Hunter×tale   作:カルカルパッチョ

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4話

「ここから先は俺だけで案内するよ」

 

陸地につくと(ゴンに聞いたところ)凶狸狐の旦那さんの方が前に出て砂漠辺りに住んでる民族みたいな格好の人に化けた。

 

あれって毛皮が服にも化けてるのか、化けた時に出た煙の中で早着替えしてるのか分からないな。向かう途中で聞いてみたら企業秘密って言われちゃった。

 

この議論が思ってた以上に盛り上がり、気付いた時はナビさんに「そろそろ着くよ」と言われたときだった

 

「ツバシ町2-5-10は向こうの建物だね」

 

そう言いながら指差した所には荘厳な建物...の向かいにある定食屋であった。

 

いやもうなんと言うか中に入っても完全に定食屋。関係ない人もいるし。ナビさんが言うにはそう思えないからこそ良いらしい。

 

おっと一般客からも出来るだけ目立たない用にフードだけでも外しておかないとね。

 

「へいいらっしゃ~い。ご注文は?」

 

「ステーキ定食」

 

野菜を炒めてる(おそらく)店主の顔がピクッと反応を見せしっかりこちらを見据える。

 

「...焼き方は?」

 

「弱火でじっくり」

 

「あいよー。お客さん奥の席へどうぞ!」

 

店員に連れられ奥の扉を開くと人数分のステーキ定食があった。ナビさんが帰り際にダイヤルを回すとエレベーターのように部屋ごと下に降りていった。

 

...うん普通に美味しい。試験前の最後の晩餐的な物なのかな?毒は入ってなくて良かった。あれ耐えれるけど気持ち悪くなるんだよねぇ。

 

おっと危ない、もしかしたら受験者の中に念能力者がいるかもしれないから“纏”は解いておこう。ついでにみんなのオーラに合わせれば目をつけられる事は無いだろう。...あとはうっかり『冥界の守護者』とバラさなければだね。

 

途中、レオリオとクラピカがハンターについて語ってたけど興味が無いのでスルーしてた。

 

チンと到着したことを知らせる音が鳴る。扉が開かれた先には数百ほどの受験者だった。その全員がこちらに視線を向けるがすぐに興味を失ったのか前を向いた。

 

受験者たちに気圧されたのか、レオリオとクラピカは冷や汗をにじませる。

 

「一体何人くらい居るんだろうね?」

 

「君たちで406人目だよ」

 

ゴンの質問に答えたのは試験官ではなく⑯のナンバープレートを着けた小柄な男だった。

 

「よっ、俺はトンパ。35回も受けてる言うなれば試験のベテランさ」

 

35回って事はその分落ちてるってことだよね。わざとかもしれないけど試験によっては本当に足りなかったのかも。

 

会場にいたハンター協会の人から406のナンバープレートを受け取り、周囲をぐるっと見回す。

 

ざっと見た感じ警戒すべきなのは2人。ピエロの格好した奴と顔に針を刺している不気味な男。どっちもかなりの実力者だ。一般人カモフラージュは正解だったかもしれん

 

「おっとそうだ、これはお近づきの印に。お互いの健闘を祈ってカンパイだ」

 

そういってトンパがジュースを渡してくる。うーん表面を取り繕っても悪い顔が滲み出てる。確実に中に何か入ってるね。

 

ゴンが何も警戒せずにジュースを口に含むとすぐに吐き出した。

 

「おじさん、これ古くなってるよ。味がヘン!」

 

「え、あれ、おかしいなぁ~?」

 

おおぅ、マジか。たぶん無味無臭の毒か何かだろうけどそれ見破るのか。

 

「あっ、レオリオとクラピカ。それ捨てるならちょうだい」

 

「ん?別に良いがよ、何か入ってんだろ?」

 

「大丈夫大丈夫」

 

中に何が入っていても問題ないしね。そこら辺は師匠にいやと言うほどやられた。加減は絶妙に上手すぎて最大限の苦痛を味あわされたけど、そのお陰で毒の種類を判別出来るようになった。

 

二人から半ば強引に受け取り、ジュースを喉に流し込む。トンパは表には出さないがこれで一人落ちたといった感情が見えている。

 

「うーん。このくらいならまだ弱い。もっと本気で殺す毒かと思ったんだけどなぁ」

 

トンパが初めて反応を見せビクッと体を震わせる。相手がしてるんだ。こっちも試験に出れなくなるくらいの恐怖を植え付けられる覚悟はあるんだよね?

 

「相手は選んだ方がいいよー。じゃなきゃ...死んじゃうからね」

 

殺気をトンパだけに絞って出す。すると腰を抜かし首を何度も触りながら困惑の表情を浮かべる。

 

ジリリリリリリリリリリリリリリ

 

突然、けたたましい目覚ましのような音が会場に響く。音の方向に顔を向けると独特なデザインの音源とそれを持ったスーツ姿の男性がいた。

 

男性が手を翳すと音が止みハンター試験の開始を告げる。

 

「...さて、一応確認いたしますがハンター試験は厳しいものであり運や実力が伴わなければ怪我や死の危険性があります」

 

「それでも構わず受けたい。という方のみ、ついて来て下さい」

 

ゾロゾロと道なりに進んでいく試験官の後ろについていく。

 

「承知しました。406名全員参加ですね」

 

その声が聞こえたと同時に前の人たちが少しづつ歩くペースを上げていく。どうやら試験官が早歩きし始めたようだ。と言っても走らないとついて行けないくらい早いのだが。

 

「申し遅れました、一次試験担当のサトツと申します。これより二次試験の会場へと案内致します」

 

「一次試験の内容は私についてくること。場所や時刻についてはお伝えできません。ただ私について来て頂きます。」

 

ついて行くだけ...ねぇ。どこまで続くのか、何時まで続くのかって言うのは精神疲労が出てくる。

 

ゴンたちとちょっとした会話をしていると後ろからガーという音とともにスケボーに乗った少年が私たちの前に出てきた。

 

...見たことあるな、こんな感じの子供。水色の髪で私と同年代だった気がする。少し雰囲気が違うし暗殺一家だったはずだからよく似た別人か。

 

「おいちょっと待てガキ!反則じゃねぇーかオイ!」

 

「俺?何で?」

 

「何でっておま...これは持久力のテストなんだぞ。それじゃあテストにならないだろ」

 

レオリオが少年に突っかかるー!しかぁーし対する少年、特に気にしていないようだ!

 

「レオリオ、違うよ。試験官はただついて来いって言っただけだもんね。」

 

「ゴン、おめぇはどっちの味方なんだ!?」

 

「怒鳴るなうるさいぞ。テストは原則持ち込みOKなんだよ」

 

「ぐ...」

 

ここでゴンとクラピカによる援護射撃ー!レオリオ選手、完全に沈黙ー!

 

さてと下手な実況は置いといて、そろそろ本当に別人なのかを確かめねばなるまい。考えてる中でふと視線を感じたので目を向けると少年と目があった。

 

「ねぇ君たち、年いくつ?」

 

「もうすぐ12歳!」

 

「私も今年で12歳」

 

て言うかゴンと同い年だったのか。少し間を置くとスケボーを脇に抱え「俺も走ろっと」と自分の足で歩き始めた。

 

「オレ キルア」

 

「げぇ、やっぱり...」

 

最悪だ。まさかハンター試験でゾルディック家と会うなんて...

 

ゾルディックは暗殺者の一家。法外な値段ではあるが仕事は完璧にこなす。私もあいつらに追われたり、逆に追ったりする事も少なからずある。

 

そんなだからゾルディック家とはほとんど顔見知りである。もちろんキルアのことも。

 

「なんだよお前、人の名前聞いた瞬間嫌な反応しやがって」

 

「あーごめんごめん。私、リアラ」

 

「俺はゴン!」

 

ここで暗殺者と言うのは多分よくないだろう。交流の機会は奪わない方が良いに決まってるのだ。

 

その後、レオリオのことをオッサン呼びするキルアによりレオリオが10代であることが判明。大声で話している内にクラピカは前の集団に混じってしまった。

 

 

 

 

─数時間後─

 

私たちは今、サトツさんの真後ろにいる。途中から通路ではなく階段になったのだが、明らかに他の人がペースダウンしていたので抜かすのは難しくなかった。

 

「いつの間にか先頭まで来ちゃったね。」

 

「うん、だってペース遅いんだもん。こんなんじゃ逆に疲れちゃうよなー」

 

...キルアよ、それは後ろの人への挑発なのかい?ほら、後ろから舌打ちが聞こえてくるよ

 

「オイ!見ろ出口だ!」

 

向く方向をゴンたちから正面に変えると、確かに光が射し込んでいた。まさかこれで一次試験終わり?な訳ないか。

 

外に出ると広がっていたのは広大な沼地だった。少しそこで待っていると地下通路の出口へと徐々にシャッターが降りた。

 

これでも女だから沼地とか嫌なんだけど。泥が跳ねて服に付いたらどうしてくれるの?仕方ないから“纏”をして泥が付かないようにするけどさぁ...

 

ぞわぁっと急に気持ち悪いオーラが背筋を撫でる。勢い良くその方向を振り返るとピエロの格好の変態が恍惚とした笑みでこちらを見ていた。うっわ最悪...目ぇつけられた。

 

急に反応し、全力で嫌な顔をしてるだろう私にゴンがどうしたの?と聞いてくるがピエロのせいと返しておいた。

 

「ヌメーレ湿原、通称:詐欺師の(ねぐら)。ありとあらゆる方法で標的を騙し捕食する。騙されることないように私の後を着いてきて下さい。」

 

「ウソだ!そいつはウソを吐いている!」

 

全員に聞こえるように傷だらけの男が叫ぶ。左手にはサトツさんそっくりのヒョロっとした表現が合うような猿を持っていた。

 

「オレが本物の試験官だ!この猿は人面猿といって人肉を好むが、手足が細長く非力だ。そこで人に扮し湿原の生き物と一緒に獲物を生け捕りにする気なんだ!」

 

はい、ダウトー!非力ならどうやってここまで走ってこれるのさ。サトツさんは“纏”してたから分かるけどこの人はしてないし、その『非力な人面猿』にそこまで傷を負わされる試験官って本当にハンターですかァ?

 

考えている最中にヒソカから敵意を放たれたと思って顔を向けるとトランプに“周”を使いニセ試験官とサトツさんに投げてきた。ついでに私にも投げられた。

 

案の定、ニセ試験官はなす統べなく顔にトランプが深々と刺さりサトツさんは全て指の間に挟み防御していた。私はと言うと全て叩き落としてビリビリに破いてやった。

 

いやサトツさんの方より私に投げた数が多いのは何で?只の挑発ですか、さいですか。

 

ニセ試験官が死んだとほぼ同時に人面猿がそれを横目で確認し、一目散に逃げ出した。もちろんヒソカによるトランプが頭に刺さって動かなくなったが。

 

ヒソカが猿に追撃すると同タイミングで投げられた倍の数になったトランプを投げ返したが簡単には取られてしまった。

 

「くっくっく、そっちが本物だね 試験官は審査委員会から依頼されたハンターが無償で任務に就くもの♠️我々が目指すハンターがあの程度の攻撃を防げないはずがないからね♣️」

 

いや明らかにサトツさんが本物なの分かってたよね?分かってて試そうとしたからトランプの数が多いんだよね。そしてそれより多い私にはどうしろと言うのだろうか

 

そんなことを考えていても会話は進む

 

「誉め言葉として受け取って置きましょう。しかし次から私に対する攻撃はいかなる理由でも反逆と見なし即失格にします。よろしいですね?」

 

「ハイハイ♦️」

 

流石のヒソカも失格にはなりたくないようだ。いやもう早く失格になってくれと思ったのは私だけじゃないはずだ

 

「では改めて二次試験会場に行きますか」

 

二度目のマラソン大会が始まったのは言うまでもない。

1~4話の試験会場までの道のりは書き直すべきか?

  • 書き直すべき!
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  • どっちでも良いから更新しろやァ!
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