無気力な僕がAqoursのマネージャーになってしまった件について   作:希望03

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こんにちは!希望03です!
ついに、ついに!20話まで、来ました!!
おかげさまで気合が入ってしまって、久しぶりに立て続けに投稿できたような気がします…
今回は梨子ちゃんメインです!
梨子ちゃんってどこかヤンデレ気質ありますよね…
なんとなくですけど…
ここまで言えば分かりますよね?笑
ということで、今回の話もよろしくお願いします!
どうぞ!


第20話 一難去ってまた一難

 

~内浦・通学路~

 

梨子「…」

 

ダイヤさん…まさかあんなことを…

恐らくあのような強引な行動手段に出るのは果南さん、鞠莉さんの2人もしくは暴走状態になった千歌ちゃんくらいしかいないだろうと思っていた。

だから果南さんや鞠莉さん、千歌ちゃんの3人をまずはマークして、彼女たちにうまくバレないように迫っていたはずだったのに。

…思わぬ、伏兵だった。

知らないところであんな深くまで迫っていた、だなんて…

考えれば考えるだけで心が黒く染まっていく。

 

優馬「…梨子?何か元気ないけど、どうかした?」

梨子「あ…いや…」

 

優君にあの出来事を伝えたら、優君はなんて思うんだろう…

信頼していたはずの幼馴染に、睡眠薬を盛られて、挙句、既成事実まで…

やっぱり幻滅しちゃうよね、それ以上にもしかしたらショックでまた塞ぎ込んじゃうんじゃ

なら言わない方が…でも、言えばダイヤさんの評価は下がる一方、そして私は彼を支えるための動機を得られる。

そしたら私は、きっと彼の隣に居られる…

そばにいられる、あぁ、なんて素晴らしいんだろう。

 

優馬「何か、あったんだね?…話してくれない?」

梨子「…あ、あのっ!」

 

あれ、でも今、私何考えてた?

その時だった。

 

“貴方はこっち側と同じなのですよ”

 

梨子「…っ!?あ、うあ…」

優馬「り、梨子?」

 

一瞬だった。

あの言葉が心の底から押し上げるかのように頭の中で響いたのだ。

 

梨子「わ、たし…は…」

優馬「っ!?大丈夫か!?梨子!?」

梨子「…っ!」

優馬「っ!待ってくれ、梨子!」

 

気づいたら私は走り出していた。

優君から逃げるように。

 

梨子(だめ、今の私じゃ!とても言えない!)

 

そうだ、ダイヤさんの言ってる通り、私も同じ側の人間だったのだ。

周りの積極性に怯えながら、ゆっくりじわじわと関係を深めていって、最後は私が…

そう、私も深い愛に支配されていた側の人間だったのだ。

 

梨子「はぁ…はぁ…」

梨子「…あぁ、気づいちゃった。」

 

あんなにダイヤさんを嫌悪していたのに、いや今でも嫌悪している。

だけど、優君を取られたことに対して嫌悪しているわけじゃない。

恐らく、これは同族嫌悪に近い。

本当なら私が優君と…そう考えていたからこそ、あれだけは許せなかった。

 

梨子「…」

 

でも、不思議と体が軽かった。

なんだか重たい何かが消えていったような…そんな感覚。

 

梨子「はは…あははははははははっ!!!♡♡♡」

 

今まで我慢していたのだ。必死で、この想いを。

ずっとずっとずっとずっと彼が好きだった。

あの時、ピアノを聞いてくれたあの時から、ずっと。

一目惚れだった。初めての感覚だった。

ずっとピアノしか知らなかった分、あの衝撃は今でも忘れられない。

当時の男子とはどこか違う雰囲気があった、大人びていたあの男の子。

繋ぎ止めておかないと、どこかに消えてしまうようなそんな男の子。

また、ピアノを聴いてほしかったのに、いなくなってしまった男の子。

もう二度と会えないと思っていたのに…

 

梨子「それなのに…会えたんだ、また、優君に…」

 

昔の好きな人とまた巡り合う確率は約5%程度だったような?

まぁ、そんな細かい数字はどうでもいい。

会えたこと自体、奇跡なのだ。

いや、もう必然で運命だったのかも?

そう思っていたのに…

気づいた時には優君の周りに曜ちゃんや千歌ちゃん、幼馴染らしいダイヤさんたちやいつの間にか仲良くなってた善子ちゃんたち…

分かるよ、昔から優君って色んな女の子惹きつけちゃうもんね?

憤りもあった。邪魔だ、と思う時もあった。

でも、大切な仲間だから、皆と頑張ろうって決めたから。

そう思ってたのに…

我慢が、できなくなってしまった。ダイヤさんの、あの行動を見て…

気づいてしまったのだ、自分の狂気的な愛に…

 

 

~優馬side~

 

優馬「…梨子」

 

…実はなぜ梨子が逃げてしまったのか、分かっていた。

ダイヤから、キスをされる直前。

実はあの時、俺は起きていた。流石にダイヤもいる中でぐっすり寝るわけにもいかなかったから、割と軽めに目を瞑る程度に横たわっていたのだ。

だからキスをされると思わなくて、動揺して起きてしまった。

まあダイヤも問題っちゃ問題なわけで…やり方は良くなかったかもしれないが、あのダイヤがこういうことをするくらいなのだ。

何か思い詰めることがあったのかもしれない。

まぁ、ダイヤの行動に対してどうこう言うのはこれで終わりにして

その次の問題は梨子だ。

ダイヤが梨子に対してGPSを忍ばせているとかなんとか言ってて、まさか…

と思ったけど、そのまさかだった…

 

優馬「…あった。」

 

まさか本当にあるとは、GPS…

あったのは俺がよく使用する鞄の内ポケットの中。

 

優馬「はぁ…めんどくさいなぁ…」

 

というのは建前で、どうにかして彼女たちを救わなければ…

好意を持ってもらえるのは非常に光栄だし、嬉しい。

けど、ここまでするのは彼女たちの精神的な問題がある、と考えられる。

 

優馬「…ま、いいや。とりあえず帰ろ。」

 

今、冷静じゃない頭の中で考えたところで何も変わらない。

一度、家に帰って落ち着かせなければ

 

優馬「ふぅ…うん、よし。落ち着いた。帰ろう。うん。」

 

そうして俺は何とか帰路に就いた。

 

 

~梨子side・梨子家~

 

梨子「ただいまー!」

梨子母「おかえりなさい、優馬君には会えた?」

梨子「うん!会えたよ!」

梨子母「そう、良かったわ!なにせ初めて会った時からずっと好きだった男の子だものねー…?」

梨子「も、もう!///やめてよ!///」

梨子母「ふふ♪はいはい…いいから風呂入っちゃいなさい!」

梨子「はーい」

 

~梨子家・風呂~

 

梨子「…はぁ♡」

 

どうしようもなく押し寄せてくる優君への想い

今まで皆に遠慮しちゃってたから抑えてたけど…

もういいんだ。遠慮なんてしない。

そう思うだけでどんどんと肥大していく優君への想い

 

梨子「ふふ…♡ふふふふふふふふ…♡」

梨子(…優君優君優君優君優君優君♡♡♡)

 

でも、いきなりこんな想いを彼にぶつけてしまったらきっと彼は困惑してしまう。

だから明日もある程度、セーブしなくては。

 

梨子「…耐えられるかな」

 

いや耐えなくてはいけない。

これは私が彼と結ばれる、そのための試練。

そう思えば、何も辛くない。

 

梨子「あ…そういえば…」

 

ふと私はあれを思い出し、急いで部屋へと戻るのだった。

 

~梨子家・梨子の部屋~

 

梨子「あ、あった!」

 

そう、私が探していたのは昔のアルバム

それも小学校時代のもの。

 

梨子「でも本題はここから…」

 

このアルバムを見つけたところで意味はない。

私が見つけたいのはもっと先なのだ。

 

梨子「えっと…うーん…あ、あぁぁ!!」

梨子「あったぁぁぁぁ!!」

梨子「やっぱり優君、昔からかっこいいなぁ…♡」

 

ついに見つけてしまったのだ。

優君とのツーショット。なぜツーショットがあるのか、というと

一度だけ、私のピアノコンクールに優君を招待したことがあった。

 

~回想~

 

梨子「ゆ、優君っ!」

優馬「…なにか用?」

梨子「あ、あのね…その…」

優馬「何もないならもう行くけど?」

梨子「あ…!ぴ、ピアノコンクール!!」

優馬「え?」

梨子「ピアノコンクールに私が出るから見に来ませんか…」

優馬「…行かないよ」

梨子「っ!う、うぅ…」

優馬「え!?そ、そんな泣かないでよ…」

梨子「だ、だって…行かないって…」

優馬「あー、行くよ、行くから!」

梨子「ほ、本当?」

優馬「本当本当、絶対行く。」

梨子「えへへ…///じゃあ明日の10時からだからっ!またね!」

優馬「はぁ…めんどくさ…」

 

あの時、優君はものすごくだるそうにしていたけど

なんだかんだ言って、ピアノコンクールに来てくれたのだ。

本当に来てくれたことに舞い上がっちゃって、肝心のピアノに集中することができなかったけど、それでも嬉しかった。

だって、当時の学校にいた子たち皆が一目置いていた存在の男の子に、私の一目惚れ、初恋の男の子を独り占めできてたんだもの!

演奏終了してからもわざわざ会いに来てくれて…

“お疲れ様。すごく綺麗だったよ。”って!

そうして勇気を振り絞って、撮った写真がこのツーショット、というわけだ。

 

梨子「ふふ…雰囲気は相変わらず、変わらないなぁ…」

梨子「でも…」

 

初めて会った時も、再会した時も、そして今も

優君の雰囲気は変わっていない。

でも、変わってしまったことが一つある。

 

梨子「優君、性格が丸くなったんだよなぁ…」

 

昔の優君はもっと誰に対しても無気力というか無気力どころか冷酷な対応していた。

それなのに今となっては、色んな人に対しても優しくて、行動的で…

そんな優君も魅力的で素敵だと思う。

私の想い人が客観的に見ても素敵だと見られるのは悪くない気分でもある。

でも、それによってライバルを増やすのはいささかいただけない。

 

梨子「優君ってば、外見も内面もかっこいいんだから、無自覚に好意を振り撒くのはやめてほしいなぁ…」

 

そうやって優しくしちゃうから勘違いしちゃう子が増えちゃうんだよ?

 

梨子(…って言ったところで優君は変わらないだろうな)

 

梨子「だから、私が隣に居てあげなきゃ、色んな女の子が勘違いしないように」

 

そう、これは優君のためでもあり、周りの女の子のためでもある。

だから私がそばにいるのは当たり前。

千歌ちゃんや曜ちゃんに対して、そばにいてくれって言ったらしいけど、

私が発破かけちゃったもんね、優君も勘違いしちゃったんだよね。

本当に言うべき相手はここにいるのに。

 

梨子「ふふふふふ…♡」

 

 

~優馬side~

 

さて、どうしようか。

GPSは一応、鞄につけっぱなしにしている。

これを壊した時、梨子になんか言われそう、というか怖い。

 

優馬「梨子に直接言う…?」

 

いや、それは悪手だ。

梨子は俺があの時、寝ていたと思っているからこそ、ここでGPSというワードを出すというのがあまりにも不自然すぎる。

ならどうするか…

 

優馬「まぁ…結局のところ、まだ危害は加えられていないし、な…」

 

危害が加われば言う、といえばそれはまた考えどころだが。

まだ梨子はGPSを付けたというだけで、実際これを利用して、俺に何かしたというわけではない。

 

優馬「…一度、様子を見るか」

 

何も起こってないのに、梨子に聞くというのは全て不自然のように思える。

だとしたら、もう何したって無駄。お手上げだ。

そしたらこういう時は様子見が最善策。

 

優馬「とりあえず明日からまた練習だし…もう寝よ…」

 

ダイヤも梨子も、少し前の千歌や曜と同じ状態に陥ってしまっている気がする。

だから、以前俺が梨子に助けられた分、返さなければ。

そう俺は覚悟を決めて、明日の俺にすべてを任せるのだった。

 




ここまで読んでいただきありがとうございました!
いかがだったでしょうか?
かなり梨子ちゃんがストレスかかってて、それが爆発した感じですね~
しかもヤンデレ増し増しで書かせていただきました!
梨子ちゃん推しでこういうのが苦手、という方、大変!申し訳ありません!
ですが、ここからが優馬君の腕の見せ所、またまたダイヤさんと梨子ちゃん、2人同時に
救っちゃいますよ!多分!
もしかしたらやられるかもしれませんが!
とりあえず次回の話は恐らく、大分先になってしまうかもしれません…
投稿するのが遅ければ、1度振り返って見てみるのも良いと思います!
ということで、次回の話も気長に待っててもらえるとありがたいです!

現時点で貴方が考える優馬が付き合う相手は?

  • 高海千歌
  • 桜内梨子
  • 渡辺曜
  • 松浦果南
  • 黒澤ダイヤ
  • 小原鞠莉
  • 津島善子
  • 国木田花丸
  • 黒澤ルビィ
  • 鹿角聖良
  • 鹿角理亜
  • 誰とも付き合わない

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