Hunter×tale   作:カルカルパッチョ

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この終わらせ方って不穏な空気出る気がするよね。次回、天空闘技場。




ヨークシン前 編
1話 ※


 

「にしても...お前本当にがんこだよな!」

 

ゾルディック家から出て早数分。執事長であるゴトーのコイン当てをやったらしくその話が終わった後、キルアが別の話を切り出した。その内容は

 

「ハンター証もってんなら観光ビザなくてもずっと滞在できるんだぜ?わざわざやる手間も省けるのに使わねぇんだもん。」

 

そう、そうなのである。あろうことかこの頑固小僧。必要のない観光ビザを自分の意地を通すためだけにとりやがった。

 

もちろんゴンはクジラ島にずっといたため、ビザをとったことがない(ハンター試験では免除される)。ゴンの頑固さは折り紙つきで説得は無意味に終わった。その結果クラピカ、レオリオが取り方を教えるはめになり現在に至る。

 

「だって決めたんだもん。ヒソカに一発きめるまで使わないって。」

 

「そのヒソカの居場所は?」

 

「....」

 

その言葉を聞いたゴンが目に見えてその勢いを落とし、キルアに向けるのがすがるような目線に変わっていく。そしてその目線を流すようにボクを...は?何で?こっち見んな。

 

とりあえずクラピカに流しといた。レオリオ?少なくともこの件に関しては何も言うことはないです。そもそもヒソカとのつながりが殴られたってことしか知らないし。

 

その後はクラピカから9月1日にヨークシンシティで行われる、世界最大のオークションに旅団が来るかもしれないらしい。ヒソカ情報で。

 

...最後の一言だけで信憑性が失われるのは仕方がないと思ってる。少なくともヒソカの利があるからこそ教えられた情報だろうから真実でも裏があるだろうなぁ。

 

クラピカはきたる時のため力を蓄えに

レオリオは故郷に帰って医者に

ゴンとキルアは行動を共に

 

「じゃあ」「そうだな」「うむ」「よし」

 

『9月1日、ヨークシンで!!!』

 

ちなみにこれを物陰で聞いていた二人がいたらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいか?ヒソカとハンゾーの強さの差がこれくらいだとすると...ゴンは────」

「ここな!かなりおまけ付きで。」

 

「じゃあボクはここで。あ、キルアここね。」

 

さらっと、ながーく引かれた強さの距離のゴンに近い方へとキルアの顔を付け足し、ヒソカの近くに新しい線を短く伸ばしその先に自分の顔を書く。どうやら戦力分析のために分かりやすく距離で表していたらしい。便乗させてもらった。

 

キルアが文句ありげにこちらをにらむけど妥当だと納得してるから何も言えないんだろうなぁ、と推測する。

 

「リアラだ!どこ行ってたの?」

 

「野暮用と買い物。ほら」

 

ドサドサと音を立ててパーカーの中から出るわ出るわお菓子の数々。どこにそれをしまっておく余裕があったのかと思えるほどで数秒後には小さな山が出来るほどだった。

 

「うへぇ、つーかチョコばっか。」

 

というかチョコばかりであった。

 

ちなみに特にミルクチョコレートが多かった。本人曰く『ビターはチョコじゃない』とのこと。全ビター派の人間にあやまれ。

 

「いや多すぎだろ。しかもチョコ一色。」

 

「なにいってんの?キルアもチョコ大好き人間(こっち側)でしょ。」

 

「は?一緒にすんな!だいたい、何の根拠があって言ってんだよ。」

 

「今からいく天空闘技場のファイトマネー、全部お菓子代に消えたんでしょ?」

 

「!なんでその事知って──」

 

「え、マジで?カマかけたら当たったんだけど...いや、流石にそれは引くわー。」

 

「アアアアアアアアアアアア!!!!」

 

「キルア落ち着いて!」

 

ふっふっふ、この程度の煽りで冷静さを失うとは...訓練がなってないんじゃない?もっとやりたいけど、ゴンも宥めてくれてるようだしこれ以上は言わないでおいてあげよう。

 

まあ──

 

「キルアと一緒に行くなんて嫌だから僕一人で天空闘技場に行くけどね。」

 

「こっちのセリフだぁぁぁ!!!!!」

 

「え、ちょっ」

 

「じゃあそういうことで!またね、ゴン、キルア!」

 

「待ってよ!」

 

「ゴン!あんなヤツほっといて先行こうぜ。よほど一人行動が好きらしいからな!」

 

さらっと言われた『天空闘技場』に対する質問を言おうと口を挟むもスルーされるゴン。不憫だなぁ。まあボクはそうは思いませんけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大通りを歩くキルアとゴンを横目に僕はたった今大人一人を()に沈めたところだった。

 

「はぁ、差し向けられてるのも雑魚ばっか。ていうかどこから情報漏れてるんだろ。そんなヘマしてないはずなんだけどなぁ...」

 

まさかゾルディック家自らとか?...あり得るね。理由としては実力じゃなくてちゃんと護衛できるかどうかの力を試してるとか。まぁチンピラ同然の奴らなんて怖くもないけど。

 

それにしてもゴンたちを欺くためとはいえ、道化を演じるなどほんと止めてほしい。どこかの変態マジシャンを思い出すから。

 

でも仕方ないとも思っている。多分この事を知ったらキルアはともかくゴンが突っ込んでくるだろう。それで人質にでもなってしまえば面倒なことになる。

 

もちろん速攻で取り戻せる自信もあるが、自分が頂点だと思うほど自惚れてない。上には上がいるのだから、そういう相手を想定して動くのはいたって普通のことだ。

 

それも分かってキルアもそういうフリをしてくれたと思っておいてあげよう。

 

ところでいい忘れていたが、ゴトーたち執事と戦ってから『ケツイ』と念能力を調べていたのだが...どうやら融合して変質していることがわかった。

 

効果が変わったとか性能が下がったとか、そういったマイナスなことが起こったわけではなく、どちらかというとプラスにはなった。

 

外套の中にしまっていたそうびの一つ、『やぶれたノート』を取り出す。これも影響を受けた『ケツイの力』の一つ。

 

念能力を覚える前、FRISKの背後霊てきな立ち位置のとき。つまりは俯瞰的な場所から戦闘を見たときの『やぶれたノート』の効果は、一時的な絶対防御(無敵時間)

 

人間が長く持ち歩いたものには魂が宿るという九十九神の理論がある。これが特に現れたものが『そうび』と呼ばれるものだ。

 

最初に見たときは目を疑ったもので。だって攻撃を受けると同時にノートに吸い込まれてしまうんだから。脱出ポット的な使われ方をしていてビックリした。実際入ってみても何も変わった気がしなかった。それどころか入ったという感覚すらしないのだから不思議アイテムもあるものだなぁ、と思ったぐらいだ。

 

それが変わった結果、どうなったか。言ってしまうと何でも取り込める便利空間になった。...まあ、生きた人間はさすがに無理だけどねー。

 

開いていたノートを閉じて“絶”をしながらゴンたちを尾行をしはじめる。その背後には乾いた石畳の路地裏が広がっていた。

 





この終わらせ方って不穏な空気出る気がするよね。次回、天空闘技場。

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