無気力な僕がAqoursのマネージャーになってしまった件について 作:希望03
遅くなってしまいました…
第30話、第1期の終わりです!!
ついにあの曲の登場…感動のお話になっています…
※作者もアニメを見直して、1期時点で10回は泣きました。
ヤンデレ要素はこの話の中に詰めていないと思いますので、その要素が欲しかった人には申し訳ございません…
それではどうぞ!
~名古屋駅・ラブライブ地区予選当日~
そうしてついにラブライブ地区予選当日となった。
内浦にいた時は実感が湧かなかったが、こうして地区予選会場のある名古屋へ辿り着くと否応でも本番なんだな、と思い知らされてしまう。
しかし、今までやってきた練習を思えばきっとまた輝きを見せてくれるだろう、という謎の自信が俺の中であったため、そこまで緊張はしていなかった。
…まあ他のメンバーはどうだか分からないのだが。
千歌「…ついた、ね」
優馬「…うん、ついたな」
あの千歌が騒がない、となると恐らく緊張しているのだろう。
千歌ですら緊張しているとなると他のメンバーはもっとしている、そう感じた。
すると、後ろから聞き覚えのある声で俺たちに声をかけてきた。
誰だ?と思い、後ろを振り向くとそこにはよいつむトリオを筆頭にした浦の星学院の皆が勢揃いだったのだ。
むつ「や!優馬君!」
優馬「え、えぇっ!?ここまで来たの!?」
いつき「そうそう!皆で応援に来たよ!」
千歌「あ、ありがと~~~!!」
よしみ「皆、頑張ってねっ!!」
なんとわざわざ内浦のある静岡からここ愛知まで応援のために駆けつけてくれたのだ。
しかし、応援と言ってもステージで一緒に、どころか関係者ではあるもののステージの周りですら近づくことが禁止されているのだ。
優馬「…それなのにわざわざ?」
むつ「うん、分かってるよ!」
よしみ「私たちができるのは遠くから応援することしかできない、だからこそ客席から宇宙一の応援をする!」
いつき「その分、宇宙一の歌を聴かせてね?」
なんとも健気な子達だった。
たった数人の友人のために、そして彼女たちが背負っている学校の存続という大きなものを知っている上でそれを見て見ぬふりすることだって、他人事のように任せることだってできたんだ。
それなのに彼女たちはそれを良しとしなかった。
何か一緒にできることを探した結果がこの応援なのだろう。
その想いに感激していると、千歌が口を開いた。
千歌「…うん!約束する!絶対に最高の!宇宙一の歌をここに響かせる!」
…千歌らしいな。さっきまで緊張でガチガチだった癖に。
でも千歌だけじゃない。他の皆も気づけば緊張が吹き飛んでいて、その瞳には闘志が見えていた。
優馬「…皆、そろそろ時間だから行こう。」
そうして俺たちはよいつむトリオを含む大勢の浦の星学院の皆からの応援を受けながらラブライブ地区予選の会場へと向かった…
~ラブライブ地区予選会場・控室前~
優馬「じゃあここからは俺が入れないから…」
千歌「…うん」
優馬「…頑張って、皆。俺は学院の皆と同じ場所で応援してるから。」
そうしてこの場を去ろうとした時だった。
千歌「…っ!待って!!」
優馬「っ!?」
千歌から声をかけられ、なんだと思い後ろを振り向いた途端だった。
千歌が抱きしめてきたのと同時に、皆が俺のことを囲うように抱きしめてきたのだ。
優馬「…み、皆?」
善子「…優馬、驚かせてしまってごめんなさい。でもね、これはずっと計画してきたことなの。」
花丸「ステージに上がる前、優さんが応援席に戻っちゃうそのタイミングで今までの感謝の気持ちを伝えよう、って皆で決めたずら…」
優馬「…」
ルビィ「お兄ちゃん、ルビィはね、お兄ちゃんのおかげでいっぱい色んな事を経験できて、すごく楽しかった…でもどんな時でもお兄ちゃんは私たちのことを支えてくれて、いつもルビィたちの隣に居てくれて…本当に温かくて…どんな楽しい事よりもお兄ちゃんと過ごす時間が楽しくて、ルビィにとってかけがえのないものになってた…スクールアイドルにしてくれて、楽しい時間をもたらしてくれて…本当にありがとう!お兄ちゃん!」
花丸「マルもずら…オラも最初の頃はこんな眩しくて可愛い女の子たちがするようなスクールアイドルなんて、向いてないと思ってて、ずっと逃げてきたずら…けど、優さんに出会って、振り向いて欲しい一心でここまで辿り着けて…本当にありがとうずら!だから今日のライブは優さんへ一番に想いが届くように、オラ頑張るずら!だから見てて欲しいずら!」
善子「…私はあの時出会ってなければ本当にあのまま逃げてばかりの人生で終わってたと思うし、それくらい優馬っていう存在は私に影響を与えてくれた…それだけで感謝しかないんだけど、それだけじゃない。悩んでいた時も私たちが仲違いした時もいつだって優馬は手を差し伸べてくれた。今はもう私だけじゃない、Aqours皆が優馬に影響を受けて、今があると思うわ。だから…うん、本当にありがとう…今日はヨハネの魅力のありったけを第一リトルデーモン優馬に見せつけてあげるから、瞬きせずに見届けなさいっ!」
優馬「…ルビィちゃん、マルちゃん、善子」
ダイヤ「…私たちを忘れてもらったら困りますわよ?」
優馬「ダイヤ…」
ダイヤ「私もずっと昔から優のことを見てきて…それなのに、あの時、優の辛い思いに気づけなくて、和解するまでずっとそのことが私の中で、辛い痣のように残っていましたわ。この罪滅ぼし…というわけではないのですが、優にはもっと笑顔でいてほしい、前の私たちの知ってる優に戻って欲しいからこそ、今日は今までのライブよりも良い一番のライブを見せて、輝きを見せてあげますわ!」
鞠莉「…優にはずっと前から感謝してるわ。外の世界なんて何も知らなかった、家にいるだけの孤独な私を連れだしてくれて…そして、私に色々なことを教えてくれた。内浦の綺麗な景色やそこに住む人達の温かさ、友達の大切さ…恋、もね。…優のおかげで、私の世界は色づいて、綺麗なものになったの、だから本当にありがとう。今日のライブとびっきりのものを見せてあげるっ♪」
果南「次は私ね…私はずっと怒ってたんだよ?勝手に塞ぎ込んで、勝手にいなくなっちゃって…私の想いは…伝えられないままで…もう会うことはないんだろうなって思ってた。でも、こうやってゆうは意図してなかったかもしれないけどちゃんと帰ってきてくれて、しかも私たちの関係をまた結び付けてくれて、本当感謝しかないよ。知ってるかもしれないけど、私はそんなゆうのことが大好き、ずっと好き。その想い、このライブで魅せてあげるから!」
優馬「ダイヤ、鞠莉、果南…」
曜「優、こっちも忘れちゃダメ、だよ」
優馬「曜…」
曜「…初めて出会った時、優が転校してうちの学校に来た時だよね。最初先生から男の子が来るって聞いたとき、ちょっと怖かったんだよね。でも、優が紹介された時、そんな心配、全部消えちゃった。…多分、ああ言うのが一目惚れなんだろうね。それから私の世界はさらに色づいて、本当に毎日が楽しかった…今もこうして、千歌ちゃんと梨子ちゃんと…そして私の好きな人と一緒に何かを目指せる、そんな経験ができるのは優のおかげ…本当にありがとね?…今日はそんな色々な想いをステージに乗せて、優に届けるから!」
梨子「次は私、かな?…優君、君ってば本当、色々な人に色んな影響を与えてるよね…やっぱりすごいなぁっていつも思ってる。それは私も同じ、初めて会ったあの時、優君と出会ってなければもうピアノとは縁を切ってたかもしれない…だから中学時代に会ったあの時からずっと優君は私にとって、王子様で、一番大切な人…ずっとあの時から優君に感謝しかなかったの、今まで伝えられなくてごめんね、今までもこれからもずっとありがとう!今日は最高のライブを届けるからね!」
優馬「曜、梨子…」
千歌「優くん」
優馬「千歌」
千歌「私たちがここまで来れたのは他でもない優くんのおかげ、本当にありがとう…でもね、きっと私たちはここで終わらない。ずっとずっとこの先も走り続けるの。これからきっとまだまだ嬉しい事、辛い事、色んなことがあると思う。それを全部全部、楽しんで、Aqoursの皆と、そして優くんと歩んでいきたい。」
千歌「それが、それがきっと輝きだって信じてるから!!」
その時だった。
彼女たちにあるはずのない、白い翼が生えて、これから飛び立とうと、そしてどこまでも飛んでいく姿が見えたのだ。
千歌「…優くん、見ててね。私たちの最高のステージ!届けるから!」
~ラブライブ地区予選会場ステージ・Aqours side~
ついにここまでやってきた。
だけど、不思議と緊張は消えていた。もっと緊張すると思っていたのに、そんな不安はどこへやら、気づけばその緊張や不安は消えていたのだ。
とうとう、私たちの番。
確かに学校を救うのも大事、でもそれ以上に大切なことがある。
それは私たちの大切でたった一人の大好きな人に、想いを届ける、ということ。
その想いを持って私たちは、ついにこのステージへと飛び立った…
千歌「皆さん、こんにちは!私たちは!」
「「「「「「「「「Aqoursです!」」」」」」」」」
千歌「今日は皆さんに伝えたいことがあります!」
千歌「それは私たちの学校のこと、町のこと、そして私たちにとっての大切な人のことです!」
千歌「Aqoursが生まれたのは、内浦という町です。小さくて人もたくさんいない町だけど、それでも魚たちがいて、みかんがいっぱい採れて…温かな人でいっぱいな町…」
千歌「その町にあるのが、小さな小さな学校…今ここにいるのが全校生徒!」
千歌「そんな学校で私たちはスクールアイドルを始めました…」
曜「アキバで見つけたμ’sのように輝きたい、同じように輝きたいと思ってた…でもそこには色々な試練があって…いつも壁にぶつかってた…」
梨子「そんな時、私たちを支えてくれた、大切な人がいてくれた。」
花丸「オラ…私には…スクールアイドルなんて輝くことなんてできないよ。」
ルビィ「ルビィも人見知りだし、スクールアイドルなんて…」
善子「私もただ自分を見てほしいだけ…本当は普通の女の子でいたいから…でも、彼は話してくれた。」
花丸「オラたちにも可能性があるんだって」
ルビィ「ルビィたちは輝ける力が、可能性を秘めているって教えてくれた…」
鞠莉「でも、そんな大切な人も始めは私たちとそれ以上に人と関わろうとしなかった…」
ダイヤ「辛く悲しい過去を持ち、誰かに打ち明けたかったけれど、彼は優しかった。誰にも相談せず、抱え込み、いつしか自分の心を閉ざし、塞ぎ込んでしまっていた…」
果南「それを私たちは気づいてあげられなかった…だからこそ、もう一度知って欲しいって君にもまだ輝ける心があるんだよって」
千歌「そうして私たちは彼に歌を届けました…すると彼は閉ざした心がまた動き出し、私たちと一緒に前を進んでくれました…」
曜「私たちがこうしてスクールアイドルができているのは私たちの努力だけじゃない、彼の想いがなければ成し遂げられなかった!」
梨子「私たちを引き合わせてくれて…そして、ここまで支えてくれて、感謝しかありません…」
千歌「だから私たちは決めました」
曜「さらにもっと上にある輝きを見せてあげられるように」
梨子「そしてこれからもこの先もずっと一緒に未来を歩んでいけるように」
花丸「この学校や町と」
ルビィ「そしてこの仲間と一緒に」
善子「私たちと一緒に歩く彼と共に拓き、信じ行く道を」
果南「これから起きること、全てを受け止めて」
ダイヤ「全てをこの町とそして彼と共に楽しもうと」
鞠莉「それが…輝くことだから!」
千歌「私たちは気づきました…輝くことはきっと、楽しむことなんだろうって…」
千歌「この私たちの精一杯の輝きを、想いを彼に、町中に響かせるために、“0”だった、私たちのスタートを“1”にするために!」
千歌「行くよ!」
千歌「1!」
曜「2!」
梨子「3!」
花丸「4!」
ルビィ「5!」
善子「6!」
ダイヤ「7!」
果南「8!」
鞠莉「9!」
優馬「じゅーーーー!!!!!!」
千歌「っ!ゆ、うくん…」
曜「…千歌ちゃん」
千歌「うん、ごめん!…今、全力で、輝こう!!!」
千歌「0から1へ!」
「「「「「「「「「Aqours!サンシャイン!!」」」」」」」」」
~《MIRAI TICKET》♪~
こうして私たちはステージ上で最大限の想いと輝きを自分たちなりに彼に届かせようと動き出したのだった。
その時だった、まるで輝きが一筋の道のように私たちの頭上を照らしていたのを見つけたのだ。
千歌「優くーーーーーん!!!!!みんなーーーーーー!!」
千歌「一緒に、歌おうっっ!!!」
そうして私たちが見た光景は、本当に一つの光となり
私たちの輝きが、皆の輝きへと変わり
私たちの心を終始、躍らせてくれたのだった
私たちの輝きは君に届いた、かな…
~浦の星学院屋上・優馬side~
ラブライブ地区予選から数日…夏休みももう終盤…
俺たちは今日も屋上で練習を続けている
なんでかって?
そんなの決まってるじゃないか。
やりたいから、どこまでも輝きたいから…じっとしていられなかったのだ。
だから俺たちはこうしてまたいつもの場所で、練習を続けているのだ。
たまに思うことがある。
俺は彼女たちに何かしてやれただろうか、輝きを見せてもらうばかり…
つまり、与えられているだけなのではないか、と思う時がある。
でも、そんな時、最終的に辿り着く答えがある。
それは“くよくよしたって始まらない。やりたいと思うなら一緒に歩もう”と
だから今、俺はここにいる。
彼女たちとまた前へ進むために。そして俺自身の輝きを今度は彼女たちに見せてあげられるように。
数年前、数か月前の俺なら恐らく考えられないだろうけど、人生何があるか、分からないものだ。
あんなにひどい時期があったのもまた一興だろう。
ただ、そんな過去の俺自身に会えるとしたなら俺はこう問うだろうな…
“君のこころは輝いてるかい?”
いかがだったでしょうか
無理矢理詰め込んだ感じになってしまって少し違和感を感じましたでしょうか…
ですが、この話をもって、1期は終了です!
小ネタも挟んでいますので、次は第2期のスタートです!
次の話も見ていただけると幸いです。
それでは次回もよろしくお願い致します!!
ありがとうございました!
※またもやミス!!
まさかの原作改変しておりました!突破してなかったです!すみません!!!!!
現時点で貴方が考える優馬が付き合う相手は?
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高海千歌
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桜内梨子
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渡辺曜
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松浦果南
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黒澤ダイヤ
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小原鞠莉
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津島善子
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国木田花丸
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黒澤ルビィ
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鹿角聖良
-
鹿角理亜
-
誰とも付き合わない