無気力な僕がAqoursのマネージャーになってしまった件について   作:希望03

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こんにちは、希望03です!
遅くなって申し訳ございません、34話の続きになります。
今回はルビィちゃんの個別指導回!
皆も出てくるのでご安心を。
それではどうぞ!


第35話 暴走する歯車

 

~浦の星学院・屋上~

 

果南「1・2・3・4!1・2・3・4!」

 

優馬「…」

 

今日も今日とて、俺たちは練習をしている。

しかし、夏のような地獄の暑さは軽減され、少しばかりか涼しいような気もしている。

そんな中、俺たちは次のラブライブに向けて気合を入れて練習をしているのだ。

そうして彼女たちの練習を見ていると全体の練習が一段落したのかこちらに戻ってきた。

 

優馬「皆、お疲れ様。」

千歌「優く~ん…疲れたぁ~…」

 

いつも通り、千歌を筆頭に俺の方へと寄ってくる。

可愛らしいので受け入れてしまっているが、絵面的には問題があるかもしれない。

しかし、抵抗してしまうとすごく寂しそうな顔をしてしまうのでとっくに諦めたのだ。

 

曜「千歌ちゃん!ずるいよ!私も優に甘えたいからどいて!」

千歌「い・や・だぁぁぁ!!優くんは千歌のだもん!こういうのは早い者勝ちなんだよ~??」

 

曜「…ちっ!」

梨子「曜ちゃん、気持ちは分かるよ…」

果南「ああ見えて千歌ってば大好きなものには独占欲強めだからなぁ…邪魔だなぁ…」

ダイヤ「果南さん、本音が漏れていますわよ…その気持ちも分かりますが…」

 

鞠莉「はいはい、もう休憩は終わりよ~!」

千歌「えーーー!!まだ全然優くんに甘えてないよーー!?」

鞠莉「シャラップ!ここからはそれぞれの苦手パートに分かれて練習するわよ!」

 

こうやって仕切る姿はやはり最上級生だな、と感心させられてしまう。

鞠莉の意外なカリスマ性は人を惹きつけるからな…羨ましく感じてしまう。

 

鞠莉「…はっ!今、優にすごく褒められた気がする…!///」

花丸「何言ってるずら…」

善子「ほんとよ…ほら、早く行くわよ」

 

そうしてこれからパートごとに分かれて練習…となるわけなのだが

 

優馬「あれ?ルビィちゃんは?」

ルビィ「こ・こ・だ・よ♡」

優馬「うおっ!?」

ルビィ「えへへ…♡驚かせちゃった、かな?♡」

優馬「あー…いや、大丈夫…」

優馬「それよりパートごとに分かれなくていいの?」

ルビィ「も~、今日のこと、もう忘れちゃったの?」

優馬「今日…あ、そうか。今日はルビィちゃんの個別指導だったね」

ルビィ「うん!♡急いで始めよ?時間たっぷり、みっちり教えてもらいたいから、ね?♡」

優馬「あー…うん…なんか含みがありそうな感じはするけど…」

 

忘れてたわけではないのだが、このタイミングか、と思いつつも俺はルビィちゃんに個別指導をする流れとなった。

 

「「「「「「「「…」」」」」」」」

 

千歌(…ルビィちゃんなら何もできないだろうとは思うけど)

曜(な~んか、ちょっと雰囲気が怖いんだよね~…)

 

ダイヤ(…事の顛末は後で聞くとして、仮にもルビィは黒澤家の女)

梨子(意外な頭のキレとか、あざとさとか要注意な部分は多いからなぁ…)

 

果南(ルビィちゃんのあの顔、女の顔、というよりも雌の顔だったなぁ…)

鞠莉(何しでかすか分からない、って感じね)

 

花丸(…最悪、1年生で優さんを堕としにかかれば…)

善子(私たちで優馬を共有して、誰にも触れられないように、監視して…あとでルビィとは交渉の余地がありそうね…)

 

…すごい視線を送られてるんだけど

気になりすぎやしないかな…皆…集中して練習しなよ…

と思いつつも俺はルビィちゃんの個別指導へ向かった。

 

 

そして、休憩も一段落し、それぞれのパートごとに分かれたわけなのだが、

どうにもパートごとの距離が近いような、それも俺たちのパートを中心にして

確認しようと周りを見渡すと

 

千歌「っ!」

曜「あ…」

優馬「…」

 

こっち側も…

 

ダイヤ「ピッ!?」

果南「ありゃ…」

優馬「…」

 

そして…

 

花丸「ずらっ!?」

善子「うわ!?」

鞠莉「Oh~!?」

優馬「…」

 

こんな感じで、俺たちの周りを監視しているような感じだった。

俺は別に構わないんだけど、ルビィちゃんが心配だった。

元々、人見知りなルビィちゃんでもあるため、こうも周りから見られると緊張してしまうのではないか、と。

しかし、それは余計な心配に終わった。

 

優馬「はぁ…皆、練習を「どうしたのかな、皆?」る、ルビィちゃん?」

ルビィ「今日はルビィが個別指導をお願いしたんだから、2人きりでいる権利はあるよね?もしかして邪魔をするつもり?」

 

あのルビィちゃんが皆に食らいつくように顔をしかめて、周りを見渡したのだ。

 

ダイヤ「い、いえ、そんなつもりはありませんが…」

ルビィ「なら、皆も練習に戻らないと!…ね?」

ダイヤ「…」

 

あのダイヤですらルビィちゃんに対して、何も言えなくなってしまっていた。

いくらルビィちゃんの言っていることが正論だったとしてもここまで言葉で言い負かされているダイヤを見るのは恐らく初めてに近いのではないか

そう感じてしまうくらいにはルビィちゃんの剣幕がすごかった。

 

ルビィ「ふぅ…ふふ♡これで集中して練習に取り組めるね!♡」

優馬「そ、そうだね?」

 

恐らくそれくらい集中して練習に取り組みたいのだろう。

ルビィちゃんにとってスクールアイドルは憧れそのものだから、きっと誰にも邪魔をされたくないくらい、強い想いがあるんだろう。

 

優馬「よし、じゃあ始めようか」

ルビィ「うん!お願いします!」

優馬「まずどうする?」

ルビィ「う~ん、まだステップとか上手くいかないときがあるから、“よく”見て欲しいんだよね…?♡」

優馬「そっか、ステップね。おっけー!じゃあステップ踏んでみてもらってもいい?」

ルビィ「うん!」

 

ルビィ「はぁ…はぁ…ど、どうかなぁ?」

優馬「うん、全然問題ないと思うけどな、でも強いて言うならあそこの時のステップが少し甘かった気がする…」

ルビィ「うんうん…それで…」

優馬「そうだね、そこを意識して…」

 

思いの外、何事も起こらず、スムーズに事が運んで行った。

やはり周りの思い過ごしだったらしい。

集中してやっているんだからそんな嫉妬するようなことは一切起こらない、そう思った。

しかし、まだまだ個別指導は続いているわけで、何が起こるか分からないというのは正しくそうだろうな、ここで思い知らされることになるのだ。

 

ルビィ「はぁ…はぁ…ふぅ…」

優馬「ルビィちゃん、お疲れ様。立てそう?」

ルビィ「う、うん…大丈夫…」

 

そうしてルビィちゃんが立とうとした次の瞬間だった。

 

ルビィ「あ…」

 

なんと眩暈を起こしたのか、倒れそうになるではないか!

 

優馬「危ない!」

 

…ギリギリ気づいてよかった。

手を差し伸べて、こっちに抱き寄せ、倒れるのを防ぐことができたのだ。

 

優馬「ふぅ…大丈夫?」

ルビィ「う、うん…///あり、がとう…///」

 

だが、今の状況を客観的に見てみよう。

抱き寄せられている可愛い女の子。

それを平然と腰に片手を回して、もう片方の手をルビィちゃんの手に絡めて…

これは救助に見せかけた一種のセクハラに近いのでは?

 

優馬「ご、ごめん…!///すぐにどくね…///」

ルビィ「う、ううん!///大丈夫…///」

ルビィ「で、でも、まだルビィ足が動かないから…もう少しこのままでいたいな…♡」

優馬「あ、あー…うん///分かった…嫌だったら言ってね?///」

ルビィ「嫌になんてならないよ…///だって、お兄ちゃん、安心するし…♡」

 

そう言って、この態勢で数分は立ち尽くしていた。

その間、まるで無邪気な子犬みたいに顔を擦り付けて、甘えられていた。

 

優馬(…きっと寂しかったんだろうな)

 

そう思い、俺は頭を撫でて、安心してもらうように促した。

 

ルビィ(あ、うわぁぁぁぁぁ!!!///あ、頭なでなでしてもらってるよぉ…♡はぁ…とろけるぅ…頭が、心がとろけるよぉ…♡)

 

ルビィ「えへ、えへへへへ…♡」

 

千歌「いいなぁ…私も今日まだされてないのに…」

梨子「…千歌ちゃん、いつもしてもらってるの?」

曜「…」

 

ダイヤ「私も姉として特別参加…」

果南「どこ行こうとしてるのかな?…行かせないよ。」

鞠莉「じゃあ、私が…」

果南「鞠莉?」

 

花丸「…オラも褒められながら頭撫でてもらいたいずら。」

善子「私もこっそりしてもらお…」

 

優馬からは死角となっているが、彼女たちはそれを良い事に思いっきりルビィの方を見ていたのだ。

誰もが羨むシチュエーションに心を奪われてしまっていた。練習そっちのけで。

しかし、そんなシチュエーションを羨ましそうに覗きながら見ている彼女たちにルビィが気付き、そちらを見た途端…

 

ルビィ「…ふっ♡」

 

「「「「「「「「「なっ…!?」」」」」」」」

 

ルビィ「ねぇ…お兄ちゃん?」

優馬「ん…もう大丈夫そう?」

ルビィ「ううん…もっとして欲しいの…♡離さないでもっと強く抱きしめて欲しい…♡」

 

「「「「「「「「ちょっ!!??」」」」」」」」

 

優馬「…それはちょっと恥ずかしいような///」

ルビィ「大丈夫だよ~…皆、練習してるからだ~れも見てないし、ね?♡」

優馬「いや…でもなぁ…」

ルビィ「…だ、だめ、かなぁ?」

 

千歌(うわぁ…なんかここまでくるとあざとさ満点だなぁ…)

梨子(いつも消極的で人見知りだからこんな感じだと思ってたけど…)

曜(優に対しては完全に女見せてるなぁ…)

 

果南「なんか…すごく嘘っぽいなぁ…」

鞠莉「Oh~…ダーティー、デース…」

ダイヤ「我が妹ながら…策士と言いますか…さすが黒澤家の女、と言いますか…」

 

善子「…これは1年生の勢いでは…ビッグウェーブに乗るときかしら?」

花丸「善子ちゃん、もう少し待つずら…まだ時は経ってないずら」

花丸(今、出たら完全にルビィちゃんに目の敵にされる恐れがあるずら…まあ、全面戦争も構わないけど、まだ仲間として認識されていた方が動きやすいずら…)

 

という感じで、ごちゃごちゃと他メンバーが言っていたり、考えていたりしていると

気づいた時には優馬はルビィをさらに強く抱き寄せて、離れないようにしていた。

 

ルビィ「~~~~~!!!♡♡♡」

 

「「「「「「「「あああああああああああ!!!!!!」」」」」」」」

 

優馬「こ、こんな感じ…?///」

ルビィ「う、うん!すごく、温かい…♡えへへ…♡」

ルビィ(お兄ちゃんの匂い、お兄ちゃんの身体、お兄ちゃんの声、お兄ちゃんの息遣い…♡た、たまらないよぉ~~~~…♡)

 

千歌「優くんっっ!!!???何してるの!!??」

優馬「千歌?いや、まあ頼まれたことをしてるだけというか…///」

 

曜「優ってばすぐ色目にやられちゃうんだから…ふふ♡その目、私だけにしか見えないようにしようかなぁ…♡」

優馬「曜さん?なんだか不穏な響きのように聞こえるのですが、気のせいですかね?気のせいって言ってください。」

 

梨子「ルビィちゃんにやるなら私も…って!そうじゃなくて…いやでも、して欲しい…」

優馬「梨子もして欲しいの?なんならしてあげるよ?」

梨子「えっ!?///」

 

「「「「「「「「え!?」」」」」」」」

 

梨子「ほ、ほんとに!?///」

優馬「うん。そんな減るものでもないし…恥ずかしいけど、梨子がして欲しいなら?」

梨子「じゃ、じゃあ!!///おねが「ダメだよ。梨子ちゃん。」…は?」

ルビィ「今はルビィがしてもらってるんだよ?邪魔、しないでくれる?」

梨子「…ルビィちゃんはもはややりすぎな気がするけどなぁ?むしろ優君からしたら鬱陶しいくらいになってるんじゃない?」

ルビィ「は?」

梨子「なに?」

優馬「あー…落ち着いて…ルビィちゃんも後でまたやってあげるから…」

ルビィ「ほんと!?」

梨子「ちっ!」

 

優馬(まさか割と内気な梨子と人見知りの激しいルビィちゃんがここまで喧嘩してしまうとは…そんなにしてほしかったのかな?お互い恥ずかしくなるだけなんだけど…)

 

こういう時に限ってこの男は気づかないが、やることは一丁前。

修羅場な状況である中、喧嘩と言いくるめて、優馬は梨子に近づき、ルビィにしたように優しく抱きしめた。

 

梨子「~~~~~っっっ!!!!♡♡♡」

優馬「これくらいでいい?」

梨子「ひゃ、ひゃい…♡」

 

声が近い。息遣いが目の前で。優馬の温もりを直で感じている。

色々な情報が梨子の脳内に溢れ、今まさにショート寸前といったところだった。

しかし、そんな幸せに満ち溢れた世界もものの数分で終わってしまうのだった。

 

千歌「…もうだめ、我慢できない!ゆ~うく「ゆう。」え、果南ちゃん?」

優馬「…果南?」

 

動き出したのは我慢できなかった千歌ではなく、果南だった。

この時、優馬は侮っていた、というよりも忘れていた。

最近こそ、落ち着いていつも通りの果南へと戻りつつあったため、優馬は忘れていたのだ。

このグループ一番のヤンデレ要素持ちが誰か、ということを。

 

優馬「ど、どうしたの果南?」

果南「…ねぇ、ゆう?私さ、言ったよね?浮気はしちゃダメって、さ。」

 

ダイヤ「…これは、まずいですわ。」

鞠莉「ええ…果南が暴走してる…」

千歌「と、止める?」

曜「止めるしかないよ…危険だけど…」

花丸「…優さんを傷つけるのだけは許されないずら」

善子「ヨハネの抑止の力をもってして…優馬を守らなきゃ…」

 

優馬「い、いやまあ言ってたけど…そもそも俺たちそういう関係になってないし…」

果南「え?」

優馬「…すみません。」

果南「…だからね、浮気しないように、私しか見れないようにしてあげる♡」

 

すると、果南は動き出した。

そして…

 

優馬「んむっ!?///ん~~~っ!!??///」

果南「んっ!…んむ…んあ…ぷあっ…♡♡」

 

梨子「へ?」

ルビィ「あ」

 

「「「「「「ああああああああああああ!!!!????」」」」」」

 

さすがのフィジカルというか、目にも止まらぬ速さで優馬の唇を奪っていったのだ。

それにしても今日はよく叫ぶな。

 

優馬「ぷはっ…///か、果南…?///」

果南「えへ、えへへへ…♡キス、しちゃった…♡ねぇゆう?この続き、しようよ…♡」

果南「…ハグよりももっとすごいこと♡」

 

梨子「だっ///」

ルビィ「だ!///」

 

「「「「「「だめーーーーー!!!///」」」」」」

 

危うく扉を開けかけたもののどうにか果南を全員で止めることができ、暴走した果南は反省させられていたのだった。

しかし、反省させているものの彼女たちはあの光景を見て、あれくらい積極的に行かなきゃと思っていたことは神のみぞ知るお話。

 

千歌(…次はどさくさに紛れてキス、とか?)

曜(う~ん、もっと甘え全開で強引に行こうかな…)

梨子(次は壁ドンと顎クイを…///えへへへ…♡)

ダイヤ(私もあれくらい行かなくてはいけないのですね…このままでは優を盗られてしまう…)

鞠莉(…誰にもバレないように監禁する必要性があるかもしれないわね。ふふ…♡)

花丸(…うかうかしてられないずらね。マルももう一度キスして…想いをもっと伝えなきゃ…)

善子(私だけのリトルデーモンなのに…はぁ…ずっと優馬のそばにいてあげないとだめね…リトルデーモンの主たる者、それくらいのことはしてあげなくちゃ)

ルビィ(次はもっとイチャイチャしたいなぁ…ふふ♡あははは♡)

 

 

優馬「…さ、寒気?」




いかがだったでしょうか?
こんな感じで2期はちょっとまったりのんびりやっていきますのでご了承ください。
最近、スランプ気味でヤンデレ要素も難しくなってきました。
ちょっと更新速度も遅くなってしまうかもしれません!
ですが、ここまで来たら頑張って書きますので応援よろしくお願い致します!
第35話も読んでくれてありがとうございました!
次回もまた読んでいただけると嬉しいです!

現時点で貴方が考える優馬が付き合う相手は?

  • 高海千歌
  • 桜内梨子
  • 渡辺曜
  • 松浦果南
  • 黒澤ダイヤ
  • 小原鞠莉
  • 津島善子
  • 国木田花丸
  • 黒澤ルビィ
  • 鹿角聖良
  • 鹿角理亜
  • 誰とも付き合わない

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