無気力な僕がAqoursのマネージャーになってしまった件について   作:希望03

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こんばんは!希望03です!
続きました!後編!
なんだか最近は鞠莉が得してる場面を多く書いてしまうんですよね…

ということでどうぞ!


第46話 気になります…貴方の好み!(後編)

 

~浦の星学院・スクールアイドル部部室~

 

時間はもう16時半。

本来であればこの時間は移動して、もう練習をしている、と言う流れなのだが…

俺たちはなぜかまだ部室にいる。

さて、このなぜか、なのだが、それを言うと少し前の話に戻る…

 

と、言うのも簡潔に説明するとすれば、要は全員が集まったタイミングで花丸から唐突に俺の好みの胸のサイズを質問され、それが今、彼女たちの中で波紋を広げ、こうして修羅場へと化してしまったわけだ。

 

優馬「…ねぇ、もう良くない?練習に向かいません?」

果南「ん?逃げるのかな?」

優馬「いや、逃げるとかじゃなくて…」

花丸「逃がさないずらよ~?」

優馬「逃げないよ!」

優馬「そもそも俺の好みを聞いたところで需要はないでしょうに…」

千歌「あるよ!!全然、大あり!!」

優馬「えぇ…?」

 

と言った感じで、練習に向かうように促そうとすると、まさかの足止めを喰らってしまうのだ。

この質問の答えがそこまで需要があるとは到底、俺の中では思えないし、これを正直に答えたとしたらそれはそれで逆に引くと思うんだけど…

 

鞠莉「それじゃあ聞かせてもらおうかしら?」

優馬「え」

 

ルビィ「お兄ちゃん、はっきりと答えてね?」

善子「…優馬、嘘は、ついたら駄目よ?ちゃんと正直に答えてね?」

優馬「ルビィちゃん?善子?なんだか怖いんだけど…」

 

ダイヤ「優、女は胸じゃないですわよね?…ね?」

曜「あはは!ダイヤさんったら焦りすぎですよ~?…まぁ、私はどちらの答えでも構いませんけど…ふふっ、あははっ♡」

梨子「そうやって余裕ぶってるけど、曜ちゃんも絶望に堕ちるかもしれないのよ?まぁそれはそれで私としては好都合だけどね♪」

曜「…はぁ?」

 

と言った感じでまた喧嘩が始まりそうな予感がしたその時だった。

 

鞠莉「…シャラップッ!!」

 

「「「「「「「「!!」」」」」」」」

 

まさに始まりそうだった瞬間、鞠莉から警鐘が鳴らされた。

 

鞠莉「…貴方たち、うるさいわよ?邪魔するなら早く出て行ってもらえるかしら?」

ダイヤ「…あら、鞠莉さんは随分余裕そうですわね?もしかして、もう自分が選ばれると勘違いしておられるのですか?とんだお門違いですのに。」

鞠莉「べっつに~?私はそんなこと思っていないわよ~?逆にそうやって言うダイヤの方が焦っているんじゃないかしら?♪」

ダイヤ「ふふっ…どの口が言っているんだか…」

果南「はいはい、2人とも落ち着きなよ。そうやってキャンキャン騒いでるの、見苦しいよ?」

ダイヤ・鞠莉「「…」」

 

とりあえず皆の様子を見る限りでは落ち着きを取り戻したみたいだが…

どうにもまだ俺のことは離してくれないらしい。

 

鞠莉「はぁ…ごめんなさい、優。もういい加減にして欲しかったわよね…」

優馬「うん、そうね。そう思うならもう離してもらえる?」

鞠莉「それはNoよ。」

優馬「Oh…」

鞠莉「もちろんよ。それじゃあ聞かせて頂戴?」

優馬「…本当に言うの?」

花丸「当たり前ずら!皆気になってるずらよ!…オラが最初に聞いたのに。」

優馬「…はぁ、分かった。言いますよ…」

 

「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」

 

優馬「そうなぁ…俺の好みは…」

 

「「「「「「「「「ごくりっ…!」」」」」」」」」

 

優馬「まぁ…その人のバランスに合ったものがあれば良いんじゃない?」

 

「「「「「「「「「…は?」」」」」」」」」

 

優馬「あ、あれ?」

 

おかしい。

なんでこんなに皆、俺の方を睨んでくるんだ?

皆が傷つかないように配慮を利かせた最高の答え方だったはずなのに…!!

 

優馬「皆さん…?怖いですよぉ…?」

花丸「オラたち、そういうことを聞きたいんじゃないずら…」

ルビィ「だってルビィ、言ったよね?“はっきり”!って…」

優馬「うっ…!」

善子「正直に、って言ったのに…嘘、ついたのね?そっか…」

優馬「ぐっ…!」

 

心にダイレクトに刺さってしまう。

いや、そうは言いますけどもね?これを正直に答えたとしたらあからさまにショックを受ける人とあからさまに喜び始める人が出てきちゃうでしょ?

配慮だよ、気づいてよ!配慮だよ!

すると、千歌が寄ってきた。

 

千歌「…優くん、どうしても答えてくれないの?」

優馬「千歌…」

優馬「ごめんな、はっきりしてなくて…でも、さっき言ったことは俺の本心だよ。」

優馬「皆違って皆良い。俺は容姿よりもどれだけその人とより添え合えるか、信頼し合えるか、だからさ…」

曜「優…」

優馬「その点、Aqoursの皆のことは本当に信頼してるし、この先、ずっと一緒に居たいと思えるくらいには大事な存在になってるんだ…」

優馬「だから、容姿なんか気にしないで欲しい…こんな曖昧な解答でごめん…」

 

果たしてこれで皆は納得してくれただろうか、と不安になってしまったが、皆の表情が段々と和らいでいっているのが分かった。

 

梨子「もう、優君ったら…」

ダイヤ「本当、全くですわね…」

果南「ま、ゆうがそう言うなら仕方ないね…」

善子「…そうね、優馬がそう言うなら。」

ルビィ「お兄ちゃんってば、本当根っから優しいなぁ…」

花丸「オラも納得ずら。むしろ気にせずアタックできるから聞けて良かったずらぁ!」

 

と言ってくれた。

どうやらほとんどの皆が納得してくれたみたいだった。

しかし、あくまでもほとんどである。

まだ納得できていないのが1人、いるみたいだった。

 

鞠莉「…」

優馬「鞠莉…」

鞠莉「分かっているわ。優がそういう人だって…でも、なんだか納得いかなくて…」

優馬「…」

 

きっと鞠莉は自分に自信が持てていないんだろう。

だから誰よりも見た目を気にしてしまうし、それが…好きな人相手、とかだったら余計だ。

今回だって、一番聞きたがっていたのはなんだかんだで鞠莉だった。

つまり俺の好みに合った容姿にすることで自分が一番愛される容姿を持っている、と自信を持ちたかったのかもしれない。

 

優馬「はぁ…全く世話の焼けるなぁ…」

鞠莉「え…?」

 

そうして俺はそっと鞠莉の身体を抱きしめた。

 

鞠莉「…はわっ!?///」

 

「「「「「「「「はぁ!?」」」」」」」」

 

優馬「…容姿なんて気にしなくていいよ。気にしなくても十分鞠莉は綺麗で、可愛いと思う。」

鞠莉「ゆ、優…♡」

優馬「性格だって明るくて、でも頼れるお姉さんって感じで、俺にとって本当に頼りになる存在なんだよ…だからこれ以上、何を求めるんだってくらいには完璧だと思うんだよ。」

鞠莉「は、恥ずかしいわ…♡で、でもこれは、これで…♡」

優馬「…だから俺は鞠莉の容姿のせいで嫌いになんてなるはずないから安心して?」

鞠莉「ひゃ、ひゃい…♡」

 

 

善子「ねぇ…リリー?これ何を見せられているわけ?」

梨子「知らないわよ…」

果南「鞠莉だけずるくない?」

ダイヤ「そうですわね…あとで全員にやってもらいましょう。」

千歌「最近、鞠莉ちゃんが得すること多いんだよねぇ…ずるいよねぇ…」

曜「分かるよ、千歌ちゃん。そろそろ世代交代のお時間だってこと、教えてあげないとダメかなぁ?」

ルビィ「お兄ちゃん…ルビィにもやってくれるよね?もちろん…やらないと…」

花丸「…ちっっ!!」

 

一部、 不穏な空気を醸し出していたものの

こうして、『俺の好みはなんだろな事件』は無事解決。

 

と、思いきや鞠莉とのハグを終えた途端に鞠莉以外の全員から襲われ、1人ずつ鞠莉にやったことと同じことをやらされたのはここだけの話…

 

花丸「でも結局、具体的な好みとかは分からず終いだったずらぁ…はぁ…」

 

優馬(まぁ…バレなくてよかったけど…実際のところは大きい方が良い派だからなぁ…)

 

ダイヤ「優…?何か言いましたか…?」

梨子「優君?今、ぼそっと何か言ったよね?」

ルビィ「…お兄ちゃん?」

善子「…」

 

ぼそっとどころかもう心の声だったのだが…

謎の地獄耳で俺の声を聞き、こちらを振り向いた4人の目は完全にハイライトがオフの状態だった…

 

優馬「ひっ!何でもないよ…」

 

危うく、最後の最後でバレかけはしたものの、結果は安全に終わった。

今日も今日とて、Aqoursの皆は元気そうで何よりでした。




いかがだったでしょうか?
少し文面が少なかった気がしますが、とりあえずこの話はここで終わりです!
次話は本編に戻っていきたいと思いますのでよろしくお願い致します!
それではここまで読んでいただきありがとうございました!
次回もよろしくお願い致します!

現時点で貴方が考える優馬が付き合う相手は?

  • 高海千歌
  • 桜内梨子
  • 渡辺曜
  • 松浦果南
  • 黒澤ダイヤ
  • 小原鞠莉
  • 津島善子
  • 国木田花丸
  • 黒澤ルビィ
  • 鹿角聖良
  • 鹿角理亜
  • 誰とも付き合わない

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