その男、狂人なり   作:海鳴り

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巨人進行編 2

<グレンside>

 

 鐘が鳴る。からんからんと鐘の音が聞こえる。

 

「やっと撤退かよ」

 

 あれからさらに一匹巨人を仕留めたところで鐘が鳴った。討伐数10。俺にしては頑張った方だ。

 

「うーん。直接本部に行くか。それとも各地で孤立してそうな班を助けながら進むか。ガスボンベの中は極力消費しておくか?あの本部での作戦に交じりたいし」

 

 そうやってこれからの方針を考えていると。(え?作戦行動?なにそれおいしいの?)

 

「ありゃあミカサか?あっちの方向に飛んで行くってことはちょうど二巻の最初の方か」

 

 ならこのままミカサが訓練兵を率いて本部に突っ込もうとするまでは適当にガスを消費してるか。あと完全に残ってるガスが4本。とりあえず2本はここに置いとこう。今使ってるガスも捨てて、このガス入れチョッキも脱ぐか。

 

「さて身軽になった。やっぱりあのチョッキまだまだ重いんだよなあ。別にいいけど」

 

 駐屯兵団の先鋭が来る前に本部の方に向かう。さっさとしないとミカサが突っ走るからな。本当に恋する乙女は強いよ。

 

 

<ミカサside>

 

 エレンが死んだ?なんで?なぜ?どうして?何で私はそこにいなかったの?なんで私はエレンから離れたの?どうしてエレンは、

 

 

 私を置いて行ったの?

 

 何でなぜどうしてなんで?エレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレンエレン

 

 

 エレン?

 

 

<グレンside>

 

 いや~~~~~~~~~!!!なにあれ!?超怖いんですけど!!アンナのに話しかけるなんて無理だよ!!僕おうち帰る!!

 

 というかあいつは巨人をぶっ殺しながら何考えてんの!?そんなんじゃ巨人に殺される前にガス欠するよ?みんな「うおおおおおおお!!」とかいいながら突っ込むのもいいけどミカリンのことも考えてあげてよぉ!

 

「ミカサっ!!」

 

 ほら言わんこっちゃない!ってアルミンさん助けに行くんスか!?まじヒロイン度高いっす。

 

「おいまてよ!アルミン!!」

 

 君もですかい!?コニー!君は本当に頭が一人だけギャグ世界に飛んでるんだから気を付けてよ!?

 

「はいはい俺も行きますよっ!!」

 

 なぜならエレン君巨人化状態を見たいから!!

 

 

<アルミン視点>

 

 ミカサがガス欠で墜落した。早く助けないと!これからの人類にはミカサのような強い兵士が必要なんだ。

 

「おい!!アルミン!!」

「まって~」

 

 後ろからコニーとグレンが追いかけてくる。二人とも僕と違って10位以内で卒業した強い兵士だ。特にグレンはミカサよりも戦闘面では優れているといってもいい。でも彼にはそれをマイナスにするほどの狂気を持っている。

 

「あ、いった~」

「ミカサ!!」

 

 ミカサを発見した。15m級の巨人の背後に。

 

「ミカサ、ガス切れて落っこちたろ!怪我は!!」

「やばいぞ!15m級が二体だ!!」

 

 確かにそうだ。早く逃げないと!

 

「あの巨人は…」

 

 ミカサが二匹の巨人の少し後ろを見やる。

 

「え?」

 

 なんだ?あれ。もしかして巨人の死体?誰がいつ倒した?

 

「へえ、やっぱりリアルは違うねぇ」

「え?」

「なんでもない」

 

 まただ。グレンは何かを知っている。でもそれを隠してる。何を知ってるんだ?こいつはどうしてそれを隠す?

 

「ってやべえ!!かがめ!!」

「なっ!?」

 

 グレンの声に反応して屈む。すると横から巨大な物体が飛んできた。

 

「頭!?巨人の!?」

「なんだあれ」

 

 片方の巨人の頭を吹っ飛ばした方が、今頭を再生させようとしていた巨人のうなじを踏みつぶした。とどめを刺したのだ。

 

「弱点を理解して殺したのか?」

「そんなことよりも早くしないとこっち来るぞ!」

 

 コニーが正論を言っているが待ったをかける。

 

「いや僕たちに無反応だ。もうとっくに襲ってきてもおかしくないのに」

「それに格闘術の概念があるようにも感じた。あれはいったい…」

「奇行種じゃね?不思議生物なんだからよ」

 

 グレンは動じてもいない。それに彼が巨人に襲いかからないなんて…。やっぱりグレンは何か知ってる。

 

「それよりもミカリンこれ使え」

「ガス。いいの?」

「あまりだ。俺はいらん」

「ありがとう」

 

 ミカサは簡単に礼を言ってガスを取り付け始めた。

 

「よしアルミン。計画を立ててくれ。お前の頭が頼りだ」

「え?」

「俺たちを正解に導いてくれって言ってるんだよ」

 

 彼はそう言って僕に対して獰猛に笑いかけた。

 

 

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