追放王女~予言で「国を滅ぼす」と言われたせいで、瘴気渦巻く谷底に捨てられた件~   作:青いカンテラ

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21/07/12 スレ内容に一部加筆。


第一章:追放王女、ゼッツボーの谷から出んとする。
1スレ目/1


 この世界に神はいない。あるいは、神なるものは不運な人間を見て見ぬふりをするろくでなしだ。

 たった16年ほどしか生きていないアリスだが、それは彼女の短い半生の中で得た数少ない気づきの一つだった。

 

 逃げられぬように両手に嵌められた木の枷が、アリスの白く柔らかな肌と擦り合って痛みを生じさせている。きっとこの枷を外して肌を見れば、赤くなっていることだろう。

 

 なぜ、なぜこんなことになってしまったのか・・・。いまから自身を呑み込む底の見えぬ深い深い渓谷、断頭台の代わりであるゼッツボーの谷へと一歩また一歩と足を進めながら、自問自答する。

 

 わかっている。予言されたからだ。ディストピー王国第一王女であるアリスは将来、この国を滅ぼす魔女になるのだと。

 元より魔法の使えぬ落ちこぼれである。ゼッツボーの谷へと捨て、亡き者にしてしまったところで問題はない・・・王宮のものたちはそう判断して、そこからは早かった。

 

 予言がなされてより一週間と経たぬうちに、アリスはディストピー王国の隣国ユートピー共和国との国境の境に位置する忌み地、ゼッツボーの谷へと連れて来られていた。

 

「・・・ああ、ロクでもない人生、でしたわね・・・」

 

 底の見えぬゼッツボーの谷の縁に立ったアリスは、そう自嘲する。振り返れば、いいことなどほとんどなかった。

 魔法の使えぬ落ちこぼれ。王家の面汚し。そう罵られ、冷遇されて、挙句の果てには「国を滅ぼす魔女」と来た。

 

 自分はなんのために生まれてきたのか。じわり、と目尻に涙がにじむ。死を前にして、アリスは静かに涙を流して、けれどそれを悟られまいと、大口を開けた谷底へと身を躍らせた。

 

 

 

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

1:以下、名無しの転生者に代わりまして。

スレタイ通り。なんか追放されてたっぽい。

 

はぁマジ(´・ω・`)

 

2:以下、名無しの転生者に代わりまして。

 

3:以下、名無しの転生者に代わりまして。

どういうこったよ

 

4:以下、名無しの転生者に代わりまして。

>>1

開幕詰んでて草。谷底生活も楽しいかもしれんないゾ

 

5:>>1

楽しいわけがないんだよなあ・・・。谷底だぞぉ、谷底ぉ。

光る苔? っぽいのがあるおかげで真っ暗闇ではないとはいえ、薄暗いし空気も最悪なんだぞここ

 

6:以下、名無しの転生者に代わりまして。

>>5

まあまあ、どんなところでも住めば都という言葉もあるでな

 

7:以下、名無しの転生者に代わりまして。

>>5

国を滅ぼす存在だと予言されて追放されてて草生えるんですわ

 

8:>>1

>>7

なんだとぉ・・・?

 

こんなことなら、前世で追放モノ履修しとくべきだったな・・・。ぬかったわ

 

9:以下、名無しの転生者に代わりまして。

現在進行形で瘴気渦巻く谷底にいるのに余裕だなおい

 

10:>>1

まあ、落ちた衝撃で存在しない記憶(前世)が溢れてきたのと、なんか覚醒したレアスキルのおかげで瘴気無効化してるからな

 

11:以下、名無しの転生者に代わりまして。

レアスキルは基本

 

12:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ああ、イッチは記憶混合型なのか

 

13:以下、名無しの転生者に代わりまして。

しかも性格上書き型と見たね

 

14:以下、名無しの転生者に代わりまして。

つーか、ここまでイッチのスペック晒し無しってどうなってんだよ。さっさとスペック晒すんだよあくしろよ

 

15:以下、名無しの転生者に代わりまして。

スペック! スペック!

 

16:以下、名無しの転生者に代わりまして。

正直、今どきの転生者なんてどいつも似たり寄ったりなスペックしてるけどな・・・

 

17:以下、名無しの転生者に代わりまして。

>>16

せやろか?

 

18:以下、名無しの転生者に代わりまして。

>>16

そうだとも言えるし、そうでないとも言える

 

19:以下、名無しの転生者に代わりまして。

そうだよ(便乗)

 

20:以下、名無しの転生者に代わりまして。

なんだっていいよ。ここでお前らと駄弁れるならな

 

21:>>1

すまんな、少し手間取ったわ

 

22:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ええんやで

 

23:以下、名無しの転生者に代わりまして。

おう、あくしろよ

 

24:>>1

これがおれのスペックやで

 

名前:アリス・アルタイル・ポロロッカ・ネイル・アンダーハート・ドラゴネウス

性別:女

年齢:16歳

出身:ディストピー王国

身分:ディストピー王国第一王女(元)

スキル:魔力変換、使い魔作成

備考:魔法が使えない。

 

【銀髪碧眼で赤いドレス姿の美少女の画像】

 

25:以下、名無しの転生者に代わりまして。

おっほ

 

26:以下、名無しの転生者に代わりまして。

銀髪碧眼美少女キタ━(゚∀゚)━!

 

27:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ほーん。ええやん

 

28:以下、名無しの転生者に代わりまして。

スキルくっそシンプルで草

 

29:以下、名無しの転生者に代わりまして。

なんだよ、結構美少女じゃねえか・・・ふへっ

 

30:以下、名無しの転生者に代わりまして。

名前長いな。王女だしこんなもんか

 

31:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ディストピー王国の五秒で考えましたみたいなくっそ適当なネーミングよ

 

32:追放王女

ちなみにおれが捨てられた場所は隣国ユートピー共和国との国境の境にあるゼッツボーの谷だぞ

 

33:以下、名無しの転生者に代わりまして。

名前くっっっそテキトーじゃねえかお前んとこぉ!

 

34:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ゼ ッ ツ ボ ー の 谷

 

35:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ネーミングセンスゥ・・・ですかねぇ・・・

 

36:以下、名無しの転生者に代わりまして。

 

37:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ディストピー王国やユートピー共和国といった名前の適当さ具合に気を取られて、大半のスレ民はイッチがしれっとコテハン変えてるのに気がつかない

 

38:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ほんまや

 

39:以下、名無しの転生者に代わりまして。

俺は気づいてましたけどね?

 

40:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ウソつけ、絶対気づいてなかったゾ

 

41:追放王女

スキルの簡単な説明しとくぞ。まずは魔力変換だが、これは触れたものを魔力に変換して取り込めるらしい。これのおかげで瘴気を魔力に変えて無害化しているわけだな

 

42:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ほーん

 

43:以下、名無しの転生者に代わりまして。

>>41

中々良さげなスキルじゃん

 

44:以下、名無しの転生者に代わりまして。

>>41

それはいいんだけど、スキル覚醒する前に濃い瘴気ん中に放り込まれてたことについては・・・どうなんですかね?

 

45:追放王女

細かいことは気にするな

 

46:以下、名無しの転生者に代わりまして。

(細かく)ないです

 

47:以下、名無しの転生者に代わりまして。

あまり気にしてるとハゲるぞ

 

48:以下、名無しの転生者に代わりまして。

誰がハゲやねん

 

49:以下、名無しの転生者に代わりまして。

このハゲー!

 

50:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ハゲじゃねぇって言ってんだろ

 

51:以下、名無しの転生者に代わりまして。

なにやってんだこいつら・・・

 

52:追放王女

それで、二つ目のスキルだけど、こちらは読んで字の如くだな。魔力で使い魔を作れるっぽい

 

53:以下、名無しの転生者に代わりまして。

へー

 

54:以下、名無しの転生者に代わりまして。

シンプルだけど使い勝手良さそうなスキルやなあ

 

55:以下、名無しの転生者に代わりまして。

こういうのでいいんだよ、こういうので

 

56:以下、名無しの転生者に代わりまして。

なるほど、魔力変換で貯めこんだ魔力は使い魔作成で消費できるってことか。魔法使えないのに魔力増やしてどうすんだと思ったけど、これで安心だな

 

57:以下、名無しの転生者に代わりまして。

使い道もちゃんと用意されている+114514点

 

58:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ところで使い魔って色々作れるのか?

 

59:追放王女

>>58

犬や鳥は作れたな。もっと大きい使い魔が作れるかどうかはまだわからない。あと、大きさによって使う魔力量が変わる? と思う。たぶん

 

60:以下、名無しの転生者に代わりまして。

ほーん

 

61:以下、名無しの転生者に代わりまして。

これは当たりのスキルでは?

 

62:以下、名無しの転生者に代わりまして。

せやな

 

63:以下、名無しの転生者に代わりまして。

それで、これからどうするんだ? いつまでもそこにいるわけにもいかんだろ

 

64:追放王女

うーん、まずはこの谷底から出て、ヨリミーチの町目指すわ

 

65:以下、名無しの転生者に代わりまして。

相変わらずのネーミングである

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