無気力な僕がAqoursのマネージャーになってしまった件について 作:希望03
活動報告でも報告させていただいた通り、投稿内容にミスがあったため、話の間に挿入という形で最新話を投稿させていただくこととなりました。
改めて、申し訳ございませんでした。
ただ、この話も楽しんでみていただいて、温かい目で見ていただけると幸いです…
それではどうぞ!
~浦の星学院・屋上~
優馬「暑い…」
夏休み。それは学生にとって至高の休みであり、部活に所属していなければ快適な温度で快適に家で過ごし、素晴らしい休みを満喫しているはずのその夏休み。
しかし、俺はこの暑い中、屋上にいる。
理由は俺がスクールアイドル部のマネージャーを務めているからだ。
なんでも俺がマネージャーをしている千歌をリーダーとしたAqoursは先日の予備予選で見事1位通過を果たし、迫る地区予選に向けて、今も尚、練習を行っているからだ。
1位通過、と聞くと聞こえの良い話だと思うが正直な話、ここまで来るのに色々な事件があったわけで…
と過去にふけっていると、練習が一先ず一段落した皆が戻ってきた。
鞠莉「ゆ~う~…暑いわ~…」
優馬「…そういうこと言うならハグするのをやめたらいいんじゃないかな?」
鞠莉「No!それとこれとは話が違うのデースッ!」
ダイヤ「意味が分かりませんわよ、鞠莉さん。」
果南「はいはい、鞠莉は離れる離れる!」
鞠莉「あ~~ゆ~う~~!」
優馬「まぁ…自業自得だね…」
鞠莉が果南とダイヤに引きずられ、他の皆は日陰で休んだり、ドリンクを飲んだりと各々で休憩をとっている中、俺はある異変に気付いた。
優馬「…そういえば真っ先に来る奴が来ないな」
そう思い、ふと視線を先に戻すとそこにはこの炎天下の中でまだ踊り続けている奴がいた。
それがAqoursのリーダーである千歌だった。
さすがにオーバーワークだと感じ、俺は千歌を止めることにした。
優馬「千歌」
千歌「優くん?どうしたの?」
優馬「いや…もう休憩だけど…」
千歌「うん、知ってるよ?」
優馬「休憩しないの?流石にこの炎天下の中でぶっ続けでやると死ぬよ?」
千歌「大丈夫!私、太陽を眺めながら熱くなれる夏が好きだもん!」
と言って、千歌は俺の意見に聞く耳を持たなかった。
優馬「…いやいや、それとこれとは別だよ。人間休みなしでしかもこんな気温が高い中、運動し続けたらどうなるか知ってる?」
優馬「脱水症状、下手すれば熱中症で死亡することだってあるんだ。そしたら今目指してるラブライブどころか、自分の人生すら棒に振ることになるんだぞ。」
千歌「で、でも…」
ダイヤ「優の言う通りですわ。」
果南「そうだよ、千歌。ラブライブで作るステージは千歌だけが頑張ればいいわけじゃない。皆で作り上げるステージなんだよ?それなのにそんな無理して千歌が倒れたらどうなるか分かる?」
千歌「うっ…」
優馬「これで分かっただろ?休憩しなさい。」
千歌「はぁ~い…」
優馬「…ありがと、果南、ダイヤ。」
ダイヤ「ふふ、当然のことですわ。」
果南「どういたしまして!」
優馬「それにしても…この中で練習するのは過酷だよね…」
鞠莉「それなら1番暑いこの時間帯さえ避ければいいんじゃないかしら?」
優馬「時間をずらす、ってこと?」
鞠莉「Yes!そうすれば問題なく練習ができそうじゃない?」
優馬「確かに…次から練習の時間をずらそっか」
果南「じゃあ今日はさ、この休憩時間でアイス食べようよ!」
曜「アイス!?」
花丸「アイス…じゅるり…」
優馬「あー…そうだね、じゃあ俺が買ってくるよ。」
果南「ほんと!?そしたら私も言い出しっぺだし、付いて行くよ!」
優馬「あ、それ助かる。ありがと」
果南「大丈夫大丈夫!なんてことないよ!…実質デートだしね、ふふ♡」
最後の方はなんて言ったのか聞こえなかったが、どうやら果南がアイスの買い出しを手伝ってくれるらしい。
そんなに人手はいらないと思うが、やはり女の子が欲しがるアイスは俺のセンスじゃ分からないから助かる。
そう思い、いざ果南と買い出しに出掛けようとしたその時
善子「待ちなさいっ!」
優馬「善子?」
果南「…ちっ」
善子「果南にだけ得…じゃなくて、大変な思いはさせられないわ!こういうのは平等にじゃんけんにするべきよ!」
果南だけね…俺は対象外なのね…
まあマネージャーだからいいんだけどさ…
花丸「善子ちゃん、ナイスずら!」
ルビィ「そうだよね!皆平等にした方がいいよね!」
善子「ヨハネよ!ふふん、そうでしょ?」
果南「私は別に大丈夫だけどな~?」
千歌「果南ちゃんは良いかもしれないけれど、私たちが煮え切らないから、ね?」
ダイヤ「そうですわね、じゃんけんに致しましょう?」
やっぱり俺は対象外なんだね…まあいいけどさ…
そうして俺は彼女たちのじゃんけんが終わるのを待っていた。
曜「じゃあ始めよっか…優とアイス買い出しデート勝ち取りジャンケン!!」
千歌(少しでも甘えたいから…ここで勝たなきゃっ!!)
ルビィ(最近はお兄ちゃんに構ってもらえてないからここで勝ってデートしなきゃだもんね…!)
果南「はぁ…私が行くはずだったのになぁ…」
ダイヤ(アイスの買い出しと称して…遠回りしながらお散歩デート…それもありですわね…)
花丸(買い出しデート…デート…良い響きずらぁ…♡絶対にここは譲れないずらっ!)
善子「今こそ、ヨハネの真の力を見せるときね!」
鞠莉(勝つのは私…優は誰にも渡さないわ、例えこのデートでも、ね!)
梨子(本当、皆ったら勝つのは私なのに…ふふ、こういう買い出しデートでもアプローチしなきゃ…ふふふ♡)
「「「「「「「「「最初はグー!!ジャンケン…!」」」」」」」」」
そうして勝ったのは…!
善子「…わ、私?やったわーーー!!!」
花丸「おめでとうずら。はい、行ってらっしゃい。」
ルビィ「おめでと~。じゃあおつかいよろしくね。」
善子「なんかあんたたち適当じゃない!?」
千歌「ゆ~うく~ん!千歌ね、買ってきてほしいアイスがあるんだぁ…〇ノの〇味なんだけど~…分からなかったらしょうがないから私も付いて行ってあげるよ!」
曜「それなら私も欲しいアイスが結構マニアックなものだから私も行くよ!」
梨子「それなら2年生みんなで行きましょ?久しぶりに皆で出かけたい!」
善子「ちょっと!あんたたちも勝手にルール違反しないでもらえます!?」
鞠莉「ここは騒がしいわね~買い出しなら善子に任せて、優は私たちと一緒に日陰で休みましょ?」
果南「いっぱいハグ、してあげるよ?」
ダイヤ「私も一緒に休んであげますから…行きましょう?」
善子「そこの3年!優馬を連れてくなー!!私と行くのよー!」
どうやら善子に決まったみたいだけど…
すごい騒がしいな、と思いつつ俺は善子とアイスの買い出しに向かうことになった。
この暑い中、善子が腕を組んできて、暑苦しいな、と思いつつも可愛らしい善子の顔を見たら何も言えず、腕を組まされるがままになった。
その時の後ろからの殺気?みたいな冷気がなぜだか感じ、背筋が凍ったのはここだけの話。
~数分後・図書室~
優馬「ただいまー」
善子「買ってきたわよー」
花丸「ありがとう、優さん!と善子ちゃん。」
ルビィ「お兄ちゃん、ありがとう!と善子ちゃんも。」
善子「だからあんたたちは私に何の恨みがあるわけ!?」
千歌「優くんありがと~…じゃあ食べさせて?♡」
曜「私も腕が練習で動かないから優に食べさせてほしいなぁ…♡」
梨子「私は優君のアイスと半分こしたいなぁ…♡」
善子「あんたたちはまずお礼から言いなさいよ!」
ダイヤ「優、来なさい。こちらで食べますわよ♡」
鞠莉「優は特等席デース!私たちと一緒に…ね?♡」
果南「ほら早く早くっ!♡」
善子「だぁぁぁ!なんで優馬をあんたらに渡さなきゃならないのよ!」
優馬「…善子、ツッコミの天才だな?」
善子「誰のせいよ、誰の…」
優馬「あはは…ありがとね?」
善子「ん…///あ、う…///その、もし良ければ私と一緒にた、食べ…///」
優馬「じゃあ皆で食べよっか」
善子「なんでそうなるのよ!」
こうして買ってきたアイスを図書室の涼しい空間の中で食べる、しかも練習中の休憩時間に、という背徳的な事をして優越感に浸っている中、図書室のドアが開いた。
いつき「あれ?皆?」
むつ「おー!優馬君もいるー!」
よしみ「図書室で何してるの?」
誰かと思えば、よいつむトリオだった。
話を聞くと、どうやら図書室で借りた本を返しに来て、訪れたらそこには俺たちがいた、ということらしい。
そして俺たちが何をしていたか、というのを伝えた。
というのもしていることと言えば地区予選に向けて、練習をする以外何もないのだが…
するとこのトリオは
むつ「すごい、すごいよ!皆!」
よしみ「やっぱり意識が違うね~!」
いつき「皆、そんな姿にいつも刺激貰ってるもんね…すごいなぁ」
とこんな感じで俺たちのしていることに感激し、激励をしてくれた。
どうやらよいつむトリオも学校のために何かをしたいと思っていたらしく、それは他も同じだということを話してくれた。
そして、それを形として実現してくれたAqoursにできることなら加入して、スクールアイドルを一緒にしたいということ、この思いも他に感じている人がいるということも話してくれた。
千歌「ほんとに!?それなら喜んで受け入れるよ~!」
と千歌は相変わらず、といった感じだがすごく喜んでいて、その気持ちは俺も分かる。
こんな激励を貰えたら俺自身がやっていたら力になる。
それは皆一緒かと思い、周りを見渡すと意外にもそんな雰囲気はなく、梨子が浮かない顔を浮かべていた。
優馬「…梨子?」
~帰路・内浦~
あの後、図書室でアイスを食べ終わらせた後、再び練習を開始し、ついさっき終わったばかりで今、俺と千歌と梨子は帰り道が一緒のため、帰路についているところだった。
優馬「…今日はなんか目一杯やった気がするな」
千歌「そう?いつも通りだと思うけどな~」
優馬「俺の体は夏に対応していないんですよ。」
千歌「あはは、またまた御冗談を~」
という感じでいつも通り、冗談を言い合いながら帰っているのだが
どうにも梨子の様子が元気がないというよりも何か考えているようなそんな感じがする。
優馬「…梨子、どうかした?」
梨子「あ、い、いや…なんでもないよ?」
優馬「梨子。言わなきゃ分かんないよ。」
梨子「う…」
千歌「どうかしたの?」
優馬「いや…梨子が強情でね」
千歌「ごうじょう?」
梨子「も、もう!分かったわよ!話せばいいんでしょ?」
優馬「ありがと、梨子。」
梨子「あ…///だ、大丈夫…だよ…///」
千歌「…」
そうして梨子はよいつむトリオの話を聞いて感じたことを話してくれた。
学校中の皆がそうやって応援してくれるのは嬉しい、しかしステージに立てるのはエントリー時に申請したメンバーのみしか立てないわけであり、その周りにいることすらも許されないのだ。
地区予選に浦の星学院の皆が来たところで一緒にできるわけではない。
そこが少し気になってしまったらしい。
梨子「だから…」
優馬「…」
俺はそれに対して、また考えすぎてしまい答えを出すことができなかった。
すると、横にいた千歌が想いを伝えてくれた。
千歌「ステージに立てないことは分かってるよ。でもね、ダンスが無理なら皆で歌う、それがダメなら気持ちだけでも一緒、それで有名になればきっと入学希望者が増えて、学校を存続できるんじゃないか、ってそう思うんだ。」
千歌「あれだけ皆が応援してくれて、学校やこの町が好きなのに、入学希望者が0ってことはそれだけ伝わってないんだ。」
千歌「それなら…」
優馬「ここの良さを伝えて、1にする?」
千歌「うん!そういうこと!」
梨子「千歌ちゃん…」
話し込んでいると既に俺たち三軒の家が並ぶところまで歩いてきたところ、千歌の家から
千歌そっくりの小さな女の子?が出てきた。
?「千歌ちゃん、おかえり…それとその2人はお友達?」
梨子「え、えーっと…桜内梨子です…初めまして?」
優馬「あ、空条優馬です…初めまして」
千歌と見た目がほとんど変わらず、身長は千歌よりも低いため、普通に妹なにかだと思ったのだが…この話し方からして、なんだか違うような気もしてきた。
そしたらなんとこの人は千歌の母親だったのだ。
話を聞くに、普段は東京にいるらしいのだが、志満お姉さんから千歌の活躍、つまりスクールアイドルをやっていると呼び寄せたらしい。
千歌「も~、なんで出てきたの~!」
千歌母「あら出てきたらダメだったかしら?」
千歌「もう戻るからあっち行っててよ!」
千歌母「はいはい…」
そうして千歌の母親がもどろうとしたその時、もう一度千歌の方に振り向き
千歌母「今度は、辞めない?」
と聞いたのだ。
こういった部分はやはり母親としてずっと見てきたからこその言葉なんだろうなと感じた。
すると即座に千歌は
千歌「辞めない。絶対に。」
千歌母「ふふ、そう…それと優馬君…だったかしら?」
優馬「は、はい!」
千歌母「千歌を今後ともよろしくお願いします。いつでも千歌をお嫁に貰ってもいいからね?なんならお婿に来てもらって十千万旅館を継いでもらっても…」
優馬「い、いや待ってください。話が飛躍しすぎ…というか、千歌とはそういう関係ではないので…」
千歌母「あらそうなの?でもフリーなのよね?それなら優馬君ならいつでも大歓迎だから♪」
すごいマシンガントークだ…
ツッコミが、というか俺の話が通らない…
千歌「も、もう!///やめてよ、お母さん!///」
千歌母「あら怒られちゃったわ、じゃあ私は戻ろうかしら…千歌も早く戻ってきなさいね?」
千歌「…もう!///」
優馬「あはは…とんでもないお母さんだな…」
千歌「ごめんね…?///でも、私としてはいつでも大歓迎というか…その、お嫁でもお婿でもどっちでもついて行くというか…///」
梨子「…千歌ちゃん?優君?」
千歌「…あ、梨子ちゃんいたんだ?声が聞こえなかったからとっくに帰っちゃったのかと思ってたよ~」
優馬「あー…バトル始めるなら俺帰るからね~…」
俺の一声により、彼女たちはすぐさま止め、それぞれの家へと戻っていったのだった…
いかがだったでしょうか?
ちなみにこの話の内容はあと1話続きます!
とりあえず1期の内容が終わるまであともう少し…
なんだかまだ2期の内容が残っているのに、終わりがあると思うと切なく感じてしまいます…
ですが、これからも書いていきたいと思うので見ていただけると嬉しいです!
それでは次回もよろしくお願いします!
現時点で貴方が考える優馬が付き合う相手は?
-
高海千歌
-
桜内梨子
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渡辺曜
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松浦果南
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黒澤ダイヤ
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小原鞠莉
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津島善子
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国木田花丸
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黒澤ルビィ
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鹿角聖良
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鹿角理亜
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誰とも付き合わない