1話 ※
ゴン達side
「『リアラ=フォーラー』っと」
ハンター試験を終えたゴン達はキルアの実家であるククルーマウンテンについて電脳ページで調べるついでに今年、合格したハンターも調べていた。
リアラのことも気になっていたので調べた。直接聞くべきとも思ったがゴンの直感で感じた違和感と、何より『冥界の守護者』として分からなかったことが分かるかも知れないという好奇心が理性に勝った結果である。
「え?」「な、」「オイオイ何だこりゃあ?」
しかし、出てきたのは『検索に該当する人物は存在しません。』の文字だった。誰一人として名前が一致する人物が存在しなかったのだ。
電脳ページにも各ハンターの名前が載っていて、その人が極秘会員ではなく重要なことでもなければ載っている。
それは今年合格したリアラも例外ではない。それでも名前すら載っていなかったということは本当の名前ではない。つまり、偽名だったということだ。
無数にいるハンターから名前が分からないのに一人の人を探し出すのは至難の技である。
よくよく考えれば『冥界の守護者』である彼女が本名を教える訳がない。この分だと試験終了後に渡されたホームコードも偽物なのだろう。
「んーまぁ仕方ねぇか。」
「そうだね。リアラもゾルディックに招待されてたし、その時にまた聞けばいっか!」
「うむ、では行くか。ククルーマウンテンへ」
そうして今日出発の飛行船へ乗るために空港へと足を進めた。
リアラside
前回のあらすじ
ゾルディック家から招待が来ちゃった☆ははっ、笑えない。
それについて師匠からダメって言ってくれないかなぁという淡い希望と一発、腹か顔面に拳を叩き込まないとおさまらない怒りを心に家へとむかう。
着いたのは立派な家。
扉を開ければ果物ナイフが飛んできて、一歩踏み出せば右から鉄球が上半身を狙って打ち出され、それと連動してたらいが落ち、その先から矢が足元を狙う。
いつの間にか忍者屋敷と化した我が家に驚きつつもナイフを手で掴み、鉄球をしゃがんで回避。前に転がることで範囲から脱出、最後に矢をナイフで弾く。
...何なのだろうか。私に恨みでもある?それとも更なる強化を狙ってやったことなのかな?
よく見るとナイフと矢には何か塗ってあるし、たらいは重いのか落ちたときにガラーンではなくズシンって感じの音を出してた。難なら玄関が少し陥没してる。
『リアラー!』
外から声が聞こえ視線を向けると同時に背後からご丁寧に“周”付きのハンマーが投げられてきた。
柄の部分をしっかり掴み、オーラ量を倍増させてフルスイングで投げ返す。
そのハンマーを出てきた拳が軽々と粉砕し、大嫌いな顔と目が合う...前に踏み込んで加速アンド顔面パンチを繰り出せばこれもまた止められる。
「お帰りー、帰って早々物騒だねぇ。人に攻撃するのは良くないと親に教わらなかったの?親の顔が見てみたいよ。」
「玄関であんなことした奴のセリフじゃないし何より育て親はアンタだよ。鏡見ろ!」
余裕を崩さずやれやれと少し笑いながらこんなことを宣うコイツが私の師匠である。
「お、帰ってきたか?」
そして私たちの声に反応して奥から出てきたのは───
「え...?」
──青のパーカーを身につけた骸骨。夢に出てきたスケルトンだった。
「お帰り、どうした?そんなところで
「うんただいまー、じゃなくて!お前は夢に出てきた骨!?」
「おいおい、そんな反応されると流石のオレも傷ついちまうぜ...あ、そうだった。」
何かを思い出したように手をたたくと、「近道」と口にする。瞬間、10mは離れていた距離が一気に0になり頭を掴まれた。
急に起こった出来事に抵抗しようと考えるもすぐに頭のなかを電流が走った感覚とともに記憶が呼び起こされていく。
「あーおっけ思い出したよ、Sans。」
「あぁ成功したみたいで良かったぜChara。」
ケケケと嬉しそうに骸骨─サンズは笑う。
何が起きたか説明しよう。
まず事の発端はサンズの念能力にある。
【あり得た世界の物語】
それがサンズの念能力だ。もちろん系統は特質系。効果は、『記憶、人格、オーラの質、念能力でさえも変化させてしまう』もの。
人格やオーラの質はサンズでは決められない。今回は記憶を催眠で植え付け、念能力はホロウによって指導された。
ちなみに『冥界の守護者』はサンズが作り上げたもの。髑髏の面というかリアル髑髏な上、素早い動きは『近道(short cut)』で、体格?スケルトンやぞ?ってな感じで謎の存在の完成。
こうして架空の『リアラ』という存在が出来上がった。
当たり前だがこんなに強力な念能力、ノーリスクで使えるわけがない。制約をいくつも重ねてようやくメモリぎりぎりでおさまっているに過ぎない。
いくつかある制約のうち命に関係するのは二つ。
まず一つ目、これを使用中はサンズは無防備になる。ただでさえ『最弱の敵(物は言い様)』なサンズが無防備になる=些細なことで死ぬ。(具体的には“纏”が使えなくなるなど)
そして二つ目、エネルギーの消費。これは生命エネルギーであるオーラの消費ではなく、
この制約を聞いたとき思わず顔をしかめたが、作った後だったのでどうにも出来ず、せめて最初は自分がやると言い出したのだ。
「そういえばやっぱり完璧じゃなかったよ。記憶やら人格やらの問題。」
『リアラ』としてのボクは師匠が怖かったが、時間が経つにつれてその恐怖がなくなっていってるのだ。むしろ怒りが湧いている。
他にもゾルディックと会ってすぐは嫌悪感が凄かったが、時間が経つと普通に喋れたりと少しづつ『Chara』の人格に戻ってきていたのだ。
それでも念能力やオーラの質はずっと変わらなかったし、記憶が完全に戻ることもなかった。いっそ念能力とオーラの質だけ変えて演技したほうがバレないまである。
「...ここまで強力となると何処か綻びがでるだろうとは思ってたけどねぇ。」
「取りあえず短時間なら成功つーことか?」
「一応。まぁ念能力とオーラの質まで変えられるのでも十分すごいけどね。」
ハンター試験での出来事と一緒にサンズの能力の綻びを明確に示していく。あらかじめ弱点が分かってたほうが対応が楽なのだ。
「あの時は
「あ、そのハンター試験クリアしてきたんだけどさ。ほら」
「オイコラ、ライセンス投げんじゃねぇよ」
サンズのジョークを華麗にスルーしながら第287期のハンター証をホロウに向かって放り投げる。
それを危なげなく片手でキャッチし、表と裏を交互に見た後、「自分で持ってなよ」と投げ返したのをキャッチする。
「それで?ハンター試験のほうは?」
「いやぁー収穫はあったよ。見事に真っ赤っかだったし。ゴンだったかな?下の名前は聞いてないけどあれは頑固どころの話じゃなかったね」
「そりゃあ良かったぜ。
「あとゾルディック家にお呼ばれしちゃったよ。『冥界の守護者』として。」
「「Huh?」」
今出来る最大の笑顔をしながらそう言ってやると言葉を理解したサンズは顔に手をのせ、師匠であるホロウは何を思ったか赤飯を炊き始めた。
「『冥界の守護者』自体はサンズの事だしねー。私も行くから安心して?」
「あーいやまて、罠かもしれねぇだろ」
「その時はゾルディック家を壊滅させてでもサンズを守るから大丈夫。」
「...オレがストッパーとしていくわ。あとそこの思考と行動が直結してるヤツ、まだ昨日のカレーが残ってるから赤飯炊くのやめろ」
「えー...」という台所からの声に頭をかかえるサンズ。師匠は戦闘だと強いし頭も切れるが、それ以外はどこか抜けているというかポンコツというか。
カレーと赤飯は合わないだろ、なんで炊こうと思った。
帰ってきたのがちょうど夜になったところだったので出来る限りの準備をするために2日後、出発することになった。
ちなみに顔はサンズが能力を解除してから本来の念能力によって戻っている。自分以外の顔で過ごすなんて気持ち悪くない?
───────
────
──
時は流れ、出発の日。
出来る限りの準備と言ってたはずなのに何故かボクにはマナーを教えられた。一応、解毒剤など色々リュックの中に入れたが重すぎて邪魔になるからとサンズに抜かれた。
「山に登るのイビト山以来だなぁ。サンズのブラスターのせてよ」
「目立つだろうが。地道に
軽口を言い合いながらも常人には出せない速度でククルーマウンテンへと向かう。飛行船よりも早いのでうまく行けば半日で目的地に着くだろう。
今の格好は仕事着である。ボクは半ズボンに緑のパーカー。サンズはいつも通り、白のタンクトップの上に青のジャケット、黒のズボン。どっちもフードをかぶってそれぞれニコちゃんと髑髏の仮面を着けている。
障害物は少ない方がいいので建物の屋根をつたって急ぐ。おかげで日が傾き始めたあたりでククルーマウンテンのあるパドキア共和国まで着くことができた。
ククルーマウンテンまでは一日につき一本、観光バスが出ているが残念ながら既に出発したあとだったようだ。
仕方なく徒歩で向かうことになった。
「さぁてと、殴り込みに行きますか!」
「しねぇよ、頼むから大人しくしてろ。」
というわけでChara&Sansでした。
性格やらしゃべり方やらは分からぬ。Friskじゃない理由は作者がChara&Sansを書きたかったから。
過去編などは後で書くつもり(めっちゃ捏造)。
ゾルディック編終わったらサンズとキャラでそれぞれ書こうと思ってるんだけどどっち先読みたい?
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サンズ視点!
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キャラ視点!
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作者に任せるわ!