1話
「んぅ...」
大きく揺れた船内で目を覚ます。嵐に見舞われ宴をしていて騒がしかったが、今では9割以上が船酔いで静かになっていた
(変な夢を見たなぁ)
警戒しながらも寝たはずが思っていたより深く眠っていたようだ。
自分の知らない人たち、のはずなのに何年も苦楽を共にしたような感覚。いまいち分からず首をかしげる
周りを見渡すと特に変わない様子なのは3人で元気の良さそうな黒髪ツンツン、男性なのか女性なのか分からない顔立ちの人、そしてスーツの男性だけだった。
先ほどの黒髪ツンツンは看病、美形はハンモックで睡眠、スーツの男性は雑誌を読んでいる。
嵐のせいで周りには汚物が広がっていたため間違っても転んで服に付かないように座っていた。
周りがこんな有り様なら少しぐらい警戒を切っても大丈夫だろう。...もう一回くらい眠ろうかな
「大丈夫?」
「ひゃあ!」
少し休もうとウトウトしていたら急に話しかけられたので変な声が出てしまった。休んでいた人たちが一斉にこっちを向く。こっち見ないでぇ...
「船酔いとかしてない?一応水持ってきたんだけど」
「だ...大丈夫。ありがとう水貰うね」
どうやら座って下を向いて動かなかったため
船酔いしたと勘違いされて黒髪の少年に声をかけたらしい。
顔を真っ赤にしながら乾いた喉に水を流し込む。さっき驚いたのは単純に声をかけられるとは思ってなかったからである。だって普通こんな格好してる人に声かけないでしょ。
そんなことを考えていると操舵室の扉が開いて船長らしき人物と船員が出てきた。
「今年の客はどうしてる」
「例年通りほとんど全滅です」
「ケッこれで資格とろうってんだから笑わせてくれるぜ」
例年通りってことは毎年こんな感じなのか、と船の心配を私がしていると船長は徐に指を指して数え始めた
「ひぃ..ふぅ...みぃ...4人か。ちったあ出来るようだな」
私と同じように見定めていたのだろう。少年も看病が終わったのか外にでて船長が後を追う。
少しした後船長と少年は操舵室に入り船内アナウンスが響いた。
「これからさっきの倍以上の嵐に突っ込む。
命が惜しけりゃ救命ボートに乗って帰りな」
船長の声に我先にと救命ボートに乗り込む。残ったのは私を含めた4人。
「結局残ったのは4人だけか。名を聞こう」
「俺はゴン!」
「俺はレオリオだ」
「私はクラピカ」
「...リアラです」
ツンツン男子、スーツの男性、きれいな男性私の順で名乗っていく
「お前らのハンター志望理由は?」
「おい、試験官でも無いのに偉そうに聞くもんじゃねえぜ」
確かに試験官では無いだろうけどハンター試験には関わってそうだなぁ。答えておくのが吉と見た。
「おめぇらはどうする?」
「俺は父さんの仕事がどんなのかやってみたくって」
ゴンのお父さんもハンターだったのか。仕事のとき何回かハンターと会ったりしたからその中にいたりしないかな
「私は仕事上で便利になるので」
「おいガキども勝手に答えてんじゃねーよ」
ハンターライセンスがあればハッカーハンターによる情報を買うことが出来るようになる。それは普通には入手出来ないので暗殺者などを調べるのに役に立つ。
「その仕事ってーのは?」
「フリーの護衛やってますよ。ここで会ったのも何かのご縁ですし依頼でしたら二割引きで受けますよ~」
「お前みたいなガキがか?」
そんなことを言うレオリオにイラッときた。おそらく体格から子供であると判断したんだろう。実際当たっているが「子供だから」や「子供なのに」は私の嫌いな言葉top5に入るのである。
しかぁーしここでは感情は表に出さないのだ!体は子供でも心は
「私もレオリオに同感だ」
「レオリオ『さん』だ。人を呼び捨てにしてんじゃねーよ」
「私の志望理由は内面に関わり過ぎているため初対面の相手には話すことは出来ない」
私以外船長が試験に関わっていることに気づいてないみたいだ。助言しようとしたところ船長が口を開いた。
「今年の通過者は2人だけか。オイ!こっちの2人は不合格で連絡しとけ!」
「「は!?」」
「まだわかんねぇのか?ハンターになりてぇ奴らは星の数ほどいる。それを俺達みたいなやつが雇われてふるいにかけるんだよ。この船を降りた奴らは既に不合格として連絡してあるから他から行っても門前払いっつー事だ。」
よかったぁ、ここまで言っておいて間違ってたら笑えないしね。
「...で?どうするんだ。話すのか話さないのか?」
船長の言葉に少し思案の表情を浮かべた後、先に口を開いたのはクラピカだった。
「...私はクルタ族の生き残りだ。4年前に同胞を皆殺しにした盗賊グループの“幻影旅団”を捕まえるためにハンターを志望している。」
「ほぉ賞金首狩りか、しかし幻影旅団はA級首だぜ?無駄死にすることになるぞ」
「覚悟の上だ」
クルタ族って言えば確か興奮すると目の色が赤くなる“緋の目”を持っている一族か。なんか親近感を覚えるなぁ。私の目も普段は黄色だけど頑張れば青くさせる事ができる。でもせめて念能力覚えないと文字通り瞬殺されるだろう。かといって蜘蛛と敵対するのもなぁ
そんなことを考えているとレオリオさんの番になり船長が急かす。
「俺か?ご機嫌伺いなんてまっぴら御免だから正直に言うぜ。金だ!金さえあれば何でも手に入るからな!でかい家!良い車!上手い酒!」
「品性は金では買えないよレオリオ」
レオリオさんの額に青筋が浮かぶ。私のこと子供とか言っておいてこの程度で切れるとかウケルー
「...表に出なクラピカ。うす汚ねぇクルタ族とかの血を絶やしてやるよ。」
「!...取り消せレオリオ」
「『レオリオさん』だ。ついてこい」
「望むところだ」
今甲板に出ると嵐の風に煽られるのでは?って思ったけど仮にもハンター試験を受けようとしてるんだから問題ないか。さっき船酔いしてた人?知らない子ですねぇ
「オイまだ話は終わってねぇぞ!」
「船長!想定してた以上に風が強いです!」
「チッ今行く!」
船長まで外にでて揺れる船内でゴンと二人。ついさっき名前知った程度だから何を話せばいいか分からず気まずい雰囲気になる。
「俺達も手伝いにいこうよ」
「あ、うん分かったよ」
外へと繋がる扉を開けた瞬間、強風が吹く
「う...うわあぁぁぁ!!」
「「カッツォ!!」」
その強風で外れた船の部品が船員にぶつかり船の外に投げ出される。クラピカとレオリオは喧嘩をやめ船員を助けようと手を伸ばす。...が一歩届かずその手は空を切る。するとゴンが船から身を投げ、ゴンが船員を掴み、レオリオ達がゴンの足を掴む。
「うおぉぉぉ!!」
しかしこのままでは4人とも船から落ちてしまう。私は服の下に鎖鎌を念能力で具現化させ、鎖をレオリオに巻き付ける
「手、離さないでよ...ね!」
海に落ちる前に引っ張り、救出。ゴンが鼻を打ったらしく簡単な治療を終えると嵐は過ぎていた。
「アホかお前は!俺達が掴んで無かったら今頃オメェまで海の藻屑だったんだぞ!?」
「全く...無謀極まりない」
レオリオの声が聞こえた方を向くとゴンがクラピカとレオリオに捕まっていた。私もそこに駆け寄っていく
「でも掴んでくれたじゃん」
ゴンがそう言うと2人は驚いた表情のまま固まった。そして少し唸ったあと気まずい雰囲気になるが口を開いたのはクラピカだった。
「非礼を詫びよう。すまなかったなレオリオさん」
「なんだよ水くせぇな。レオリオでいいよ、クラピカ。俺の方も全面的に撤回するぜ」
「はっはっは!今の俺は最高に気分が良い。お前ら4人とも責任を持って港に送り届けてやるよ!」
船長の声が響き、最初の試験は終わったのだと確信する。ゴンは船長に呼ばれ、操舵室へ行き、私たちは甲板の上で談笑していた
「そう言やリアラ...だったか。なんでそんな布なんて被ってんだ?」
「あーこれ?特に理由ないけど強いて言うなら...顔バレの防止かなぁ」
私はフリーの護衛にしては有名な方だから顔写真とか情報屋に売ればいくらかにはなると思う。...これを言ったらレオリオ辺りが撮ってきそうなので言わないが
「顔バレを防止するほど有名なやつには見えないけどな」
「失礼な!これでも巷じゃ『冥界の守護者』って呼ばれて...あヤバ」
『冥界の守護者』とはここ数年程で有名になった護衛を専門とする人である。身軽な動きで敵を翻弄、鎖鎌で武器を壊したり縛り上げたりする。
暗殺者であろうが殺さず捕らえ、身長が低いことから老人であるとか、子供だとか色んな憶測が飛び交う中で勝手に付けられた二つ名である。
もちろんその正体はリアラだが、いつも黒い布を被っているので顔が割れてないのが現状である
「はあ?マジかよ」
「いや待てレオリオ、『冥界の守護者』は武器で鎖鎌をよく使うらしい。そして私たちが海に落ちそうになった時に見せた物も鎖鎌で更には彼女の体捌きは間違いなく本物だ。」
「...確かにそうだな。」
アッハハー察しがいいね。でもその察しの良さはここで発揮して欲しくなかったかな!
「で、リアラ?それ取ってくれない?」
「んぁ?あぁうん。いいよー」
二人から「軽っ!」と言われたが別にバラさなければ見せても良いと思ってたし。
代わりに「情報屋にでも売ったりしたら...分かるよね?」と
黒い布についているフードを頭から外し、顔を見せる。現れたのは着ている布と同じほど暗い黒に少し青みがかったの髪色、髪型はショートで目は黄色に輝いている。
「おい野郎共!そろそろドーレ港だ。降りる準備しとけよ!」
「ほら、そろそろ準備しろってさ」
いい加減そうまじまじと顔を見つめられるのも恥ずかしくなってきたので顔が赤くなる前にフードをかぶりなこした。
私の顔をまじまじと見ていた二人は船長の声で現実へ戻ってきたようで私に謝ってから身支度を始めた。
まだハンター試験の選定は終わらない
念能力について
強化系、変化系、放出系、具現化系、操作系、特質系の六つからなるHUNTER×HUNTERの特別な技。
念に目覚めるには
①瞑想などで体のオーラを感じる
②念を纏った攻撃を受ける
のどちらかでオリ主は①で目覚めた。
オーラ=生命エネルギーであり、念とはそれを操ることなのでオーラが枯渇すると動けなくなったりする。習得すれば誰でも使えるようになる
①は長い時間がかかるが“纏”を最初から使えるので安全。②はすぐに習得できるが“纏”を使えないとぶっ倒れるので危険な上に敵意がある攻撃だと最悪死ぬ
念能力の基本(四大行)
“纏(てん)”
常に流れ続けるオーラを自分の周りに留めること。これが出来ると普通は垂れ流しなオーラを必要以上に使わなくて済むので寿命が長くなったり、殺気を乗せたオーラを防げたりする。
“絶(ぜつ)”
体外に出るオーラをゼロにすること。気配を消せたりオーラの回復が速くなったりするが、防御も出来ないのでこの状態で攻撃されると“纏”よりダメージを受ける。
“錬(れん)”
オーラを練っていつも以上のオーラを出すこと。攻撃力も防御力も上がるが、その分速く消耗することになるので疲れる。覚えたてだと3分も持たないが限界までやり続けることで時間が伸びる
“発(はつ)”
系統別に能力を作ること。念能力の集大成で強力なものが多く、これがあるから実力に差があっても勝敗は分からない。
メモリ
念能力を作る上での容量的なもの。
シンプルなほどメモリの消費が少なく、複雑なほど消費が激しい。
制約と誓約
制約は自分の念に縛りを課したりすること。破ると念能力が発動しなかったり、効果が弱くなったりする。縛りが難しいほど効果が上がったりメモリの消費が抑えられたりする。
誓約は破った時の罰を作ること。自分自身を犠牲にするので制約より効果が高い。罰が大きいほど効果が上がったりメモリの消費が抑えられたりする。
1~4話の試験会場までの道のりは書き直すべきか?
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書き直すべき!
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そのままでもいいんじゃね?
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どっちでも良いから更新しろやァ!
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