無気力な僕がAqoursのマネージャーになってしまった件について 作:希望03
あくまでも布石
それではどうぞ。
~浦の星学院・昼休み・生徒会長室~
優馬「なんだろう…デジャヴかな…」
今、僕は早々に昼飯を済ませ、生徒会長室の前にいる。
なぜ、僕はここにいるのか。
その答えは単純だ。
なぜなら…
優馬「…失礼します。」
ダイヤ「…そんな畏まらなくても良いですのに」
優馬「ダイヤがそんなこと言うなんて、珍しいね…」
そう、僕はダイヤに呼ばれた。
呼ばれた理由は分からない。
ただ
『少し、相談に乗って欲しい事があるのですが…昼休みに生徒会長室に来ていただけませんか?』
と、今日の朝、電話で言われたのだ。
だから、どんな相談をされるのか、というのは分からない。
ラブライブのことかもしれないし、ダイヤの今後の将来についてかもしれない、もしかしたら…
優馬「…」
ダイヤ「優?」
優馬「あ、ごめん…考え事してた。」
ダイヤ「ふふ…私が相談して欲しいと言ったのに、優が考え込んでしまっていては相談しづらいですわよ?」
優馬「っ…面目ないよ…」
ダイヤ「そういうところ、可愛らしいですわね…本当に、愛らしいですわ…」
優馬「ダイヤ?何か言った?」
ダイヤ「いえ、何も言ってませんわ!それで…相談の件なのですが…」
少しダイヤが何言っていたのか、聞き取れなかったところがあったが本題である相談の件について話してくれることになった。
優馬「…つまり、ラブライブに向けての練習メニューが割に合っているか、ということ?」
ダイヤ「えぇ…本当に、今のままで良いのでしょうか…」
そう言うダイヤの顔は非常に不安に満ちていた。
それもそうだろう。
いくら以前のここ浦の星のスクールアイドルをしていた、とはいえラブライブの決勝という舞台は未知数の世界。
まして、決勝という名だけあって、レベルは地区予選とは桁違いになる。
それだけに不安ばかりになってしまう、と言ったところだ。
ダイヤ「…」
優馬「…メニュー自体は問題無い、と思う。」
それは確かだろう。
もし、問題があったとすれば真っ先に本格派スクールアイドルであるSaint Snowの2人からクレームが入っているはず。
『遊びじゃないんだけど?』
『こんなレベルで勝てると思っているのですか?』
優馬「って言いそうだしな…」
ダイヤ「誰を思い浮かべているんです?」
優馬「いや…もし問題があったならSaint Snowが黙ってないだろうな…って」
ダイヤ「…あぁ、確かに」
ダイヤ「それで…メニュー自体『は』、というのは他に問題点がある、ということですか?」
優馬「…問題点にあたるかは分からないけど、もしかしたらっていう懸念点、かな?」
ダイヤ「懸念、点?」
問題点ではない。
あくまでも懸念点。
今、僕が考えているものは別に今後、どうなるか分からない。
もしかしたら、人によっては発破をかけられるし、場合によっては沈む可能性、モチベーションを堕としてしまう可能性が有る。
ダイヤ「その、懸念点というのは?」
優馬「僕が3年生にとっての最後のライブで1人を選ぶ、という事。」
ダイヤ「…それがこれからのラブライブに向けての私たち、Aqoursの懸念点、というのですか?」
優馬「うん、そうだよ。」
恐らく、納得はしていない。
若干、怒気を孕んだ表情をしているのがその証拠だろう。
ダイヤ「すみません…詳しくお聞きしたいのですが…」
優馬「なぜ、懸念点になるのか、ってことだよね?」
ダイヤ「はい…」
優馬「僕のこのリミット付きの選択を彼女たちがどう考えているか、ということから起因する、かな」
ダイヤ「??」
優馬「昨日、マルちゃんと僕がバスに乗らずに残ったのは覚えているかな?」
ダイヤ「え、えぇ…」
ダイヤ(あの時は目を見開いてしまいましたが…やはりあれは花丸さんだったのですね…)
優馬「実はそのバスが内浦に向かった後、2人きりになって、マルちゃんに告白をされたんだ。」
ダイヤ「…は?」
優馬「…つまり、僕が選択する前に勝負をつけに行こうとする人がでた、ということ。」
ダイヤ「そ、その言い方はちょっとあれですが…ようはそういうことですわね…」
ダイヤ「で、ですが、それは果南さんも同じ、なのでは…?」
優馬「果南は少し違う。ただ想いを伝えただけであって、僕からの答えというのはあくまでも最後のライブ後で構わない、という趣旨だと思う…けれど、マルちゃんは」
ダイヤ「想いを伝えた上で、優からの答えを要求した、というわけですか…」
優馬「正k「それで優はなんて答えたんですか!?」ちょ、ちょっと落ち着いて…」
ダイヤ「っ…すみません、取り乱してしまいました。」
優馬「いやこちらこそごめんね…それで答えなんだけど、Noだよ。」
ダイヤ「No…ということは、フった、ということですか?」
優馬「…心苦しかったけど、そういうことになるね。」
ダイヤ「…そう、ですか」
ダイヤ(…今、私はホッとしている?)
優馬「…だから、もしマルちゃんのような人が今後出てきたとして、僕の答え次第ではもしかすると今後のラブライブのことを考えられずにモチベーションを落とし、それがダンスや歌、といった自らの能力に影響を与えてしまう可能性が出てくる…というのが懸念点だよ。」
ダイヤ「…なるほど、ですが、それはもう自分次第であり、自己責任、なのでは?」
優馬「…そうかもしれない。けれど、それでも彼女たちの輝きは失われていい物じゃない。」
優馬「それは、ダイヤも同じでしょ?」
ダイヤ「…」
優馬「だから「それはそれで良いと思いますわ。」…なるほど」
ダイヤ「告白、というのは男女ともに勇気を振り絞って、何とか気持ちを、想いを前面にぶつけることができる…」
ダイヤ「優が今、口にしようとしていること、恐らく今後は練習、業務連絡以外での私たちとの関わりを断とう、ということですわね?」
優馬「…」
ダイヤ「沈黙は肯定、と捉えますわ。今、行おうとしているその行動…それは以前、逃げていた貴方となんら変わっていませんわ…」
優馬「そう、か…」
ダイヤ「あれ程の覚悟、とても素晴らしいと思います…けれど、ああ言った以上は私たちからの告白も受け止める覚悟も持っていないといけないのではありませんか?」
優馬「…そうだけど、僕は皆の心のモチベーションを心配しt「甘く見ないでください!」っ!」
今の言葉、どこか僕の心に突き刺さる。
そうか、マルちゃんに言われたんだ。
僕は、心配をしている、と偽って、本当は彼女たちを…見下していたのか。
ダイヤ「私たちはそんなやわじゃありませんわ…フラれる覚悟くらい…とっくにできています…じゃないと、恋なんて…できないでしょう?」
優馬「…はは、そうだね。」
僕よりも立派だと思う。
というより、僕がちっぽけすぎるんだ。
いつも保身ばかり、自分が、他人が、傷つかないようにって。
だけど、彼女たちは違う。
ちゃんと、覚悟に覚悟を通して、僕と向き合おうとしている。
優馬「…なら、もう問題は無いよ。ダイヤのしたい通りに、ダイヤの思う通りにしたら…きっと上手くいく。僕が保証する。」
ダイヤ「そうですわね…私たちが上手くいくようにサポートする責任、そして…私たちを惚れさせた責任、ちゃんととってくださらないと困りますわ。」
そうして、彼女の相談は幕を閉じた。
~昼休み・2年・千歌side~
千歌「優くん、どこ行っちゃったんだろ?」
曜「…」
梨子「そうね…なんだか深刻そうな顔だったけど…」
いつもの昼休み、というわけではなかった。
一緒に食べてた優くんがいつにも増して急いで食べて、早々に教室を出てしまったから。
やっぱり優くんがそばにいないと寂しいなぁ…なんて思いつつも志満姉が作ってくれた弁当を頬張る。
うん、美味しい。
曜「それよりさ!もうすぐラブライブ決勝だね!」
千歌「え、あ、うん!」
梨子「…」
最近、曜ちゃんの様子がおかしい。
とは言え、それは微々たるものなんだけど…
以前だったら優くんの話題に食いついていたのに、最近は避けてるように感じる。
今のだってそう。
わざと話題を逸らしたかのように。
まぁ、でも大したことじゃないだろう。
きっと些細な事で喧嘩しただけ…
曜「なんか…緊張するよね~…」
千歌「でも…私たちの全力を出すだけだから!頑張ろうね!」
梨子「…うん。ここまで支えてくれた人…優君のためにも優勝しなきゃ、ね?曜ちゃん。」
曜「っ!そ、そうだね!優勝…優のために…」
千歌「?」
梨子「…」
曜ちゃんの顔はまるで後悔しているようで思い詰めた表情をしていた。
余程の喧嘩だったのだろうか?
千歌(喧嘩…本当に喧嘩、だよね?)
この時の私は知らなかった。
まるで蚊帳の外。
リーダーなのに、皆の事、気遣わなきゃならないのに。
なのに…私は…
何も知らなかったんだ。
いかがだったでしょうか?
一人の少女の告白が歯車を狂わしてしまう。
なんか、素敵じゃないですか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回もよろしくお願い致します。
現時点で貴方が考える優馬が付き合う相手は?
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誰とも付き合わない