無気力な僕がAqoursのマネージャーになってしまった件について 作:希望03
第40話の続き、この騒動もついに終止符が打たれます!
文量はいつもよりかなり少なめになっているので物足りなさが感じられますが最後まで見ていただけると嬉しいです!
それではどうぞ!
~淡島・海岸沿い~
「それ以上はだめよ?…ダーリン♡」
果南「っ!?」
優馬「…鞠莉」
鞠莉「ハァ~イ♪あなたの鞠莉よ♪」
優馬「…」
まさかここに来て鞠莉が来るなんて思ってもみなかった。
あの時点で鞠莉は納得してくれると思っていた。
…でもあの時、違った。
果南の元へは行かせない、そんな想いが伝わった。
だから振り切って走ったというのに…
優馬「…」
鞠莉「…どうしたのかしら?早く帰りましょ?遅くなっちゃうわ。」
優馬「その前に聞きたい事を聞いてもいい?」
鞠莉「ん~?」
優馬「なんで、ここが分かったの?」
鞠莉「…そうねぇ、強いて言うなら…」
鞠莉「“愛”、かしら?♡」
優馬「…!?」
俺は何も言えなかった。
なぜか、それは梨子のようにGPS、もしくは盗聴器といった現実味のある行動によって実現された行動だと思っていたからだ。
だから“愛”と言われて、俺は一瞬フリーズしてしまった。
果南「…狂ってる」
果南がそう呟いた時だった。
鞠莉は一瞬にして果南の方を向いた。
鞠莉「…果南も同じでしょ?私が狂っているのだったら、果南も同じように狂っているわ。」
果南「…っ」
鞠莉「教えてあげようか?優もちゃんと聞いててね。」
そう言って、鞠莉は俺たちに聞くように促してくる。
どこまでも質が悪い。
今はもう完全にブラック鞠莉である。
鞠莉「果南はね、自分のことを本当に優の彼女だと思って、勝手に彼女だって偽った挙句、優の行動を束縛しようとして、事があれば疑いをかけて、振り回して…」
鞠莉「ねぇ、果南」
果南「…やめて」
鞠莉「自分の罪から逃げてる場合じゃないわよ。ちゃんと向き合いなさい。」
果南「もうやめて」
鞠莉「…優に迷惑をかけて、ちょっと優しくされればすぐコロッと気持ちが変わって」
鞠莉「浅ましいうえ軽い女ね?」
果南「いや…やめて…」
鞠莉「これだけ迷惑かけておいて、自分は逃げようとするなんて…それこそ私以上の狂人よ!」
果南「やめて!!」
鞠莉「…」
優馬「果南…」
果南「そんなの分かってる!迷惑をかけて…逃げようとして…止められたらケロッと気持ちが変わって…本当、軽いと思う…」
果南「でも!抑えられるわけないじゃん!好きっていう想いなんて!」
果南「どれだけ片想いしてきたと思ってるの!?ずっと出会った時からずっと!好きだった!」
果南「いなくなった時もずっと探してて!それで漸く見つけて!」
果南の想いが爆発した。
それほど強い気持ちだったらしい。
てか、本人がここにいること忘れてませんか?大丈夫?
鞠莉「…だから、だから!ずっとあんなことをしてたっていうの!?そんなのただの自己防衛じゃない!」
鞠莉「そんなこと言ったら私だって同じよ!」
鞠莉「あの時、窓の外から私を呼んでくれて…私を連れ出してくれて…」
鞠莉「私だってずっと好きだったわ!ずっと優のそばにいたかった!」
鞠莉「…それでも、あの時救えなかった罪が自分を縛り付けて…想いを伝えちゃ駄目なんだってずっと枷をかけていたわ。それが私の贖罪でもあるから…」
果南「…何それ、それだって!ゆうと向き合うことから逃げ続けて…今だって逃げてる証拠だよ!!」
鞠莉「そんなことない!…いやそうかもね。でも!そうしていなきゃ私が私であることを保っていられなかったの!」
鞠莉「果南だって同じでしょ!」
果南「なっ…!私は違う!」
そうしてヒートアップしていく2人の口論
どうやっても収拾がつかない。
鞠莉がこう言えば、果南がああ言い。
果南がああ言えば、鞠莉はこう言う。
その繰り返しだった。
だからなのか、俺はもう我慢の限界だった。
優馬「うるせえぇぇぇぇぇ!!」
果南・鞠莉「「っ!?」」
…やり過ぎた。
これじゃ俺が一番うるさいじゃん。
優馬「ふぅ…」
果南「ゆ、ゆう?」
鞠莉「Why…?ど、どうしたの?」
落ち着くために俺はまず一呼吸を置いた。
そして
優馬「…2人してヒートアップしてどうするわけ?」
優馬「結局どっちも譲らないからか、収拾がつかなくなってるしさ。」
優馬「それに2人は俺の気持ちとか考えとか、想いとかそういうの考えたことある?」
優馬「ないよね?」
優馬「俺のことを何にも知らずにゆうのためとか、贖罪とか…抱え込み過ぎなんだよ。馬鹿。」
鞠莉・果南「「…」」
優馬「…俺はもう昔みたいに何も言わずにどこかに行ってしまう、なんてことはしない。これからもするつもりは毛頭ない。」
優馬「こうして今もこれからもここにいるんだ。いくらでもあの頃を取り戻せるんだ。」
優馬「それなら過去の罪とか想いとかに捕らわれるよりも今を楽しむ方が良くない?」
鞠莉「それは…」
果南「そうだけど…」
優馬「…俺は、2人のことが好きだよ。」
鞠莉・果南「「…」」
鞠莉・果南「「ふぇ…!?///」」
鞠莉「な、なにを言ってるの!?///」
果南「じょ、冗談はだめだよ!!///ほ、本気にしちゃうから…///」
優馬「本気にしちゃうも何も…俺は本気だよ。」
優馬「2人のことが好きだよ。」
鞠莉・果南「「~~~~っ!!///」」
鞠莉「で、でも二股は…///」
果南「そ、そう?///私は愛してもらえるだけでも…///」
優馬「幼馴染として、もう一度やり直したいんだ。」
鞠莉「…は?」
果南「…え?」
優馬「…ん?」
鞠莉「なんだ、そういうことね…」
果南「はぁぁぁぁ…」
優馬「逆になんだと思ったんだよ…」
鞠莉「そりゃあ、ねぇ、果南?」
果南「うん…そりゃあ、ね?」
鞠莉・果南「「…ふふっ」」
鞠莉・果南「「あはははっ!」」
…どうやら元気が戻ってきたらしい。
困った幼馴染たちだ。
ここにダイヤが入ってたら、と思うとまたちょっと違うが…
果南「ゆうらしいなぁ!ほんとにっ!」
鞠莉「本当よ!そうやって私たちの想いを持って行っちゃうんだから!本当幼馴染キラーは怖いデースッ!」
優馬「幼馴染キラーってなんだよ…幼馴染キラーって…」
始めの頃は見せなかった彼女たちの笑顔がようやく戻ってきたのだった。
果南「…じゃあこれからまたやり直そ?」
鞠莉「そうね…でも今度こそ、幼馴染から昇格しなきゃ!ね♡」
果南「それは…うん、そうだね!諦めきれないもん♡」
優馬「あはは…お手柔らかにお願いします…」
こうして彼女たちと俺の一夜半の騒動は終わることとなった。
実はあの時、優馬自身は異性としても好き、という想いも込めて“好き”という言葉を伝えた…というのは神のみぞ知ることとなった。
だが、こうやって笑い合うのも束の間
彼女たちは大事なことを忘れていた。
優馬・鞠莉・果南「「「あ、学校説明会…」」」
いかがだったでしょうか?
ようやく次の内容に入ります!遅くなって申し訳ありません。
今まで果南と鞠莉をメインに書きましたが、ようやく皆が出てきます!
それではここまで読んでいただきありがとうございました!
次回もよろしくお願いします。
現時点で貴方が考える優馬が付き合う相手は?
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高海千歌
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桜内梨子
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渡辺曜
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松浦果南
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黒澤ダイヤ
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小原鞠莉
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津島善子
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国木田花丸
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黒澤ルビィ
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鹿角聖良
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鹿角理亜
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誰とも付き合わない