無気力な僕がAqoursのマネージャーになってしまった件について   作:希望03

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こんばんは、希望03です。

ではどうぞ。


第70話 欲深い人、その真意は如何ほどに?

~内浦・浦の星学院~

 

優馬「…え?」

 

今の僕はどういう表情をしているだろう。

まぁ言われなくても分かる。

口は半開き、目は点に、今この状況を把握しきれていない、といったところだろう。

だが、良く考えても見て欲しい。

だって、目の前には帰ったと思わしき人物、ましてそれは昔の幼馴染でもあり、Aqoursの皆と同じくらい大切な人たちである。

そりゃあもう、こうなる。

 

聖良「…あら?固まっていますね」

 

理亜「さすがにびっくりしすぎ…」

 

千歌「いやびっくりするよ!!」

 

聖良「あ、いたんですね。」

 

千歌「…喧嘩売ってます?」

 

梨子「千歌ちゃん…!落ち着いて…!」

 

理亜「姉さまも落ち着いてください!」

 

「~♪~♪~♪」

 

聖良「予鈴…そろそろ戻らないとですね。」

 

理亜「じゃあ私たち戻るね、兄さんっ!」

 

聖良「また、会いましょう?…なんなら昼食とか「絶対ダメ!!!」…」

 

まるで嵐のようだった。

まぁ僕は会話をするどころか、全く動きすらしなかったわけだが。

そんな情けない姿の僕と怒りに苛まれる千歌、それをなだめつつも恐らくブチギレの曜と梨子の謎の四すくみが出来上がり、教室内は修羅場となり、授業が開始されるのだった。

 

~昼休み~

 

千歌「…」

 

梨子「…」

 

曜「…」

 

優馬「あ、あのー…」

 

聖良「ん?どうかしましたか?」

 

理亜「どうしたの?兄さん?」

 

優馬「いやー…なんだか近いような?」

 

聖良「そんなことないですよ。昔もこれくらいだったじゃないですか。」

 

理亜「そうそう。昔なんてもっと近かったし、一緒に食べさせあいだってしたでしょ?」

 

優馬「いや、あれは昔だからでしょ…しかもあの頃からしつこかったし…」

 

理亜「何か言った?」

 

優馬「いえ何も。」

 

昼休み、朝から長い長い授業を終え、いつもなら束の間のひと時、そしてお楽しみの食事なのだがどうやらそうも行かないらしい。

この教室内には依然として冷ややかな空気が流れている。

その原因が今両隣りにいるわけなのだが、離れて欲しいとも言えず、両隣りもこの空気を読んで離れるという人たちでもない。

つまり、何も解決しないままこの空気は続いていた。

この空気を作り上げているのは両隣りが全て、というわけではない。

それは千歌や曜、梨子の怒りだ。この3人の怒りは目に見えて分かるくらいになっていたからだ。

 

優馬「あー…とりあえずなんで2人はいるんだっけ…?」

 

聖良「そうですね、まずそこからですね。」

 

理亜「理由は簡単。兄さんのそばにいたいから。」

 

ガタッ!!

目の前にいた3人の机といすが揺れた。

一瞬、びっくりしたが続けてこの2人は話し始める。

 

聖良「だって優君は決めたのでしょう?覚悟を。」

 

聖良「なら私たちは答えを出すまでそばで見守りたい。ただ、それだけなんです。」

 

優馬「すごい、覚悟だね。それで学校を転校だなんて…」

 

理亜「まぁ、少し寂しさはあったけど兄さんの事を考えれば当然。」

 

優馬「…そっか」

 

僕にはもったいないほどの美女2人からのアプローチだと思う。

それも僕が決めた覚悟なんかよりも遥かに上の覚悟で。

やっぱりこの2人はすごいn「あーーー!!!もーーーーー!!!」

 

千歌「すごい覚悟なのは分かりますけど!なんで!!ここにいるんですか!!??」

 

梨子「それにさらっと優君の隣に…!宣戦布告ですか!?」

 

曜「そもそも同じ学年でも無いんですけどね!?」

 

良い話で終わりかけていたはずだったのだが…

どうやら耐えきれなかったみたいだった3人が物凄い剣幕で聖良たちを捲し立てていた。

これには2人はたじたじになるだろう、と思っているのも束の間

 

理亜「…時間が無いのをあんたたちは分からないの?」

 

「「「っ!」」」

 

千歌「…分かってる。」

 

理亜「分かってないじゃない。だからいつまでもそんな調子なんでしょ?ずっと一緒にいたんじゃないの?少なくともこの半年以上は。」

 

千歌「分かってる…」

 

理亜「なのに、3人して進展は無いし、むしろ気まずくなってるし…そんなダラダラしてるから私たちに奪われる。違う?」

 

千歌「…」

 

理亜「もう兄さんは覚悟を決めた。なのに何もしないの?あぁ、それとも何もできないの?怖くて」

 

曜「違う!!」

 

曜「私たちだって、焦る気持ちはあるよ!でも、でも…」

 

梨子「今、焦ったところでどうしようもないもの…決めるのは優君。ならその結果を祈るだけだよ。」

 

優馬「あの…」

 

聖良「優君?」

 

千歌「優くん?」

 

優馬「ここに張本人いるんですけど…しかも教室だから皆いるし、やめてくれませんかね…」

 

「「「「「…///」」」」」

 

とりあえずこの場は何とか収まり、続くことなく、午後の予鈴が鳴るのだった。

 

 

~浦の星学院・スクールアイドル部部室・千歌視点~

 

ああ腹が立つ。

昔は、というよりもいつもの私はこんな感じの子じゃない。

確かに無鉄砲な所があるかもしれないけれど、それでもすぐに怒ったりとか、そんなことはない、はずだ。

なのに、なのに…

 

千歌「なんであの2人がいるのー…」

 

そんなこの学校の噂の渦中にいるであろうSaint Snowの2人の事を考えているとドアが開いていた。

私はそれに気づかずに机に臥せながらただただ時を待っていた。

 

優馬「千歌?」

 

千歌「大体、あの2人が来たらライバルがさらに増えちゃうじゃん…でも、もう優くんは決めてるかもしれないし…うーん…」

 

優馬「…千歌」

 

千歌「でも、2人があれだけ優くんと仲良くしてたら千歌との時間が減っちゃうし…寂しいし…はぁ…」

 

優馬「…」

 

千歌「…あれ?」

 

優馬「気づくの遅すぎ。」

 

千歌「~~~~~~っ!?///」

 

目の前に優くんの顔があった。

それも目と鼻の先、至近距離だった。

 

 

千歌「…///」

 

優馬「落ち着いた?」

 

千歌「…うん///」

 

あれから数分。

私は落ち着きを何とか取り戻した。

居心地は悪いけど、何とかここに座っていられている。

本当は顔から火が出る程で、すぐ逃げ出したいほどだけど。

 

千歌「…皆は?」

 

優馬「梨子は日直、曜は先生に呼ばれてた。1年生たちはまだSHR中、鞠莉とダイヤは学校の書類をまとめてる。果南は休校してた分の補習、聖良は転校したからそれの転校手続的な物をしてる。」

 

千歌「え、あ、そ、そっかぁ…///」

 

見事に皆はまだ何かしらしていて、未だここには来れないみたいだった。

すると、この部室は千歌と、優くんの2人だけ…

意識してしまうと途端に顔が赤くなってしまう。

 

千歌「…///」

 

優馬「それで…そんなに悩んでたのって、昼の件?」

 

千歌「あ…」

 

優馬「…やっぱりね。」

 

千歌「…だって、あの2人と優くんって幼馴染なんでしょ?」

 

優馬「うーん…まぁ、鞠莉たち程でも無いけどそうだね。」

 

千歌「それで、あんなに仲良く腕組んでたりとかしてたから、不安になっちゃって…」

 

優馬「…まぁ確かに幼馴染とか友達の領域は超えてるかもね。」

 

千歌「…だから、ね、その…」

 

優馬「?」

 

千歌「ち、千歌との時間が減っちゃうな…って…///さ、寂しい、というか…///」

 

優馬「…///」

 

い、言っちゃったぁぁぁぁぁぁ!!!///

で、でも良いよね!だって、もう攻めるしかないし…///

理亜ちゃんだって、昼はあんなこと言ってたんだし…///

 

優馬「そっか…寂しい、か…」

 

優馬「僕、覚悟を決めたって言ったよね。」

 

千歌「え、あ、うん…」

 

優馬「だからさ、ちゃんと皆と向き合おうと思ったんだ。じゃないと自分の今の真意が果たして正しいのか、って分からないからさ。」

 

優馬「だけど、そっか…不安、だよね。」

 

千歌「…」

 

優馬「なら、ちゃんと千歌とも向き合わないとね。以前みたいにならないようにさ。」

 

千歌「以前…あっ!」

 

以前の話、と言ってもまだ最近の事だと思う。

私はあまりの嫉妬心で曜ちゃんとも梨子ちゃんとも揉め合いになって、優くんを困らせてしまった。

あれがあったからこの前の理亜ちゃんとか聖良さんの件があったんだけど…

あの事件はもう忘れられてなかったことになったのかと思っていたけど、優くんもどうやら忘れていなかったみたいで、なんだか忘れて欲しかったけど、私たちの事を忘れていないみたいでホッとした自分がいた。

 

優馬「うん。あの千歌とか曜が暴走した時、あの時、僕は逃げ出したんだ。」

 

優馬「別に嫌いになったとかじゃない。ただ、向き合うのが怖かったんだ。」

 

優馬「だけど、もう逃げない、向き合おうって決めた。」

 

優馬「そういった意味での覚悟でもあったんだけど…千歌を不安にさせているようじゃ本末転倒だね。」

 

ごめん。

そう言ってくれた。

気にしなくてもいいのに、でも気にしてくれて嬉しい。

今この瞬間だけは優くんが千歌だけを考えてくれていて、千歌だけを見ている。

それだけで千歌の心は満たされていた。

 

優馬「…できる限り、千歌と話したりとか、千歌と過ごす時間を作りたい、そう思ってるよ。だからさ、その///」

 

…え、え、え!?///

な、なんだろ、この雰囲気!?///

も、もしかして千歌の事を意識してくれてる!?///

やばい、どうしよう!///

と、久しぶりにこんなときめきを、乙女的なドキドキを体験している時だった。

 

優馬「今度、千歌のi「やっと終わったずら~…」…マルちゃん」

 

花丸「優さ~ん!疲れたずらぁ~…」

 

ルビィ「こんにちは、お兄ちゃん!」

 

善子「くっくっく…舞い降りし、堕天使が今宵も「そういうのもういいずら。」最後まで言わせなさいよ!!」

 

やっぱりこうなってしまう。

結局、私は優くんが言いたかったことを聞くことができなかった。

でも、久しぶりにあれだけ優くんと話せたから、私としては結果オーライのような気がした。

 

千歌「…はぁ」

 

それでも溜息は出ちゃうけどね。

 

優馬「…千歌。」

 

千歌「え?」

 

優馬「今度、千歌の家、行っていい?」

 

千歌「…え」

 

優くんが言いたかったこと、それはこの事だったみたいだ。

そう気づいた時、私はこう思った。

もしかしたら、今、恋の神様は私に微笑んでいるのかもしれない、と。

そしてその恋の神様が鳴らしている祝福の鐘のように、私の心は相変わらず、鼓動が止まらずにいた。

 

優馬「…じゃあ、先に練習行こっか」

 

そう言って、彼は赤く染まった私を置いて、先に屋上へと向かってしまったのだった。

 

 

~浦の星学院・廊下~

 

優馬「…///」

 

僕は何を言ってるんだろう。

ただ、友達の関係ならわざわざ家まで行かなくてもどこか遊びに行くとかでいいはずなのに。

なんで、千歌の家に行くと言ったのだろうか。

 

優馬「はぁ…///僕って意外と欲深いのかもなぁ…///」

 

真意は相変わらず自分でも分からない。

けれど、気持ちは本物だ。

ただ、この欲深さは皆には見せないように。

そんな想いを仕舞い込んで、僕は屋上へと急ぎ足で向かったのだった。




いかがだったでしょうか。

終わらせるつもりはあるので、皆さんもそのつもりで。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
次回もよろしくお願い致します。

現時点で貴方が考える優馬が付き合う相手は?

  • 高海千歌
  • 桜内梨子
  • 渡辺曜
  • 松浦果南
  • 黒澤ダイヤ
  • 小原鞠莉
  • 津島善子
  • 国木田花丸
  • 黒澤ルビィ
  • 鹿角聖良
  • 鹿角理亜
  • 誰とも付き合わない
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