せいくりっどがーる!!!〜戦場に駆り出された聖女は回復よりも光魔法でがんばります〜   作:囚人番号虚数番

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羽と猫耳

現在位置 地下都市 穴の下 仮設キャンプ

 

現在時刻 後日

 

ナツメさんはここに兵士を送り込んでこの場を調査した。結果としてこの都市は少し前に放棄されたらしい。時期的には私達がここに派遣されたあたりで撤退命令が出されもぬけの殻となっている。建物の中にはその時に放置された物資がそのままになっていた。

 

そこから分かるのはあの兵器は逃げる為の時間稼ぎだけだったと考えられる。でもなんでそんなことしたんだろう。色々と思案を巡らせるがいい案は思いつかない。私が考えても仕方ない。戦略的に難しい事はナツメさんに任せよう。

 

ところで、なんで私がまだ地下都市にいるのか疑問に思っているだろう。それは……

 

「セレネ君、ちょっといいかい?」

 

「あ、ナツメさん。何か用ですか?」

 

「キャンプ設営でけが人、骨にヒビ。できる?」

 

「分かりました」

 

ここを詳しく調査する為に人手が必要らしい。私はこうして怪我人の治療と捕虜2名の「尋問」も任された。それと単にナツメさんの書類仕事の返事を待っているかららしい。他の人もリューナさんは魔法的な技術協力を、ミツキさんは周辺の調査の先導を、ルナシーさんは……どうする事もできないので仕方なくキャンプに繋ぎ止めて設営に協力してもらっている。

 

私は適当な魔法で怪我人を治す。戦場の地獄絵図と比べ怪我もかなりな軽く治療が楽だ。すぐに仕事も終わり捕虜二人の所へ行く。二人がいるのは兵士の見張りがついた廃墟の一室だ。見張りに挨拶をしてから中に入る。

 

ガチャ

 

「こんにちは二人とも」

 

「…………」

 

「おはよー」

 

家具の撤去された部屋、二人は部屋の隅で固まっていた。羽の子は救出時は一時的に落ち着いたものの今は再び警戒し私を敵対視する。「ねこ」は私のことなどどうでも良さげに虚空を見ている、彼女と違いほとんど警戒心はもうないようだ。

 

「アネッサ、あいさつしなー?」

 

「うえっ!?あ……うん、そうだね。お、お姉さんおはようございましゅっ」

 

「(噛んだ)こんにちは」

 

しゃがんで彼女たちに目線を合わせる。

 

「なにしにきたのー?」

 

「偉い人があなた達のことを知りたいというのでお話を聞きにきました」

 

私はナツメさんが彼女たちの知っている情報を聞き出してくれと「尋問」を頼まれた。「尋問」とはいっても本で見るような痛々しい物や身の毛のよだつものでもない。ただ彼女らと親身に話して知ってる事を話してもらう。私だってそんな酷い仕事なら断るし彼も子供相手に大柄な兵士さんを相手させるのは悪いと私に頼んだのだ。一応情報の開示について以外手段の指定はされていないし好きにしろと言われているからやろうと思えばそういう事もできるけど……私は私のやり方で「尋問」に挑む。

 

「話すのなんて……そんな、私達何も知りません……」

 

「そんなこと無いですよ。内容は何でもいいんです。私が質問するので難しいこと考えずに答えるだけです」

 

「そ、そうですよね。ごめんなさい……」

 

「まずねんれいをたずねるのがいんたびゅーのきほん。おぼえとけ」

 

「ねこ」さんがどのような意図でそれを言っているのか私にはさっぱりだ。とりあえずおお互いの自己紹介から始めることにした。

 

「わ、私はアネッサ。よろしくですっ!」

 

アネッサは金髪でコウモリの羽の女の子だ。歳は11で可愛らしい顔立ちをしている。性格は控えめで私相手ですらかなりおどおどしている。これでは兵士では会話になっていたのかすら怪しい。種族は予想通り吸血鬼のようで肌は白く目は赤い。好奇心からよく聞く日光等への効果を聞いてみると日光が苦手で命に関わるほどではないが他種族より日焼けしやすいらしい。羽根については動かせはするけど小さすぎて飛べない。しかも昼行性という。本当に吸血鬼なのか?

 

「吸血鬼は初めてお会いしました。やっぱり血とか飲むんですか?」

 

「えっと……出来ないことはないです……でも血は嫌いです」

 

話を聞くとどうやら血液は生存には必須ではないらしい。普通の食事で栄養は賄えるとなこと。

 

「(とても興味深い話ですね)でも何故嫌いなんですか?」

 

「だ、だって吸血なんてそんな恥ずかしい事私にはできません!無理ですよ!」

 

「ゆびなめなめしてみる?」

 

……何故だろう。私ももし吸血をするとして改めてその姿を想像してみるとなんか恥ずかしい気もしなくもない。

 

「(……この子とは何だか波長が合いそうです)」

 

 

 

 

 

「『ねこ』です」

 

「はい、よろしくおねがいします」

 

「!?ちょ……『クー』まさかその名前で?」

 

白猫の彼女はやっぱり偽名だった。彼女の名前は「クー」だ。種族は白猫の獣人で頭には猫の耳が生えている。しっぽも丈の長い服の下に隠れて生えていた。右腕には「ねこ」の入れ墨。9歳で体はそれよりも幼く顔もあどけない感じ。しかし目元は酷く不気味、というか死んだ目をしている。見て不安になる目つきだ。

 

「その目は……どうしたんですか?」

 

「ねこはもとからこんなんよー。だから安心してー」

 

「(話している限り心理的に何かを抱えている風はしませんしこの場では信用してもいいですよね)」

 

「ああ……ごめんなさい……クーがまた暴走しちゃった……」

 

 

 

 

 

「私はセレネ、聖女をしています」

 

私はナツメさんから極力情報は渡すなと言われているので簡単に名前と職を伝えててから本題に入る。

 

「ここはどんな都市何でしょう。私が感知した限り魔力が少ないからどんな所か不思議でして」

 

彼女らにそう尋ねるとそれについて簡潔に教えてくれた。ここは王国での魔法に相当する「電気」を主力としている。具体的に何をしているのかも聞くととにかく色々で空の光がその一例だという。今は人が出払い予備電源で動いていてその内これが無くなると消えて地の底のように真っ暗になるらしい。

 

「あなた達はあそこで何をしていましたか?」

 

「悪い事はしてないです……私達にはそんなの出来ないしありえません」

 

「あんしんあんぜんじんちくむがい」

 

彼女ら曰く彼女らは完全に一般人らしい。1、2週間ほど前突然敵が攻めてくると伝えられ殆どの人は都市から出て行ってしまった。彼女らは運悪く避難に気が付かずに逃げ遅れてしまい仕方なく数日分の食料を人のいない住居から盗み出し私と出会った建物に籠もっていた。

 

「不可抗力なんです……許してください……」

 

「していゆうがいせいぶつだころせ」

 

アネッサは私に盗みへの許しをこう。仕方がなかったと許してあげた。

 

「あなた達はあの建物がどういう施設なのか知っていますか」

 

その質問に二人は目を合わせてから知らないと答える。

 

「…………そうですか」

 

ーーー

 

その後も適当に話をしつつ彼らから話を聞くも特に有力な情報は得られなかった。しかし彼女らとは確実に打ち解けていてアネッサの口調は格段に柔らかくなった。話の内容は次第にお互いの事について、更には私の話題になっていた。

 

「あの……気になってたんですけどセレネお姉さん……左手が……」

 

「はい、ありません。でも元からこうなので気にしないで下さい」

 

流石に子供に戦闘で吹き飛んだなんて真実を伝える訳にも行かず適当にお茶を濁す。クーは彼女の質問の意図がわからず袖が塞がれている所を見せてやっと私の腕がないことに気がついたらしい。少し不思議そうな声を出してそれからすぐに興味を失い「なんかすごい」と感想を漏らした。

 

「せれねはすきなひととかいるの?」

 

「クー!?文脈は!」

 

「うーん、強いて言うなら博愛ですかね?特定の人が好きとかはまだないです」

 

まあ、女三人集まってこの手の類の話にならない訳がない。だけど生憎私は男とは無縁の生活を何年もしてきた身、色恋沙汰とは一切無縁だ。

 

「あなた達の方はどうでしょうか」

 

「ねこはアネッサがすきー」

 

クーはアネッサに抱きついてお腹に顔を擦り付ける。彼女は恥ずかしそうに慌てて引き剥がそうと抵抗する。

 

「あわわわわっ!いきなりはやめて!」

 

「んーいいにおい」

 

「嗅がないで!ちょっ、くすぐったいから!」

 

二人の微笑ましい戯れを見ていると何だか和む。生まれた場所は違えどやはり子供というのは無邪気で可愛い。

 

「アネッサさんもクーさんが好きですか?」

 

「えいっ!やっと離れた…………そうですね、好きか嫌いかで言えば……すき、です」

 

顔が真っ赤だ。

 

「親愛であるならそう恥ずかしがらなくても。二人とも姉妹みたいですし仲良いですね」

 

「姉妹……」

 

返事がなかなか帰ってこない。もしかして聞いてはいけない内容だったのかと心配になり無理に答えなくてもいいと伝える。

 

「ううん、そうじゃなくて……私とクーは家族じゃないです」

 

意外だ、というか種族が違う時点でその辺りは気がついていたけどやっぱりそうだった。

 

「わたしとアネッサはしんゆー。だけどにまいがいのうえとしたみたいにゆいいつむにむになんだー」

 

「それじゃあ家族は?」

 

「いません」「いないよー」

 

……不味いことを聞いてしまった。すぐに謝る。

 

「辛いことを聞いてごめんなさい」

 

「はははーもうなれてるよーアネッサもうまれたときからふたりぼっちだし」

 

「セレネさん……お姉さんは普通の家庭ですよね?」

 

「いえ、そういう私も小さい頃捨てられた身でして」

 

それを知った彼女らは少し憐れむ目で私を見て、アネッサは聞いてしまったことを謝った。

 

でもこうして孤児ばかり集まっていたと分かると妙な親近感が湧く。ちょっと重く湿った空気もお互いがそういう出自であると知った後だと寂しい者同士協力しようという気になる。彼女らも同じ事を思って少しだけ元気そうになった。

 

「つまり……仲間………ですか?私達」

 

「仲間、そうかもですね」

 

「『かぞく』ってこと?」

 

家族か。確かに、私から見たら彼女らは小さな妹だ。もしくは母と子?これは無理がありそうだ。

 

「(……家族、いい響きです)」

 

「じゃあ……セレネ姉って呼んでも……やっぱり何でもないです!」

 

「別にいいですよ?それと敬語も無理に使わなくても平気です」

 

「えっいいんですか?……じゃあ、よろしく、セレネ姉」

 

 

 

タッタッタッ

 

ガチャ

 

「セレネさん。こんにちは」

 

私達の「尋問」の最中に沢山の金属容器と3人分の食器を持ったルナシーが部屋に入ってきた。今日は珍しく服が土汚れだけで綺麗な方だ。

 

「ルナシーさん、おはようございます」

 

「こ、こんにちは………」「んむ?あかいこ、きみだれ?」

 

「キンキンうるさいクソガキですね。頭が痛くなるのでぶっ殺していいですか?」

 

「ひっ……やっぱり私達はここで死ぬんだぁ……」

 

入室早々物騒な彼女だ。元気になっていたアネッサがすっかり涙目で怯えてしまっている。クーと私が元気づけてどうにかテンションを持ち直させる。それを横目にルナシーは持っていた金属容器を床に積み重ねている。

 

「飯です。捕虜の分もその中に入っています」

 

もうそんな時間か。窓がないから実感が沸かなかったけど小腹が空いてきた気がする。彼女は大小様々な容器を手に取る。薄い金属板で出来た箱や円筒で食べ物の綺麗な絵が描かれている。これらはここで拾った敵国市民の一般的に販売されている保存食、逃亡の際置いていった物で味は基本美味しいとルナシーが教えてくれた。でもこれはどう開けるんだ?見た所これには開けられそうなものは……

 

「うしろー」「ふふふっ、開けるのは逆側でってあわわっ!汁が飛んだ!」

 

ああ、この輪っかを引けばいいのか。彼女らも各々好きな物を開けている。クーは小さな缶を慣れた手付きで缶を開ける。対象的にアネッサは中身が吹き出て苦労している様子だ。

 

「クー、それ何?」

 

「かいばしら。まずい」

 

私も適当に中を開けてみる。中には肉が混ぜられた米飯だった。食べたことの無い類の調味料しょっぱめに味つけされ保存食にしてはかなり高品質だ。つまり普通に美味しい。

 

「あ、それそう開けるんですね。次からはそうします……甘っ!?」グシャッ びちゃびちゃ

 

…………ルナシーは容器を握り潰して中の汁と塊を飲む。色合い的に果物が入っていたのだろう。潰したときに飛び出た物と飲みきれなかった分の汁が服に飛散市大変なことになった。

 

「チッ服がベタベタに……」

 

彼女は自身の服を脱ごうとする。上一枚なら……とスルーしかけるも下数枚ごと巻き込んでぬごうとしていたので止めるようお願いした。

 

「ルナシー流石にこの場で裸になるのはやめて下さい!」

 

「チッ、分かってますよ。ナツメさんじゃないし下着までにしておきます」

 

「いやそうじゃなくて……」

 

「あと飯食べたら結果を話してほしいってナツメさんが。その間アレは狼さんが相手してます」

 

なら早めにご飯を食べ終えなければ。ルナシーには彼女らと喧嘩しないようにバランス要因の狼さんを呼ぶよう頼んだ。すると部屋を出て狼さんを呼び出して食事が終わるまで部屋の前に待機させる。

 

「もふっーがいる」「お、おっきいのがいる……」

 

入り口の隙間から見える狼さんに二人はそこそこ興奮していそうだ。二人はナツメさんから伝えられた注意を彼と彼女に伝える。狼さんはルナシーを心配し頭を抱えたがやってくれるらしい。

 

「聖女様、お任せください。お嬢もしっかり指示を守って仲良くしましょう。丁度一つ差の兄弟みたいですし」「うるさい、それ以上喋ったら刺殺します」

 

「ひっ……」「アネッサあんしんしなよ」

 

ああ、早速アネッサがルナシーに怯えてしまっている。狼さんがどうにか彼女に歩み寄って警戒を解こうとしているけど大丈夫かな……?とりあえず私はいつもよりご飯を口に入れるペースを早めすぐにナツメさんの所へと向かう。

 

「それでは、よろしくおねがいします」「私も着替えてから参加します。狼さん場は持たせてください」

 

バタン

 

「…………」

 

「おおかみなのかこれは。よろしくー」「狼さん……よ、よろしく、です」

 

ーーー

 

 

 

「…………以上です」

 

「やっぱり天井は偽か。それも時間経過で真っ暗に……ここにキャンプを作ろうとしたのは間違いだったか」

 

「ええ、ここは穴の下だからまだ日光が入るからまだ明るいです。しかし探査の拠点となると色々と物資搬入が難しいかもですね」

 

私とナツメさんの二人で仮設キャンプから離れた人の少ない所で「尋問」で聞き出した情報について話し合う。

 

「うーん、でもいいや。上に掛け合ってむりやり押し通そ。よし、問題解決」

 

どう考えても何も解決していない。

 

「それと……彼女達は『怪しい』です。彼女達のいた建物の調査はどうなりましたか」

 

「君がゴリ押した通路が残ってたからもう終わってるよ。言わんとしてることはそういうことだよね?」

 

……彼女達はあそこに逃げ込んだらしいがそこが引っかかっていた。あの建物は相当頑丈な扉で外部と隔絶されている。まるで何かを閉じと込めるよう何十もの隔壁を使ってだ。兵士の調査によると外部から侵入した痕跡は私の通った道以外ない。それに彼女達が盗んだと言っていた食料は全てあの建物内の同じフロアで賄える物しかなかった。私達の知らないだけで通路が確保されている線も考えはしたもののやはり彼女らが外に出ていたとは考えられない。

 

「リューナちゃんが言うには転移系の仕組みも無いし物理的なセキュリティで外部と隔絶されたまま停止……となると」

 

「「二人は初めからあの部屋にいた」」

 

「そうなりますよね」「だよね」

 

「尋問」前に事前にナツメさんの指示は意図こうだった。「こちらの情報は渡さず、なおかつ彼女等と親身になって話してボロを出させろ」だ。

 

「でも何でそんな非合理的な事をしたんですか?」

 

「いやさ、普通に子供を拷問かけるのは僕も嫌だしもし一般人だったら嫌だから。それとミツキ君がこうしろってうるさくて……後は個人的な理由かな?」

 

個人的なと聞いて嫌な予感がした。

 

「彼女らは僕らで預かる。その為にも彼女らとは仲良くしておかないといけないからね」

 

「…………はぁ」

 

彼は話を続ける。彼曰く彼女らは子供だが捕まってしまった以上このままだと捕虜として軍に引き渡されてそのまま捕まったままだろう。そうなると彼女らにはかなり辛い思いをさせなければならず最悪二人が離れ離れになる可能性すらある。

 

「だから身勝手だけど僕の管理下に置いておく。それならあの子達は自由に動かせるし安心だよね。軍人としてはたかが二人の子供の捕虜にわざわざ指揮権使ってまで贔屓してる訳なんだから悪い見本だけど。こんな時じゃなきゃ上司に凄い怒られそうだなー、なーんて」

 

彼は自虐しながら笑う。普段とは違いちょっといい事を言って恥ずかしそうだ。私も笑いながらそうですね、と返す。

 

「…………真面目に話すと本当の理由はこれからさ。あの子達が何かを隠している以上最悪の場合は殺さないといけない。勿体無い位可愛いけど脱走なんてされたら僕に責任が来るから絶対だ」

 

「あ、あの子達を殺すだなん……いや、そうですよね。つまりそうなった時に私達が?」

 

「Yes。地下に幽閉されてた怪物が見てないスキに暴れられたらまず動かないとならないのは君たちだ」

 

「…………」

 

「その時は皆で協力を頼むよ」

 

私は想像する。彼の示すその時が来てしまったら私はどんな顔で彼女らの前に立つのだろうか。そして彼女らはどんな目で私達を見て何を思うのか。

 

分からない。ただ予想はできる。それは「悲劇」になる。

 

「(それなら今だけでも心の内で喜劇を祈りましょう)」

 

 

「あ、そうそう。そんな訳で敵国の奴を預かる都合上兵舎を王都から別の所に移すのに引っ越すよ」

 

「はい………引っ越す?」

 

聞き捨てならない単語が聞こえて聞き返す。

 

「うんそう、引っ越す。暫くはあそこの調査で僕らの出る幕は無いし長期休暇ついでにいいと思って。場所は地方の都市なんてどうだい?利便性と自然のバランスはいいし少し中心部から離れるだけで静かで落ち着いた生活が「ちょ、いやそうじゃなくて態々引っ越すんですか!?二人の為に、あの豪邸を離れて!?勿体無いですよ!」

 

しかも預かるってそんな直接的な意味だったの!?ちなみに家はもう買う準備をする手配をしているらしい。こういう時だけ妙に行動が早すぎる。彼は驚いてる私を無視しキャンプへ戻る。

 

「君たちの為さ、そりゃ全力になるし……なにより」

 

「何より……?」

 

彼はこちらへ決め顔で振り向きこう言った。

 

 

 

 

 

 

「可愛い幼女に僕の『検閲済み』が反応して疼いちゃったからもう仕事ヤらずにはいられないんだよ」

 

「…………最低」

 

ああ、神よ。私が彼へ送るゴミを見るような目をお許しください。




再開はいつになるか分からないけどこの先日常回

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  • ミツキ
  • ナツメ
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