決闘当日
セシリア・オルコットは、貴族として、代表候補生として、
織斑一夏は、生徒を導く教師として、
お互いに誇りを
:MS学園:
一夏「さて、今回の授業はここまで。」
生徒「起立。 礼。」
生徒「「ありがとうございました。」」
一夏(さて、次の教室は…。)
生徒1「あの、織斑先生。」
一夏「ん、何だい。」
生徒1「あの、今日の放課後。IS学園の生徒と決闘するんですよね。」
その言葉で生徒たちの視線が一夏に集まる。
一夏「あぁ、そうだが。それがどうかしたのか。」
生徒1「その決闘、私たちも見に行ってもいいですか?」
一夏「構わないぞ。時間が空いているならな。」
生徒1「ありがとうございます!」
生徒2「まじかよ。俺、予定空いてたっけ。」生徒3「あぁ。一夏様が戦う姿を見れるなんて。」
ざわ…ざわ…
一夏「静かに!」
しーん
一夏「見学するのは自由だが君たちはMS学園の生徒だ。MSとは操縦方法は違うが、ISはMSと同じ人の形をしている。見学するからには、そこからしっかり学んで糧とするように。これは見世物ではないからな。いいな。」
生徒「「はい‼」」
:放課後・第2アリーナ:
「一夏。」
一夏「ん、千冬か。どうかしたのか?」
千冬「いや、応援の一言でも言いに来ただけだ。」
一夏「そうか。」
千冬「お前の事だ。万に一つも負けるなんて事はないだろうが、その、なんだ、…勝ってこい。」
一夏「ありがとう。元気が出たよ。おかげで勝てそうだ。」
千冬「よく言う。」
一夏「ははは。でも、応援してくれるのは嬉しいよ。ありがとう。」
千冬「そうか。それは良かった。」
一夏「さて、それじゃあ、そろそろ行くよ。」
千冬「行って来い。」
一夏「あぁ。」
:アリーナ発進口:
真耶 ≪一夏さん。準備ができました。いつでもどうぞ。≫
一夏「ありがとう、山田先生。…さて。」
一夏「ガンダム、行きます!」
一夏がアリーナに射出されてから少ししてセシリアが射出された。
セシリア「織斑先生、私を侮辱した事、このブルーティアーズで後悔させてあげますわ。」
一夏「はぁ。オルコット。そういう態度は直さないと、社会人として生きていけないぞ。」
セシリア「お黙りなさい。」
真耶 ≪それではお二人共、試合開始地点に移動してください。≫
二人はそれぞれ所定の位置につき、お互いにその時が来るのを待つ。
そして…
真耶 ≪試合、開始です!≫
その合図に、二人は同時に動いた。
セシリアはスターライトmkIIIを一夏に向けて発砲。 一夏は体を横にずらすという、僅かな動作で迫るレーザーを回避した。
「流石ですわ。シグルドの称号は伊達ではない、という事ですか。」
「いや、あれほど正直に銃口を向けられたら誰でも避けられるさ。」
「そういうものですか。」
観戦する生徒たち((本当にそうだろうか?)) 生徒たちは
真耶(一夏さん…そうだとしても、もっと大きく回避しますよ…。そんな回避ができるのは一夏さんくらいです…。) 真耶は軽く否定した。
千冬(うむ。一夏の言う通りだ。) 千冬は同意した。
「では織斑先生。
「悪いな、オルコット。僕は踊れないんだ。君が合わせてくれ。」
「お行きなさい、ブルー・ティアーズ。」
「ファンネルか。 懐かしいな。」
「ファンネルではありません。ビットですわ。」
一夏は地を這うように飛行し、ビットの攻撃をタイミング良く躱していく。対するセシリアは一夏を見下ろす高度に陣取り、ビットを操作して一夏を攻撃していく。
(やはり、まだファンネルの操作に慣れていないようだな。)
一夏はビットの攻撃を躱していくうちに、セシリアの弱点を発見していた。
一夏は基本、直線で移動し、ビットからの攻撃を察知すると回避する、という動きをしていた。
この過程で、ビットの攻撃がいつ・どこに来るのかが分かりやすい事や、ビット攻撃の際にライフルでの援護射撃どころか、その場から動きすらしていない事に気付き、そこからビットの操作に慣れていないと目星をつけていた。
「くっ、まさか一発も当てられないとは!」
セシリアは焦っていた。
ビットの攻撃が全く当たらない事もそうだが、一夏が回避の際にチラチラと自分を見ている事に気付いていた。
これらの事から、一夏は自身の弱点に気付きつつあるのではないか、と考えていた。
すると、回避を続けていた一夏が突然、方向転換し、セシリアに突撃していった。
突然の事に驚いたセシリアだったが、即座にビット操作を中断して回避した。
「ぐっ」
そこで一夏は確信した。
「オルコット。」
「何でしょうか?」
「どうやら君はビットを扱いきれていないようだな。」
「…分かりますか。」
「当然だ。すぐに分かったぞ。」
「そうですか。」
「分かりやすいビット攻撃。ビット操作の際は他の事が出来ない。集中し過ぎると突然の事への対応が遅れる。 どれも戦闘の際には致命的だな。 今後はしっかり気を付けるように。 アドバイスが欲しければいつでも質問に来るといい。」
「戦闘中でもアドバイスですか。余裕ですわね。」
「もっと面倒な奴と戦ったことが有るからな。それと比べるとオルコットには申し訳ないが、あまり大したことはないな。」
「…そうですか。」
「気に病む必要は無い。言っておいてなんだが、あれと比べるのは間違いだからな。努力すれば、君はもっと強くなれるだろう。僕が保証する。」(実際、オルコットはニュータイプどころか、強化人間ですらないのにこれだけ扱えているんだ。十分優秀だと言える。)
「ところで、貴族の誇りや代表候補生としての実力を見せてくれるんじゃなかったのか?これぐらいで終わりではないだろう?」
「もちろんですわ。では、いきます!」
セシリアはビットを一機だけ残して回収し、数を減らして攻撃を再開した。これにより、ビット操作の精度が向上し、手間が減ったことでセシリア自身の攻撃もできるようになった。
これに気付いた一夏は即座に回避を再開した。
そこからは、単調な回避が繰り返されていた先ほどとは違い、縦横無尽に飛び回る一夏と、それを追うビットとスターライトmkIIIから放たれるレーザー。回避を続けながらセシリアやビットに接近、ビームサーベルで攻撃し、ダメージを与える一夏の激しい応酬が繰り広げられていた。
これには、観客も大いに盛り上がりを見せていた。
:管制室:
真耶「凄いですね。」
千冬「ふっ、一夏ならこれぐらい当然だ。それにあいつは手加減をしている。あいつの本気はこんなものではないぞ。」
真耶「手加減、ですか?」
ハマーン「ほう。分かるか。」
千冬「あぁ。あいつは今までビームサーベルしか使っていなかったからな。」
真耶「あ、確かに。」
ウラキ「なるほど。ビームサーベルしか使っていないのはそういうことだったのか。」
千冬「それに、今の一夏は回避に専念している。あいつの本領は、高い操縦技術に基づいた高機動戦。つまり攻撃だ。オルコット相手に、回避に専念しているという事はつまり、手加減しているという事だ。」
真耶「なるほどぉ。」 ウラキ「流石だなぁ。手加減した状態であんなに圧倒するなんて。」
ハマーン「む、そろそろ決着がつくぞ。」
:アリーナ:
「はぁ、はぁ、はぁ。」
「そろそろ限界の様だな。」
そういう一夏は余裕そうだったが、セシリアはビットを全て破壊され、機体にもいくつかのダメージが有り、スターライトmkIIIは残弾が少なく、息も上がっていた。
「そう言う、貴方は、余裕、そうですわねッ。くッ。」
「これ以上の事を経験しているからな。さて、オルコット。まだやれるな?」
「当然、ですわ。 行きます!」
それを合図に一夏はセシリアに向けて飛んでいく。
セシリアはスターライトmkIIIを構え、照準を合わせて発砲した。
しかし、それらは全て躱されてしまう。
迫りくる一夏。それに対し、セシリアは残弾が無くなったライフルを投げつける。
一夏はそれすらも躱し、セシリアに迫る。
そして、
「掛かりましたわね。」
セシリアは温存していたミサイルビットからミサイルを発射した。
だが、
「甘い。」
それでも一夏には届かず、予め想定していた一夏は、即座に回避した。
「なんと!」
セシリアの目の前に迫った一夏はビームサーベルを振り下ろす。
「くッ。インターセプター!」
「織り込み済みだ。」
セシリアは咄嗟にブレードを展開して防ごうとするが、それを読んでいた一夏はビームサーベルで弾き飛ばし、返し刀でセシリアにビームサーベルの切っ先を突き立てた。
「きゃあぁ⁉」
そして、ブルー・ティアーズに残っていたシールドエネルギーが完全に消失し、試合終了のブザーが鳴り響いた。
真耶 ≪そこまでです。この試合。オルコットさんのシールドエネルギーがゼロになったので、一夏さんの勝利です。≫
試合終了のアナウンスが流れた後。アリーナは大歓声に包まれた。
一夏「なかなか良い試合だった。だが、ミサイルの使用時に声に出したのは良くなかったな。おかげで回避ができた。」
セシリア「また指摘ですか。どうやら
一夏「教師だからな。 さて、お前の実力は分かった。確かに代表候補生にふさわしい実力だ。だが、今後は言動には気を付けるように。貴族
セシリア「分かりましたわ。今後は言動を改めます。」
一夏「よし。なら後でクラスの皆に謝るように。いいな。」
セシリア「無論です。」
一夏「ならいい。」
そう言うと、一夏は先にピットに戻っていった。
セシリア「流石、シグルド、と言ったところでしょうか。 ・・・白い悪魔、ですか。実に的確な二つ名ですわね。」
実際に一夏と戦ったセシリアには、一夏に白い悪魔と名付けた者の気持ちが理解できた。
セシリア「はぁ。
:ピット:
千冬「流石だな、一夏。」
ハマーン「そうだろうとは思っていたが、思っていた以上に余裕そうだな。」
真耶「す、凄いです。一夏さん、流石です!」
一夏「ありがとう、皆。」
ハマーン「だが、本当にビームサーベルだけで勝つとはな。」
一夏「まぁな。 さて、それじゃあ、僕はシャワーを浴びたら仕事に戻るよ。」
そう言うと一夏はピットを出ていった。
真耶「お疲れさまでした。」
:アリーナ観客席:
「凄かったな、おい。」「えぇ。流石、一夏様。」「私もあんなふうになれるかしら?」「頑張ればいけるんじゃないか?」
ざわ、ざわ、
バナージ「凄い。これが伝説のパイロット、アムロ・レイ。 話には聞いていたけど、思っていた以上の強さだ。」
マリーダ「流石だな、一夏さん。」
バナージ「あれ?マリーダさんは一夏さんの事、知っているんですか?」
マリーダ「あぁ。とある研究所にいた時に、私を助け出してくれたんだ。その後は、一時的に一夏さんの下で世話になっていた。 その時はまだ、一夏さんがあのアムロ・レイだとは知らなかったが。」
バナージ「そうだったんですか。 その研究所ってもしかして…」
マリーダ「お前の考えている通りだ。だが、それはここで話す事ではない。」
バナージ「そうですね。もう、終わったことですもんね。」
マリーダ「あぁ。」
ジュドー「すっげー。見たか?プル。織斑先生って、あんなに強かったんだ。」
プル「ちゃんと見てたよ。ジュドー。でも、確かに凄いよね。」
プルツー「お前たち、まさか一夏さんの実力を知らないのか?少しくらいはテレビで見たことぐらいあるだろ。」
ジュドー「いや、テレビでも”織斑先生が圧勝した”みたいにしか言っていなかったから知らないな。」
プル「あたし、一夏さんが凄いのは知ってるもん。」
プルツー「はぁ、暇な時でもいいから一夏さんの試合を見てみたらどうだ。そうすればすぐに分かる。あれはMS乗りが目指すべき到達点の一つだ。」
ジュドー「そっかー。後で調べてみようかな。」
プル「あたしも! 一夏さんの活躍、見た~い。」
プルツー「はぁ~。」
箒「やはり、一夏さんは凄いな。」
一夏「さて、仕事に戻「いっく~~ん」るッ、と。 束。いきなり突っ込んでくるのは止めてくれといつも言っているだろう。」
束「ひっど~い。いっくんが避けた~。」
一夏「はぁ。それで?どうしたんだ?」
束「あのね。いっくん。ついに、生体の量子化ができるようになったんだよ!」
一夏「凄いじゃないか。医療分野やいろんな場面で使えそうだな。」
束「でしょ、でしょ~」
一夏「流石だな。 ところで、サイコミュ関連の方はどうだ?」
束「そっちはもう、お手上げだね。 それが、どういう効果をもたらすのか?どんな物なのか?ていうのはいっくんの話でだいたい解ったんだけどね。 肝心の製法や仕組みが解らないと無理だね。 サイコミュ関連って、
一夏「やっぱりそうか…。」
束「もし作りたいんだったら、人体実験とかをたくさんしないと無理だね。いっくんが、”やれ”って言うなら”すぐ”できると思うよ。専門外でも本気出したら理解できるからね。何たって、私は天才だからね。 う~ん、そうだねぇ。確実に調べ上げるなら最低でも10人以上は必要かな?」
一夏「論外だ。束。絶対やるなよ。」
束「あっはっはっは。分かってるよ、いっくん。いっくんが嫌がる事はしないよ。昔だったら勝手にやってたかもしれないけど。今の私は違うよ。
一夏「…そうか。まぁ、とにかく。そういうことは絶対にするな。できないならそれでいい。仕方がない事だ。いいな。」
束「はぁ~い。」
一夏「はぁ。 いいか? 冗談抜きでやるなよ?」
束「分かってるよぉ~。」
一夏(本当に理解しているのか?)一夏は
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
面白いと思っていただければ幸いです。
控えめに言って、戦闘描写が難しすぎます。
上手く書けた自信が有りません。
私の力不足です。本当に申し訳ありません。
セシリアはよく頑張った。ただ、相手が悪かった。
最後の話ですが、束は一夏の事を”人生を変えてくれた恩人”と思っているので、一夏の嫌がる事をしないだけです。束の根っこの部分は原作とほとんど変わっていません。原作のようなヤバイ行動はしていませんが、それは、一夏の存在が千冬以上に、束の悪感情に対するブレーキ的な役割を果たしているだけなのです。
私は、サイコミュ関連の技術は、ニュータイプや強化人間に関する研究が反映されていると考えています。なので、そういった研究ができない一夏達は、サイコミュ関連の研究が全く進まないという状態に陥っています。
:感想返信のコーナー:
今回はありません。