王道を征く〜FINAL・FIRST〜   作:除外音

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最近(結構前)、異世界転生が流行っていますよね。なので逆に王道ファンタジーが書きたくなってきた所存です。
にしてもこの短期間で小説の数増やし過ぎた…



愚かなモノ〜プロローグ〜

「ハッハッハッ!我々魔王様直属の魔大帝、原核騎士団(ルーツナイツ)に!本当に勝てるとでも思っていたのかぁ!!」

 

「ぐぅ…くそう!何故だ何故だ!何故勝てない!」

村では一番だった筈の俺が負けるなんてありえないのだ。

 

「愚かなぁ!我らに傷一つ付けられぬお前に、そんなアホウな自信があったとはな!!」

 

コイツは魔王の部下であり第一の魔大帝、吸血龍-銀鎧(シルヴァーアーマー)。自信たっぷりの龍で、襲われた街の隣の街まで声が聴こえる程声が大きい龍。身体の鱗が融銀の鎧(アンドーユ教にでてくる邪悪なる者は触れない鎧)に似ている所から付けられた名前らしい。何故こんな奴にそんな名前を付けたのかまるで分からない。

 

「…本当に愚か…本気で勝てるとでも思っていたの……?」

 

奴は第二の魔大帝、分血蛇-死生蝶(ライフ・フライ)。仲間に自分の血を分け与える所から来た異名で魔王群ではまるで女神の様な扱いらしいが、俺からすれば悪魔以外の何者でもない。戦闘をこよなく愛するらしいのでそういう所は共通点があるかもしれない。

 

「本気でタオヤカ帝国は再教育が必要ですな。分かりやすい実力差にすら気付けない様なモノがつくられているのですからな。やはり先の予定通り王国の民は軒並み魔物に作り変えた方が良いかと。」

 

奴は第三の魔大帝、知皇底-原元笑(ノーレッジ・オリジン)。この世にあるモノは全て暗闇から産まれてきたと信じ、闇を否定する者を消そうと企んでいる。笑う事は闇がくれた大いなる遺産という持論がある。俺には良く分からない。顔が黒い水晶の様な球体だ。

 

「静まれ。我が配下共。」

あの魔大帝達が一斉に跪く…。

 

「ハ!」

馬鹿な。

 

「愚かな者達よ。我の言葉に耳を傾けよ。」 

 

「ハ!」

俺を一瞬で倒した奴らが跪く相手だと…?

 

「さて…人間よ。お前はこの玉座の間に急に飛ばされた時、どう思った?困惑したか?」

 

奴が魔王……!

 

「困惑より怒りだ!何故俺の村を襲った!侵略するなら他に良い場所があった筈だ!こんな土壌も悪く悪天候な日の方が多い取るに値しない様な土地を!なんで襲った!俺が頑張って生きてきたのに!」

 

「だからだ。」

 

「…なに?」

 

「なんだ、わざわざ細かく説明しないと分からないのか?…面白いからだ。努力して生きてきたからこそ報われると思い込んできた愚かな者達だからだ。あの手が無くなっても神に縋っている時の顔!実に素晴らしい!神という唯の作り物に乞う愚かな姿!私達が何か悪い事をしたのかという顔!う〜む……実にいい。」

 

奴が惚悦した表情で語る。目障りだ。

 

「俺に銀鎧なんて異名を付けた奴も気になるぜぇ!。なんで救世主様が付けた鎧の名前を俺につけるんだろうなぁ!もしかして?俺様を?救世主様と勘違いしてんのぉ!?笑えるぜぇ!」

 

「黙れ。シルヴァーアーマー。」

 

「魔王様まで何言ってるんだよぉ!」

 

「黙れ、三度は言わん。」

少し笑いながら魔王は言う。それに釣られたのか他の奴らまで笑いをこぼしている。

俺はそんなに気にならない存在なのか!

残る力で思いきり(魔王)の首に斬りかかる。

 

「キサマらああァァァ!!!」

 

「ふふ、今は生かしておいてやる。もっと強く!もっと残忍になってから帰ってこい。手厚く出迎えてやろうではないか?さらばだ。

       『ナガイ』*1 フハハハハハハハ!」

 

「クッ、クソがアァァァ!……」

 

身体が青い光に包まれ、意識は途絶えた。

次に目を覚ました時にはあの燃えていた俺の村の残骸の上だった。

 

 

 

Tips:アンドーユ教とは、かつて存在した邪竜を討伐したアンドーユの教えを広める宗教。その教えとは、「剣を持たないものにも拳あり」である。真の意味を理解している者は少ない。

*1
対象が凄まじい距離を移動する魔法。行き先は発動者がここからどの方向にどれだけ移動するというのを計算しながら発動しなければならない。その為戦いの最中に発動はまず(普通なら)行えず、また多大に魔力を消費するので専門の店以外では使われない。




あれ?王道ファンタジーの始まりはこんなだったっけ?
という事で始まったこの物語、主人公はどの程度成長できるのか!?
読んでくれた人に幸あれ!
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