私の想像を遥かに超える多くの方々に閲覧いただいて、怖気付いておりました。
そしてなにより、感想欄でのネタ予想が私の構成ネタよりも面白いッ!ということがありまして、皆様に満足していただけるウルージさんをお届けできるのかと不安になってしまいました。
そしてつい先日こう思ったのです。
別に、ネタが面白くなくても良いのだ、と。
なぜなら。
ウルージさんが既に、ユーモアとスタイリッシュさと魅力を十二分に兼ね備えたお方であるから。
「よしトータル成績最下位の者は見込み無しと判断し、除籍処分としよう」
はいキター!
皆さんおなじみ合理的虚偽(ガチ)ですね。面と向かって聞いたからこそわかる、やはり本気で除籍するつもりだ。
ヤる奴には特有の気配というのがある。
拳を構えて目を突く輩、ステップを踏みながら投げを狙ってくる輩。
そういう虚の裏に実を隠すやつが放つ独特の気配だ。
ちなみにボール投げの試投は爆豪くんだった。
その際には相澤先生からチラッと意味ありげな視線を頂いたが、よくわからなかったのでいつも通りの笑顔で頷いておいた。
つか、相澤先生かっけえ。
顔も男らしく整ってるし、実力を隠し持ってる感もしていていい雰囲気だ。
俺ももう少し彼風の顔立ちだったらと思わざるを得ない。
弱体化待ったなしだろうけど。
それはそれとして。
テストの内容は知識にある原作のものと変わりないようで、ワンピ時空の肉体を持つ俺にとってはぬるいぬるい。
単純な身体能力もさることながら、剃と月歩という反則的な体術によって、他の追随を許さぬ結果を残していく。
あァ~~……。
みんなの尊敬の眼差しを感じるっ!
こりゃあ、明日からはクラスの頼れる親父ポジション就任待ったなしだな!
後は、ボール投げだけである。
ここは無難に指銃の派生技である
ん、600メートル超えたな。
確か主人公達が700メートル代で争ってた筈だし、丁度いい記録だろう。
「…閏寺、もう一度チャンスをやる。今度は本気を出せ」
あれ?今ので不満なのか?
…ああ、なるほどね。
俺の後に控えてる主人公君にも原作で言ってた奴だ。
ヒーローとして手を抜く、いや、目の前の課題を甘く捉えるなってとこか。
Plus Ultra、いい言葉じゃないか。
よし、それじゃあ俺の今出せる全力をお見せしようじゃないか。
六式奥義、"最大輪"六王銃。
六式の習得後、二年かけてようやくモノにした俺の切り札だ。
こと物体に力を伝えるという点では、ありとあらゆる技を凌駕する、六式の奥義の名に相応しい技だ。
あの、ルッチの放つ六王銃がスタイリッシュさと渋さを兼ね備えていて、最強に見えるアレだ。
残念ながら技名に関しては叫ぶどころか、口にすることすらできないが。
これはウルージさんの使う技以外の技の名を発してしまうと、弱体化になってしまうためだ。
それどころか、使うだけでも弱体化するような技もある。
どうやらゲームソフト版でウルージさんが六式らしき技を使っていたために、技名を口にしなければセーフのようで。
さて、六王銃は中国拳法の
ただ力一杯打つのではなく、効率よく力を伝えることを意識する。
指銃の腕力。
鉄塊の収縮。
剃の瞬発力。
月歩の踏み締め。
嵐脚の発散。
紙絵の脱力。
ボールを宙に浮かせると同時に、これらを意識し、構える。
そして、放つ。
発生するエネルギーは獣厳のそれを遥かに上回る。
しかし、それを周囲に撒き散らすことはせず、余さず対象に突きつける。
記録の表示が瞬時に1000メートルを超え、さらにグングンと伸びていき…そう経たないうちにエラー表示が出る。
六王銃の恐ろしいところは、衝撃の伝播の遅さだ。
ゆっくりと伝わるエネルギーは対象の内部に深刻なダメージを与える。
ワンピースにてルフィがこの技に耐えられたのは、やはり"ゴムだから"なのだろう。
普通の身体構造をしている人に使えば、外皮に損傷が加わっていないのにも関わらず内臓がミンチとなり、人体がソーセージの様になるだろう。
投擲地点を離れチラリと周囲を窺えば、多くの生徒が大記録に驚愕と称賛を見せる中、幾人かの生徒達はこの技の恐ろしさに表情を固くしているのがわかる。
おそらく武術を学んでいる者たちだろう。
外見だけでは知識にある人物との一致は難しいが、顔を覚えておけば次に話しかける時のネタになるだろう。
顔を脳に叩き込むために、怪しまれぬよう、瞳だけを動かして素早く確認する。
目線が合った数人は一層顔を険しくしていたが、きっと気のせいだ、笑顔で返しておく。
そうこうしているうちに、生徒たちから歓声が上がる。
どうやら主人公君と相澤先生とのやりとりが終わってしまったようだ。
彼の指が酷く腫れているところを見るに、原作通りに機転を利かせたのだろう。
実に主人公的だ。
カッコいいじゃねえか。
だが俺が一位だ、ふふん。
テストが終わり、結果が知らされる。
最下位のところを見ると、やはり主人公君の名前がある。
「ちなみに最下位の除籍はウソな。君らの最大限を引き出す合理的虚偽」
うんうん、いいねいいね、原作通りでやりやすくていい。
ウルージさんの能力を出すのはUSJ襲撃編あたりで、それまでは六式を中心にしつつ、他の体術で…
「ああそれと。閏寺、お前は除籍だ、明日から来なくていい。後で職員室に書類を取りに来るように」
…え?
「「え?」」
「…え?」
俺の気の抜けた声がグラウンドに溶けていき、同時に俺の体も僅かに萎んだ。
次話についても既に執筆済みです。
もし、まだ読んでいただける方が一人でもいらっしゃれば投稿を続けたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
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返信も遅れておりますが、いずれ時間を作り、返せる限り返していきたいと思いますので、どうかお待ちください。
全てのウルジストに感謝を。