もしキーストンがウマ娘に転生したら   作:H&K YAMATO

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読み直していたら、少し描写不足だったところもあったかなと思いました。
なので、主に出会いの部分を変えました。
急な変更で申し訳ありません。

第1話から第3話が主な変更点です。


あとライスシャワーに感謝を。

設定を少し借りました。


第2話 メッセージ(ウマ娘視点)

次に大きな転換点があったのは私が10歳になった時のことです。

相変わらず、あちこちを走り回って彼を探していましたが、成果は上がっていませんでした。

そんな時のこと、私は本屋である絵本を発見しました。

そして私は天地がひっくり返るほど驚きました。

その本には、この世界に存在しない動物「馬」の絵が描かれていたからです。

すぐさまその本を買い走って帰りました。

早くその本を読みたくて仕方がなかったからです。

家にダッシュで帰り、階段を壊す勢いで駆け上がって、2階にある自分の部屋飛び込みました。

そして鍵をかけて、万全の体制を整えてから読み始めました。

そこに書いてあったのは馬という架空の生物の物語でした。

 

 

 

 

絵本 「この世で1番素晴らしい友達」

 

 

あるところに、ウマとよばれる牛のような4本足の生き物がいました。

そのウマとよばれる生き物は、人間を楽しませるためにレースに出ていました。

ただウマは、自分だけでレースができませんでした。

だから、ウマは背中に人間の支持を聞きながら走るのでした。

そして他の人間は、どのウマが1着になるのかをあてるゲームをして遊ぶのです。

見事1番になれたウマと、背中に乗った人間は皆から褒められるのでした。

いろんなウマがいい人間に乗ってもらって、レースで1番になることを夢見ていました。

そんなある時一匹のウマが生まれました。

名前はキーストン。

ですが人間は誰もそのウマにのりたがりません。

そのウマは小柄で、他のウマよりもつよそうに見えませんでした。

ほかのウマはその子よりもずっと大きくて、がっしりしていたからです。

その子は家である小屋で、自分に乗ってくれる人を待ち続けました。

そうして待っていたとき一人の人が現れます。

その人は「ウマに乗りたいが、他に乗るウマがいないんだ。だから君に乗る」と言いました。

その人は新人で、山本といいました。

だから、強そうなウマはもっといい人間に乗ってもらいたくて、その人のことを断っていたのです。

ウマは黙ってうなづきました。

本当は自分に乗りたいとだけ言ってくれる人が良かったのですが、他に誰も来てくれなかったからです。

だけどその人はすごく優しかったのです。

レースに出るためのトレーニングが終わった後、いつもりんごをくれました。

いつもトレーニング後に汗で湿っている体を拭いてくれました。

いつも毛をブラシで溶かしてくれました。

自分ではかけない耳をかいてくれました。

だからウマはいっしょうけんめい練習しました。

誰よりも頑張ったウマは誰よりも強くなりました。

誰も彼の影を踏めないぐらい強くなったのです。

何度もレースで1番になって、何度も褒められました。

 

でも、そんな彼らも年をとって衰えはじめました。

だから次のレースを最後に引退することにしました。

年をとってもなお早いその足は、他のウマが追いつくことを許しはしませんでした。

しかし、そこで事故が起こりました。

その馬最後のレース、馬は転んでしまいます。

さらに、転んでしまったことで左前足が折れてしまったのです。

足からは血がどんどん出て、地面が赤く染まっていました。

乗っていた山本さんも、ウマの背中から落ちてしまいました。

ウマから落ちた山本さんは頭を強く打ち、気を失ってしまいました。

 

さあ大変です。

このままだと、彼は他のウマに踏まれてしまうかもしれません。

ウマの体重は重く、中には500キロに迫る重さのウマもいました。

そんなウマに踏まれたら死んでしまいます。

彼は一生懸命鼻で人間の体を押して、レース場の外に出そうとします。

しかしゆっくりとしか進みません。

だからウマは残った3本の足で人間の前に立ちました。

他のウマが恐ろしい速度でこちらにやってきます。

でも彼は退きません。

他のウマが彼にぶつかりながら走っていきます。

しかし彼は3本の足で踏ん張って退こうとしません。

後ろに彼がいるからです。

踏ん張ったせいで、足から出る血の量が増えました。

それでも退きません。

 

やっと最後のウマが通り過ぎていきました。

彼はゆっくりと倒れていきました。

彼が倒れた後、山本さんが目を覚ましました。

山本さんはキーストンの元に駆け寄りました。

でももう彼は助かりませんでした。

血を流しすぎていたのです。

山本さんは大声をあげて泣きました。

彼ともう二度と一緒に走れないとわかってしまったからです。

 

キーストンは言いました。

 

「自分のように、また乗り手に困っているウマがいたら助けてほしい。」

 

そう言い残し、キーストンは息を引き取りました。

それからしばらくたち、彼の前にはある一頭のウマがいます。

そのウマも誰も乗り手がついていないウマでした。

そのウマは山本さんに聞きました。

 

「なぜボクに乗ってくれるの?」

 

山本さんはこう答えました。

 

「友達と約束したからだよ。」

 

彼の胸の中には、いつもキーストンがいました。

そうして山本さんは、死ぬまでずっとウマに乗っていました。

しかし山本さんもついに病気になりました。

そして彼は家族に見守られながら息を引き取りました。

そして彼の魂は、天国への坂道を一歩ずつ登っていきます。

そんな山本さんの耳に懐かしい足音が聞こえてきました。

彼が迎えにきたのです。

かつてのように山本さんは彼の背に乗り、天国への道を駆け上がっていきました。

そうして彼らは、天国でいつまでも楽しく暮らしました。

 

おしまい。

 

 

 

 

読み終えた私は嬉しかった。

彼も私と同じように、こちらにきている。

そして私のことを大事に思ってくれていた。

でもそれ以上に

 

「会いたい、会いたいです、今すぐ会いたい!会いたいよぉ・・・」

 

今すぐ言いたい。

あなたがいたから私は、最後に怪我をした時に頑張れたのだと。

あなたのために誰よりも早く走れることが何より誇らしかったのだと。

本のページに何度も涙が落ちていった。

 

 

 

 

 

しばらくして落ち着いた私は本のページをめくり最後のページをみました。

そう思って泣いたけど、私の質問の答えは思ったよりも近くにあったみたいです。

本の最後のページを見た時、著者近影のところにある情報が書かれていました。

筆者は高校生で将来はウマ娘トレーナー志望ですと。

私の夢はその瞬間決まりました。

本にかいてあることが本当だなんて保証はないです。

どこか別の誰かが偶然思い付いたものだったのかもしれません。

それでも私は、レースで活躍するウマ娘を目指すって決めたんです。

私と彼はきっとレースで繋がってるんじゃないか、って思ったから。

だから私はレースでいっぱい勝って、彼が会いたいと思うようなウマ娘になるんだって思うようになりました。

私が見つけられないなら彼に見つけて貰えばいいんです。

もし彼が見つかったら、トレーナーになってもらって、また前みたいに一緒に走れたらいいなって。

きっと実現させてみせます。

 

 

決意を新たにした私は、その日のうちに親に「レーススクールに入りたい」とお願いしました。

レーススクールとは、トレーニングセンターの附属校のようなものです。

中央のトレーニングセンターに入るには、筆記試験と実技試験両方が必要です。

才能がある子はたくさんいて、今からやっても間に合うかどうかわからないけど。

まずは実技から、やってみなきゃ始まらないから。

 




因子ガチャつらいです。メジロブライト可愛いです。
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