遊☆戯☆王ARC-V 異世界を引き寄せる少年 作:ボルメテウスさん
期待していた方々、申し訳ございません
ゆっくりと目を開く。
周りを見れば、そこに広がっているのはこれまで見た事のない光景だった。
まるで宇宙を思わせる壮大な空間だが、その空間に一際目立つのは3つの光だった。
「ここは一体」
「気づいたか」
そう、俺に話しかける声に気づき、振り返る。
そこには玉座に座る存在であり、身体は黒い鎧を身に纏っており、その存在の事を俺は知っていた。
「オーマジオウ」
俺が持つK・HEROの中でも最強の存在だが、未だに使いこなせない存在。
だが、なぜ、夢の中で彼がここに
「それは戦いが激化し、お前の力が少しずつだが覚醒してきているからだ」
「えっ」
次に聞こえたのは、空を覆う程の赤いロボットだった。
「ゲッターアークっ」
それは俺が持つゲッターの一体という事は知っているが、その存在は一緒にいるオーマジオウと同等の力を感じる。
「お前も気づいているはずだ。
覇王によって目覚めた力、それは我らを世界に呼び寄せ、そして使う事が」
それに同意するように現れたのは、漆黒の鎧を身に纏い、オーマジオウとはまた違うモンスターだった。
「アルファモン」
そう、俺を囲むように現れた彼らに対して、俺は少し落ち着きを取り戻すように深呼吸をしながら、向かい合う。
「それはまぁ、分かるよ。
けど、なんでこの夢の中で現れたんだ」
「決戦の時が近づきつつあると言う事だ。
お前が目覚めた力はいずれ世界を滅ぼす存在との戦いに必要になる」
「だが、その為に呼び寄せる俺達もまた、世界を滅ぼす要因にもなる」
「そうなのか?」
未だに俺はオーマジオウやゲッターアークにアルファモンの事を知らないが、彼らがそんな事を望んでいるとは思えず、首を傾げる。
「さぁな、世界を滅ぼす要因は、思わぬ所にある。
それに善意があるのか、悪意があるのかも関係なくな」
「まぁ、そうだよな」
そうして、話している内に少し緊張が解け、ゆっくりと宇宙を見つめる。
「なぁ、俺の力って、どこまで広がっているんだ」
「それは我らも分からない。
覇王によって、覚醒したその力は我らにとって未知な力も引き寄せる」
「だったら、希望もあるという事か」
その言葉は俺をぎゅっと拳を握り締める。
「今、あるのが原因で世界が滅びるんだったら、もっと色んなのを引き寄せる。
それを使えば、もしかしたら防げるかもしれない」
「それが原因で滅びる可能性もあってもか」
「可能性だからね。
何も分からないで、終わるよりも全然良いよ」
「そうか、その考えが間違いがない事を祈っている」
その言葉と共に目の前の光景がゆっくりと歪んでいく。
「あれ?」
「そろそろ時間のようだな」
「次の開拓の時、楽しみにしている」
その言葉を最後に、目の前の景色は暗転した。
同時に目を覚ますと、そこには元の部屋だった。
「目が覚めたか」
「セレナ、帰ってきていたのか」
「まぁな。
それよりも、さっきまで凄い汗をかいているようだが」
「まぁな、少しな。
それよりも、次の試合って、もうそろそろだよな」
「まぁ、そうだが」
「だったら」
俺はそれと共に次の試合に使うデッキを手に取る。
「さぁ、今日もやるか」
その一言と共に、俺はゆっくりとデュエル場へと向かう。