがとうございました。
コダマ姉がこっちに来た。
相変わらず元気そうだ。
彼女との付き合いは、俺が中学生のときまで遡る。
きっかけは、親父に無理をいって仕事場につれていってもらったことだ。
練習の合間にはいろいろなウマ娘にあったけど、その中で今もまだ学園に残っている唯一のウマ娘。
そして親父が担当した最後のウマ娘が彼女だ。
俺が見学に行ったとき、彼女はまだ中学生で年も近かった。
だからよく一緒にいた。
そんな彼女は俺のことをかず坊と呼んでいる。
由来は彼女が俺の名前を一喜(いつき)ではなく一喜(かずき)とよんでしまったことが原因だ。
それ以来彼女は俺のことをずっとかず坊と呼び続けているのだ。
「久しぶりだなカズ坊、元気にしてたか?」
「コダマ姉ちゃん、久しぶり。まあぼちぼちってとこかな。」
彼女はレースで6年間走った後、ドリームシリーズに所属している。
ドリームシリーズとは、トゥインクルシリーズを引退したウマ娘が所属する場所だ。
トゥインクルシリーズのように春3冠や秋3冠G1レースに出るわけではなく、6月と12月にドリームシリーズ専用のレースがある。
彼女は今、年に2回レースにでながら学校の生徒会に所属している。
「忙しい時に、時間作ってもらってごめんね。」
「いいんだよ、お前はそんなこと気にしなくて。」
「」
うちの学校の生徒会は結構忙しい。
校内レース場の管理・トレーニング施設の予約情報管理・生徒が破壊した校舎の修繕依頼・校舎管理業者からの報告確認などやることは多岐にわたる。
「あたしもいい加減書類ばっかでうんざりしてんだ。だから逃げてきた。」
「えっちょっと!!なんだそれ聞いてないんだが。チトセさんすごいおこっているんじゃないのか?」
「」
副会長のチトセさんはいつもコダマ姉さんに振り回されていてかわいそうだな。
「いいんだよ。書類が多すぎるのがわるい。」
「」
さっきからキース黙ったままだな。どうしたんだ?
そう思って彼女の方を見ると、なんかこっちをにらんでいる。
いや俺じゃなくて、コダマ姉の方をかな。
「なんだぁ?ああそういうことか。」
コダマ姉も気がついたようだ。
「だいじょうぶだよ、キース、彼女は・・・」
俺はキースに対して誤解を説こうとして
「こいつはあたしにとって大切なやつだ。納得できないっていうんだったら、走って決めようじゃないか。」
バカ姉が燃料を投下した。
「後で吠え面かかないでくださいね。」
うわ、キースが人を殺せそうな目つきしてる…
大丈夫か、これ。
どうか死人が出ないようにと、俺は祈った。
だが、始まったのはまさしく蹂躙であった。
コダマ姉は明らかに手を抜いて走っている。
なのにゴール版直前で抜いて勝つ。
多分書類仕事でストレスが溜まっていたから、いじめて解消しているようだ。
やめさせようと思ったが、キースの目は死んでいなかった。
それどころかますます殺気が強くなっている気がする。
やはり彼女のメンタルは、第一線でも通用する。
助けたいけど、彼女の経験のために助けられない。
複雑な気持ちで彼女を見ていると、俺に声を掛けてくる人がいた。
「すばらしいな彼女は、能力だけでなくメンタル面までもすぐれているとは。」
上田トレーナーだ。
「どうかな、あの才能。私に預けてみる気はないかね?」
同人誌にした内容は徐々に投稿していきます。
追記
ここからは小説と関係ないことです。
2022年1月1日、キョウエイボーガンという馬が向こうに旅立ちました。
彼の旅路が、安らかであることを願います。
黙祷