無気力な僕がAqoursのマネージャーになってしまった件について   作:希望03

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こんばんは!
投稿が遅れてしまい申し訳ございません…
何とか、今日中にはまとめることが出来ました…
これから、少し忙しくなってしまい、投稿する時間が遅くなってしまうかもしれないので、そこはご了承ください。そして、気長に待っていただけると幸いです。
それでは第9話、よろしくお願いします!


第9話 出会いは突然に

~スクールアイドル部部室~

 

今日も今日とて、僕は彼女たちのマネージャーとして、ドリンクの作成やダンスの客観的視点からの指導、メールのやり取りなどの事務作業を行っていた。

そんなある時、

 

優馬「ん?“TOKYO SCHOOL IDOL WORLD”?」

 

そんな名前に東京と名前が付くくらいにはすごそうな送り主からメールが届いたのだ。

メールが届いたのと同時くらいに、千歌たちが走り込みから帰ってきた。

 

千歌「はぁ~~~!!ただいまぁぁ!!」

花丸「づ、づがれだずらぁぁ…」

善子「ふっ…この堕天使ヨハネにここまでのダメージを負わせるなんて…」

ルビィ「ピギィ…」

曜「あはは…飛ばしすぎちゃったかな…」

梨子「そ、そんなことないわよ…多分」

優馬「おかえり」

千歌「ゆうく~~ん…千歌、疲れたよぉぉ…」

優馬「はいはい、お疲れ様」

 

ここで構いすぎると止まらなくなるので、適当にあしらって、メールが届いたことを伝えた。

 

千歌・梨子・曜・花丸・善子・ルビィ「「「「「「おーーーー!!!!!」」」」」」

千歌「うわーーー!!東京だよ!東京!!」

曜「すごい!大会に招待されたってこと!?」

花丸「とうきょう…未来ずらぁ…」

善子「くっくっく…ようやくヨハネたちの魅力に地上の民たちが気づき始めたということね…」

 

なぜ、この大会に招待されたのか、

おそらくこの前のPV再生数の上昇率が全国1位で、一番期待のある新人、として招待されたのだろう。

そんな大会に招待されて、まして東京に遠征なんて、千歌たちにとってはワクワクが止まらないのだろう。

…一部を除いて

 

梨子・ルビィ「「…」」

 

梨子もルビィも心配なのだろう。

自信がないわけではないが、まだ駆け出しのグループ。

果たしてそんな大会に出て、パフォーマンスができるのだろうか、と不安が少なからずあると思う。

 

優馬「…不安?」

梨子「優馬くん…」

ルビィ「優馬さん…」

梨子「うん…少し不安かな…なんだか上手くいきすぎてて、勢いでここまで来てる気がしてて…ちゃんと認められてここに立ててるのかなって」

優馬「そっか…ルビィちゃんは?」

ルビィ「ルビィは…お姉ちゃんたちがいなかったのにこんなに認められるなんて思わなくて…その…思ってた以上だったというか…はい…不安です…」

 

2人それぞれの思いがあるらしい

梨子ちゃんに関しては昔のピアノの挫折を経験してる分の不安、ルビィちゃんはお姉さん…つまりダイヤたち3年生があの時、参加できずにいたのに、私たちがこんな認められていいのか、果たして通用するのか、という不安。

 

優馬「…そうだね、その不安はすごく分かる。僕も今、不安しかない。」

優馬「でも、やらないだけの挫折とやりきったうえでの挫折の重みはきっと違う。」

優馬「…今回ばかりは千歌たちを、信じてやってもらえないかな?」

梨子「優馬くん…」

ルビィ「優馬さん…」

梨子「なんだか、妬けちゃうな。千歌ちゃんのこと、すごく信頼してるんだね?」

優馬「そうだね…信頼というかなんだか奇跡を起こしちゃいそうなそんな予感がするんだ。」

梨子「ふふ…なにそれ!でも、優馬くんの言ってること、少し分かる気がする。」

 

そう、おそらくこれは信頼とか言葉で表すほど簡単なものじゃない

もっと当たり前に「千歌はやってくれる」という根拠はないが、自信が在る。

自分でも変だな、と思うがこれはもうどうしようもない。

 

優馬「それで…どう?」

梨子「うん…私も行ってみる。」

ルビィ「…私は、行きたい、です。」

優馬「うん、良かったよ」

 

こうして、Aqoursの東京進出が決まった。

 

~小原家~

 

鞠莉「それで、私たちに相談、ということね、優?」

優馬「うん、僕も不安なんだ、やっぱり」

 

さすがに上手くいきすぎて自分自身が怖かったから、

3年生に相談したのだ。

そんなAqoursの現状を相談したとき、ダイヤの表情が暗くなっていた。

 

優馬「ダイヤ?どうかした?」

ダイヤ「い、いえ…そうなのですね、PVの評価が良く、東京の大会に呼ばれた、素晴らしいですわね」

優馬「うん、でもあまりにも上手くいきすぎというか…」

ダイヤ「…」

果南「…確かに上手くいきすぎてるね」

優馬「あー…だよね?どうしよ…ここは出ない方が…」

鞠莉「いいじゃない!千歌っちたちが出たいというのであれば!」

優馬「え?」

鞠莉「というのは表向きで…正直、このまま行けば必ず高い壁にぶち当たると思うわ」

鞠莉「そして、今回の東京での大会で間違いなく挫折してしまうと思うわ?」

優馬「…鞠莉」

鞠莉「それは優も分かってるわよね?」

優馬「まぁ…じゃあ出ない方がいいんじゃ?」

鞠莉「優も言ってたじゃない。出ないで経験をしないよりも出て挫折をして、成長に繋げた方がいいって!」

鞠莉「…私も同じよ、上手く行きすぎちゃうほど、足元を掬われやすいわ」

鞠莉「だから、一度、現実を知った方がいい。私はそう思うわ?」

果南「私も同じだね。何も知らないよりも自分たちよりも上がいるって知れた方がより頑張るでしょ?」

優馬「…ダイヤはどう思う?」

ダイヤ「私は…できることなら、挫折なんてしてほしくないですわ、でも、それがきっかけになるのなら、私は行ってみてもいいとは思います。」

優馬「…うん、皆ありがとう、僕も一度頭の中を整理して明日、皆に伝えるよ」

優馬「3人は…東京、どうする?」

ダイヤ「すみません…私たちはまた行けませんわ…」

優馬「…そっか、うん、分かった」

優馬「今日は、本当にありがとう。すごく助かった。」

鞠莉「気にしないでくだサーイ!」

果南「うん、こんな夜までゆうと話せたし…ね?」

優馬「うっ…///不意打ちはやめて…///」

果南「あはは!ゆうってば照れてるの?」

ダイヤ「ふふっ、かわいらしいですわね…///」

優馬「あーー、もうやめて…///」

 

こうして、彼女たちとの密談が終了した。

彼女たちがいないのはやはり物足りないし、なにより寂しい。

きっと出れないのは嘘だ。何か意図をもってして彼女たちは参加を拒否した。

考えすぎかもしれないが、僕はそうだと感じた。

だからこそ、今回の東京遠征はどんな展開になろうとも受け入れよう。

絶対に後になって、それが好転すると信じて。

 

~スクールアイドル部部室~

 

優馬「東京、行こっか」

千歌「か、軽いよ、優くん…」

優馬「うわ…千歌に突っ込まれたら終わりだ…」

千歌「むっ!なにそれーー!!」

優馬「はいはい…とりあえず東京には行こう。」

曜「おー!じゃあ決定だね!」

優馬「うん、だから出発当日までにちゃんと準備しておくようにね」

千歌・曜・梨子・花丸・善子・ルビィ「「「「「「はぁーい!」」」」」」

 

 

 

~東京遠征当日~

 

優馬「だからって…これは…」

曜「あはは…」

千歌・花丸・ルビィ「「「「…?」」」」

 

いくら準備とは言え、千歌はとんでもなく派手な格好をして、ルビィちゃんはなんだかゴリゴリの格好してるし、花丸ちゃんはもはやどこか洞窟でも行くんですか、っていうとんでもない格好をしてきたのだ。

東京を何だと思ってるんだ、彼女たちは…

 

梨子「もう!!今すぐ着替えて来なさーーーーーい!!」

 

鶴の一声ならぬ梨子ちゃんの一声で、彼女たちは急いで着替えてくるのであった。

ちなみに駅までは千歌のもう一人の姉である高海志満さんに車を出してもらった。

そして、無事沼津駅に着いたと思えば…

 

善子「あ!優馬っ!」

優馬「あー…」

千歌・梨子・曜・花丸・ルビィ「「「「「…」」」」」

善子「な、なによーーー!」

優馬「いや…相変わらずなんだねって…」

善子「う、うっさいわい!!」

 

こうして、なんとか、東京へと出発した…

 

 

~東京~

 

千歌「着いたよ、とうきょおーーー!!」

花丸「み、未来ずらぁ、未来だらけずらぁ!」

ルビィ「は、花丸ちゃん…“ずら”って言っちゃってるよ…?」

曜「あ!制服ショップ…!?」

善子「くっくっく…堕天使グッズもあるわ…!!」

優馬「あー…お願いだからもう少し落ち着いて行動して…周りに見られるから…」

梨子「優馬くんの言う通りよ!全く…」

梨子「あ…ゆ、優馬くん?」

優馬「ん?どうしたの?」

梨子「ちょ、ちょっとお手洗いに…」

優馬「いいよ、行ってらっしゃい」

梨子「う、うん…///」

梨子(同人誌のお店に行くなんて言えないよーー…///)

 

こうして、それぞれのやりたいことを終えて、落ち着いたところで

千歌の提案でかつてμ’sが練習していたという神田明神へ向かうことになった。

するとそこで2人の紫色の少女たちがアカペラで歌を歌っていた

 

千歌「すごい綺麗…」

「あ…」

「…」

「こんにちは、すみません、驚かせてしまって、私たちはSaint Snowというスクールアイドルをしています。私が姉の“鹿角聖良”です。よろしくお願いしますね。こちらが妹の…」

「…鹿角理亜」

優馬「…よろしくお願いします。」

 

なんだか恐ろしいものを感じてしまう。

それが何なのかは分からないが、それだけのプレッシャーを感じられた。

でも、それと同時になぜだか懐かしいような、そんな気持ちが起こった。

 

聖良「…あなたたちは“Aqours”…ですよね?」

千歌「は、はい!」

優馬「…知っていたんですね?」

聖良「ふふ…もちろんです」

聖良「あなたは…覚えていないでしょうね?」

優馬「…?」

聖良「…“空条優馬”さん。」

優馬「っ!?」

優馬「あんた、なんで僕の名前を知って…」

聖良「…明日のイベント、楽しみにしてますね。」

優馬「ちょっと待って!まだ話は…」

 

すると、もう一人の小柄な少女が目の前でバク宙を披露し、Saint Snowと名乗る少女たちはその場を後にした。

僕以外のメンバーは彼女たちのバク宙や歌声に魅了されていたが、

僕はずっとあの時のつぶやきが忘れられずにいた

 

優馬(…僕は彼女たちと会ったことがある?)

 

そうして僕は帰り道の間、ずっと遠い遠い記憶の先を思い起こしていた。

 

 

 

理亜「…姉さま?」

聖良「どうしたの、理亜」

理亜「良かったの?兄さんと…」

聖良「…しょうがないわ、彼は、優君はもうAqours側で、私たちのことは覚えてなさそうだもの…」

理亜「…」

聖良「あんなことがあって…昔の記憶がきっとまだ混濁してるのよ…」

理亜「だとしても…!」

聖良「…明日、私たちのパフォーマンスで彼に思いだしてもらえるように、今は頑張るしかないわ」

理亜「…姉さま」

聖良「ふふ…頑張りましょうね、理亜」

 

優くん、雪のように冷え切った私の心を溶かしてくれた心優しい彼

いつの間にか、いなくなってしまった彼。

もう出会えないかと思ってたのに、本当に運命って残酷…

なのに忘れた、なんて…

そんなの言わせない。絶対、思い出させる。

 

聖良「覚悟しててくださいね…?Aqoursの皆さん、そして優君…」

 

 




いかがでしたでしょうか
ついに東京上陸…
そして、出てきましたね、鹿角姉妹!
最初は苦手だったんですけど…どんどんと魅力が出てきて、今ではライバルと言えど、愛されるグループへと成長していきましたね!
さて、東京編はまだまだ続きます!
次回こそ、イベントの開催!優馬がどう、思うか、どうなってしまうのか!
是非、また次回も見ていただけるとありがたいです!
それでは、次回もよろしくお願い致します!

現時点で貴方が考える優馬が付き合う相手は?

  • 高海千歌
  • 桜内梨子
  • 渡辺曜
  • 松浦果南
  • 黒澤ダイヤ
  • 小原鞠莉
  • 津島善子
  • 国木田花丸
  • 黒澤ルビィ
  • 鹿角聖良
  • 鹿角理亜
  • 誰とも付き合わない

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