無気力な僕がAqoursのマネージャーになってしまった件について 作:希望03
誰かが行動を起こすと連鎖が起きるものです。
それが勇気ある行動であればあるほど、尚更。
それではどうぞ。
~浦の星学院・1年教室・ルビィ視点~
季節はもう12月、冷たい風がすごく沁みる。
別に寒いのが苦手というわけではないけど、寒いよりは温かい方が良い。
そんな寒い寒い一日がまた今日も始まろうとしていた。
ルビィ「さむいよぉ…あ」
教室に入るとまだ朝早いからか、ほとんど人はいなかった。
けれど、そんな朝早い中、いつも通りルビィが来るよりも早く学校についている友達が席についていた。
ルビィ「花丸ちゃん、おはよう!」
普段通りだと思った。
ルビィたちとお姉ちゃんたちとの最後のライブが終わるまで、お兄ちゃんが伝えてくれると信じて、ただ待っているだけで。
今日も変わらない一日が始まるのだとルビィは勘違いしていた。
花丸「…あ、ルビィちゃん。おはようずら。」
ルビィ「…花丸、ちゃん?」
ルビィの挨拶に応えるように花丸ちゃんも挨拶を返してくれた。
けれど、その挨拶に感じた違和感。
ふと、顔を見てみると笑っているには笑っているけれど、すっきりしていて、どこか寂し気で、大人っぽくて…
そう、まるでかつてない程の甘酸っぱい恋に破れてしまった女の子みたいで…
花丸「…どうかしたずら?」
ルビィ「っ、いや、その…」
なんて聞けばいいか分からなかった。
だからなのか、ルビィは思わずたじろいでしまった。
花丸「もしかして、マル…今、顔に出てる?」
ルビィ「…うん、その、何かあったの?」
花丸「何かあった…うん…色々、あったずら…」
ルビィ「それって…ルビィたちがバスに乗って帰ったけど、花丸ちゃんとお兄ちゃんが残った…あの時に?」
花丸「そこまで見抜かれてるなんて…もう隠せないずらね~」
ルビィ「…」
そう、努めて明るく話す花丸ちゃん。
でも、すごく、無理してそうだった。
ルビィはもう誰かれ構わない。
お兄ちゃんに振り向いてもらうために、なんだってする。
そう決めていたのに、友達が…何かあった、っていうだけでルビィの心はグラグラになってしまう。
ルビィ「それって、今、聞いてもいいのか、な?」
花丸「…話すと長くなるずら。それでもいい?」
そうして、花丸ちゃんが話そうとした時、教室が少しづつざわつき始めた。
周りを見渡してみると、さっきまであまりいなかった教室に人が増えていた。
SHRの10分前、皆が登校してきたみたい。
花丸「…今はタイミングじゃないね。」
ルビィ「…うん。」
今はタイミングじゃない。
大した話じゃなければ別にここでしてもいいけれど、余程の事なんだろうって思った。
ということで、話の続きは昼休みにでも、ということになった。
~浦の星学院・2年教室~
相変わらず寒い一日。
外に出て、息を吐けば、空に浮かぶは白い靄。
本当、それを見るだけで寒く感じるから勘弁してほしい。
優馬「はぁ…さっむ…」
千歌「どーんっ!!」
優馬「っ!?」
余りの寒さに堪えて、思わずため息が出てしまった時だった。
ものすごい勢いで僕の身体に突っ込んでくる馬鹿がいた。
千歌「どう?暖まった?」
優馬「…うん、よく分からん。」
千歌「えぇ~!?なんでよ~!!」
むしろ勢いよく突っ込んで、人を温かくさせることができるという思考回路になんでだ、と突っ込んで差し上げたい。
梨子「こら、千歌ちゃん!優君が困ってるじゃない!」
千歌「むっ!そう言って梨子ちゃんだってくっつきたいんでしょ~?」
梨子「なっ…!?///私は…///」
優馬「…」
一つ一つの仕草が大人っぽいというか、やはり他の同級生とは少し違う一面がある梨子。
…そんな女の子にも告白をされてるんだよな、と思うとすごいことだな、と思う反面で保留にしてしまっている自分が情けなくなってしまう。
ただでさえ、昨日、一人の女の子を振ってしまった、というのに。
すると、千歌と梨子の登場に少し遅れて見慣れた女の子も教室に入ってきた。
曜「あ、千歌ちゃん、梨子ちゃん!おはよう!」
千歌「曜ちゃん!おはよー!」
梨子「おはよう、曜ちゃん。」
いつも通り、とても良い笑顔で明るく挨拶を交わす曜の姿があった。
そして、それは僕にも変わらずで。
曜「優も、おはよう!」
優馬「…まるでおまけみたいじゃないか…おはよう。」
曜「やだなぁ!そんなつもりはないって!気にしちゃってたならごめんごめん!」
そうやって、以前のような挨拶を交わして、お互いに席に戻る。
まるで今までの事が何事も無かったかのように。
別に気にすることではない。
関係が元に戻ったというだけ、関係というにも別に付き合っていたというわけでもなく。
友達の関係をちゃんと守っている、ただそれだけ。
けれど、今までの色々な事が何事も無いようにされて、少しモヤモヤするというのはある。
善子から心配はしなくてもいい、と言われたけれど、こんなのは
優馬「心配しない方がおかしいけどね…」
梨子「…」
千歌「優くん、何見てるんだろ?」
梨子「えっ!?あ、な、なんだろ、またいつもみたいにぼーっとしてるだけじゃない?」
千歌「そっかー、そうだよね!」
梨子「…いつか、教えてくれる、よね?」
~浦の星学院・昼休み・ルビィ視点~
花丸ちゃんの表情、言動。
それが気がかりで、気づいた時にはもう昼休みになっていた。
ルビィたちはいつも4人で集まって昼食を食べている。
花丸「…今日くらいは察して欲しかったずら…」
善子「なにが察して欲しいよ!あんたが辛気臭い顔してるから励ましてあげようっていうのに!」
理亜「善子、うるさい。」
善子「ヨハネよ!なんで私が怒られなくちゃいけないのよ!」
ルビィ「あはは…」
3人の時も楽しくおしゃべりしていたけど、理亜ちゃんが来てからさらにおしゃべりが活発になった。
花丸ちゃんも善子ちゃんもこの光景に慣れてか、理亜ちゃんとも自然にコミュニケーションを取るようになった。
善子「…それで、何があったのよ。」
昼食もそこそこに食べ進めて、ある程度時間が経っていた。
そんな時、善子ちゃんが切り出した。
それは、花丸ちゃんの朝の様子の事。
花丸「…なんか上から目線で嫌ずら。」
善子「教えてください。」
…若干のコントみたいなのが入ったけどね。
花丸「まず何があったか、っていう結論から言うね。」
花丸「…マル、優さんに告白して、フラれちゃった。」
善子・理亜「「っ!?」」
ルビィ「え…?」
花丸ちゃんから出た言葉は告白、という単語。
しかも相手は優さん、お兄ちゃんだ。
なぜ?
なんで?
ただ、それだけだった。
花丸「なんだろ…流れに任せちゃったというか…とにかく伝えたかった、というか…」
善子「…それで見事に玉砕した、ってわけね。」
花丸「…うん。」
理亜「…兄さん、なんて言ったの?」
花丸「ただ、ありがとう、花丸ちゃん。って…でも、最後にその想いには応えられないからって…」
理亜「そう…」
ルビィ「…」
声をかけようにもなんて声をかければいいか分からない。
お兄ちゃんへの好意を持つライバルが1人減った。
競争相手が減り、有利な立場になった。
けれど、喜べない。
以前は自分が最後に振り向いてもらえれば、と思っていた。
競争相手が減ることは喜びだった。
けれど、今は、なんか違う。
かけがえのない友達が、最愛の人にフラれてしまう。
その事実があって、どちらに味方すればいいか分からなくて…
ルビィは何も声をかけられなかった。
花丸「でも、オラはすっきりしたずら。」
善子「…すっきり?」
花丸「うん…確かにフラれちゃったのは悔しいし、ショックだけど…それでもちゃんと想いを伝えて、ありがとうって言われたずら。」
花丸「だから、想いを伝えられて、良かったな、って思ったずら!」
ルビィ「っ!」
理亜「あんた、強いんだね。」
花丸「強くなんかないずら…だって、未だに優さんへの『好き』って気持ち、消えない…むしろ、まだ振り向いてもらえるって、現実を受け止めきれてない自分がいるずら。」
花丸「でも、受け止めなくてもいい、って…オラは、どうしようもなく優さんが大好きで、愛してるから。」
ルビィ「…すごい、ね。」
出たのは称賛の言葉。
でも、この言葉が聞こえてるかどうかなんて分からない。
それくらいの小さい声だったから。
きっと周りの人たちの声にかき消されたかもしれない。
でも、本当にすごいな、って思った。
だって、今の花丸ちゃんは、自分の保身ばかり考えていたルビィとは大違い。
臆病者のルビィとは全然違うから。
ルビィ「…」
いざ、そんな雰囲気になったとして、ルビィはお兄ちゃんに想いを伝えられるだろうか。
想いを伝えられたとしたら、
ルビィは妹なんかじゃない。
1人の女の子で、
恋する乙女で、
皆と同じように貴方が大好きな1人の女の子なんだって
…気付いてもらえるのかな。
もし、そうなら
ルビィ「花丸ちゃん。」
花丸「ルビィちゃん?どうしたの?」
ルビィ「ルビィも頑張るね。」
花丸「…うん?」
ルビィも伝えてみようかな、なんて。
いかがだったでしょうか?
告白する順番については何も考えていません。
投票数とかも特に気にしてません。
僕自身がこの子で行こう、と決めてやってます。
ご了承ください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回もよろしくお願い致します。
現時点で貴方が考える優馬が付き合う相手は?
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高海千歌
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桜内梨子
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渡辺曜
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松浦果南
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黒澤ダイヤ
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小原鞠莉
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津島善子
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国木田花丸
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黒澤ルビィ
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鹿角聖良
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鹿角理亜
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誰とも付き合わない