2年F組 八幡先生   作:陽陰 隠

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自分でも何を書きたいのか分かんなくなってきました。ぴえん。


斯くして、彼女は歩き方の教えを乞う。

教員になるための道のりというのが、かなり険しいことを知っているだろうか。

 

高校教師を例に挙げるとするならば、まず大学でかなり多めの単位の取得、自分のなりたい教科の免許取得、実際に高校で教壇に立つ教育実習をし、その後、各自治体で教員採用試験に合格する。

 

文字に起こしてしまえばこんなものだが、実際めちゃくちゃキツイ。なにがキツイって単位の量。一年目から計画的に時間割を組んでいかないと相当厳しいのだ。さらに教員採用試験。自治体によって変わるが、倍率が大体7~8倍と狭き門なのである。

 

要するになにが言いたいって、新卒で合格した俺は凄いってことなんだよね!

 

「八幡、何でそんなキモい顔してるの?」

「そうよ八幡、留美さんで良からぬ妄想をするのはやめなさい」

「いやしてねぇよ。ちょっと自分の才能に陶酔してただけだ」

 

改めて自分の偉業を振り替えっていると、無意識につり上がっていた口角を彼女たちに咎められてしまった。ルミルミでそういうの想像しちゃうと罪悪感で死にたくなるから絶対しないんだよなぁ......。

 

てか、うわぁこいつキモ...みたいな顔で見るのやめてね?二人とも顔が整ってる分、結構心にくるからね?

 

そんな俺の願いが通じたのか、二人とも何事もなかったように話し始めた。

 

「で、留美さんは教員免許はまだ取っていないのかしら?」

「うん、でももう少ししたら教育実習に行くことになってるんだ」

「確か、教育実習は自分の母校に行くのよね?」

「うん、だから総武高校に行くんだけど......」

「ちょっと待って?八幡それ初耳なんだけど」

 

いきなり留美の口から出てきた俺の勤務先の名前に動揺が隠せず、思わず声を被せて話を遮ってしまった。留美が総武に来るとか聞いてないんだけど?初耳すぎて林先生かと思ったわ。

 

すると、俺の驚いている様子に疑問を持ったのか、留美が首をこてんと右に傾け、うーんと声を出しながら考え始めた。何この子可愛いんですけど。

 

「......八幡には言わなかったっけ?」

「いや言ってるもなにも、教師志望だったことすら今日初めて聞いたんだが......」

「そうね、私も驚いたわ......」

 

初めて聞いたのは雪乃も同じだったらしく、本当に少し驚いた様子を見せている。てか誰にも言ってなかったのね。これで俺だけ聞かされてなかったとかだったら泣いてたかもしれないから安心したわ。

そっと一人胸を撫で下ろしていると、留美が何かを思い付いたような表情をした。

 

「じゃ、じゃあサプライズみたいな感じだね!」

「今言ったのだから意味がないでしょう......」

「え?あ、そっか」

 

何を言い出すのかと思ったら、想像以上にアホみたいなことを言い出した。これにはさすがの雪乃も、呆れたと言わんばかりに眉間に手を当て、はぁ...と一つため息を吐いた。何か段々ルミルミが由比ヶ浜に見えてきたぞ......。

 

「ま、まぁそれは置いといて。八幡、そういうことだからよろしくね」

「はぁ、まぁ良いけどよ......」

 

留美が言葉を発する度に、言動の端々から少しずつかつての由比ヶ浜と同類のオーラが見え隠れしてきてしまっている。何か若干先行きに不安を感じてきたぞ......。大丈夫なんですかね、マジで。

 

× × ×

 

「......ふぅ。ちょっと休憩にしましょうか」

「おう、そうだな。流石にちょっと疲れたわ」

「はぁぁぁぁ......疲れるぅぅぅぅ......」

 

試験勉強やレポートをやっているうちに、かなり時間が経っていたらしく、それに気づいた雪乃が休憩を提案した。それを合図に、留美がソファーへとダイブした。てかルミルミ、それはちょっと女の子が出して良いような声じゃないわよ?

 

そんな留美だが、やはり不安を感じるのか、表情に少し曇りが窺える。

 

「......はぁ、ほんとにこんなんで大丈夫かなぁ......」

「......まぁ、なんとかなんだろ。なんせ俺が一発で合格してるくらいだし」

「あなたが言うと、本当に簡単そうに聞こえてくるから不思議よね......」

 

こんなことを言ったところで、留美には気休め程度にしかならないとは分かっているが、それでも少し肩の力を抜くだけでかなり変わってくるものである。ソースは教育実習前日の俺。

 

「まぁ、そんなに気負い過ぎるなよ。別に一発合格じゃなきゃいけないなんてことは無いんだ。諦めなきゃいつかなれるだろ。知らんけど」

「途中までは良かったのに最後の一言で台無しになったし......。でも、なんか元気でたかも。やっぱ腐っても現国教師だね!」

「お前も最後で台無しにしてんじゃねぇかよ......」

 

そんなことを言い合いながら、少し覇気の戻った留美の表情を見て、内心ほっと一息つく。

 

本当に、良い意味で留美は変わったと思う。結局、千葉村の一件がプラスに作用したのかどうかは分からないが、少なくとも何かのきっかけにはなったのだろう。クリスマスイベントのときは内心焦り散らかしたが、結果オーライというやつだ。

 

それもこれも、留美本人が変わる努力をしたのだろう。昔は俺も否定した変わるという行為も、今では一つの手段として認めざるをえなくなっている。なんせ身近なところでプラスになる実例が出てしまったのだから。

 

そんな努力を行えるのだ。教育実習も教員採用試験も、そのお得意の努力で乗り越えることができるだろう。だから、俺たちはそれを見守り、支える。それがかつての奉仕部の理念であり―――教師の仕事だからだ。

 

「じゃあ、そろそろ再開しましょうか」

「お願いします!」




ルミルミ編二回目です。段々ルミルミの面影が薄れていってるような気がしますが、気にしたら負けだと思ってます。だって成長したルミルミ難しいんだもん!
それと教員採用試験云々なんですが、マジで詳しくないので、どこかおかしい所があったら教えていただけると有り難いです。お願いします。

ということで、感想・評価等お願い致します!励みになります!モチベも上がって万病に効きます!......多分。
では、また次回でお会いしましょう。
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