遊☆戯☆王ARC-V 異世界を引き寄せる少年   作:ボルメテウスさん

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取り戻せ、ワクワク

「はぁ」

 

あの勝鬨のデュエルから数日、いよいよ舞網チャンピオンシップがもうすぐ始まる。

 

それに備えているが、どうもいまいちすっきりしない。

 

「何かあったのか、勝遊」

 

「えっ何がだ?」

 

そんな俺を心配してか、遊矢は声をかけてきた。

 

「いや、お前がデュエルに対してあんまり興味なさそうな様子だったか」

 

「そうだったのか?

どうなんだろう」

 

これまで行われたデュエルははっきり言って、どれも興奮していたはずだ。

 

そのはずなのに、俺はどこか上の空のようだ。

 

「なんだか、この前から変だぞ」

 

「変かもな」

 

俺自身もよく分からずに答えてしまう。

 

「やっぱ、あの時のデュエルの事を気にしているのか」

 

その言葉と共に、俺は頷く。

 

「デュエルを楽しむはずなのに、あの時のデュエルだけは」

 

「そうだよな、俺もあの時のデュエルだけ、なんか何時ものお前じゃない感じがして、正直怖かった」

 

「あぁ、けど、どうしても許せなかった。

あいつが、あいつらがデュエルを馬鹿にするような行動に」

 

その言葉と共に、俺はゆっくりと画面を見る。

 

「それであんな人を傷つけるようなデュエルを、俺がやるのは間違っている」

 

「あぁ、だけど勝遊がやりたかったデュエルはもう分かっているだろ」

 

その言葉に俺は少し笑みを浮かべる。

 

「あぁ、かもな

 

その言葉と共に、既に始まろうとしていた次の試合に俺は目を向ける。

 

「それじゃ、行ってくるぜ」

 

「あぁ」

 

そのまま俺はアクションデュエルフィールドに降り立つ。

 

「お前が切札勝遊か」

 

「おぉ、俺は大野内 正人だ。

社長から聞いていたぜ、俺と似たような戦い方をしていると聞いていたから楽しみにしていたぜ!」

 

「そうか、だったら、俺も楽しまないとな!!」

 

その言葉を聞いて、先程までの憂鬱な気持ちが少し晴れ、そのままデュエルディスクを展開させる。

 

「「デュエル」」

 

「俺のターン。

俺は仮面竜を召喚し、カードを一枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン、俺はブイモンを召喚する。

ブイモンの効果、このカードをリリースし、手札からエクスブイモンを特殊召喚する。

エクスブイモンの効果でカードを1枚ドロー、さらにこのカードが召喚に成功した為、デッキからスティングモンを特殊召喚する」

 

「青いドラゴンに高い身長の虫?」

 

「両方共レベル4だけど?」

 

「まさかっ奴は」

 

観客が召喚されたエクスブイモンとスティングモンの存在が気になり、ざわざわと騒ぎ始める。

 

「行くぜ、俺はレベル4のモンスター2体でオーバーレイネットワークを構築!

行くぜ、ジョグレス進化!パイルドラモン」

 

その言葉と共に空に浮かんだ2体はそのまま合わさっていき、それと共に現れたのはエクスブイモンとスティングモン、2体の特徴が合わさった新たなモンスター、パイルドラモンがその姿を現す。

 

「エクシーズだって!

まさか、社長から聞いていたけど、まさかそんな奴が出てくるとはな」

 

「まだまだ!

パイルドラモンの効果、このモンスターが特殊召喚に成功した時、相手プレイヤーに500ポイントのダメージを与え、自分のライフを500ポイント回復する」LP4000→4500

 

その言葉と共にパイルドラモンはその腰にある二丁の重機関砲を大野内に向けて放ち、そのライフを削る。

 

「召喚するだけで、削られるとは」LP4000→3500

 

「まだだ、パイルドラモンの効果、1ターンに1度、オーバレイユニットを墓地に送ることで、相手の手札のカード1枚墓地に送り、このカードの攻撃力をターン終了時まで500ポイントアップさせる」

 

「これって」

 

それと共にライフが削られると共に、手札のカードが1枚打ち抜かれ、そのまま墓地へと送られる。

 

「パイルドラモンで仮面竜に攻撃!」

 

同時にパイルドラモンはそのまま銃口を真っ直ぐと仮面竜に向け、放った。

 

放たれた弾丸をそのまま受け、仮面竜はそのまま吹き飛ばされ、爆散する。

 

「ぐっ、だけど仮面竜の効果で、デッキからアームド・ドラゴンLV3を特殊召喚する。!」

 

その言葉と共に召喚されたのは、アームド・ドラゴンだった。

 

だが、LVって、一体何なんだ?」

 

「俺はこれでターンエンド」

 

「俺のターン、行くぜ、アームド・ドラゴンLV3は自分スタンバイフェイズにフィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。手札・デッキから「アームド・ドラゴン LV5」1体を特殊召喚する。

現れろ、アームド・ドラゴンLV5」

 

「なっ」

 

その効果は先程まで俺が使っていたデジモンの効果とよく似ており、それと共に先程まで幼い印象だったアームド・ドラゴンの姿は赤い鎧を身に纏った姿へと成長する。

 

「さらに俺は魔法カード、レベルアップを発動。

フィールド上に表側表示で存在する「LV」を持つモンスター1体を墓地へ送り発動する。そのカードに記されているモンスターを、召喚条件を無視して手札またはデッキから特殊召喚する。

場にいるアームド・ドラゴンLV5をアームド・ドラゴンLV7へと進化!」

 

「また姿が変わったっ」

 

その光景を見ながら、俺は驚きはあった。

 

だが、なぜだろ、これは」

 

「さらに自分フィールドの「アームド・ドラゴン LV7」1体をリリースして、さらにレベルアップ!

現れろ、アームド・ドラゴンLV10!!」

 

それと共に現れたのは、これまで見たアームド・ドラゴンとはまさに別格とも言える巨大なドラゴンだった。

 

「アームド・ドラゴンLV10の効果!

こいつは札を1枚墓地へ送って発動できる。相手フィールドの表側表示モンスターを全て破壊する!」

 

それと共にアームド・ドラゴンから放たれた巨大な黒い弾がパイルドラモンを飲み込み、そのまま俺のフィールドを開けた。

 

「行くぜ、アームド・ドラゴンLV10で直接攻撃!」

 

その言葉と共に放たれた一撃が、真っ直ぐと俺に向かって行く。

 

それは圧倒的な力を見せられているような感覚だが

 

「あぁ、本当に、これが心地良いぜ、だろ、相棒」

 

俺はそう言いながら、アンクリボーに話しかけるように呟く。

 

「俺は手札からアンクリボーの効果。

直接攻撃を受ける時、このカードを墓地に送る事で墓地にあるモンスターを一体、特殊召喚できる。

現れろ、パイルドラモン!!」LP4500→5000

 

その言葉と共に、俺の前に現れたパイルドラモンはそのまま俺の前に現れ、アームド・ドラゴンの攻撃を受け止める。

 

「ぐっ、特殊召喚する度にダメージを受けるのは厄介だな、だが、それでも問題なく倒せるぜ!!

アームド・ビッグ・バニッシャー」LP3500→3000

 

その叫びと共に、パイルドラモンはそのまま踏み潰された。

 

だが

 

「バトルフェイズ終了時、手札のクリボーンを墓地に捨て、墓地にいるパイルドラモンを再び特殊召喚する」LP5000→5500

 

「何度でも蘇るのか、だけど、そいつでは俺のアームド・ドラゴンは倒せないぜ!

カードを1枚伏せて、ターンエンド」LP3000→2500

 

ライフはどんどん削られているはずだが、大野内はまるでデュエルを楽しむように笑みを浮かべる。

 

あぁ、そうだよな、それがデュエルの楽しさだよな。

 

どのデュエルも確かに大切だし、俺はあのデュエルで、少し鬱になっていたかもしれない。

 

けど、違うんだ。

 

「デュエルは楽しい。

それは間違いでもなんでもない!!」

 

その叫びと共に、俺はデッキに手を伸ばす。

 

「俺のターン、ドロー!

行くぜ、俺はRUM 目覚し究極の力を発動する!」

 

「ランクアップマジックだとっ」

 

俺の声に合わせるように、後ろで誰かが叫んだが、俺は気にせず、そのまま発動する。

 

「自分フィールド上の「モン」と名のつくXモンスターを1体選択する。

EXデッキに存在するそのエクシーズモンスターの倍のランクを持つエクシーズモンスター1体を、X召喚扱いで選択したモンスターの上に重ね特殊召喚する。

俺はパイルドラモンを究極進化!インペリアルドラモン!

 

俺の声に合わせるように、RUMから現れた青い竜はそのまま真っ直ぐとパイルドラモンに向かって、飛び、その姿は黒金の装甲に赤い翼と白いたてがみを持ち、背中には巨大な砲台を持つドラゴン、インペリアルドラモンへと姿を変える。

 

「インペリアルドラモン、まさかランクアップまで」

 

「あぁ、だけど、まだだ!

自分フィールド上に存在するランク8の「インペリアルドラモン」と名のつくXモンスター1体の上に重ねることでエクシーズ召喚扱いで特殊することができる。

インペリアルドラモン、モードチェンジ!ファイターモード!!」

 

その言葉を受け、インペリアルドラモンはそのまま姿を変え、人型へとその姿を変える。

 

「ランク10っ!」

 

「インペリアルドラモンの効果。

このカードのエクシーズ素材に「インペリアルドラモン」と名のつくカードがある時発動することができる。

相手フィールド上のモンスター1体を破壊し、その攻撃力分のダメージを相手プレイヤーに与える!」

 

「あぁ、来いよ、アームド・ドラゴン!」

 

既に効果を発動し、止められない。

 

それを分かった大野内だが、最後まで勝負を止めるつもりはないのか、アームド・ドラゴンに声をかける。

 

それに合わせるようにアームド・ドラゴンの手はエネルギーが溜まり、それに合わせるようにインペリアルドラモンも構える。

 

「ポジトロンレーザー!」「アームド・ビッグ・バニッシャー!!」

 

それと共に放たれた一撃は大地を裂き、アクションフィールドの地を裂き、全てを白く染める。

 

やがて、光は収まると共に、そこには全てが無くなっていた。

 

「次は負けねぇぞ!」LP2500→0

 

「あぁ」

 

それと共に会場は静まっていたが、同時に大きな歓声が覆い隠した。

 

その中で

 

「まさか、エクシーズを、しかもランクアップだとっ」

 

俺に対して、驚きを隠せない声。

 

「エクシーズ、それもあれ程の奴ならば」

 

俺を狙う声。

 

それらがもうすぐ交差する事を、俺はまだ知らない。

 

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