魔法少女リリカルなのはStrikers~風のエースストライカー~   作:strike

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更新が遅れました。
文の才能がないと本当につらいですね。
書きたいことがうまく伝えられないことに悩んで時間が経ってしまいました…。
もう少し成長しなくては…と思った回でした。

それではいつも通り意見や感想お待ちしています。

第19話スタートです。




第19話 大事な探し物

ここは、レリック反応のあった現場から少し離れた海上。

翔馬達はガジェットを目視できる範囲に捉えると戦闘を開始した。

                                    

「なのは、援護を頼む。フェイトは俺の破壊し損ねたガジェットを拾ってくれ。

…前≪フロントアタッカー≫は引受けた。」

「了解。援護に回ります。」

「うん、翔馬お願い。こっちはいつでもいいよ。」

 

翔馬の言葉になのはは頷きその場でレイジングハートを構えると魔法陣を展開させる。

それに合わせてフェイトはバルディッシュを構えて翔馬の後に続く準備を完了させた。

…そして、翔馬は大きく息を吸ってそれを吐き出す。

 

「すぅぅ…はぁぁぁ。…行くぞ!!」

 

翔馬は長い息を吐き終えた瞬間表情を切り替え2人に声を掛ける。

 

「「うん!!」」

 

2人の声が聞こえるか聞こえないかのタイミングで翔馬は敵陣に向かって飛び出した。

そして敵陣の先頭集団に飛び込むとゼフィロスを抜き放ちすれ違いざまに高速で剣を振るう。

すると、翔馬がその場から加速するのと同時にガジェット4機が爆散する。

さらに翔馬が一旦その戦域を離れた直後、遅れて黄色の魔法刃がガジェットを3機撃墜した。

 

「エアリアルサイス!!」

 

翔馬はフェイトの攻撃が命中したことを確認してから敵に向かって魔法刃を放つと、ガジェット達は即座に散開し翔馬の攻撃は空を切る。しかし、

 

「なのは!!」

「分かってる!アクセルシューター…シュート!!」

 

翔馬の声を聞いたなのはは、既に狙いを定めていた敵に向かって魔法弾を放ち正確に撃墜させる。

そして翔馬は背中にガジェットの爆発音を聞きながら新たな敵の群れに向かって飛んでいた。

その途中、ガジェットから翔馬に向かって6つのミサイルが放たれたが翔馬は微動だにせず、そのまま目標に向かって突き進む。ミサイルは進路を変えず翔馬に当たると思われたその瞬間、桃色の魔法弾がミサイルを1つ残さず撃ち落した。

 

「翔馬君?信頼してくれるのは嬉しいけど、少しはこっちの事も考えてくれるかな…。っと!!」

「なのはなら、あれを撃ち落とすくらいどうってことないだろ?」

 

なのはと翔馬はお互いに笑みを浮かべ、なのはは新たに魔法弾を生成すると翔馬に向かって放つ。

すると翔馬はさらに速度を上げてガジェットに対し剣を振り降ろして切り伏せると同時になのはの魔法弾を回避する。その瞬間、翔馬に向かって放たれていたミサイルがなのはの魔法弾に撃ち落された。その行動でお互いに感触を確認できたのか、翔馬はその場から移動を開始するとなのははさらに魔法弾の数を増やして20個近く生成する。

 

「…行くよ、翔馬君?」

「…ああ、遠慮するんじゃねぇぞ!」

「ええっと、なのは?翔馬?…なんで戦闘中なのに笑ってるのかな?」

「「はぁぁ!!」」

「って、2人とも聞いてないよ…。」

 

フェイトは先程から2人のサポートが必要無くなってしまったため暇を持て余したように他の空域でガジェットを落としていたが、2人の様子を見て苦笑いを浮かべる。

 

「戦闘中はこんなに連携がうまいのに…何で非戦闘中はうまく行かないんだろ?」

 

フェイトは、なのはの魔法弾が的確に翔馬を邪魔するガジェットを潰し、それに合わせて翔馬はなのはの魔法弾が通る道を邪魔をしない軌道で次々とガジェットを落としていきお互いの息が完全に合った戦闘の様子を見て、複雑な表情で溜息をつくのであった。

 

「これじゃ、私の出る幕ないよね。…でも、私だって!!」

 

フェイトは暫く2人を見つめていたが、表情を切り替えると振り向きざまにハーケンセイバーを放ちガジェットを3機撃墜させる。

 

「…2人に負けないよ。」

 

そう言ってフェイトはいつでも2人の援護に回れる位置を保ちながらガジェットを破壊していく。

その頃、スバル達6人は地下で移動中のレリックを追っていた。

 

「レリックが移動中って話でしたが…誰がそんなことをしてるんでしょうか?」

「…さぁな。ただ、今の状況で考えられるのはホテルアグスタで仕掛けてきた奴ら…ジェイル・スカリエッティ位だろうな。」

「それでも、私達の手持ち情報が少なすぎるから、あくまで個人的な憶測になってしまう…ですか?」

「その通りだ。…だから隊長達もあの場では口を開かなかった。今回の相手に関しては未知数だからな。」

 

スバルの問いに対してヴィータ達が会話を繰り返しているとシャーリーから通信が入る。

 

「皆さん。移動していた目標が先程から停止しています。このままのペースで行けばガジェットよりも早く接触できるはずです。ただ、何かおかしい気がします。完全に私の感ですが…気を付けて下さい。」

「「「「「「了解!!」」」」」」

 

スバル達はシャーリーの言葉を聞くとさらに速度を上げて目標に近づく。そして、再度通信が入った。

 

「こちら、陸士108部隊ギンガ・ナカジマです。…少々お願いがあるのですがよろしいでしょうか?」

「ん?ギンガ陸曹?…緊急通信なんて何かあったん?」

 

いきなりのギンガから来た通信にはやては少し驚いた様子だったが、何か嫌な予感を感じて先を促す。

 

「はい。私は別件捜査を行っていたのですが、どうやらそちらの事件と関連性があるようでして…。参加してもよろしいでしょうか?」

 

ギンガの話を聞いたはやては少しだけ考えて顔を上げると、真剣な目でモニター越しにギンガを見つめる。

 

「うん。…わかった。ただ、道すがらそちらの捜査の内容ってのも聞かせてな?…皆聞いたな。これから作戦にギンガが参加するよ。…ギンガは今地下で行動中のスバル達に合流。…速攻で片を付けるよ!!」

「了解しました!!」

 

ギンガの後に続き出動していた全員が返事を返すとはやては頷き、ギンガは急いで現場へと向かう。そしてギンガは移動中に捜査を行っていた状況を報告すると、全員がこの事件について見えなかった部分を知ることができた。

 

「なるほど…。ってことはその素体培養器から何らかの形で逃げ出した子供がレリックを運んでいる可能性が高いということやな?」

「はい。その可能性が高いかと。」

 

はやてはギンガに状況の整理をして考えを伝えるとギンガはそれに頷く。

その時、レリックの反応がある方向へ向かっていたスバル達はキャロの声にその足を一度止める。

 

「ん?…来ます!!小型ガジェット6機!!」

 

スバル達はガジェットを迎え撃つ準備をして相手が出てくるのを待つ。そして通路の角からガジェットが見えた瞬間。スバルが気合の声と共に動き出し、それに合わせてヴィータ達もガジェットに向かって攻撃を始めた。

舞台は戻り、海の上空。

 

「プラズマランサー!!」

「エアリアルサイス!!」

「アクセルシューター!!」

 

相変わらず3人は見事な連携でガジェットを落としていき、ガジェットの数は戦う前と比べて圧倒的に少なくなっていた。しかし、そんな3人もガジェットの奥にかすかに見えた援軍を見ると攻撃の手を休め、様子を伺う。

…なぜなら、100機を裕に超える数のガジェットがこちらに押し寄せていたからだった。

 

「この反応は…。」

「少しだけ試してみるか。…2人は後ろで反応を見ててくれ。」

「翔馬?」

 

翔馬は2人に声を掛けると少し前に出て鞘に納めた剣に手をかける。

 

「ゲイルスティング!!」

 

翔馬は援軍の群れに対して剣閃型砲撃を一撃放つとガジェット達の反応を逃さずに見つめる。

 

「…幻影と実機の構成編隊?」

「みたいだな。」

 

翔馬は後ろに下がるとなのはのオーバルプロテクションに身を包む。

すると、なのはは翔馬とフェイトを守りながら呟きを漏らした。

 

「防衛ラインを割られない自信はあるけど…ちょっとキリがないね。」

「ここまで派手な引付をするってことは…」

「本隊はスバル達の所に向かっている可能性が高いってことだな。」

「それなら…」

「待った。…フェイトとなのははスバル達の元に向かってくれ。ここは俺が引き受ける。はやてから限定解除を受ければ魔力量を考えずに砲撃が撃てるしな。」

「「翔馬(君)!?」」

 

翔馬はフェイトの声に割り込み、海上の防衛を買って出た。

しかし、2人はそれで納得する筈もなく反論する。

 

「確かにそうかもしれないけど、でも…」

「なら、せめてスバル達のところに1人、こっちには2人残る様にしよう。流石に1人でこの数じゃ危ないよ。」

「本当ならそうしたいところだが…嫌な胸騒ぎがする。多分、向こうに何かがある筈だ。2人はそれを確かめてスバル達の援護に…」

 

翔馬が2人を説得しようとしている最中にはやてからの通信が入った。

 

「割り込み失礼。その案も翔馬君のこの場での限定解除も部隊長権限において却下します。」

「はやて!?…どういう事だ?」

 

翔馬の声を遮ってはやてが発した言葉は翔馬達を動揺させるには十分だった。

この状態で限定解除がもらえないとなれば打開策が全く無いという訳ではないものの、やはりキリがないためだ。

 

「でも、そしたら誰がここを引き受けることに?」

「って、あれ?はやてちゃん何で騎士甲冑着てるの?」

「まさか…。」

 

フェイトの言葉に続いてなのはが言葉を発しようとしたがはやての格好を見て思わず問いかけ、その瞬間3人ははやてが何をしようとしているのかを理解した。

 

「嫌な胸騒ぎは私も同じでな。クロノ君に連絡を取って私の限定解除許可を貰うことにした。…と、言うわけで3人は地上に向かってフォワード陣と合流。いいな?」

「お空の掃除は私達に任せるです!」

「「「了解。」」」

 

翔馬達ははやての後ろから出てきたリインを見て笑みを零すと直ぐに戦域の離脱を開始した。

その様子を見たはやてはクロノに限定解除を受ける。

 

「リミット…リリース!!」

 

はやてはベルカ式魔法陣を展開させると膨大な白い魔力に包み込まれ魔力出力を抑えていたリミッターが解除される。そして、はやては自分の手を見て久々の魔力の感覚を確かめ微笑むと表情を切り替えてリインに声を掛ける。

 

「久々の遠距離広域魔法!…リイン準備はええか?」

「はい。行きますよ!!」

「「ユニゾン・イン!!」」

 

2人の掛け声がかかったと同時にリインの体ははやての中へと溶け込み、はやての髪は綺麗な白色へ目はアイスブルーの瞳へと変わる。

 

「3人とも退避は終わっとるな?…それじゃ、第1波行くで!!」

 

はやては翔馬達の退避が終わったことを確認すると夜天の書とシュベルトクロイツを手に持ち目標を見据え、リインと共に詠唱を始める。

 

「「…来よ。白銀の風、天より注ぐ矢羽となれ……フレース・ヴェルグ!!!!」」

 

はやての前面に大きな魔法陣が描かれ、白い砲撃が5つ目標に向かって放たれ、正確に敵機を落としていく。

 

「翔馬君、フェイトちゃん、なのはちゃん。…皆の事、頼んだよ。」

 

はやては翔馬達の去って行った方向を見つめて呟くと第2波の準備に取り掛かる。

その頃フォワード陣は無事にギンガとの合流を果たし、レリックの反応を追っていた。

 

「このあたりの筈だけど…。ティア。そっちは?」

「いないわ。…反応は確実にこの辺りから出てるんだけど。」

 

スバル達はガジェットを全機撃墜させ、レリックを持ち出したと思われる子供の探索を行っていると狭い通路が終わり広い空間に出た。そして、その空間に足を踏み入れた時何かを見つけたのかキャロは思わず声を漏らす。

 

「あ!!…あれってもしかして。」

「キャロ?どうしたの?」

 

キャロは突然走り出し、その様子を見たエリオはその後を急いで追う。他のメンバーはキャロの様子を不思議に思いながらも歩いてキャロ達の方へ向かい始めると、少し離れた場所でキャロが大声を上げる。

 

「皆さん!!こっちです!こっちに6歳くらいの女の子が!!」

「ホントですか!?」

「はい!!本当です。…それに鎖で繋がれたレリックと思わしきケースも2つあります!!」

 

キャロの声にギンガは自分で確かめようとキャロ達に近づいて行き、エリオはキャロの言葉に補足を入れるとその言葉に反応したヴィータが各人に指示を飛ばす。

 

「分かった。それじゃ、スターズ隊にギンガを含めた4人は周囲の警戒。キャロはレリックの封印処理。エリオはシグナムとその子のけがの手当てだ。いいな?」

「「「「「はい!!」」」」」

 

スバル達は表情を切り替えて返事を返すとそれぞれの持ち場に動こうとしたその時。

3つの音が鳴り響いた。

1つ目はスバル達がいる真上の天井が破壊される音。

2つ目は魔力を1ヶ所に集中させているかのような高周波の音。

3つ目は何かが壁を蹴るような断続的に響く足音。

そして…。

 

「「「全員回避行動!!!」」」

 

それに気が付いたヴィータ、シグナム、ティアナは大声で全員に指示を出し、ヴィータとシグナムは教え子たちを守るために2手に別れ音のする方へ駆けだす。

 

「うぉぉぉぉ!!!」

「レヴァンティン!!」

 

ヴィータはスバル達の前に立ちパワードプロテクションを全力で張り、シグナムはレヴァンティンを引き抜くとシュランゲフォルムへと変形させて瓦礫に狙いを定めた。その直後。ヴィータのプロテクションに大出力の砲撃がぶち当たる。

 

「くっ!!」

「「ヴィータ副隊長!!」」

 

ヴィータは想像以上の重さに思わずうめき声を上げ、スバル達は自分達を守るヴィータに心配げな声を掛ける。そして、同時に頭上には大きな瓦礫が落ちて来ていた。それに向かってシグナムは剣を振るう。

 

「シュランゲバイセン!!」

 

シグナムの一閃の元に瓦礫は細かく打ち砕かれ四散したが、その直後、シグナムは直ぐにシュベルトフォルムへと戻すと、自分の後ろに向かって剣を振り抜いた。

 

「はぁぁ!!」

「そんなものでは防ぎきれませんよ?」

「なっ!?」

 

しかし、何者かによって後ろから放たれた剣閃を支えきれなかったシグナムは吹き飛ばされ、ヴィータもまた砲撃を通す事はなかったものの爆発の衝撃でその場から大きく吹き飛ばされた。

そして、副隊長たちがいなくなったこの戦場で再度戦闘が起きる。

 

「キャロ危ない!!」

「え?エリオ君!?…きゃぁぁぁ!!」

 

エリオの声に気付いて上を見上げた時にはすでに魔法弾が放たれており、キャロはその魔法弾の衝撃を受けて地面を転がる。

 

「このぉぉぉぉ!!」

 

エリオはキャロに攻撃した何かに向かってストラーダを振り下ろし、キャロの前に降り立つ。その瞬間、腕が切り裂かれたのか血が左手から滴り落ち、それを見たキャロは慌ててエリオを支えようとエリオに近づく。

 

「エリオ君!」

「大丈夫だから、キャロは下がって!!」

 

エリオはキャロが前に出てくるのを片手で制すると、姿を現した人型の生物ガリューを見据える。その時後ろで物音がしたことにキャロが気付き振り返ると紫色の髪をした女の子ルーテシアと、水色と白のバリアジャケットに身を包んだシエルがそれぞれレリックと気絶している女の子を抱きかかえていた。

 

「あ!!それは…」

 

キャロは慌ててその2人に近づこうとする。しかし、片手の空いているルーテシアは左手の掌をキャロに向けると魔法を放った。それをキャロは急いで防ごうとするがプロテクションはいとも簡単に破られキャロは吹き飛ばされてしまう。

 

「きゃぁぁ!!」

「キャロ!!うわぁぁぁぁ!!……ぐっ。」

 

エリオは吹き飛ばされたキャロを支えようとするが共に壁に叩きつけられてしまう。その瞬間ギンガが敵に向かって走り出し拳をガリューに向かって叩きつける。

 

「はぁぁぁ!!」

「…。」

 

ガリューはギンガの攻撃を防ごうと腕で受け止めるが勢いに負けその場から大きく後退を余儀なくされた。しかし、その間にルーテシアとシエルはその場を去ろうと背を向けて歩き出したが、2人は自分の目の前に掲げられている武器を見つめてその足を止める。

 

「ごめんね。…手荒な真似はしたくないんだけど。」

「その箱はほんとに危ないものなのよ。それに、その子もそれに関わりがあるみたいだから…こっちに渡しなさい。」

 

その武器を掲げるのはスバルとティアナだった。シエルは自分に武器を向けるティアナを横目で見ると少しだけ微笑んだ。

 

「物騒ですね。私はただこの子を迎えに来ただけなのですが?」

「迎えに?…その子の事を知っているってこと?」

「ええ。あなた方よりはよっぽど詳しいと思いますよ?」

 

シエルはそう言うと突然女の子から手を離し、女の子は支えを失い地面に落下を始めた。それを見たティアナは驚きで声を上げるがその瞬間。

 

「なっ!?……がっ!!」

「ティア!?……きゃぁぁぁ!!」

 

シエルは背中にぶら下げた丈のある大太刀の鞘を踵で蹴り上げるとティアナの鳩尾に当てる。それと同時に抜刀して片手で地面にぶつかりそうな女の子を抱きかかえるとそのままルーテシアの頭を通り過ぎてスバルへと斬りかかった。その後でティアナを大太刀で救い上げるように遠くに飛ばすとルーテシアに向き合う。

 

「シエル、ありがとう。」

「いえいえ。ルーテシアさんのためなら大した事ではないですよ。」

「ディエチは?」

「先に地上へ上って貰って、退路の確保をしているはず……はぁ。ルーテシアさん下がってて下さいね。…はっ!!」

 

シエルはルーテシアとの会話を邪魔され溜息をつくと、体の回転を使って真後ろから斬りかかって来ていたシグナムに大太刀を叩きつける。

 

「その子をこちらに渡してもらおうか。」

「従うとお思いで?」

「従えわないのなら力で従わせるまで!!」

 

シグナムは片手に抱いた女の子に手を伸ばすとシエルは慌てて後ろに飛び、シグナムの手から逃れる。その瞬間ガリューがルーテシアに向かって走り出し上空から攻撃しようとしていたヴィータを迎撃する。

 

「どけぇぇぇ!!」

 

ヴィータは鍔迫り合いになるがギガントフォルムに変形させたアイゼンを一度引いて再度大きく振り被るとガリューに向かって容赦なく振りおろし、ガリューを壁の向こうへと吹き飛ばす。

 

「管理局っていうのは血の気の多い方ばかりですね?」

「私達は戦いを求めているのではない!!全員が平和を願ってその思いを通すために戦うのだ!!」

「良く言いますね…。仲間を見殺しにしても平気で隠ぺいし暴言を言える人間たちが!!!!」

「なっ!?」

 

シエルは片手とは思えないほどの力でシグナムをその場から後退させるが、シグナムは一瞬だけ驚きの表情を浮かべ、剣を鞘に入れると表情を切り替えて一気に引き抜いた。

 

「紫電…一閃!!!」

「…っく。子供がいてもお構いなしですか…。水刃波!!」

 

シエルは咄嗟に大太刀を振るうがシグナムの威力に押されてその場から離脱し地面を転げる。そしてシエルが顔を上げると首にレヴァンティンが突き付けられていた。

 

「これで終わりだ。局まで同行してもらおうか。」

「…っ。」

『2人とも大丈夫か?3カウントで目ぇ瞑れよ?』

『アギト…。』

『ナイスタイミングです。』

 

劣勢に追い遣られていた2人は助っ人の声を聞き少し余裕の表情を浮かべると目を閉じる。

 

「スターレンゲホイル!!」

「何!?」

 

聞きなれない声が耳に届くと同時に物凄い轟音と光がフォワード陣を襲った。

 

「「ぐぅぅぅ。」」

「「うぁぁぁ。」」

「…ちっ。」

「これでは…。」

 

6人はその場に蹲り衝撃が収まるのを待った。そして、すべてが止むとそこには誰も残っていなかった。

 

「くっそ!!逃がした。」

「こちらもだ。」

 

副隊長の2人は去った痕跡の穴を見て悔しげに呟く。その時、いきなり地面が揺れだした。

 

「な、なに?」

「地震!?」

「キャロ大丈夫?」

「ありがと、エリオ君。もう大丈夫だから。それより、召喚魔法が使われたみたいです。」

 

スターズ隊は状況に戸惑っていると、キャロが冷静に状況を見極め伝える。

 

「それなら、地上に戻って奴らを追う。」

「スバルとギンガが先頭を行け。あたしとシグナムが殿をやる。」

「はい!!…ウィングロード!!」

 

スバルはヴィータから指示を受けると天井に向かってウィングロードを螺旋状に伸ばし、先頭をギンガと共に走り出した。

 

 

 

 

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