魔法少女リリカルなのはStrikers~風のエースストライカー~   作:strike

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2話目投稿です。
相変わらずの文章力ですが…よろしくお願いします。

それでは、第2話スタートです。


第2話 再会

翔馬の送別会から数日が経ち、機動6課が正式に動き出すまで残り1週間となった。

この時期になると資材の受入れや主要設備の確認等、隊長クラスのメンバー達は機動6課のスムーズな始動のために他の隊員よりも早く招集され現地入りを始める。

ましてや今回は、若い特別捜査官が立ち上げた部署らしい。確認しておかなければいけない事は山ほどあるだろう。

そして翔馬はその隊長クラスの一人となってしまったため、今こうして現地へと向かっている。

 

「まさか俺が航空武装隊から遺失物管理部に転勤になるとはな…。」

 

ある日突然、翔馬の元に届いた一通の手紙。その中身は

 

《 空士101部隊を一時脱隊。第1種捜索指定ロストロギア『レリック』の回収を目的とした遺失物管理部・機動6課への転勤を命ず 》

 

という内容だった。思わず目を疑ったが同封されていた資料と、機動6課始動までの綿密なスケジュール。そして、辞令状を確認すると現実の事だと受入れざるを得なかった。

そして、今日は隊長クラスの初顔合わせとなっているが、翔馬はメンバーを知らされていない。つまり、行ってみない事にはこれから誰と仕事をしていくのかわからないのだ。

そんな不安を抱えながらも歩みを進め、やっと機動6課の本部へと辿り着いた。

 

「…結構真新しい場所なんだな。それに使い勝手も良さそうだ。」

 

思っていたよりも外観は綺麗で、全体を見渡すと居住区と業務区が連結しており有事の際に対応がしやすい造りとなっているのが一見してわかる。

また、屋上にはヘリポート、海側には訓練スペースがあり本部としては申し分ない施設だろう。

と、正面玄関の前でこれからの仕事場を確認していると

 

「そろそろ時間だね。」

「うん。他のみんなも集まってるかも」

 

そんな声が翔馬の耳に聞こえ、今来た道を振り返るとそこには見覚えのある2人の姿があった。

 

「…高町なのはに、…フェイト・T・ハラオウンか?」

 

その2人の姿を見て彼女達の名前を口にする。すると、2人はこちらに気付いたのか

 

「あれ?…もしかして、藤田一等空尉…ですか?」

 

と、なのはが少し不安げに尋ねると翔馬は直ぐに荷物を地面に置いて敬礼し

 

「…失礼しました。今日付けで機動6課に配属となりました藤田翔馬一等空尉であります。」

 

と、翔馬が敬礼を取ったのを見て、なのはとフェイトも敬礼すると

 

「高町なのは一等空尉です。同じく今日付けで機動6課に配属となりました。」

「フェイト・T・ハラオウン執務官です。私も同じく機動6課に配属となりました。」

 

そんなやり取りの後、お互いに顔を見つめてから噴き出すと

 

「久しぶりだな。なのは、フェイト。」

「久しぶり、翔馬君。元気だった?」

「ホントに久しぶりだね。翔馬とは8年振り位になるのかな?」

「ああ、何とか元気にやってたよ。…そういえばあれから8年も経つのか、時間が経つのは速いな。そっちは元気にしてたか?」

 

そんな会話を繰り広げ、しばらくの間会話に花を咲かせることとなった。

それ程までに、翔馬はなのは、フェイトそして、ここにはいないはやて、ヴォルケンリッターの面々と仲が良い。

その理由には色々な事情があるのだが…それはまた別の機会に。

翔馬達の会話が一段落すると腕時計を見たフェイトが慌てた様子となり

 

「…いけない、もうこんな時間。早く会議室に行かないと間に合わないよ。」

 

そう言われたなのはと翔馬は自分の腕時計を確認して焦り出す。

 

「ちょっと、お喋りしすぎちゃったかな…?」

「そんなこと言ってる間に会議室に行くぞ。…場所はわかるか?フェイト。」

「うん。大丈夫。一度ここには来てるからわかるよ。」

「悪いけど先頭を頼む。」

「了解。」

 

フェイトはそう答えると先頭に立って少し早いペースで歩き出し、その後をなのはと翔馬が付いていく。

そして時間ギリギリに会議室へと辿り着くと、3人は着ている制服を整えて扉を叩く。

 

「はい。どうぞ~。」

 

と、気の抜けた返事が返ってきたことを確認して

 

「「「失礼します。」」」

 

3人は扉を潜り部屋の中へと入る。すると、中には既にはやて、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラそして、リィンフォースⅡが揃っていた。

翔馬は中にいたメンバーに驚き思わず声が漏れる

 

「なっ!?」

「参上が遅くなり申し訳ありません。本日ただいまより高町なのは一等空尉。」

「フェイト・T・ハラオウン執務官。」

 

と、驚いている間に隣にいた2人が敬礼して自己紹介を始めたため慌てて敬礼をして

 

「っと…藤田翔馬一等空尉。」

「3名とも機動6課へ出向となります。」

「どうぞよろしくお願い致します。」

 

3人が部屋の中にいた全員に対し挨拶をすると、椅子から立ち上がり敬礼のポーズをとる。

 

「はい。よろしくお願いします。」

 

と、はやてが笑顔でそう答えると全員は敬礼を崩し、笑い出す。

だが、翔馬だけはこの笑顔の中に入り込めずにいた。なぜなら…

 

「皆で同じ制服を着るのは中学以来やね。…何や懐かしいな。」

「そうだね。…あ、でもなのはと翔馬は同じ制服だったんだよね。」

「…ん?…あ、ああ。正式な制服は同じだったな。でも、なのはは戦技教官だから普段は俺の格好とは別だよ。」

 

と、翔馬が考えている間になのは、フェイト、はやては会話を進めており途中から会話に参加する。

 

「うん。そうだね。私は滅多に制服の方は着ないから。」

 

なのはが苦笑いしながら答えると

 

「まぁ、立ち話もなんやし座って、座って。」

 

はやてが手を出して座る様に促す。それに合わせて3人は移動しはやて達と対面する形で席に着く。

 

「そんなら、早速で悪いんやけど今の機動6課の状況から説明していこうか?多分、皆この機動6課設立の目的は理解してると思うし…」

「…ちょっと待って下さい。状況説明の前に確認しておきたいことがいくつかあります。」

 

はやてが話を進めようとするのに対し翔馬は真面目な顔で今、会議室にいるメンバーを見渡してから声をかける。

 

「ん?なんかな?…あ。あと、これは一応会議って名目で集まってはいるけど、まだ正式稼働じゃあらへんからどこかに音声データを提出することも無いし…砕けた口調でかまへんよ?」

「そうですか。…じゃ、ないな。それじゃこっちで話させてもらうよ。…って、そんなことはどうでもいいんだ。」

 

はやての言葉に思わず乗ってしまうが、気を取り直して

 

「どこかに音声データを提出する訳じゃないのなら、こっちも単刀直入に聞くがこのメンバーはどういうことだ?初めにこの本部の玄関先でなのはとフェイトに出会ったとき、俺達3人でこの部隊を管理するのだろうと思った。オーバーSランクが3人もいる訳だしな。本音を言えば念入りにし過ぎではないかとも思ったが、『レリック』の回収を目的とするならこのメンバーでも仕方のないことかと納得しかけていたところだった。だけど、会議室に来てみれば更にオーバーSランクが1人。そして、Aランク以上の魔導師が4人も集まっている。今回の設立目的がいくら第1種捜索指定ロストロギアの回収だからと言って部隊としてはオーバースペックだ。…それについて説明を求めたい。」

 

翔馬はこの状況を見て直ぐにこの機動6課設立には何か裏があるのではと疑っていた。その理由について説明は不要だろう。

はやてを真っ直ぐに見つめて答えを待つ。するとはやては、やっぱり来たかという表情を一瞬だけ見せると真面目な顔で語り出した。

 

「翔馬君…。それについては資料に書いてある通りや。今回、機動6課が担当するのは第1種捜索指定ロストロギアであるということ。そして、他の次元ではレリックを使用して実験を行っていた悪意ある組織がいるということも確認されとる。この2つの理由から私たちは万全の態勢で挑む必要がある。そして何より、この事件を解決するカギはスピード。今の地上部隊は現状把握や出動承認といった無駄な時間が多すぎる。その無駄な時間がもたらした結果は言うまでもないやろ?だからこそ、この機動6課という組織は指令系統が完全に独立していて、素早い、正確な対応ができるようにしてあるんや。」

 

はやては真剣に翔馬や他の皆に伝える。自分が受け身でいることで助けられない命があることへの悔しさを。そして、この機動6課が動き出すことで管理局の考え方を少しでも良い方向に動かそうとする真摯な想いを。

 

「つまり、この機動6課はスピードを持たせるための組織であり、豪勢なメンバーは現場による正確な対応を行うため。そして、あわよくばこの機動6課の対応能力を地上部隊に見せつけて、硬い頭を解してやろうってことか?」

 

翔馬は、はやての言葉と思いを自分の中で整理して口にすると、はやてはニッコリと笑って

 

「理解が早くて助かるわ。」

 

と、一言。そして、はやての隣(?)に座っていたリィンフォースⅡが宙に浮いて翔馬を見ると

 

「それに、この機動6課の後ろ盾にはリンディ・ハラオウン総務統括官、クロノ・ハラオウン提督、そして、聖王教会のカリム・グラシアさんがいますです~。」

「そして、非公式ではあるが伝説の三提督と呼ばれているお3方も付いている。この機動6課設立に文句をつけられる輩はいないだろう。」

 

この、機動6課設立に対する完璧な布陣がいることを説明し、さらにシグナムが後付けをする。

 

「筋は通っているが…。」

 

まだ、つっかえがあるのか煮え切らない翔馬に対して、

 

「私は、はやてちゃんがそう言うならそれを信じるよ。それに、言い方は悪いかもしれないけど私達がどうこう考える問題じゃないと思うんだ。私達は事件があればすぐに駆けつけて解決のために動く。そして、できるなら事件が起こる前に事件の種を潰す。それが、私たちの仕事なんじゃないかな?」

 

なのはは自分がはやてを信じていること。そしてやるべきことが何かを伝える。それに対して、ヴィータが顔を綻ばせて揚げ足を取る。

 

「相変わらずなのはは、おっかねぇこというな。」

 

すると、なのはは慌てて反論し

 

「そんなことないよっ。っていうか、私ははやてちゃんを信じてるんだよって話だったでしょ?」

 

と言ったなのはに対して、全員から一言。

 

「「「「「「「それはない。」」」」」」」

「ええ~~~。」

 

慌てふためくなのはを見て、全員が笑い出す。そして、部屋から笑い声が聞こえなくなると

 

「でも私もなのはと同じ思いだよ。はやてがやるって決めたことを私達は全力でサポートするから。」

 

フェイトが微笑んではやてを見つめ、その様子を見ていた翔馬は

 

「…悪かったな、はやて。少しビビッてたみたいだ。これだけのメンバーで取り掛かる仕事ってのに」

 

頭をポリポリと掻いて照れ臭そうに言うと

 

「ええんよ。実際に聞かれるんやろうなとは思ってたしな。気にせんといて。」

「そうか。……ありがとな。」

 

いつもの調子が戻ったのか、はやてに対し素直な心で礼を言い、晴れやかな表情で軽く笑みを向けると

 

「っっっ!?…え、ええって言っとるやろ。」

 

はやては顔を赤くしてそっぽを向いてしまう。が、気を取り直すためにわざとらしい咳払いをすると

 

「コ、コホン。…取り敢えず疑問とか質問はこれで落ち着きそう?」

「うん。大丈夫だよ」

「私も大丈夫。」

「俺もだ。」

 

まだ顔が少し赤いはやてを見て3人は笑いながら返事をするが、はやてはそれを無視して会議を進める。

 

「それじゃ、機動6課の現状の説明からしていくよ。」

 

そうして会議は夕方頃まで続くのであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「それじゃ、皆、長い間ご苦労さん。話ばっかでしんどかったやろ。」

 

さすがのはやてもずっと話していたためか、少しだけ疲労が見える。

 

「そんなことないですよ。はやてちゃんの方がずっとしゃべりっぱなしだったんですし」

「そうです。主はやてに比べれば大したことありません。」

「そうそう。はやて、隊長って感じでかっこよかったぞ。」

 

ザフィーラは、はやてに寄り添うようにしてヴォルケンリッターの面々がはやてを労っていると、

 

「取り敢えず、今日は情報の整理とか各自でしなきゃいけない事があるだろうし解散として、明日はどうするんだ?日程にはオリエンテーションとか書いてあったけど…今日で終わったんじゃないのか?」

 

翔馬が気になったことをはやてに聞いてみる。

明後日以降の人の割振りについては細かく決まっていたため書いてあることに関連する仕事をこなせばいいのだが、明日に関しては一日を通して『おりえんてーしょん』と誰が書いたのかひらがなで日程を埋め尽くしていた。

 

「そう言えばそうだね。何も聞いてないや。」

「うん。はやて、明日は何をするの?」

「うふふ。それはやな~。」

 

今、思い出したとばかりになのはとフェイトがはやてに問いかけるとはやては勿体ぶる様にニヤニヤとしている。

 

「はやて?あたし達も何も聞いてないよ。」

「そう言えばそうだったわね。はやてちゃん何か準備が必要なものがあるのなら、今日の内に用意しないといけないし…」

「主はやて。勿体ぶるのはその辺にして頂けないでしょうか?」

 

ザフィーラも聞いていなかったと、首をかしげる。ヴォルケンリッターですら話を聞いていなかったらしい。

と、はやてが全員の前に立って胸を張ると

 

「まぁ、そんな特別なことやあらへん。ただ…隊長クラスのメンバーで模擬戦闘を行います。」

「え?」

「「「「「ええ~~!?」」」」」

 

翔馬の気の抜けた言葉を切っ掛けに全員が驚き叫ぶのであった。

 

 

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